*All archives*

とっても簡単ベイクドチーズケーキ
チーズケーキを作るとなると、材料を揃えるのが結構手間。
クリームチーズに生クリームかヨーグルト、卵、砂糖、薄力粉にレモン汁を使ったレシピが一般的。

この材料だと、良く使うレシピは あっとゆーまに!ベイクドチーズケーキ♪
生クリームの代わりに、ヨーグルトを使ってもできるので、カロリーやコストを考えれば、ヨーグルトの方が便利。クリームチーズの箱にのっているレシピとか、いろんな人が作っているレシピは生クリームを使っているのが多く、分量的には大体どれも似ている。

こんなにいろいろ材料を揃えなくても、とっても簡単に出来るレシピは 材料たったの三つで簡単☆濃厚チーズケーキ
フィラデルフィアのクリームチーズは濃厚なので、加える材料は卵と砂糖だけ。
材料を1/3にして、卵1個、クリームチーズ170g、砂糖30gで作ると、小さいけれどコクのあるチーズケーキの出来上がり。

材料のクリームチーズは、日本製のクリームチーズより多少高いけれど、フィラデルフィアが一番美味しい(と思う)。
どのタイプのレンネットを使っているのかメーカーに以前質問してみたところ、フィラデルフィアのクリームチーズに関してはレンネットは不使用。
日本のメーカーのチーズには、子牛の胃袋から採った酵素のレンネットを使っていることが一般的。原料が輸入チーズの場合も同様。
微生物レンネットを使っているものはとても少ない。アルゼンチン産が原料のチーズは微生物レンネットの方を使っていたが、最近、原料がニュージーランドやオーストラリア産に変わっていた。
このフィラデルフィアのクリームチーズはそれを気にしなくても使えるところが良い。


クリームチーズでなくても、水切りヨーグルトを使う ノンオイル☆ベイクド☆ヨーグルトケーキ なら、チーズケーキ風の味。
これはカロリーもコストも低く抑えられるし、だいたいストックしている食材で作れるところが便利。
ムストネン ~ チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番(ライブ放送)
今週は、私の好きなピアニストのライブ放送がウェブラジオで立て続けに流れているので、睡眠不足気味。
今度もまたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。ソリストはムストネン、クリストフ・ポッペン指揮ドイツ放送フィルの伴奏で、ザールブリュッケンからライブ中継。
数日前に聴いたハフのチャイコフスキーのピアノ協奏曲は、どういう演奏か想像がついていたので期待通りだったけれど、ムストネンが弾くチャイコフスキーのコンチェルトとなると???
タッチや奏法から考えても、なんとなく合わないような...。でも、恐いもの見たさで、明け方からの放送だったけれど、最後までちゃんと聴きました。

第1楽章冒頭のピアノは、柔らかいタッチのしなやかなフォルテ。最初の見せ場でもあるので、ここを派手にバンバン弾く人も多いような...。力任せに弾かないところはムストネンらしい。
いつものように、跳ねるようなタッチのスタッカートを入れながらも、さすがに重音移動が続くので、ここではあまり多用していない。
ペダルを踏んだアルペジオもそれほど濁らずに綺麗に響き、音が少なめの重音移動になると、スタッカートのタッチが軽やか。
ピアノの力感はそれほど強くなく、オケもピアノにあわせて、柔らかく滑らかな流れの伴奏。

中間部は、ムストネンのスタッカートの飛び跳ねるように軽やかで、ちょっと何かが起こりそうな不思議な雰囲気もあって、自然のなかの昆虫たちや草木が目に見えないところで蠢いているような....。
緩徐部分は、柔らかいレガートと、やや線の細いタッチの響きに透明感があって、清々しく爽やか。

終盤は少しテンポを上げて、音量も上げていくけれど、もとから線が細く軽めの音質なので、迫力には欠けるところはある。
全体的に、音がそれほど重ならずに単線的に移動していく場合は、スタッカートのタッチと強弱の付け方がかなり面白いけれど、テンポの速く音が詰まった重音移動で結構ミスタッチがあり、聴いていてもちょっとヒヤヒヤ。
大音量の迫力とロシア的憂愁の濃い重たさとは無縁で、それと逆方向の優美で透明感のあるとても爽やかなチャイコフスキー。ムストネンの音質やタッチから考えて、普通にイメージするようなチャイコフスキーは弾けないだろうとは思うけど。

第2楽章は、第1楽章とは違ってピアノに安定感があり、強弱もコントラストを明確で、強弱の変化するスピードも速く、見違えるように鮮やか。
ムストネンらしいタッチの打鍵が冴えて、蝶が舞うような軽やかさでいろいろな生き物が飛び跳ねていくような躍動感。
濁りのない澄んだ響きが曲想に似合っていて、初夏のような瑞々しさのあるピアノがとても綺麗。この楽章の演奏が一番良かったと思います。

第3楽章は、第1楽章よりも音の詰まった重音移動が減っているせいもあってか、テンポが速くても打鍵がシャープで安定しているし、重音のタッチの切れが随分良くなっている。目立ったミスタッチもなく、どうも第1楽章だけがやや不調だったらしい。
スタッカートが尖った針のようにシャープになって、とてもムストネンらしい奏法。終盤のフォルテのところは、しっかりした打鍵で弾いているのでそこそこ力感も出て、フィナーレらしく華やかに。

演奏が終るとブラボーの声が結構多くて、拍手もそこそこ盛大。
第1楽章はどうなることかと思ったけれど、あの柔らかくて優雅な雰囲気でまとめていたし、第2楽章のムストネンらしい軽やかで躍動感のある爽やかさ。第3楽章の尖った切れの良い一風変わったタッチはかなり個性的だった。
ムストネンの奏法は有名なので、聴衆も普通のチャイコフスキーのコンチェルトが聴けるなんて、全然思っていないに違いない。そういう意味では、期待通りの演奏だったんでしょう。私も結構満足しました。
ムストネンのピアノでこの曲を聴いていると、チャイコフスキーとは違うコンチェルトを聴いている気分になるので、スタジオ録音してくれれば買ってしまうかも。

ライブ中継なので、ムストネンのピアノソロによるアンコールも聴けました。
アンコール曲はチャイコフスキーの小品なのかもしれないけれど、チャイコフスキーは聴かないのでよくわからない。彼は自分で作曲もするので、もしかしてムストネンのオリジナルかも。
旋律、和声と曲の雰囲気から言えば、バルトークの《シク地方の3つのハンガリー民謡》に良く似たところがある曲。静かでしっとりとしてやや憂いのある旋律がとても美しく、どこかしら東欧風のエキゾチックな雰囲気。
ムストネンの線の細い澄んだピアノの響きがとても良く似合う曲でした。

tag : ムストネン チャイコフスキー

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
スティーヴン・ハフ ~ リーバーマン/ガーゴイル、子供のためのアルバム
スティーヴン・ハフがチャイコフスキーのコンチェルトのアルバムをリリースするというので、そういえばリーバーマンの曲の録音について何も書いていなかったのを思い出した。
ローウェル・リーバーマンはニューヨーク出身のアメリカ人作曲家。1961年生まれでハフと同い年。
ハフが昔ニューヨークに住んでいたせいか親交があるらしく、ピアノ協奏曲第2番はハフに献呈されている。
ハフもリーバーマンの曲は得意にしているようで、ピアノソロとコンチェルトでそれぞれ2曲づつ録音している。


《ガーゴイル/Gargoyles Op.29》

リーバーマンの作品のなかで特に有名なのは、ピアノのための《ガーゴイル/Gargoyles Op.29》(1989)
ガーゴイルって何?と思って調べると、日本語ではいう樋嘴(ひばし)にあたるらしく、Wikipediaでは「怪物をかたどった彫刻、またはその怪物である。ほとんどが背中に翼をもったグロテスクな姿である。本来の意味である彫刻としてのガーゴイルは主として西洋建築の屋根に設置され、雨樋から流れてくる水の排出口としての機能を持つ。」
日本の建築物でいう<鬼瓦>のような魔除けの意味も、ガーゴイルにはあるらしい。
アメリカのTVアニメシリーズにも《Gargoyles》という番組があって、子供の頃よくTVで見てたデビルマンのような翼のあるキャラクター。

リーバーマンの曲集は、吐水口兼厄除け彫刻の方よりも、怪物ガーゴイルをイメージしたのではないかと思うけれど、全4曲で構成。録音を少し調べるとハフの他には2種類しかないみたい。

<Ⅰ Presto><Ⅳ Presto feroce>は、リーバーマンらしいミリタリー調の行進曲風。
まさにリーバーマンのトレードマークのような旋律とリズムで、ピアノ協奏曲や他の室内楽曲でもたびたび出てくる。
リズミカルで威圧感があるので、STAR TREKとかのバトルシーンにぴったりだと聴くたびに思ってしまう。欧州やロシアやイギリスの音楽ではなくて、現代のアメリカ音楽のテイスト(だと私には思える)がたっぷり。
かなりピアニスティックで力技もいる感じがする曲ながら、ハフの針のようにシャープで精密な打鍵が冴えて、テンポの速さや和音移動でも軽快。寸分の狂いもない精巧な細工のように緻密で隙がない鮮やかさ。

<Ⅱ Adagio semplice,ma con molto rubato>は、打って変わってとても叙情的な曲。リーバーマンの和声は、不協和的なところはあっても歪みが響きがとても綺麗。

<Ⅲ Allegro moderato>はとてもファンタスティック。雪の結晶が舞い、オーロラが輝いているような、冷たい氷の世界にいるようなイメージ。ハフの濁りのないクリアで冷ややかさのある響きがこの曲にぴったり。

Stephen Hough : The Piano AlbumStephen Hough : The Piano Album
(1998/08/27)
Stephen Hough

試聴する
このアルバムは、超絶技巧が要求される曲や稀少曲が多く、ハフの演奏を初めて聴くなら、ピアノソロはこれがベストだと思います。この内容が廉価盤で聴けるというのはかなり贅沢。
コンチェルトなら、ラフマニノフのピアノ協奏曲集がベスト。他には、リストのピアノ独奏曲集(古いVirgin盤の方)やサン=サーンスのピアノ協奏曲全集も、超絶技巧と凛として透明感のある叙情感が美しいハフのピアニズムが楽しめます。


