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ソコロフのバッハ (1)
グレゴリー・ソコロフは、現存するピアニストでは最高という評価もあるほどのピアニスト。
録音しないことで有名で、ライブ録音も最近はほとんど許諾していない。
そのせいか、海賊盤のCD-Rがたくさん出回っている。
正規音源はnaiveレーベルから出ているBOXセットが2種類。どれも素晴らしい演奏ばかり。
それに、若い頃録音したショパンのピアノ協奏曲第1番のCDが国内盤で今でも入手可能。可憐な白百合のような清楚で美しいショパン。これが私が最も好きなこの曲の演奏の一つ。

ソコロフのバッハというと、《フーガの技法》と《パルティータ第2番》が有名。
《フーガの技法》は今の私にはまだ理解できないものがあるので、もっぱら聴くのは《パルティータ第2番》。
ひきつけるような圧力と求心力のある音を持っているソコロフの演奏は、集中力・凝縮力がとても高い。
バッハ弾きが多数録音している《パルティータ第2番》とはいえ、このソコロフの演奏は並のバッハ弾きよりもはるかに魅きつけられる。

ソコロフのバッハ演奏は、Youtubeでかなり聴くことができる。
以下、《ゴルトベルク変奏曲》全曲、バッハの平均律曲集やバッハ=ブゾーニのコラール前奏曲集から数曲。

バッハ《平均律クラヴィーア曲集第1巻》プレリュードとフーガ ハ長調 BWV846
ノンレガートとレガートな響きが重なりあうプレリュードが独特で、とても魅力的。
左手第1拍目の音に強いアクセントがつき、持続音のように残響が長くなっている。まるで、浮かび上がってくるような響きがとても面白くて、さらに、この音がつながっていくと、一つの副旋律になっている。
この響きの上を、スタッカート的なノンレガートの旋律が流れていて、これがとっても可愛らしい。
右手と左手の旋律のコントラストの面白さは、最初聴いたときはかなりも違和感。でも、レガートなプレリュードが元々好きではなかったので、聴きなれるとソコロフの演奏はとっても新鮮に思えてきた。
今では数ある演奏のなかでも一番好きなプレリュード。
続くフーガも、飛び跳ねるようなリズムとノンレガートを多用したアーティキュレーションがユニークで、一風変わったフーガ。

Sokolov plays Bach's Prelude & Fugue BWV 846




バッハ《ゴルトベルク変奏曲》
第5変奏。このすこぶる速いテンポでも、声部の分離が明瞭。それぞれ独自の響きで動いていく3つの旋律が、並行して流れながら、立体感的に絡んでいくような感覚が面白い。

J. S. Bach - Goldberg Variations BWV 988 - 6. Variatio 5 (6/32)



バッハ=ブゾーニ編曲/コラール前奏曲 《Nun freut euch, liebe Christen gmein》 BWV 734
これも随分速いテンポで、ちょっとコミカルな感じの曲。ソコロフらしく声部の弾き分けが上手くて、各声部の動きがそれぞれ明瞭。
特にスタッカート気味の細かいパッセージの音が軽やかで粒も綺麗に揃っているところが気持ちよい。

Sokolov plays Bach Nun freut euch



バッハ=ブゾーニ編曲/コラール前奏曲《Ich ruf zu dir, Herr Jesu Christ》 BWV639
バッハ=ブゾーニ編曲集のなかでも、とりわけ静寂で厳粛な曲の一つ。
ゆったりとしたテンポのインテンポで、わりと淡々と弾いている。
右手の旋律が宙空へ抜けるようにクリアに響いているのが耳に残る。

Grigory Sokolov plays Bach-Busoni Ich ruf zu dir


tag : ソコロフ バッハ ブゾーニ

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レーゼル 『ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集 6 』 ~ ピアノ・ソナタ第18番「狩」 Op.31-3
すっかり秋めいて、薄い水色の空が高くて爽やか。お弁当をつくってピクニックにでも行きたくなってくる。
こんなに気持ちの良いお天気の日に聴きたくなるのは、明るく楽しげに野原を駆け回っているようなベートーヴェンのピアノ・ソナタ《狩》。
この曲は、ベートーヴェンの標題付きのピアノ・ソナタの中でもあまり有名ではない第18番目のソナタ。
第17番《テンペスト》があまりに有名なので、その影に隠れてしまったのかも。
でも、疾風怒濤のような《テンペスト》から雰囲気が一変して、明るく晴れやかで、躍動感に心が弾むような曲想は、聴いていてもとても気持ちが良い。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタの中でも特に好きな曲の一つ。

