気ままな生活

            ♪音楽と書物に囲まれて暮らす日々の覚え書♪  

Category [   ・・ 北欧(ペルト,ラウタヴァーラ, シサスク他) ] 記事一覧

エングルンド/ピアノ協奏曲とピアノ独奏曲

2016年が生誕100年にあたるフィンランドの作曲家エイナル・エングルンド。名前くらいしか知らなかったので、少し調べてみると、ピアニストとしても有名な人だった。作品数は多くはないけれど、ピアノ協奏曲やピアノ・ソナタ、ピアノ独奏曲などの曲を残している。最も有名な《ピアノ協奏曲第1番》を聴いてみると、第1楽章は現代的な勇壮さと清々しく美しい叙情感を併せ持ったような曲で、バルトークの《ピアノ協奏曲第3番》がすぐ...

アルヴォ・ペルト/Spiegel im Spiegel(鏡の中の鏡) ~ 『ゼロ・グラヴィティ』(予告編)より

昔はSF映画が好きでよく見ていたけれど、最近はすっかりご無沙汰。たまたま目に留まった「米フォーブス誌「最も稼いだ女優トップ10」今年の1位はサンドラ・ブロック」という記事で、サンドラが『ゼロ・グラヴィティ』という映画に出演していたのを、遅ればせながら知った。サンドラ・ブロックの映画なら、『デンジャラス・ビューティー』が面白くてとっても好きで、DVDを買って何度も見たくらい。これを書いていたら、また見たくな...

ラウタヴァーラ/ピアノ協奏曲第2番

現代フィンランドを代表する作曲家の一人であるラウタヴァーラが書いたピアノ協奏曲3曲のなかでは、アシュケナージが録音した第3番が(たぶん)一番有名。最もとっつきの悪いように思える第2番は、第1番を作曲してから20年後に書かれた曲で、ピアニストのラルフ・ゴトーニによる委嘱曲。ラウタヴァーラの解説では、第2番は旋律が全音階・半音階で構成され調和的な語法。セリーの技法が使われているが、12音技法の音列によって再...

タスミン・リトル 『フラトレス~ペルト作品集』

EMIからタスミン・リトル2CDシリーズがリリース予定...というHMVのニュースを読んで、思い出したペルト・アルバム『フラトレス』。15年くらい昔に、一番初めに聴いたペルト作品が、クレーメルとキース・ジャレットの録音が入っているECM盤。これですっかりペルトの音楽が気に入って、他の曲も聴こうとTOWERRECORDのお店で見つけたのが、リトルのペルト作品集だった。全体的に、ECM盤のような研ぎ澄まされた緊張感はあまりな...

シサスク/ピアノ曲集《銀河巡礼》

今日は七夕なのに、あいにく外は雨。星空は見えない。その代わり、まるで宮澤賢治の本に出てくる"銀河鉄道"で"天の川"を縦断している気分にさせてくれるのが、ウルマス・シサスクの《銀河巡礼/Starry Sky Cycle》。ウルマス・シサスクは1960年生まれのエストニアの作曲家。音楽と天文学を勉強してきたので、彼の曲は宇宙にちなんだ曲が結構多い。北欧の現代音楽のCDを集めていたときに、たまたま見つけたのがこの「銀河巡礼」。英...

アルヴォ・ペルト ~ Spiegel im Spiegel

随分昔、グレツキの《悲しみの聖母》が流行った後に注目され始めたのが、エストニアの作曲家、アルヴォ・ペルト。クレーメルとキース・ジャレットも参加したECMの『Tabula Rasa』を偶然聴いてかなり気に入ってしまったので、ペルトのアルバムは随分集めたものだった。ペルトを久しぶりに聴きたくなったのは、”Tinnitus”(耳鳴り)が、ペルトの”Tintinnabuli”(ティンティナブリ様式)を連想させたため。語源が同じだろうというのは...