《子供のためのアルバム/Album for the Young, Op. 43》

リーバーマンのピアノ協奏曲集の付録のように余白部分に収録されているのが、《子供のためのアルバム/Album for the Young, Op. 43》(1993)。ピアニストのアンドリュー・ワイルドの2人の子供たちに献呈。
同名の曲集はシューマンとチャイコフスキーにもあり(私は聴いたことがないけれど)。
この曲集は比較的調性が安定した旋律と和声が美しい18曲の曲集。6曲だけしか録音されていないのが残念。
曲想の変化を出すためか、曲順を変えて収録している。この曲集の編曲版としてフルート&ピアノのための《Five Pieces from Album for the Young Op. 79》もあり。
この曲も録音が少なく、ハフの録音の他には、David Korevaarが弾く『Lowell Liebermann: Piano Works』(Koch盤)に収録されている演奏のみ。

<No.6 Ostinatono>は、コリリアーノのようなファンタスティックなオスティナートの曲ではなくて、左手が穏やかにしとしとと降る雨音のような視覚的なイメージがする。
変拍子なのかもしれない5音の音型パターンを音を変えながらオスティナートしていき、右手は物思いにふけっているような旋律。

フォーレへのオマージュである<No.12 Hommage a Faure>。軽やかで夢見るような美しさとエレガントな曲。フォーレの曲の雰囲気に似ているのかもしれないけれど、フォーレはほとんど聴かないのでそこのところはよくわかりません。

この曲集中一番有名な<No.11 Starry Night>。確かに、シサスク風の神秘的で宇宙をイメージさせるような旋律と響きが綺麗で、空に瞬く星のようにクール。

リーバーマンが子供の時に作曲した<No.8 Rainy Day>。確かに雨がしとしと降っているように同音(型)がオスティナートされていく曲。ドビュッシーの《雪が踊っている》に少し似ている?

<No.14 Hommage a Alkan>は、まるでワルツを踊っているように軽やかで、柔らかく優しい旋律と響きの曲。この曲の中で一番楽しそうな雰囲気。
Alkanというと、《ピアノ独奏のための協奏曲》で有名なあのアルカン。アルカンというと超絶技巧でスピーディな曲というイメージが一般的なので、この曲とはオーバーラップしない。
でも、アルカンの前奏曲集やスケッチ集は、バロック風の古典的な典雅さと抑制の効いた叙情が美しい世界。この曲は、アルカンの曲が連想させる古き良き時代へのオマージュなのかも。


ゆったりとしたテンポでまどろむような雰囲気の<No.10 Lullaby>。眠りに誘うように、やや不安定な和声が混ざった旋律が徐々に下降していくので、ちょっと力が抜けていくような浮遊感。

協奏曲とは打って変わって、落ち着いた雰囲気と澄み切った叙情感がとても綺麗で、一つ一つが夢見る宝石のようにキラキラ。
クリアなのに霞がかかったような柔らかい響きと色彩感のあるハフのピアノの音色がよく映えている。


Liebermann: Concerto for piano No2; Album Op43Liebermann: Concerto for piano No2; Album Op43
(1997/06/10)
Stephen Hough (Piano),Lowell Liebermann(Conductor),Glasgow BBC Scottish Symphony Orchestra

試聴する(hyperion)

tag : リーバーマン スティーヴン・ハフ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ラツィック ~ ショパン/ピアノ協奏曲第1番(ライブ放送)
ショパンのピアノ協奏曲を聴くのは久しぶり。ここ10年くらいは聴いていなかったけれど、最近聴いたアラウとクレンペラーのピアノ協奏曲第1番のライブ録音は、ベートーヴェンかブラームスの雰囲気が漂い、ショパンらしくない変わったところがとっても面白かった。

夜中にウェブラジオでライブ中継していたのは、デヤン・ラツィックが弾くピアノ協奏曲第1番。伴奏はアヌ・タリ指揮中部ドイツ放送交響楽団。ライプチヒ・ゲヴァントハウスにて。
ラツィックがブラームスのヴァイオリン協奏曲を編曲したピアノ協奏曲(第3番)はかなり良かったので、ショパンのピアノ協奏曲ならどういう風に弾くだろうかと興味があったし、彼の演奏を聴いているとショパンやシューマンに向いているのかなという気がしたので。

第1楽章は、ショパンらしく華やかさはあるけれど感傷的な憂愁といった雰囲気は薄い。
元々音質はやや軽めで線が細いので、響きはシャープでクリア。ルバートやディナーミクを微妙に細かくつけているにしては、軽やかで爽やかな感じのするショパン。
スタッカートやスタッカートに近いタッチを多用している。そのスタッカートのタッチが面白くて、短く切って飛び跳ねるようなところは、ムストネンとよく似ている。ところどころ、ムストネンの弾き方をもっとマイルドにしたような感じのアーティキュレーションが顔を出す。
このスタッカートがあちこちに入っているおかげで、流麗なショパンの曲なのに、急に別の曲が割り込んできたようで、なんかショパンのようでショパンじゃないちょっと変わった弾き方(に私には思える)。
世評高いショパンらしい演奏よりも、こういう一風変わった弾き方の方が面白い。ラツィックのピアノと相性がわりと良いのは、ムストネンにちょっと似ているところがあるからかも。

第2楽章はさすがにとってもロマンティック。
もともと音が澄んでいて綺麗な響きのピアノを弾く人なので、こういうゆったりしたテンポで、柔らかいタッチの弱音を弾くと、本当にまろやかで微妙なニュアンスのある繊細な響きがする。
ここはスタッカートもほとんど使わず、滑らかなレガートで弾いていてショパンらしいのだろうけれど、感傷的なところは少なく、柔らかい羽毛でくるむ様な優しい雰囲気。
かなり独特の弱音の表現で、細波のようにとても細かな起伏をつけテンポを微妙に揺らしていくので、これ以上やりすぎると”微に入り細を穿ちすぎ”になりそうなくらい。

第3楽章は、舞曲風でもとから軽やかなタッチで弾くところが多いので、ラツィック独特のスタッカートの出番が多い。
曲想と相まって、とても面白いタッチと響きなので、どこか悪戯っ子が遊んでいるようなスタッカートに聴こえる。
とても流麗で華麗なレガートのパッセージの間に、このスタッカートが入ると、なんかアンバランスな気もするけれど、軽快な舞曲風なリズム感があると言えなくもない。
なぜかスタッカートがやたら気になってしまった。
演奏自体は目立ったミスタッチはほとんどなく、速いテンポでも指も良く回り、一音一音明瞭で弱音でもしっかりした響きが美しく、切れ良く鮮やかで安心して聴ける。
ブラームスのコンチェルトを聴いた時と同じように、隅ずみまでどういうタッチでどう表現するか良く考えられている感じがする。

演奏が終ると、ブラボーと叫んでいる人はほんの少し。拍手が長く続いているなかに、ざわつきがかなりあるので、この演奏に対する聴衆の反応は複雑だったのかも。ブラームスの編曲版ピアノ協奏曲よりも、ラツィックの個性的な奏法が強く出ていたので、好みが分かれるでしょう。
ラツィックの演奏は、華麗さとどこかしら軽妙な面白さがブレンドされているので、ショパンらしくないところがとても面白くて、久しぶりにこのコンチェルトを聴いて良かったと思えるほどに、とっても気に入りました。


3回くらい拍手で舞台に呼び戻されたので、ラツィックはショパンのワルツ(14番ホ短調(遺作)だと思う、多分)をアンコールで弾いている。(この曲はスタジオ録音済み。試聴ファイルはこちら
針の尖ったようなシャープなタッチの冒頭、軽やかなスタッカートや柔らかな弱音とタッチをいろいろ変えて、ルバートのかけ方も独特。これも変わったところのある演奏だと思うけれど、速いテンポで勢いがあり、切れ味よく華やか。中間部は弱音の響きが柔らかくて綺麗でロマンティック。コンチェルトよりもこっちの方が聴衆のウケは良かったみたい。

 ブラームス=ラツィック編曲《ピアノ協奏曲第3番》(ヴァイオリン協奏曲の編曲版)の記事

tag : ラツィック ショパン

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
新譜情報:アンデルシェフスキ ~ バッハ/フランス組曲第5番、フランス風序曲
長らく廃盤となっていたアンデルシェフスキの『バッハ:フランス組曲第5番&フランス風序曲』が、仏Harmonia Mundiの廉価盤<HMA~musique d'abord>シリーズで、3月下旬に再発売されます。

この録音は、米国amazonでMP3ファイルでダウンロード可能。でも、日本からは著作権許諾の関係上ダウンロードはできません。
そのため、結構なプレミアム価格がついているUSED-CDか、itune storeの音楽ダウンロードでしか入手できない状態だったのが、ようやくリイシューされました。

フランス組曲の第5番は、このアンデルシェフスキの録音を聴くことが一番多い。どうも波長がぴったり合う演奏になかなか出会わないせいか、他によく聴くのは晩年のケンプのスタジオ録音とゼルキンのライブ録音(これはレア音源。英語版伝記の付録で手に入れたもの)くらい。
アンデルシェフスキが弾くバッハのパルティータが好きな人なら、このフランス組曲とフランス風序曲の録音も気に入るのではないかと。
ややノンレガートのタッチでも旋律は流れるように滑らか。柔らかい響きに色彩感と煌きもあって、この綺麗な音を聴いているだけでも心地良く感じます。
声部もそれぞれくっきりと聴こえてくるし、装飾音は旋律の流れに乗ってサラッと入れているけれど煌きがあって、こういう装飾音の使い方はとても好き。
ベートーヴェンを弾く時のように強弱や緩急のコントラストをそれほどに大きくつけることはしていないので、表情づけが自然に聴こえてとても親密な感じがしてくる。
ロマンティックになりすぎない程度に表情も細やかに変わり、リズム感がよく歌い回しも生き生きとして、アンデルシェフスキのバッハは聴き飽きることがない。

J.S.Bach:French Suite No 5 / French OvertureJ.S.Bach:French Suite No 5 / French Overture
2010年03月20日 発売予定
Piotr Anderszewski

試聴する(米国amazon)[1999年リリースの原盤にリンク]
日本のamazonとHMVの両方で取り扱っています。


                           

2000年のマイアミ国際ピアノフェスティバルの公式映像で、アンデルシェフスキがフランス組曲第5番を弾いてます。(服装をみるとリハーサル中みたいな...)