よくあるとおり、副題はベートーヴェンがつけたものではなくて、この軽快な曲想と狩猟用の角笛(ホルン)に似た部分があるので、《狩》と名づけられたらしい。
聴いていても、野外で獲物を追って、駆け回っているような情景が浮かんでくるような曲で、曲想と副題がぴったり。

ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集6ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集6
(2010/12/22)
レーゼル(ペーター)

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ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 / Sonate für Klavier Nr.18 Es-Dur Op.31-3 [ピティナの作品解説]

4楽章構成で、珍しく緩徐楽章がない。第3楽章のメヌエット以外は、どの楽章も躍動的。
ほんとに野原を駆け巡って狩をしているような情景が音楽になっているよう。

第1楽章 Allegro
冒頭主題は和音で構成されたゆったりとした少し優美な旋律。
Ritardant からa tempo へとテンポが移り変わり、音自体も四分音符の和音から四分音符/十六分音符主体の2~3声の旋律へ変わっていくので、テンポが速く軽快な感じが増していく。
左手の同音連打はリズミカルで軽快で、46小節から始まる右手の第2主題の旋律は心が浮き立つような軽快なタッチで、開放感があってとても爽やか。
第1主題が展開されながら繰り返し現れて、そこに第2主題が加わっているので、緩急が絶えず交代していく。
まるで狩へ旅立つ前に期待で膨らむ気持ちや、楽しそうに支度している様子が表現されているような情景が思い浮かんでくる。
曲全体の曲想の変化と流れを考えると、この第1楽章がこの曲全体の序章のような印象もする。


第2楽章 Scherzo-Allegretto vivace
第2楽章は、野原を駆けめぐって狩をしているような躍動的なスケルツォ。
ほとんどの音にスタッカートの指示があり、速いテンポで軽やかに弾かないと、バタついて騒々しくなりそう。
スタッカートのアルペジオは、野原を疾走するように軽快。
右手の主題だけでなく、左手の伴奏の旋律もとても楽しげで、何かを追っているような雰囲気。
時折、鐘のように打ち鳴らされる同音連打が、軽やかな旋律の流れを断ち切っているのは、角笛の音?、それとも、獲物を狙った銃声?
この楽章を聴いていると、目の前で《狩》をしていると情景が浮かんで来る。

(もともとあまりリズム感は良くないと思う)アラウはテンポがやや遅くて、ちょっと重たい。レーゼルのライブ録音はテンポが速くて軽やか。
Arrau - Beethoven sonata no.18 op.31 no.3 "La Chasse" (II) - Scherzo (Allegretto vivace)



第3楽章 Menuetto-Moderato e grazioso
緩徐楽章の代わりのようにおかれたメヌエットは、とても明るく優美で伸びやか。
第2楽章がまさに"狩"をしているかのように躍動的だったのとは、対照的な曲。
ベートーヴェンのメヌエットは優美だけど、可愛らしすぎないのが品の良いところ。
中間部は和音で旋律が推移していき、雰囲気がかなり変わって、まどろむように静かだったり、激しいフォルテだったり。
息を吸ったり吐いたりしているようなところがある。
このメヌエットを聴いて思い出したのは、旋律と展開や雰囲気良く似ている気がする第9番の第2楽章。


第4楽章 Presto con fouco
これも"狩"を連想させるような躍動的な楽章。"タランテラのリズム"をベースにしているという。
左手の軽快な分散和音と、右手の符点のようなリズムが組み合わさって、流れるように滑らかでありつつ、リズミカル。
複数の単純な音型が右手と左手の両方に現れて、いろいろな組み見合わせで機動的に展開されていく。
この運動性は、テンペストの第3楽章に良く似ているといわれれば、そういう気もしてくる。


