気ままな生活

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Category [ ♪ ポール・ジェイコブス ] 記事一覧

ジェイコブス ~ ブラームス=ブゾーニ/コラール前奏曲集(ピアノ編曲版)

ブゾーニは、バッハだけでなく、ブラームスのコラール前奏曲も編曲している。録音は多くはなく、原曲11曲中4,5,8,9,10,11番の6曲だけ録音していることが多いので、ブゾーニが6曲しか編曲していないのだと思う。第4番”Herzlich Thut Mich Verlangen/心より喜びに満ちて”は、ブラームスらしい子守歌風の夢見るような主題旋律が美しい。ただし、ジェイコブスはフォルテがとても力強くて情熱的で、子守歌風の雰囲気は薄め。(ちょっと...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 ~ メシアン/4つのリズムのエチュード

メシアンの《4つのリズムのエチュード/Quatre etudes de rythme》(1949-1950)は、ストラヴィンスキ、バルトーク同様、このジャンルでの唯一の作品。どの曲も、煌きのある鋭い高音の華やかに装飾されたフレーズと、低音の厳つい響きがメシアンらしい曲。伝統音楽のような形式的規則性や叙情感はなくとも、"リズムの練習曲"という名の通り、メシアン独特の異なるリズムの組み合わせが面白い。No.1 <火の島 第1> "Ile de feu I"...

ポール・ジェイコブス 『Busoni :the Legendary Recording』 ~ バルトーク/3つのエチュード

バルトークの《3つのエチュード》Sz.72/Op.18(1918年)は、ジェイコブス自身の解説によると、《中国の不思議な役人》を作曲中に書いたエチュードなので、同じ特徴が現れている。壮麗なハーモニー、器楽的な技巧性の高さ、それに、熱に浮かされたようにエキサイティング。前衛的な攻撃的、不確実で不気味な時代特有の不安感は、民謡をモチーフとしたピアノ曲とは全く違ったタッチ。ピアノ協奏曲第1番&第2番よりもさらに厳つく荒...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 ~ ストラヴィンスキー/4つのエチュード

ポール・ジェイコブスの『Busoni;the Legendary Recording』は、ブゾーニ作品の演奏が素晴らしいけれど、カップリングされている現代のピアノ練習曲集も刺激的。練習曲は、ブゾーニ《多声演奏の訓練のための6つの小品》、ストラヴィンスキー《4つの練習曲》、バルトーク《3つの練習曲Sz.72》、メシアン《4つのリズムの練習曲》。いずれもLP時代に録音したもので、あまり知られていない作品ばかり。コンテンポラリーをレパート...

ポール・ジェイコブス ~ シェーンベルク/ピアノ作品集

お世辞にも聴きやすいとはいえないシェーンベルクのピアノ作品。それでも、何人ものピアニストの録音をずっと聴いていると、好きかどうかは別として、不思議と耳も慣れてきて、普通に聴けるようにはなる。さすがに21世紀の代表的なピアノ作品だけあって、録音は多い。グールド、ポリーニ、内田光子、シェーン・ベルク、ピーター・ヒル、それに、シェーンベルクと懇意だったエドゥアルト・シュトイアーマン、このジェイコブスなど、...

ポール・ジェイコブス ~ バッハ=ブゾーニ編曲/コラール前奏曲《In dir ist Freude》

お正月の晴れやかさにとっても似合うバッハ=ブゾーニ編曲のコラール前奏曲《In dir ist Freude(汝にこそわが喜びあり)》 BWV 615。一番好きなレーゼルの録音は、それほどテンポを上げずに重音のタッチが柔らかいので、重音で連続するスケールや分散和音もばたつかずにレガートで滑らか。バッハ=ブゾーニのコラール前奏曲を聴くときは、たいていレーゼルかポール・ジェイコブス(オルガニストではない方の)。Youtubeにレーゼル...

ポール・ジェイコブス ~ ジェフスキ/ノース・アメリカン・バラード

フレデリック・ジェフスキの代表作といえば、《"不屈の民"変奏曲》。チリの政治闘争歌 "El pueblo unido jamas sera vencido!(団結した人民は決して敗れない!)"を元にした変奏曲で、技巧的にかなりの難曲。でも、ピアニスティックな華麗さにメロディの美しさ、さらに闘争的な力強さとが相まって、かなりドラマティックで哀愁を帯びた主題旋律は一度聴いたら忘れられないほどに印象的。《"不屈の民"変奏曲》と並んで有名な作品...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 ~ ブゾーニ/6つのソナチネ

ブゾーニの《ソナチネ》といっても、ピアノを初めてしばらくしてから練習する易しいソナチネとは全く違う。ソナタほどに規模が大きくはないけれど、幻想的な和声や対位法がちりばめられているので、現代音楽のピアノ曲を練習するには良いのかも。1910年~1920年の10年間に6曲が作曲され、最も現代音楽的な第2番から、一番人気があり録音も多い《カルメン幻想曲》として知られる第6番まで、作風が随分違っている。第6番はわかり...