 フランス組曲第5番 Ⅰ.ALLEMANDE
  ALLEMANDEは、スタジオ録音よりも少しテンポが速めで、より躍動感が出ている感じ。肩の力を抜いて、軽く押さえているようなタッチと指の動きが見ていて面白い。

 フランス組曲第5番 Ⅱ.サラバンド

tag : バッハ アンデルシェフスキ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
新譜情報:スティーヴン・ハフ ~ チャイコフスキー/ピアノ協奏曲全集
スティーヴン・ハフの最新アルバムは、ハイペリオンの「ロマンティック・ピアノ・コンチェルト・シリーズ」の記念すべき第50集。3月下旬にリリースされます。
今回は"知られざるロマン派のピアノ協奏曲"ではなくて、超有名なチャイコフスキーのピアノ協奏曲全集。
第1番~第3番に加え「協奏的幻想曲」が入っているのは珍しくもないが、さらに第2番第2楽章のアレクサンドル・ジロティ編曲版とハフ自身の編曲版が収録されているのは、やはりこのシリーズらしい選曲。それに加えて、ハフ編曲による歌曲のピアノ編曲版らしき曲(ソロか管弦楽伴奏かは不明)まで入っている。
伴奏は、オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタ管弦楽団。

ハフは、昨年のこの演奏会ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲をよく弾いていた。伴奏はヴァンスカ指揮ミネソタ管の時もあるし、違う指揮者とオケだったこともある。
さすがにハフの演奏会はウェブラジオでもよく放送されているので、第1番と第2番、協奏的幻想曲は全曲ライブで聴けたし、録音できるものは録音しておいたし、今のところこれで十分満足。

ライブ録音を聴いたときの記憶では、ベタ~としたロシア的憂愁が漂うスローテンポの重たい演奏ではなく、ハフらしく、速いテンポとシャープなタッチでテクニカルな切れ味は抜群。透明感と清々しさのあるリリシズムが美しく、チャイコフスキーが苦手な私でもチャイフスキーらしくないところが良いと思った演奏。
ハフのスタジオ録音なら期待どおりに違いないけれど、録音したライブの方でも第1番と第2番は聴けるし、そもそも曲自体は全然好きではないので、このCDを買うかどうか悩ましいところ。
もう一度ライブ録音を聴き直してみたら、第1番第3楽章のテンポの滅法速いこと!まるでアスレチック競技をしているみたいに聴こえる。リファレンスのために世評高いリヒテルの録音を聴いても、やっぱりこの曲は好きになれないのが良くわかっただけ。
いくらピアニストが好きでも、相性が悪い曲は避けた方が無難な気がする。

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲全集チャイコフスキー:ピアノ協奏曲全集
2010年03月20日 発売予定
スティーヴン・ハフ(ピアノ),オスモ・ヴァンスカ指揮ミネソタ管弦楽団

商品詳細を見る

tag : チャイコフスキー スティーヴン・ハフ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ハートマン/ピアノ協奏曲
デンマークの作曲家エミル・ハートマン(エミール・ハルトマンという表記もある)(1836年-1898年)のとても珍しい協奏曲集。
NAXOSのライブラリで新着タイトルをチェックしているときに、”ピアノ協奏曲”が入っているので目に留まったディスク。

ハートマンの一族は音楽家の家系で、有名なのが彼の父ヨハン・ペーター・エミリウス・ハートマン。
デンマークの音楽界では有名な作曲家らしい。息子のエミルは、年代から言ってブラームスと同世代。
私は父子とも初めて知りました。デンマークの作曲家のうち、多少なりとも聴いたことがあってすぐに思い浮かぶのはニールセンくらいなので。

このピアノ協奏曲は1890年の作。勇壮なパッセージで始まる冒頭から、わりと波長が合いそうな感じがしたせいか、最後まで聴いてとても気に入った曲。
録音しているピアニストはとても少なく、比較的新しいのは、ピアノがペア・サロ、伴奏はハンヌ・リントゥ指揮のヘルシングボリ交響楽団という、全く知らない顔ぶれの録音。
この珍しいCDのレビューは、"NORDIC FOREST -北欧のクラシック音楽-"ハートマン家の作曲家のページにあります。
このサイトは、北欧の作曲家やCDについて詳しくて、北欧関係ならまずここで情報を探してみると、いろいろ見つかります。
Emil Hartmann: Concertos [Hybrid SACD]Emil Hartmann: Concertos [Hybrid SACD]
(2005/07/19)
Per Salo (piano),Helsingborg Symphony Orchestra,Hannu Lintu (conductor)

試聴する(米国amazon)


このコンチェルトには、マルシェフの録音もあり。マティアス・エッシュバッハ指揮デンマーク・フィルハーモニー管の伴奏。デンマークのレーベル・Danacordらしく、ニールセン前後期の作曲家のピアノ協奏曲を2曲。
ハートマンのピアノ協奏曲は、ピアノ・オケともかなり力感が強く、第3楽章のピアノなどはヴィルトオーゾさながらにバリバリ弾いている。録音の音も鮮明で煌びやかな響きがとても華やか。
サロの演奏と続けて聴くと、オケの伴奏もそれぞれのピアニストの演奏に合わせたタッチなので、曲の雰囲気が全然違って、別の曲を聴いているみたいに思えるほど。

サロの柔らかなタッチの優美な演奏の方が好きなので、この文章はSaloのピアノで聴いた曲のイメージ。
マルシェフ盤に比べて、Salo盤の方はピアノとオケの両方ともかなり緩い感じはするので、テンポが速くてダイナミックな演奏が好きな人なら、音も華やかなマルシェフ盤の方を。
曲自体が良いので、どちらの演奏でも楽しめます。

Danish Piano Concertos Vol. 2Danish Piano Concertos Vol. 2
(1 Dec 2001)
Oleg Marshev (piano),Danish Philharmonic Orchestra,Matthias Aeschbacher (conductor)

試聴する(NAXOS)



第1楽章 Allegro
ショパンの憂愁を取り除いて、メンデルスゾーンと足して2で割ったような...と言えば良いのでしょうか。
時々ショパン、時々メンデルスゾーンのピアノ協奏曲で聴いたような和声の響きがする。それに、ベートーヴェンのような(と感じる)シンプルで力強い旋律が、時々急に割り込んでくるし。
旋律自体はさほど強い印象の残るものではないけれど、力強さと流麗さと繊細さが交錯し、明暗のコントラストもそこそこあって、単調さはなく、流れも滑らかなので、努力せずとも音が自然耳に入ってくる。
とてもロマンティックな曲なのに、感傷的になりすぎないさらっとした叙情感がとても爽やか。

第2楽章 Canzonetta: Andante
ロマン派の緩徐楽章にしては、この楽章もベタベタと感情の思い入れ深いという感じはなく、夢見るようにメルヘンチックで繊細な情感とと、パストラル風の牧歌的な穏やかさとが、とても心地よい曲。
この楽章はこの曲の中でもとりわけリリカル。ハルトマンらしい個性が出ている一番良く出ている曲なのかもしれない。

第3楽章 Finale: Allegro
この楽章は、冒頭は少しメンデルスゾーンの交響曲風、序奏が終ってピアノソロの弾くところは、全くメンデルスゾーンのピアノ協奏曲風。
途中でギャロップのようにリズミカルなスタッカートで弾くところが出てくると、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番の第3楽章を聴いている気分。他にもピアニスティックなパッセージがちょこちょこ出てきて、そこはメンデルスゾーン風。
全体的には、メンデルスゾーンほどには技巧的な煌びやかさがないところが、どこかしら控えめというか奥ゆかしい。メンデルスゾーンが華やかなバラの花だとすれば、ハルトマンは清楚で奥ゆかしい百合の花のよう。
北欧圏の音楽を聴いているときに感じる清々しさが、やっぱりこのハルトマンのピアノ協奏曲にもある。

個性的で強い印象が残るといった曲ではないとは思うけれども、各楽章の性格の違いはわりとはっきりしているので退屈することもなく、ロマン派のピアノ協奏曲らしいリリカルな旋律がとてもロマンティック。
そのわりに、ロマン派的な感情移入の強さは希薄で押し付けがましいところがなく、さらりとした叙情感が美しい。メンデルスゾーン的な落ち着きと品のよさを感じさせるところもあり、これは思いのほか好みのタイプ。結局3回も続けて聴いてしまった。
地味なところはあるけれど、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲が好きな人なら、気に入るかも知れません。

ただし、マルシェフのピアニスティックな演奏で聴くと、第3楽章などは速いテンポで勢い良く、ちょっと落ち着きのない感じはするけれど、メンデルスゾーンとは違った品種のバラの花のように華やかで堂々としたコンチェルトになっている。

tag : ハルトマン

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ダッラピッコラ/タルティニアーナ第2番、ヴァイオリンとオーケストラのためのタルティニアーナ
ダッラピッコラは、イタリアン・バロック、特にタルティーニに深く傾倒し、対位法に魅了されていたために、タルティーニへのオマージュをこめた曲を2曲書いている。

初めに書いたのは、未発表のヴァイオリン協奏曲をもとに、1955~56年にかけてヴァイオリン&ピアノのための《タルティニアーナ第2番》。
この曲がかなり気に入っていたのだろうか、ヴァイオリン&ピアノ版が初演されてからすぐに、短いインテルメッツォをつけ加えたヴァイオリン独奏&管弦楽版《ヴァイオリンとオーケストラのためのタルティニアーナ》を書き上げた。

ヴァイオリン&ピアノ版の《タルティニアーナ第2番》は、管弦楽版と比べてかなり趣きの違った曲。
不協和音も少なく、各楽章とも対位法を使って主題旋律をヴァイオリンとピアノで対話していくので、形式的には整った印象。
旋律自体はバロック風の憂いのある美しいもの。第1楽章 Pastoraleは、タイトルの如くパストラル風の旋律を、ヴァイオリンが哀愁をこめて弾き、控えめに高音でポロンポロンと伴奏するピアノがか細く寂しげ。
第2楽章 Tempo di Bourreeになると、ちょっとおしゃべりしているような、飛び跳ねるような短調のヴァイオリンの旋律で始まり、ピアノもスタッカート気味のタッチでヴァイオリンと同じように歯切れ良い。ところどころ調子のはずれたような音が混ざって、どこかユーモラス。
第3楽章のPresto: leggerissimo。軽やかにくるくると踊っているような技巧的なヴァイオリンの旋律が優雅。第2楽章と同じく、似たような主題のリズムが次々に展開していくシンプルな構成。
第4楽章はVariazioni(変奏曲)。主題は力強く決意に満ちたような雰囲気の旋律。この主題をテンポと強弱を変えて次々と変奏していき、最後はフォルテで主題を再現して締めくくり。
全体的に多少不協和音的な音が混じっていても、調性が曖昧な感じはしないので、やや現代的な和声の混じった典雅な曲といったイメージ。演奏会で弾いても、わけのわからない現代音楽という不興を買うことないでしょう。