レーゼルは、メヌエット以外の急速楽章では、ピアニッシモでもフォルテでも、スタッカートが軽やかで、バタつくことなく、旋律の流れがとても滑らか。
リズムを正確に刻むので、テンポが安定してカッチリとしたリズミカル。
どちらかというと、野性味があるというより、ちょっと優雅な感じで品良くまとまって、貴族が楽しむ《狩》という感じはするけれど、生き生きした躍動感と心が弾むような楽しさが溢れている。

レーゼル自身、とっても楽しそうに弾いているみたいで、聴いていても、明るく快活で気持ち良い演奏。
レーゼルは、旧東独時代にも《狩》を録音している。他に録音したのは、《悲愴》《月光》《テンペスト》《熱情》《テレーゼ》《ハンマークラヴィーア》。
標題付きの名曲が並ぶ中で、《狩》だけが唯一マイナー。この曲はレーゼル自身、弾くのが好きで得意とする曲なのかもしれない。

tag : ベートーヴェン レーゼル

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ミケランジェリ ~ ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第32番
ミケランジェリのベートーヴェンのレパートリーは、残っている録音から判断すると、ピアノ協奏曲が第1・3・5番。
本人は全曲レパートリーだと言っていたけれど、ガーベンの評伝によると、どうも第4番(か第2番のどちらか)は怪しいらしい。
ピアノ・ソナタの方は、第3・4・12・32番くらいだろうか。

最後のピアノ・ソナタ第32番は、ミケランジェリが生前にはリリース許諾していない(はずの)ライブ録音が3種類残されている。
一番古いのは1961年のリサイタル(BBC Legends盤)。
残り2種類は晩年のもので、心臓手術をする前の1988年(これは未聴)、手術後の1990年のリサイタル(Documents/membran盤)。

特に、1990年のライブ録音は、手術の後遺症からか、明らかなミスタッチが多くテクニックの衰えが顕著にわかるので、完璧主義者だったミケランジェリなら、許諾しなかったに違いない。
1989年、手術後カムバックした後にライブ録音したモーツァルトのコンチェルトも、指があまり回っていない。
しかし、このライブ録音はミケランジェリ自身が許諾して、DG盤の正規録音としてリリースされているので、昔ほどの完璧主義者ではなくなったらしい。
ガーベンによると、技巧的に安定した録音よりも、音楽の流れの良い録音の方をミケランジェリは選んだと言う。
この時期の彼だったら、もしかしたらこのベートーヴェンのピアノ・ソナタのライブ録音のリリースもOKしたかもしれない。

ミケランジェリの録音で一番よく聴いたのが、昔のEMI時代のブラームスの《パガニーニ変奏曲》、バッハ=ブゾーニの《シャコンヌ》。
リヒテルがミケランジェリの録音のなかで唯一賞賛したラヴェルのピアノ協奏曲も何回も聴いたし、グリーグのピアノ協奏曲は迫力満点の快演。リストの《死の舞踏》のライブ録音もいつもながら鮮やかな切れ味。
それより後年のものは(主にDG時代)、まず聴かない。べートーヴェンとブラームスのDGの録音はあまりにも相性が悪く、ドビュッシーを聴いても私の好みとは違っていた。

ピアノ・ソナタ第32番の1961年と1990年のライブ録音を聴いてみると、違いは歴然。
61年のライブ録音は、技巧的な切れ味鋭く、抑制的な叙情感と色彩感が美しい美的なベートーヴェン。
速めのテンポで、硬質・鋭角的な音色とdolceの甘くて艶やかな音色が好対照で、均衡のとれた引き締まった演奏。
アリエッタはひそやかな天上の調べというよりは、現世的な力強い賛歌。後年の演奏で見られる冷徹さは希薄で、抑制しつつも感情を込めて弾いているように感じられる。
完璧な彫刻のように造形的な美しさがあるけれど、後年ほどにクールというか怜悧ではないので、この頃くらいまでのミケランジェリの演奏はわりと好きな方。

Piano SonatasPiano Sonatas
(2003/10/21)
Arturo Benedetti Michelangeli

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”BBC LEGENDSのミケランジェリ”の記事

                             