ポール・ジェイコブス ~ アメリカン・ピアノ・ミュージック・リサイタル

ポール・ジェイコブスは、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、シェーンベルク、カーターなどの現代の音楽を得意のレパートリーとしていたので、ディスコグラフィには現代音楽の作品が多い。米国人だったせいか、米国の現代音楽作曲家に知己が多く、レパートリーにも彼らの作品が並ぶ。現代アメリカ音楽のピアノ作品を集めたアルバムが『Paul Jacobs Plays Blues, Ballads & Rags』。コープランド、ボルコム、ジェフスキーの作品のス...

ポール・ジェイコブス ~ ドビュッシー/映像第2集

ドビュッシーの映像第2集は、第1集の『水にうつる影』に輪を掛けて幻想的。そのせいか、捉えどころがなくてあまりきちんと聴いていなかった。好きなはずのアラウの演奏だとちょっと重たい感じがして、ぴたっとこないところがあったので、こういう時は一番相性の良いピアニストの演奏で聴いてみるに限る。現代曲を得意としたジェイコブスの演奏は、第1集よりも第2集の方が色彩感と響きの両方が多彩で、さらに冴えている。ファンタ...

ポール・ジェイコブス ~ ドビュッシー/《映像第1集》より ”Mouvement”

ポール・ジェイコブスのドビュッシー。今回は《映像第1集》の"運動(Mouvement)"。ドビュッシーの《版画》以降の曲には名曲がひしめいているので、"運動"が特に好き...という人はあまりみかけない。なぜか私が好きなドビュッシー作品は、"雨の庭"と"運動"。それに、《前奏曲》の"交代する三度"や"花火"も面白い。元々緩徐系が苦手なので、ドビュッシーに限らず、こういうアクティブな曲に好きなものが多い。この"雨の庭"と"運動"...

ポール・ジェイコブス ~ ドビュッシー/忘れられた映像,版画

現代曲を得意としたポール・ジェイコブスのCD化されている録音には、ブゾーニを始め、シェーンベルク、ドビュッシー、メシアン、ストラヴィンスキー、バルトーク、ジェフスキ、コープランド、ボルコムなど、バラエティ豊か。特に多いのがブゾーニとドビュッシーの作品。ブゾーニの場合は編曲ものも録音しているので、オリジナル曲としては、ドビュッシーがCDにして4枚分と一番多い。《忘れられた映像》(1894年)、《版画》、《映...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 ~ ブゾーニ/多声演奏の訓練のための6つの小品

ブゾーニのオリジナルのピアノ作品で有名なのは、長大な《対位法的幻想曲(Fantasia Contrappuntistica)》。唯一の《ピアノ協奏曲》も演奏時間が長いことでは良い勝負だろうけれど、どちらの曲も聴いたことのある人は少ないに違いない。ピアノ独奏曲なら”カルメン幻想曲”として知られる《ソナチネ第6番》は録音もわりとあるので、知られている方かも。20世紀に入るとブゾーニはかなり現代的な作風に変わっていったらしい。ピアノ...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 (2) バッハ=ブゾーニ編曲/10のコラール前奏曲

米国人ピアニストのポール・ジェイコブスのディスコグラフィで有名なのは現代曲。シェーンベルク、ドビュッシー(映像、版画、練習曲全巻)、それにブゾーニの評価が高い。確かにドビュッシーとブゾーニは素晴らしく良くて、この曲で聴いたなかでは多分個人的なベストか同じくらい。ジェイコブス自身、亡くなる前の最後のインタビュの一つで、「私はブゾーニの幻想的なハーモニー感覚に完全に惹きこまれています。それに、私が絶対...

米国のピアニスト ポール・ジェイコブス

チェリストのイッサーリスの本『もし大作曲家と友だちになれたら...』を読んでいて、初めて知ったブラームスの《11のコラール前奏曲》。オルガンで聴いてももう一つピンと来ないものがあったので、ピアノ独奏版があるのではないかと探してみると、やっぱりブゾーニが編曲していた。このピアノ編曲版の録音を探していて、これまた偶然に知ったピアニストのポール・ジェイコブス。Youtubeで聴いたジェイコブスの演奏があまりに良かっ...

バッハ&ブラームス~コラール前奏曲"Herzlich tut mich verlangen" (オルガン版、ピアノ編曲版)

ブゾーニがピアノ独奏用に編曲したブラームスの《11のコラール前奏曲》の第10曲"Herzlich tut mich verlangen"があまりに気に入ったので、いろいろ調べていたら、バッハのコラールにも同名の曲がある。それに、ブラームスは第9曲も同じタイトルのコラール"Herzlich tut mich verlangen"。バッハのオルガンコラール《わが心の切なる願い』(Herzlich tut mich verlangen,BWV727)と同じ旋律が使われているのは、《来たれ、汝甘き死...

ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 (1) ブラームス=ブゾーニ/11のコラール前奏曲(ピアノ独奏編曲版)

チェリストのイッサーリスの子供向けの作曲家列伝『もし大作曲家と友だちになれたら…』に書かれていたブラームス最後の作品のエピソード。ブラームスが最後に取り組んでいた作品は、ほとんど残してこなかったオルガン曲で、《11のコラール前奏曲 Op.122》。最後の曲のタイトルは、《おお、世界よ!わたしはおまえから去っていかねばならない》。「かれの先輩だったバッハと同じように、ブラームスは宗教的なコラールを別れのあいさ...

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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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