ダッラピッコラ:ソナティナ・カノニカ/タルティニアーナ第2番ダッラピッコラ:ソナティナ・カノニカ/タルティニアーナ第2番
(2005/11/01)
Roberto Prosseda (Piano), Duccio Ceccanti (violin)

試聴する(米国amazon)


                             

管弦楽版《ヴァイオリンとオーケストラのためのタルティニアーナ》の方は、ヴァイオリン&ピアノ版のように旋律や和声はバロック風。さすがに楽器の種類の分だけ音色がカラフルになり、雰囲気がずっと優雅。
...と、最初は思っていたら、ストラヴィンスキーの典雅な《イタリア組曲》の世界から、調和と不協和の相反する旋律が交錯する世界へと、全然違う方向へ向かってしまった。
さすがにシュニトケのように相反する旋律が同時並行で流れるほどには錯綜していないし、旋律と和声は不協和的でも叙情的な美しさを残しているので、最後はどうにかこうにか丸くおさまったような...。

第1楽章 Larghetto, molto espressivo, ma semplice
もの哀しい雰囲気の叙情的な旋律が綺麗に聴こえるけれど、そのうち徐々に不協和的な響きが入り交ざってくる。典雅なようで、時々管楽器が吹いている音や旋律が、どこかしらシニカルで調子はずれな感じがする(気のせいかも)。

第2楽章 Allegro misurato
旋律自体はのどかそう。問題は、高音で鳴る管楽器の音がややヒステリックに聴こえてくるし、フレーズの終わりで時々調子を外したようなヴァイオリンの音もキーキーと耳に障る。
さらに、同じリズムと旋律を繰り返し対位法で掛け合っていくのが、なぜかどこかしら間が抜けて、表面的に調和しているようで、本質的には全くてんでばらばらのように思える。これは第3楽章の不調和を予兆しているに違いない。

第3楽章 Molto sostenuto (Tempo I) - Piu mosso e scorrevole (Tempo II) - Tempo I, molto sereno - Tempo II - Tempo I (funebre) -
オーボエ(か何か)の低音の重苦しい主題で始まり、ヴァイオリンの高音の旋律もか細く苦しげで、この曲は深刻そう...。と、思っていたら、急に長調に転調してパストラル風ののどかさに変わったと思ったら、またいつのまにか暗いトーンの冒頭の旋律が混じったりと。
途中で、急にヴァイオリンが気分を変えようとするかのように、再びパストラル風の長調の旋律を弾き始め、オケの他のパートも最初はそれに合わして伴奏し始めたと思ったら、ヴァイオリンの旋律が終りかけるとその雰囲気を打ち消すように、オケがまた陰気な旋律を弾き始める。
ここはオケが弾く陰気な旋律にヴァイオリンが巻き込まれ、もともとそんなに陰気な雰囲気ではないヴァイオリンが、それから抜け出ようとして隙をみて突然長調の旋律を弾き始めても、やっぱり暗いオケの響きで押さえつけられてしまったような、ブツブツと流れが分断しているというとっても変な曲。

第4楽章 Allegro assai, ma non precipitato - (A la musette)
この楽章は、冒頭から気を取り直したヴァイオリンが、さっきは付き合ってくれなかったオケの伴奏をものともせずに、自分の弾くべき明るく躍動的な旋律を、どんどん速いテンポで弾いている。
さすがにオケもこの勢いにつられて、一応ちゃんとした調和的な和声で伴奏しているけれど、伴奏してくれる楽器がちょっと少なく(高音の軽い響きだけが聴こえてきて、フルートとかクラリネットとかだけで、あんまり多くはない)、どうもオケの方は全然気乗りしない雰囲気。
ヴァイオリンだけがやたら元気で、時々、残りの楽器も気が向いたように伴奏に参加して、一応オケらしい厚みのある響きになるところもある。
どうにかこうにか大きな破綻を招くことなく、最後は、オケの方がもう付き合いきれないといった感じで、勢い良く打ち切るような素っ気無い和音で終了。

第1楽章だけ聴くと、ブロッホの《コンチェルト・グロッソ》やストラヴィンスキーの《プルネチルラ》のように、バロック風の典雅な曲に多少不協和音が混じっている曲かと思ったけれど、最後まで聴くと意外と紆余曲折していて、まるで4幕構成のシニカルな喜劇を見ている(聴いている)ようなイメージ。
イタリアン・バロック風なところがある曲とはいえ、調和した世界へ回帰することなく、現代音楽らしい諧謔さと錯綜したところが面白い。でも、変な曲です。

Dallapiccola: Tartiniana; Due Pezzi; Variazioni per Orchestra; Piccola Musica Notturna; Frammenti Sinfonici dal BalleDallapiccola: Tartiniana; Due Pezzi; Variazioni per Orchestra; Piccola Musica Notturna; Frammenti Sinfonici dal Balle
(2004/11/23)
Gianandrea Noseda(Conductor)、BBC Philharmonic Orchestra、James Ehnes(Violin)

試聴する(米国amazon)

お家で手作り ~ タイカレーとナン
カレーといえば、タイカレー。
それ以外のカレーは、カレーペーストに動物油脂(牛、豚、チキン)が入っているので作らない。
動物油脂抜きのカレーフレークやペーストというものが売られているが、これを置いているお店はほとんどないので、梅田に行ったときにでも成城石井か、いかりスーパーで買わないといけない。
市販のカレー粉を使って、オリーブオイルと小麦粉を混ぜれば普通のカレーを作れないことはないけれど、自分で作るカレーペーストを美味しいと思ったことは自慢じゃないが、全くない。
そういう時間と手間が無駄になることはせず、輸入されているタイカレーペーストを使えば美味しいタイカレーがいつでも自前で作れる。タイカレーのペーストは香辛料が原料なので、化学調味料・添加物や動物性油脂を避けたい人には、とてもお薦めのカレー。


イオンのショッピングセンターに入っている輸入食材店「カルディコーヒーファーム」はとってもお気に入りの店。タイカレーペーストとタイカレーパウダーの両方を売っている。(私は買いませんが、レトルトカレーも売ってます。)
少人数なら、パウダーの方が2食分くらい作れる量で、ココナッツミルク缶を使わずにすむので、とても簡単。
カレーペーストよりも、少しあっさりした味になる。

ラムウォング イエローカレーパウダー 55g
原材料:ココナッツミルクパウダー、カレーパウダー、食塩、唐辛子、砂糖、にんにく、レモングラス、カフィアライムの皮、ガランガル、シャロット、コリアンダーシード、クミン
※水で溶いて使う。メープロイ1袋を使った時の大体半分の量のタイカレーができる。
kaldi_8854460001044_convert_20090228234059.jpg

人数が多いときは、カレーペーストと別に買っておいた缶入りココナッツミルク(400cc)(プラス水)を使って、4人分くらいの量ができる。
水の量を減らすと味がかなり濃くなっていくので、パウダーよりもこのペーストを使った方が美味しいかも。
難点は量が多すぎて、4日連続タイカレーを食べないといけなくなるので、このごろはカレーパウダーで作っている。

メープロイ イエローカレーペースト 50g
原材料:レモングラス、にんにく、シャロット、食塩、ガランガー、唐辛子、コリアンダーシード、カフィアライムピール、クミン、シナモン、メイス、ターメリック、カルダモン
このカレールーは、タイ料理店でも使っているのを見たことがある。お店の味にかなり近い味がする。
kaldi_8850367300051_convert_20090228234040.jpg



タイカレーにはタイ米が良く合う。
ずっ~と昔、米不足の時にタイ米を緊急輸入したのはいいが、かなりの不評で大量に余ったという話がありました。
タイ米は日本のお米と違って、粘り気がずっと少なくて、パラパラしている。日本のお米に慣れた舌だと、普通のご飯にして食べて美味しいとはいいにくいので、カレーとかピラフにすると食べやすい。
輸入米にはバカ高い関税がかかっているらしく、タイ米、カリフォルニア米とかは、300gで400円くらいの値段はする。
タイ米が手に入らなければ、日本米のご飯でも美味しく食べれるけれど、手作りナンで食べたタイカレーは、ご飯の時とはちょっと味わいが違って、これはかなり美味しい。

市販のナンは、2枚パックのチルド製品を良く見かける。
わざわざ買わずとも、ホームベーカリーでも、手ごねでも、どちらでも生地作りは簡単。
いつも使っているレシピはホームベーカリー用の”焼きたてのナン”
このレシピは強力粉と薄力粉、ヨーグルトも使って、水分が少し多めなので、柔らかめで少し甘みのある生地。
生地はなるべく薄く引き延ばす方が、焼いた時にお店のナンのようなでこぼこがぷっくら出来て、本物らしくなる。
ただし、あまり薄く引き延ばしすぎると、生地が柔らかいので穴が開いたりするから要注意。
小麦粉280gで作った時は、6~8枚くらいの生地ができるので、すぐに食べない分は軽く焼いてから、冷凍保存。以前、生地の状態で冷凍したら、解凍した時にベタベタの生地になって、成形するのに苦労したので。

材料がもっとシンプルなレシピは”基本のナン”
これはまだ作ったことがないので、次はこのレシピで作る予定。
コリリアーノ/オスティナートによる幻想曲
コリリアーノのピアノ独奏曲のなかで、有名なのは《エチュード・ファンタジー》と《オスティナートによる幻想曲》の2曲。
コリリアーノは、米国では人気のある現代音楽の作曲家なので、数少ないピアノ作品といえど、アメリカ人ピアニストの録音がいろいろある。
《エチュード・ファンタジー》は、ハフ、トッコ、ジャルバート、シルマーなど。
ハフの演奏はいつもながらシャープで冴えていたが、《オスティナートによる幻想曲》の方は録音していない。(この曲はハフが弾くタイプの曲ではない感じがする。)
好みから言えば、《エチュード・ファンタジー》は難度の高いピアニスティックな練習曲であり、変奏形式の幻想的な組曲でもあるという2つの性格が相まって、オスティナートによる幻想曲》よりもずっと面白い。

《オスティナートによる幻想曲》(1985年)は、10分少しの短い曲でテクニック的にはそれほど厄介でもなさそうな感じはするけれど、逆にピアニストのイマジネーションの方がかなり試される。