シンディング/ピアノ・ソナタ、組曲

ノルウェーの作曲家シンディングと言っても、知っている人はそう多くはないに違いない。シンディングの曲を初めて聴いたのは、パールマン録音したシベリウスのヴァイオリン協奏曲のカップリング曲に入っていた『ヴァイオリンとオーケストラのための組曲 Op.10』。シベリウスのコンチェルトと同じくらいに気に入った曲で、しっかり覚えている。五嶋みどりのシンディング解説によると、「1889年に作曲されたヴァイオリンの為の『古...

ビェルケ ~ ニールセン/ピアノ作品全集

ニールセンといえば交響曲第4番《不滅》。第5番も有名らしく、他にはクラリネット協奏曲と木管五重奏曲が代表作。ニールセンがピアノを見たのが10代半ばで、その音色の多彩さと表現力の幅広さにいたく感動したらしい。ピアノが得意というわけではなかったせいか、ピアノ作品はあまり多くなく、コンチェルトは残さず。独奏曲もCD2枚分くらいの数しか書いていない。それにしては作風は多彩で、旋律や和声も美しく、数は少なくて...

アシュケナージ ~ ラウタヴァーラ/ピアノ協奏曲第3番 《夢の贈り物》

ラウタヴァーラのピアノ協奏曲第3番《Gift of Dreams(夢の贈り物)》は、アシュケナージが弾き振りするために委嘱したコンチェルト。1998年に完成し、1999年にフィンランドのヘルシンキにて、アシュケナージ&ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団が初演。2000年10月19日には、アシュケナージが弾き振りしたN響で日本初演。TV放映もあったらしい。第1楽章と第2楽章は、タイトルどおり夢の中にいるような幻想的で浮遊してい...

ミッコラ ~ ラウタヴァーラ/ピアノ協奏曲第1番

ラウタヴァーラの書いたピアノ協奏曲は今のところ3曲。第1番はラウタヴァーラ自身が演奏するために、第2番はピアニストのラルフ・ゴトーニの委嘱、第3番はアシュケナージが自ら弾き振りするために委嘱。いずれも、ピアノ協奏曲らしくピアノパートはとても技巧的で華やか。ソリストは弾くのが大変だと思えるほどに緩徐楽章以外は、ほとんど休むことなく指が目まぐるしく鍵盤上を駆け回って、かなりの指回りの良さと筋力の持久力...

ミッコラ ~ ラウタヴァーラ/ピアノ作品集

フィンランドの代表的な現代音楽の作曲家エイノユハニ・ラウタヴァーラの作品のなかで有名なのは、《カントゥス・アルクティクス 鳥と管弦楽のための協奏曲》(1972年作)やグラミー賞ノミネート曲《交響曲第7番「光の天使」》。管弦楽曲に比べて、ピアノ作品はさほど聴かれていないような気はするけれど、彼のピアノ協奏曲やピアノ独奏曲は、ピアニスティックな技巧と豊かな色彩感のある響きのタペストリーが素晴らしく、現代音...

スメラ/室内楽曲集より 《Quasi improvisata Ⅰ》 《Valss》 《Nukker toreadoor》

エストニアの作曲家レポ・スメラの珍しい室内楽曲集。ピアノ協奏曲がファンタスティックでとても美しく、シサスクと同じくらいに気に入ったので、ピアノ独奏曲を探してみると、ピアノの入った室内楽曲がいくつかあった。全体的にミニマル的な技法が良く使われているわりに、旋律に叙情感があり、ドラスティックに曲想を変化させていくので、それほど単調さは感じない。少なくとも、フィリップ・グラスの曲よりは、起伏に富んでいて...

スメラ/ピアノ協奏曲

エストニアの作曲家レポ・スメラ(1950年~2000年)のピアノ協奏曲(1987年/1997年改訂)は、とても神秘的で冷たく研ぎ澄まされた音楽。このところアメリカの現代音楽ばかり聴いていたので、これは全く違う文化圏の音楽だとすぐにわかる。ピアノの響きは氷のように透明感があり、ファンタスティックな雰囲気の漂う旋律がとても綺麗。全体的にシサスクの音楽に響きやモチーフが良く似ているので、シサスクの作品だと言われてもあま...