録音しているピアニストは、グリモー、トッコ(コリリアーノ作品の演奏には定評のあるピアニスト)、ジャルベール(録音にはコリリアーノも協力したらしい)、シルマー(演奏時間が14分と長い)と、アックス(カップリングにトッコの《エチュード・ファンタジー》、ヨーヨー・マーのソロ曲もあり選曲がユニーク)など、選択肢はいろいろ。演奏時間はピアニストによってかなり幅があり、10分~14分くらい。

NAXOS盤は、コリリアーノの有名な《レッド・ヴァイオリン》がらみの曲も収録されている。
ニーナ・ティクマンは10分くらいとかなり短い時間で弾いている。テンポが遅くて音がまばらな曲はあまり得意ではないので、これはわりと集中して最後まで聴ける。
音に透明感と色彩感があって綺麗な響きで、ファンタスティックな感じはかなりする。後半の盛り上がり方がかなりドラマティック。(個人的にはシルマーの演奏よりも好み。)

Corigliano: Music for Violin & PianoCorigliano: Music for Violin & Piano
(2008/12/16)
Ida Bieler (violin), Nina Tichman (piano)

試聴する(米国amazon)




コリリアーノの記したプログラムノートによると、この幻想曲はベートーヴェンの交響曲第7番第2楽章で4分以上に渡って繰り返し演奏される有名なパッセージが元になっている。
ベートーヴェンのこのミニマリスティックに近い素材の扱い方と、コリリアーノが書きたかった曲~演奏者自身がリピートするパターンの持続時間を決める~とが結びついて、このミニマリスト的テクニックの実験的な作品につながったという。

”Fantasia”という名の通り、和声の響きがとても幻想的で美しい曲。
前半は起伏の乏しい曲なので、あまりトロトロ弾かれると単調な感じがしてくるけれど、何回が聴くとそれにも慣れてしまった。

前半は、オスティナートの音型が雨音のバリエーションみたいにいろいろ変化するので、和声の響きの移り変わりが美しく聴こえる。(ミニマル的といっても、グラスよりはずっと飽きずに聴ける。)
第7交響曲の第2楽章のモチーフの断片が、時々挿入されているのはちょっと面白い。

後半の初めあたりで、交響曲のモチーフがかなりまとまった旋律として演奏されるので、デジャヴのような懐かしい感じがする。
このモチーフの一部を素材にして、鐘の音がエコーするようなオスティナートがとても幻想的。
クレッシェンドしながら、オスティナートの音型が複雑化し、さらに交響曲の旋律が断片的にかぶさって、クライマックス的に盛り上がる。
最後は弱音に戻って、静かなオスティナートを背景に、再び交響曲の旋律が回想のように演奏される。

コリリアーノによると、色彩感・多様性・想像力がこの曲の演奏には不可欠であり、ピアニストはそれに気づかないといけない。
ピアニストのセンスとリピートするパターンをどれくらいの時間続けるのかを演奏者自身が決めることによって、この曲の最終的な形が変わる...など、作曲者から演奏者にいろいろ注文がついている。
聴いてみれば、ピアニストの感性と想像力が試される曲だというのはよくわかる。ミニマル的な曲に抵抗がなくこの曲が気に入ったなら、いろんなピアニストで聴き比べてみると面白いかもしれない。

tag : コリリアーノ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ダッラピッコラ/パガニーニの奇想曲によるソナティナ・カノニカ、アンナリベラの音楽帳
現代イタリアの作曲家ルイージ・ダッラピッコラはオペラが有名なので、オペラは聴かないせいで彼の作品は聴いたことがない。ただし、名前だけはなぜか記憶に残っている。
この人の名前を聴くと、幼少期のみぎりによく食べていた某製菓のお菓子の商品名(今でも売っている?)がつい頭の中に浮かんできて、頭の中に定着してしまったからに違いない。

たまたまナクソスのライブラリーの推薦タイトルにダッラピッコラの室内楽・器楽曲のアルバムがあるのを見つけたので、今回はダラピッコラの珍しいピアノ作品。
ダッラピッコラの弟子だったベリオの室内楽や器楽曲は、聴くのにかなり苦労する。お師匠さんのダッラピッコラはイタリアで初めて十二音技法を導入した(と事典に書いていた)人なので、さてどんな音楽になっているでしょう。

ダッラピッコラ:ソナティナ・カノニカ/タルティニアーナ第2番(プロッセダ)ダッラピッコラ:ソナティナ・カノニカ/タルティニアーナ第2番(プロッセダ)
(2005/11/01)
Roberto Prosseda (Piano), Duccio Ceccanti (violin)

試聴する(米国amazon)


 パガニーニの奇想曲によるソナティナ・カノニカ/Sonatina canonica
この曲はイタリアのアーリー・ミュージックと、ダラピッコラが取り入れたバロック・ルネサンス時代の対位法の両方に対するオマージュの意味合いがあるらしい。
パガニーニの曲は、奇想曲に限らずまともに聴いたことがないので、知っているのはパガニーニのカプリースの主題を使ったピアノの変奏曲(ブラームス、ルトスワフスキ)と狂詩曲(ラフマニノフ)くらい。
多少聴いたような気もする旋律は入っているけれど、原曲のイメージが頭の中に全然ない状態なので、逆にいろいろ連想できて、この曲は聴いていると結構楽しい。

I. Allegro comodo
ソナティナ・カノニカは十二音技法で書かれた曲ではないので、冒頭から不協和音とは反対の調和で綺麗な、でも調律が狂った調子はずれのピアノが出すような音が混じった和声が、どことなくファンタジー風。
遠い昔の子供時代か、幸福な思い出を追憶するような旋律と響きは、オルゴールのような甘い感じ。
中間部は、子供やおもちゃの人形たちが遊んでいるような、ユーモアがあって楽しげな旋律。
再び主題に戻って、ここは最初よりもずっとテンポがゆっくり。高音の響きも密やかが頼りなげ。ちょっと遊び疲れてお昼寝タイムに入ったように、リタルダンドして静かに終る。

II. Largo - Vivacissimo - Tempo I
徐々に上昇していくトリルの旋律がちょっと不思議な雰囲気で、何か悪い予兆のイメージのような...。
と思ったら楽しそうな夢を見ているように軽快で可愛らしい旋律が一瞬登場して、再び冒頭の変な旋律。

III. Andante sostenuto
冒頭は結構眠たげなムードの旋律。幸せな夢を見ている子供の寝顔を表現するとこんな感じかも。

IV. Alla marcia: Moderato
”Alla marcia”なので、おもちゃの兵隊さんの行進曲風。
和音がリズミカルに連打するところはちょっと勇ましいように聴こえるけれど、少しメンデルスゾーンの結構行進曲風な旋律(だと私には思える)が聴こえてくるし、タッチが軽やかで柔らかく、行進曲風の旋律の間に挿入されているレガートの旋律がとても可愛らしい。


 アンナリベラの音楽帳/Quaderno musicale di Annalibera
《アンナリベラの音楽帳》というタイトルですぐに連想するのは、バッハの《アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳》。
娘の18歳の誕生日を記念して作曲したもので、”アンナリベラ”という名前は、第2次大戦末期にドイツ軍占領からフィレンツェがレジスタンスによって解放されたことにちなんでいるらしい。
十二音技法のセリエル流の思考とバッハへのオマージュの両方が埋め込まれた曲で、シェーンベルクのピアノ小品にもよく出てくるような音の塊とリズムがちらほら登場する。これは十二音技法の曲だと思えるところはあるけれど、シェーンベルクの曲よりははるかに叙情感がこもっている。
歌謡性のある旋律ではないけれど、旋律も和声も不協和的な歪みの聴きづらさは感じさせない程度に綺麗な響き。


No.1”Simbolo”には、バッハのイニシャルが冒頭部分のモチーフに埋めこまれている。
序奏部分は、音が飛び飛びして(ちょっと象の行進風?)、これは変わった曲かもという予感。
続く旋律は、後期ブゾーニに近いような調性感が曖昧な、やや不安感の漂う幻想的な響き。
最後は、再び冒頭の主題が現われてリタルダンドして中途半端に終る。

対位法が使われているNo.3”Contrapuntus primus”は音が少なくて、ポツポツと音が鳴っている綺麗な響きのカノン。
No.5”Contrapunctus secundus”は、音があちこち飛び跳ねて、ちょっとおしゃべりしているような感じで、シェーンベルクの曲を聴いている気分。
No.7”Andantino amoroso e contrapunctus tertius”は、前の2曲よりはメロディアス。

リズムが面白いのは、No.2”Accenti”No.8”Ritmi”
”Accenti”はタイトル通り、いたるところでアクセントを効かせたリズムだけで構成したような曲。
”Ritmi”の方は、リズムがとても面白く、和声がもう少し調和的な感じだったら、前衛的なモダン・ジャズのピアノソロに聴こえるかも。この曲集のなかでは一番躍動的で、生き生きとした表情らしきものがイメージできる。

わりと叙情性を感じさせる旋律が入っているのは、No.4.”Linee”No.6”Fregi”No.9”Colore”と最後のNo.11”Quartina”
どれも似たような音の動きと雰囲気なので、一度聴いただけでは判別不能。No.9”Colore”の旋律が一番叙情性が強くて、響きも綺麗かもしれない。
No.11”Quartina”はモノローグのように音が静かに呟くような曲。

唯一厳しい雰囲気だったのは、No.10”Ombre”。重たく厳つい感じの和音で始まり、中間部は水面に落ちた水滴の波紋が徐々に広がっていくような静寂さ。


《アンナリベラの音楽帳》は十二音技法の曲集にしては、旋律と和声が綺麗で叙情感もあり、曲順どおりに聴けば曲想が前後で転換していくので、それなりに変化もあってわりと聴きやすい。といっても、繰り返し聴きたい曲といえば、リズムも旋律も面白い”Ritmi”くらいかなという感じ。


《ソナティナ・カノニカ》と《アンナリベラの音楽帳》がピアノ曲の代表作。
他に収録されているのは、ピアノソロで《3つのエピソード》、《3台のピアノのための音楽》。《2つの練習曲》と《タルティニアーナ第2》はヴァイオリン&ピアノ。