シサスク/ヘール・ボップ彗星

たまたま見つけたシサスクの《The Hale-Bopp Comet(ヘール・ボップ彗星)》。この曲は珍しいフルートとギターによるデュオ。彗星をテーマにしていなければ、両方の楽器とも音色があまり好きではないので、たぶん見逃していたに違いないアルバム。実際に聴いてみると曲自体が良かったし、フルートとギターという音の組み合わせは、曲想にとても良く似合っていた。このヘール・ボップ彗星は、1997年に太陽の近くを通過したので、肉...

シサスク/スパイラル・シンフォニー(渦状銀河交響曲)

今年は世界天文年なので、最近は宇宙にちなんだ曲をよく聴いている。宇宙にちなんだ曲といえば、ポピュラーなのがホルストの《惑星》。この曲はずっと前に書いたことがあるし、有名すぎてまた何か書こうという気が起こらないので、それよりもあまり知られていない曲でも結構面白いものがいろいろある。グラナドスの《星々の歌》はピアノ独奏付き合唱曲で最近初録音されたし、このシサスクのピアノ作品やジョージ・クラムの《マクロ...

ラーシュ=エーリク・ラーション/12のコンチェルティーノ Op. 45

スウェーデンの作曲家ラーシュ=エーリク・ラーション(1908-1986)のとても面白いコンチェルト集「12のコンチェルティーノ Op. 45」。フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノをソロ楽器にした12の協奏曲集。20世紀を生きたラーションの作風は折衷的と言われるが、この「12のコンチェルティーノ」に限って言えば、調性が安定し...

アルヴォ・ペルト/作品集

最近見つけたペルトの作品集。ペルトのCDは10枚以上は持っていたはずで、その中でもこれはとりわけ選曲が良い。管弦楽曲、合唱曲、ピアノ独奏曲、室内楽曲まで、これだけバリエーションのあるペルト作品のアルバムは他にないかもしれない全体的に旋律が美しく、曲想の異なる曲が多く、演奏時間も短いので、集中力も途切れずにペルトの音楽のエッセンスが聴ける。PART:Works( 2005/5/28 )Neeme Jarvi,Bergen Philharmonic Orches...

アルヴォ・ペルト/ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌

作曲家の吉松隆は、アルヴォ・ペルトを"現代最大のアダージョ作曲家"と評したらしいが、確かにペルトのアダージョの静謐な美しさはどの作曲家よりも印象的だと思う。ぺルトの曲は、静寂さがあり内面に沈潜しているような音楽が多いが、旋律がとても美しく、音が沈黙するなかにも音楽が流れているような不思議な雰囲気がする。ペルトが一次ブームになったのが10年くらい前。クレーメルとキース・ジャレットが演奏するECMのアルバムが...

アルヴォ・ぺルト作品集 ~ アルヴォ・ペルトの世界

少し昔、アルヴォ・ぺルトの音楽が一時ブームになったことがある。グレツキがブームになった時期に近かったかもしれない。リトアニアかどこかの合唱団が歌ったCDで初めて聞いて以来、ぺルトの曲のCDを集めてもう10枚以上たまってしまった。彼の音楽の特徴は、シンプルな音の反復で構成された静謐な世界。時折切迫感のある激しくかき鳴らされる弦の音が、さらにその静けさを際立たせている。合唱の世界はあまりなじめなかったが、管...

左サイドMenu

カレンダー

01 | 2019/02 | 03
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 - -

ブログ内検索

最近の記事

カテゴリー

タグリスト

マウスホイールでスクロールします

月別アーカイブ

MONTHLY

記事 Title List

FC2カウンター

プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

お知らせ

ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。

右サイドメニュー