3台のピアノのための音楽
曲自体は聴きやすいけれど、さすがに3つのパートを多重録音するのは、(想像しても)かなり難しそう。
微妙に拍子が揃っていないように聴こえるし、一拍目は音を置きにいっているような切れの悪さを感じるところがあり、曲の中身よりもそっちの方に気をとられてしまう。
タッチが違ってもやはり3人のピアニストでお互いの呼吸をとりながら、一斉に弾いた方が良いんじゃないかと思ったけれど、これも良く考えると、2人ならまだしも、3人だとちょっと合わせにくいかも、という気がする。
3台のピアノの曲(鍵盤楽器の曲)というのは、バッハのチェンバロ協奏曲にはあるけれど(4台で弾く協奏曲もあるし)、ピアノならモーツァルトの協奏曲が有名らしいが、これは聴いたことがない。


2つの練習曲
No. 1. Sarabanda

ヴァイオリンの旋律は少し妖艶なネットリした響きと研ぎ澄まされたような叙情感が混ざっているような雰囲気。
ピアノの伴奏は高音域中心に透明感とクールな響きが美しく、ほとんどを弱音でヴァイオリンと対話していて、全体的にはちょっと不可思議な感じがする。それでも叙情感のある綺麗な曲です。

No. 2. Fanfara e Fuga
一転して、フォルテの鋭いタッチで弾くフーガ。フーガとしては面白い曲なのかもしれないけれど、ギーギーと叫び続けるような尖ったヴァイオリンの音の連続に、ちょっと耳が拒否反応気味。


最後に収録されている《タルティニアーナ第2》は、管弦楽版の《タルティニアーナ》とまとめて、後で何か書く予定。

tag : パガニーニ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
古代米の五穀米ご飯
この間注文した古代米の五穀米が、注文後3日ほどでメール便で到着。

ジップロックというよりも、さらに簡易な事務用品のような透明袋に入っている。
どのみち別容器で保存するので、こういうのは別に気にはならないけど、レビューで文句を言ってた人もいた。
お米自体は、それほど割れたお米は多くないし、五穀米の方はカラフルな色彩でとても綺麗。
よくお米粒を見たところ、虫の方は入っていなかった。一緒に炊いて食べても問題はないとホームページには書いていたが、ご飯に混ざっているのを発見したくはないので。

先に、初めて使う品種のお米がたくさん入った五穀米の方でご飯を炊く。
配合は、1合あたり10g。いつも、お米1.5合+ビタバレー(ビタミン強化麦)0.25合で炊くので、五穀米は20g。
赤米が硬いらしいので、水で一度全部洗ってから、2時間ほど水につけておく。
あとは、普通の水加減でお米+麦+五穀米をミックスしてから、さらに1時間浸水。
ル・クルーゼのお鍋で炊いたら、いつもどおりちゃんと炊き上がって、麦入り白米ご飯よりもほんの少し柔らかくてもちっとした感じ。
ご飯は、Webサイトの見本の写真どおり、ほんのり桜色。
そこに五穀米の黒、赤、緑がちらほら。特に緑米と香米らしい緑色のご飯粒は珍しい。
白色の白米、薄い茶色の筋の入った大麦、それにこの五穀米で、全部で5色くらいの色が入っていて、カラフルで綺麗な色合い。
この色が薄いとレビューにクレームを書いている人がいたけど、色を濃くしたければ、20gのうち半分を二色米か黒米に変えれば良いだけ。今度はこの配合で試してみるに限る。
五穀米のご飯つぶは、ちょっとプチプチしているけれど、硬くはない。ご飯にもちょっと甘みが出ていて美味しいので、これならリピートしたい出来上がり。

別の日に、二色米を10ccの軽量スプーン1杯分を麦入り白米に混ぜて炊いてみると、色がとても薄い紫色になってしまった。
赤米は黒米に比べてあまり色づかないことと、いつもは軽量スプーン2杯分混ぜていたので、量も少なかったせい。
味はほんのり甘くて、ふっくら柔らかく、これも美味しい出来上がり。自家消費用に作っている田舎のお米ではなく、”きらら”に変えたので、もともとお米の味も良かったのかも。
今度は二色米を2杯分入れて炊いてみることに。たぶん赤米が入っているので、色はあまり濃くならないはず。
濃い紫がかったご飯も好きなので、赤米は五穀米の方にも入っているし、次回リピートするときは、二色米ではなく黒米にしよう。
四角いおにぎり
Cookpadでみつけた面白いレシピ。
いつも丸いおにぎりを四角く結ぶ(というか包めば)、サンドイッチおにぎり。

 おつつみ♪四角いおにぎり!

簡単だけど発想が面白いので、一度作ってみたい気にさせられるせいか、つくレポがすでに283件。
お弁当をつくる機会があれば(たぶんないと思うけど)、作ってみるかも。
この方法で四角い巻寿司を作ったら、巻きすがいらなくて、簡単にできそう。
ヒンデミット/ピアノ協奏曲
このところ古典とロマン派の音楽ばかり聴いていたので、気分が少し現代音楽モードに転換中。
同じ種類の音楽ばかり聴いていると感度が鈍くなるらしく、周期的に聴きたい音楽の種類がコロっと変わる。

探すといろいろ見つかるヒンデミットのピアノ協奏曲。記事に書いたのは確か3曲目(後で数えてみたら4曲目だった)。聴きそびれているピアノ協奏曲の類がまだいくつか残っていたような...。
1945年に書かれたこのピアノ協奏曲は、第3期のヒンデミットの作風であるネオ・クラシカルなスタイル。
ちょうど《画家マティス》や《ウェーバーの主題による交響的変容》が作曲された時期と重なる。

同じピアノ協奏曲でも、まるで都市の喧騒をあらわしたかのような《室内音楽第2番》とは打って変わって、典雅な雰囲気に抑制された叙情感が漂っている。《室内音楽第2番》のアクティブで騒々しいところが、とても恋しく思えてしまう。

ピアノパートは単音主体で線が細い旋律で、派手なピアニスティックな曲ではなく、初めて聴いたときはちょっと地味な感じ。
何回か聴くと、ヒンデミットらしい冷たく透明感のあるピアノの響きと、抑制された叙情感の美しさがよくわかってきたコンチェルト。

このアルバムは、《室内協奏曲第2番》と《ピアノ協奏曲》の両方が聴けるので、ヒンデミットの作風の違いがわかって面白い。そもそもこの2曲の録音自体が少ないので、選曲としてはユニーク。
Hindemith: Kammermusik No. 2, Op. 36/1; Viola Concerto, Op. 48; Piano ConcertoHindemith: Kammermusik No. 2, Op. 36/1; Viola Concerto, Op. 48; Piano Concerto
(2004/01/13)
Lee Luvisi (piano), Jorge Mester(conductor), Louisville Orchestra

試聴する(米国amazon)


《Concerto for Piano and Orchestra》(1945年)

I. Sehr lebhaft - Molto Vivace
軽妙でちょっと不可思議なタッチのピアノ・ソロが全編を流れていて、ヒンデミットらしい楽章。
初めはクラリネットが主題を吹き始め、すぐにピアノが高音域の透明感のある旋律で引継ぎ、ここは少し不可思議なタッチのリリカルや蝶が舞うようなトリル。
このトリルは、ヒンデミットのピアノ協奏曲や独奏曲でも多用されている。管弦楽曲を聴いていても度々出てくるので、ヒンデミットのトレードマークのようなトリル。
乾いた叙情とやや妖艶な響きを感じさせる旋律が出てくるところも、ヒンデミットらしい。
徐々にオケとピアノが協奏しながら、リズミカルで勇ましくなり、ドラムも打ち鳴らされたりして、ちょっと行進曲風。ピアノは和音が符点つきのリズミカルな和音。
このまま盛り上がって終るかと思ったら、これは中間部だったらしく、再び、静かにモノローグするかのうようなピアノに変わる。

ⅡLangsam - Lento
とても密やかな雰囲気の3部形式の緩徐楽章。最初はクラリネットやオーボエとピアノが、オケの伴奏を背景にデュオする部分が多い。
段々クレッシェンドしてピアノの旋律が単音から和音主体に変わっていくところは、オケとピアノが交代で演奏してオケと対話しているような雰囲気。
再び弦楽の伴奏でピアノがまた叙情的なフレーズを弾く。ラストはホルンが穏やかに響いてから、ピアノも静かに終る。

III. Medley: 'Drei Fontanen' Canzona, March, Valse lente, Caprice, 'Drei Fontanen'
”Drei Fontanen(Three Fountains)”という14世紀の舞曲のCanzona、マーチ、ワルツ、カプリースのメドレー。
ヒンデミットは、ピアノ協奏曲の各楽章を3部形式で展開させていくことが多いので、このメドレー形式はとても珍しい。
Canzonaは、ソロパートは静かなタッチのピアノとバスーン。Marchはトランペットが目立つオケのトッティのみで、ピアノ・ソロはなし。
Valse lenteは伴奏がほとんど入らず、静かなピアノ・ソロがメイン。
Capriceになると、テンポも上がって、いかにもヒンデミットらしい軽妙でピアニスティックなピアノ・ソロ。
最後は、オケとピアノが協奏するかなり華やかな雰囲気で力強い舞曲で締めくくり。



《ヒンデミットのピアノ協奏曲に関する記事》

 ヒンデミット/主題と変奏「四気質」

 ヒンデミット/室内音楽第2番(ピアノ協奏曲)

 ヒンデミット/左手のためのピアノ協奏曲

tag : ヒンデミット

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
古代米の五穀米
この間、晩ご飯に黒米ご飯を炊こうと思ったら、なぜか黒米のストックがない!
富澤商店のオンラインショップで、強力粉、豆類に製菓材料とかと一緒にまとめ買いしたはず...。
パソコンで注文履歴を確かめると、黒米を注文するのをコロッと忘れていたらしい。

富澤商店の黒米(岩手産朝紫)は、250g399円と他店よりも安くて質も良いので、ここ数年来の愛用品。これだけ注文するとなると、同じくらいの送料がかかるので無駄な気がする。
そうなると、近くのジャスコで買うか(たしか違うイートハーブとかなんとかいう会社の黒米が置いてあった)、送料の安いオンラインショップを探すかのどちらか。
スーパーで黒米をおいているお店は少ない。よく見かけるのは雑穀セットで、これは昔よく使っていた。お米よりもはるかに割高なわりに、きび、あわ、ひえとかが多く内容量も少ないので、数年前から黒米か黒豆だけのご飯に変えてしまった。
黒米ご飯は綺麗な紫色のもちもちしたご飯になるし、黒豆ご飯(炒ってからお米に混ぜて炊く)はほんのり薄い紫色に染まり、お豆の食感と味が美味しい。

ためしに楽天で黒米を探してみると、かなり人気のある五穀米を売っている”ドリームライフ”というお店を見つけた。
香川のローカルな会社の楽天ショップで、地元農家が栽培している五穀米を販売している。
この五穀米、商品説明だと無農薬栽培らしい(JASの認証を取得しているかは書いていないけど)。
黒米のほかに、赤米(うるち米ともち米種)、香米、緑米と5種類の古代米を扱っている。
お米の組み合わせは、黒米のみ、黒米+赤米(もち米種)の二色米、五穀米(黒米、赤米2種、香米、緑米)の3パターン。
100g入りなら、メール便送料込みの198円。いつもは黒米しか使っていないけれど、他の古代米にもとっても興味があったので、五穀米と二色米の100gサイズを1つづつ注文。
ちょうどポイントが余っていたので、これを使い切るのにも都合が良い。メール便なので1週間くらいで届くはず。

五穀といっても、普通は雑穀入りのものが売られているので、お米ばかりの五穀というのは珍しい。
レビューの投稿が多くて、結構人気のお米らしく、概ね好評。
四国産のお米は普通の銘柄米でも、秋田や岩手産のお米に比べると安値がついているから、お店で普通売られている「岩手産朝紫」という黒米と比べると、やっぱり同じ黒米でも四国産は安い値がつくのかもしれない。
レビューには、割れたお米が入っていると書いているのもあったので、良く商品写真をみると、白っぽいお米が混じっている。普通はお米を選別しているのではないかと思うので、市販の商品にはこういうお米は入っていない。
包装袋は普通のジップロックのような袋のみ。ラベルや商品説明はなし。
価格が安いのは、たぶん産地のことと、包装や選別の手間を省いて、お米の質にばらつきがあるせいらしい。(それに、一般管理費とか、薄利多売で1つあたりの利幅も少なめかも)

炊いたご飯のできばえの方は、写真とレビューの両方で確かめると、五穀米のパッケージは、黒米、赤米の配合量が少なくて、ほんのり薄い桜色に染まる程度。もともとこういう配合なのだろうから、黒米と赤米を買って自分で混ぜたら解決するので、これは全く問題なし。
それに無農薬栽培なのでたまに虫が混入していたりすると、商品説明のところに書かれている。洗う前に目視して虫がいないかどうかチェックしておかないといけない。
雑穀よりもしっかりとお米の粒が入っているご飯の方が好きだし、色づきも五穀のお米の配合でいろいろ調整できる。ご飯の種類もちょっと増えるし、どんな感じのご飯になるのか楽しみ。
ブラームス=ラツィック編曲/ピアノ協奏曲第3番(ヴァイオリン協奏曲のピアノ協奏曲編曲版)
ブラームスのピアノ協奏曲といえば、当然第1番と第2番の2曲しかない。
この第3番というのは、ピアニストで作曲もするデヤン・ラツィックがブラームスのヴァイオリン協奏曲を編曲して、新たにピアノ協奏曲を作曲したもの。

ヴァイオリン協奏曲の編曲版として有名なのは、ベートーヴェンの《ピアノ協奏曲ニ長調》。ピアノ編曲版はいろいろ変化のある音の排列で聴きやすいし、ムストネンにブラウティハムと個性の違うピアニストが録音しているので、聴き比べもできるところが楽しい。
ベートーヴェンと同じく、ブラームスのヴァイオリン協奏曲をピアノ協奏曲に編曲するという、大胆というかなんというか、とてもチャレンジングな作品。ブラームスのピアノ曲はとても好きなので興味深々。

この編曲版のピアノ協奏曲第3番の録音は、編曲者のラツィック自身がピアノを弾いた2009年10月のライブ録音。これが世界初演で初録音という記念すべき盤。伴奏は、ロバート・スパーノ指揮アトランタ交響楽団。
ラツィックはピアノソロの他にも、チェリストのウィスペルウェイのピアノ伴奏もしていて、日本ではベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集の録音が有名。
ほんの少し聴いただけでわかるほどに、このチェロ・ソナタ全集の演奏はとても軽快で躍動感があり、ラツィックのピアノもチェロに合わせて細やかな表情づけをして、呼吸もぴったり。
ケンプがピアノ伴奏をしているフルニエの録音だけ聴いていたけれど、ウィスペルウェイとラツィックの録音はそれとは違った魅力があって、こちらの方がずっと好きかも。

ラツィックはクロアチア出身で子供の頃は神童と言われ、ソロの録音(Channel Classics)も33歳にしてはかなり多い。
ショパンのピアノ・ソナタ第2番の録音は、速いテンポとシャープなタッチでテクニカルな冴えが素晴らしく、演奏解釈もかなり個性的。
このブラームスのピアノ協奏曲の演奏の方は、オケとのバランスもあるせいか、それほど変わった演奏ではないけれど、ライブでもヴィルトオーソらしい安定したテクニックと細部まで緻密でリリカルな表現でとても華麗。

Brahms (Lazic): Piano Concerto No.3 Op.77, Rhapsodies Op.79, Scherzo Op.4 / Dejan Lazic, Robert Spano, Atlanta SO [SACD Hybrid] Brahms (Lazic): Piano Concerto No.3 Op.77, Rhapsodies Op.79, Scherzo Op.4 / Dejan Lazic, Robert Spano, Atlanta SO [SACD Hybrid]
2010/01/14
Dejan Lazic (Piano), Robert Spano (Conductor), Atlanta Symphony Orchestra

試聴する

※2/5現在で、日本のTowerRecord、英国amazonではこのCDが購入可能(私は英国amazonでオーダーしました)。
日本のHMVとamazon、米国amazonではまだ取り扱っていない。
TowerRecordでは、来日記念盤として2月21日リリース予定の国内盤も予約可能。なぜか輸入盤より安いので、日本語の解説を読みたければこちらの方が良さそう。(来日時の演奏曲目は、この編曲版ではなくてラフマニノフのピアノ協奏曲第2番)

 ピアノ協奏曲第3番とその初演にまつわるグラモフォンの記事[英文] 
この記事はいろんなエピソードが書かれていて結構面白い。3回連続して行った初演/初録音のコンサートは、初回は喚声と拍手で終わり(第1楽章が終った時も盛大な拍手あり)、2回目はピアノがずっと叙情的になり、オケに乱れが出たりして(指揮者も眼鏡をレストランに置き忘れたとか..)、演奏が不調だったせいか観客の反応はもう一つ。
続けてシアトルや欧州(伴奏はBBC響)でも初演。この曲を演奏したいというオケのオファーが両手いっぱいに舞い込んだそうで、そのうち日本でも初演されるのでは。

 ラツィックのインタビュー記事
このコンチェルトとは関係ないけれど、昨年5月の王子ホール・リサイタルの時のインタビュー記事があって、作曲に関する考え方とかが少し載っている。


CDについているブックレットには、ラツィック自身が作曲経緯と演奏解釈について書いていて、動機や作業過程が垣間見えるのが面白い。
ブラームスならどうするだろうかと想像しながら、編曲というか再作曲(Recompose)にとりかかったが、編曲作業のキーポイントは、オーケストラのスコアは変更せずに、ブラームス特有の和声を一貫して用いながら、ヴァイオリンパートを新たに構築し直し、さらにオリジナルのカデンツァを加えること。(カデンツァは2種類用意し、3回の初演時コンサートではどちらかを弾いて、良かった方を録音に残している)
これは委嘱作品ではなく、ラツィック自身がソリストとして弾くことを目的に作曲したので、2003年から足かけ5年と時間を十分にかけ(コンサートが多いので作曲に専念できなかったこともあるだろうし)、2008年に編曲版が完成。

編曲版を聴いていたらヴァイオイン協奏曲のことはすっかり忘れて、ブラームスの”新しい”ピアノ協奏曲を初めて聴いている気分。
そもそも名演が幾多もある原曲と比較すると、編曲版の方が分が悪いのは仕方がないし、ヴァイオリン協奏曲と比較するよりも、ブラームスのピアノ協奏曲(第1番と第2番)がしっかり記憶に定着しているので、そちらの方のイメージと比べたくなる。
右手側はヴァイオリンが弾く旋律に音を加えて厚みをだし、左手側はラツィックが新たに作曲している。
ブラームスの自作協奏曲のピアノパートが低音部の響きや和声の厚みでがっちりとした重みと安定感があるのと比べると、この第3番は、ヴァイオリンの旋律をピアノに置き換えて演奏しているせいか、高音域に寄っているところがわりと多く、少し線が細くて優美な感じ。(そういえば、ベートーヴェンのピアノ編曲版も同じように高音域で弾くところが多かった。)
低音域の和音が入ってくると、重みと安定感があり、高速の和音移動も多くて、とてもブラームス風に聴こえる。

ヴァイオリン協奏曲では張り詰めた緊張感を感じるところがあるけれど、この編曲版はかなり優美で流麗でロマンティック。
ラツィックの演奏は、カップリングの独奏曲でも、陰影が薄めで弱音の響きも柔らかく華やさがあるので、この編曲版を別のピアニストが弾けば、また違った印象になるかもしれない。


第1楽章 Allegro non troppo
冒頭のオケのトゥッティが終って、ピアノソロで入ってくるところは、結構ワクワクしてしまう。
低音域からアルペジオのユニゾンで駆け上がっていくところは力強くて、このピアノソロはとても素敵。和声もブラームス風。最初が肝心というけれど、ここは曲も演奏もとっても気合がはいっている感じ。
ラツィックのピアノの音色は、弱音が柔らかくて艶っぽさもある上に、表情づけがとっても細やかでロマンティック。時々弾くスタッカートは、弦が強く跳ね返ってくるクセのあるタッチがちょっと面白い。
旋律は両手のユニゾン(単音or和音)で弾いたり、右手が旋律で左手に伴奏(というか別の旋律)をつけたりと、単調にならずブラームスらしい和声の厚みがでるように、いろいろ工夫しているようで、楽譜をみたくなってくる。

ヴァイオリン協奏曲で演奏されるカデンツァは何種類かあるけれど、当たり前のことながらピアノ向きではないので、編曲版のカデンツァはオリジナル。
ブラームスのピアノ協奏曲第1番と第2番のカデンツァをピアニストが自作した演奏は聴いたことがないし(普通はブラームスが書いたのを弾くので)、ベートーヴェンの協奏曲でさえ、オリジナルはバックハウスとケンプくらいしか録音では聴いたことがない。(実演だとオリジナルを弾いているピアニストがいるかも)

ラツィック自作のカデンツァは、今まで出てきた主要な旋律を次々に織り込んで展開していき、低音部の和音も多用されて、両手の旋律の絡み合いとブラームス風の和声がしっかり響いて、とっても立派なカデンツァ。
ラツィックはテクニカルには全く問題のない達者な人なので、ピアノパートはカデンツァに限らず編曲版全体で和音移動が結構多くて、かなり込み入った感じ。たぶんピアノ協奏曲第1番のピアノパートよりもずっと難しくて、第2番と良い勝負かも。

第2楽章 Adagio
この楽章のピアノパートは、第1楽章にも増してロマンティック。
旋律自体が叙情的な上に、独奏曲を弾く時と同じように、クリアで線の細い弱音のニュアンスが豊かで、もともとリリカルなピアノを弾く人らしく、表現も溜め息をつきたくなるように繊細なタッチ。(好みとしては、ブラームスの曲なら、もう少しさらっと弾いて欲しい気はしますが...)
反対にフォルテのところは和音の厚みが増し、力強く感情的な盛り上がりガ大きくなり、ヴァイオリン協奏曲で聴いた時よりもドラマティックな印象。

第3楽章 Allegro giocoso, ma non troppo vivace
この楽章のピアノパートは低音~中音域で弾くところが増え、さらに速いテンポのフォルテが多く、音が細かく詰まった和音移動で和声に厚みと重みが増し、ピアノが力強くて勢いもよい。そのぶん、かなり指回りの良さと力技が要求されそうなパッセージが続く。
ブラームスらしい舞曲風の曲なので、ピアノパートのリズムや左手の伴奏も、この速いテンポでも踊るようにタッチが軽快。和音の連続でもスタッカートのシャープなタッチが崩れることなく、テクニックの冴えは鮮やか。
華やかさときびきびとした躍動感のあるフィナーレで、3つの楽章の中では曲も演奏も一番好きな楽章。


このピアノ協奏曲はとても新鮮でロマンティシズムが煌くように美しいし、知っている曲なのに初めて聴いた曲のような感覚も面白くて、ヴァイオリン協奏曲の編曲版として聴くというよりも、新しい”ブラームスのピアノ協奏曲”を聴いている気分。
私は編曲ものには全く抵抗がないので、編曲ものを好まない人は別として、ブラームスのピアノ曲が好きな人には、編曲・演奏の両方とも良いので、かなりお薦めです。

                         

ピアノ協奏曲だけだと録音時間に余裕があったせいか、ラツィックのピアノ独奏で《2つのラプソディ》《スケルツォ》もスタジオ録音されている。
ピアニストのタイプはピアノソロを聴いた方がずっと良くわかるので、《2つのラプソディ》の第1曲から。
冒頭の主題は、フォルテをそんなに強打せず流れはかなり滑らか。ピアノ協奏曲の演奏と同じく、ところどころ入るスタッカートのタッチにちょっとクセがある。音質はやや軽い方かもしれないけれど、タッチがシャープなので力感もわりとある感じ。
響きはクリアで弱音でもしっかり鳴っている。細かにルパートをかけ、音の強弱の濃淡も微妙につき、特に弱音で弾く部分は、繊細さと綺麗で多彩な響きで、複数の声部がくっきりと聴こえる。
音楽の流れがよどみないせいか、感情移入が強い情緒性は全く感じず、アーティキュレーションが細部までしっかりと考えられた感じがする。
平板な感じがしてあまり好きではない第2曲の方も、いろんな情景がクルクルと移り変わっていくようで、全然退屈しない。
一番面白くて個性的だったのが《スケルツォ》。
もともとわりと一本調子なところがある曲だけれど、ラツィックのタッチ、リズム、フレージングは個性的で、響きの変化も多彩。こんなに面白い《スケルツォ》は初めて聴きました。
特に印象に残ったのは弱音の表現。《2つのラプソディ》でも弱音の響きと表現は独特のものがあったけれど、《スケルツォ》ではそれがより明瞭になって、まるで音自体がおしゃべりしているような不思議な響きと歌いまわし。
10分ほどの演奏でも、隅々までしっかり作られたプロットに沿って展開していく一つの物語を聴いている気分。
弱音の表現の繊細さと物語性のあるドラマティックな音楽の作り方は、アンデルジェフスキに似ているかな?ドラマティックな解釈のアンデルジェフスキの演奏が好きな人なら、ラツィックの演奏も気に入るかもしれません。
ただし、アンデルジェフスキの演奏よりは、ガラス細工のように少し脆く神経質な感じがするところはある。こういう弱音の表現は、どちらかというとシューベルトやシューマンの曲の方にずっと向いているような気はする。

このピアノ独奏曲も、細部まで緻密に設計した上で、淀みなく流れるロマンティックなブラームスで、彼が弾くとピアノ協奏曲と同じように、なぜか陰影が薄めで、優美な華やかさが漂っている。
ピアノソロの演奏もピアノ協奏曲と同じくらいに素晴らしく思えたので、このアルバムには初めから終わりまですっかり満足できました。

気になるところといえば、ブラームスにしては、微に入り細を穿つとでもいうような細部まで神経が行き届いた濃い表現のソロを続けて聴いていると、砂糖と生クリームのたっぷり入ったチョコレートケーキをたくさん食べたように、精神的に結構もたれてくるところ。もっとさっぱりした詩情と澄んだ叙情感が美しいカッチェンやルプーのブラームスも聴きたくなる。

tag : ブラームス ラツィック

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ワルター・クリーン ~ モーツァルト/ピアノ協奏曲集
ヘブラーのピアノ協奏曲集を探していたら、モーツァルトの第17番以降のピアノ協奏曲を集めた『Mozart: Twelve Great Piano Concerti』というアルバムに第19番と第20番だけ録音していた。
このアルバムはワルター・クリーンをメインに録音しているらしく、他にはブレンデルが第20番と第25番、フィルクスニーが2台のピアノのための協奏曲を弾いている。

Mozart: Twelve Great Piano ConcertiMozart: Twelve Great Piano Concerti
(2004/03/23)
Walter Klien;Ingrid Haebler;Rudolf Firusny & Alan Weiss;Alfred Brendel

試聴する(米国amazon)


ヘブラーの第20番は膨らみのある温もりのある響きが綺麗で、弱音も羽毛のように柔らかくてふんわり。こういう響きはわりと好きなので、聴いていてもとても心地よい。
短調のコンチェルトのわりには、音色が明るいのと強弱のコントラストをあまり強くつけてないせいか、悲愴感とドラマティックさは薄めな感じ。
奥ゆかしい品のよさと明るく暖かい感じのするところは、バッハのフランス組曲の録音を聴いているときと同じかな。

ワルター・クリーンの方は、録音状態がかなり悪いブラームス作品全集でしか知らない。
音は全く悪かったけれど、モーツァルトのような感じがする子守歌風の優しげなタッチのピアノ小品集の演奏がわりと好きだったので、本領のモーツァルトの方もちょっと聴いてみたい気がした。

モーツァルトでよく聴くのは第20・23・24・25・27番のコンチェルトくらい。クリーンで聴いたのは第23番。
コロコロとした感じの軽やかで柔らかいタッチがとても優雅で、評判どおりにとても綺麗な音。
フォルテはそれほど強くはないけれど、弱音の階層が多くて表情は豊か。弱音の響きが特に綺麗で儚げで、壊れやすい脆さに暖かみと哀感が入り混じり、表現もとても繊細で、かなりうっとりとしてしまう。
第2楽章は若い頃のポリーニの録音を聴いていて、これはDVDまで持っているくらいにかなり好き。ポリーニはとても硬質なタッチと響きで透明感のあるクールなピアノだったけれど、クリーンは響きがずっと柔らかくて詩的。
この後にブレンデルの弾く第25番を聴くと、タッチがややシャープで、弱音の響きはすっきりとした透明感があり、とても明晰な印象。
ヘブラー、ブレンデル、クリーンのなかでは、弱音の繊細な表現が綺麗でメルヘンのように夢見心地な感じがするクリーンが一番好みに合っていた。

tag : モーツァルト ブレンデル

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
ヘブラー ~ バッハ/フランス組曲第4番、第5番
モーツァルト弾きで有名なヘブラーは、モーツァルト以外の録音があまり出回っていないらしく、モーツァルトは20番台のピアノコンチェルトくらいしか聴かないので、ヘブラーは名前くらいしか知らないピアニスト。

たまたまシェリングのピアノ伴奏をしていたベートーヴェンのヴァイオリンソナタを試聴して、品の良いピアノを弾いていたので、モーツァルト以外の録音を探していたら、Youtubeにバッハのフランス組曲の録音がいくつか。

 フランス組曲第5番~1.アルマンド

 フランス組曲第4番~1.アルマンド


第5番のアルマンドを聴き始めると、あらまあ、なんて穏やかで暖かみのあるバッハなんでしょう。
包み込むようにふっくらとした温もりのある音がとても綺麗に響いている。
ゆったりとしたテンポと柔らかいタッチで一音一音丁寧に弾いているので、とても落ち着きと安定感があるのに、ゆるゆるとした流れは滑らか。
装飾音やアーティキュレーションに凝ってバッハを聴くことも多いので、それとは違って強いクセのない素直さが逆に新鮮に聴こえる。
テンポとタッチがそう変わらず、どの曲も似たような雰囲気になっている気はするけれど、それ以上に和やかな幸福感が心地よい。
弾むような躍動感ではなく、優雅なダンスをしているような品のよさがあり、レガートな響きが美しいペライアのバッハよりも、気品があってさらに自然な感じ。
ふくよかでにっこりと微笑んでいるピアノ・ソナタ集のポートレイトを見ると、こういうバッハを弾く人なんだとなぜか納得。

この音源が入っているCDはすでに廃盤らしい。
”20世紀の偉大なピアニスト”シリーズにヘブラーの巻があり、モーツァルト以外にハイドン、バッハ、シューマン、ショパンなどの録音も入っている。
試聴してみると、フランス組曲第6番は、第4・5番の演奏よりも若々しい感じで、音を丁寧に弾いて装飾音も全然凝っていないのは同じだけれど、タッチが軽やかで躍動感もあり。

Ingrid HaeblerIngrid Haebler
(1999/03/09)
Johann Sebastian Bach、

試聴する(米国amazon)

tag : バッハ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
カレンダー
01 | 2010/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
タグリスト
マウスホイールでスクロールします

月別アーカイブ

MONTHLY

記事 Title List

全ての記事を表示する

リンク (☆:相互リンク)
FC2カウンター
プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

お知らせ
ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。