1990年のリサイタルでは、青柳さんが『ピアニストから見たピアニスト』で、技術的にかなり苦しく、聴いていて痛々しいと言っていたほど。
実際、技巧的に完璧なミケランジェリを聴きたい人は、聴かない方が良いくらいに、指がコントロールできていなくて、フォルテの打鍵が力任せで不安定。ミスタッチも多い。第1楽章を聴き続けるのはかなり苦しい。
さすがに第2楽章は緩徐部分が多いので聴きづらさは減るけれど(それでもテンポが速くなると厳しい)、昔ほどの多彩な響きと色彩感のある美音は聴けない。

でも、隅ずみまで感情で満たされた演奏...というのは本当にそうで、昔の録音と聴き比べてみればはっきりとわかる。
基本的な解釈が大きくは変わっていないと思うけれど、晩年の録音では、抑制から解放されたかのようにディナーミクの揺れ動きが大きくなっている。
古い録音では、完璧な演奏のなかに壁のようなものがあって、その後ろに何かが隠されているはずだと思っても、なかなかその壁を突き抜けることができずに謎めいたものを感じたけれど、この晩年のベートーヴェンのソナタではそういう壁は全く消えている。
思い通りに動いていくれない指で、ベートーヴェンと(それにピアノと)格闘している姿が浮かんでくるよう。
技巧が衰えたり、高齢になると、テンポが落ちてしまうピアニストが多いけれど、ミケランジェリはテンポは以前と変わらず。
そのせいかミスタッチがとても多いけれど、それでも昔と同じ速めのテンポで弾ききっているところに、ライブ特有の気迫やある種の潔さを感じてしまう。

第1楽章は、抑制的なところのない大胆なディナーミクで、力強さと瞑想が交錯する闘争の音楽のように聴こえる。
第2楽章の主題旋律は瞑想的というよりは、とても明るい色調で柔らかく歌うような旋律の歌いまわし。第2変奏と第3変奏も同じトーンで柔和で穏やかな表情でしっとりとした叙情感が美しく。
第3楽章はテクニカルにかなり厳しいものがあるのがよくわかるけれど、それでも出来る限りの力を込めて、開放感や愉悦感を大らかに歌い上げるかのごとく力強くてダイナミック。
第4楽章以降もテンポを落とさず、弱音が続く部分でも瞑想的な雰囲気に陥ることなく、穏やかだけれどポジティブな明るさがあって、とても爽やか。
この雰囲気は最後のトリラーが入るコーダの部分まで変わらない。やっぱり昔と同じように、この第2楽章は賛歌だと感じる。

DG盤のベートーヴェンのピアノ協奏曲は、多彩な響きと独特のアーティキュレーションで人工物のように聴こえるし、評価の高い第4番のピアノ・ソナタや第12番《葬送ソナタ》は、音響的には美しいのだろうけれど、まるでコンクリートのように硬い表現。
これには全く馴染なかったけれど、最後のソナタのこのライブ録音には、(私が思うところの)ベートーヴェンのソナタらしい情熱や情感がこもっている。
技巧的な完璧さが失われていても、そういうところは気になることもなく、不思議とこちらを聴きたくなってしまう。

Arturo Benedetti Michelangeli Plays Mozart Chopin, Schumann, Beethoven, etc.Arturo Benedetti Michelangeli Plays Mozart Chopin, Schumann, Beethoven, etc.
(2007/04/17)
Arturo Benedetti Michelangeli

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tag : ミケランジェリ ベートーヴェン

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耳鳴りと栄養・サプリメント(3)栄養素、マグネシウム
頭鳴りに悩まされている「あみちゃんのぶ~たら日記」を読んでいて、ちょっと興味を引かれたのは、食生活を変えると、頭鳴りが随分静かになって、良く眠れるようになった...という体験談。

栄養学上、かなり問題のある食生活をされていたので、食生活を根本的に改善すると、体質改善効果が高かったのかもしれない。
添加物・油脂・砂糖などがたくさん入った加工食品は身体に良くないと思っているので、食生活を改善すれば健康には良いのは間違いないところ。自律神経の働きも安定するような気がする。
実際、健康が優れずに食生活を根本的に改善するために、マクロビを実践して体調が良くなった...というのはよく聞く話。
それに、自分自身の経験では、食生活&睡眠パターンを根本的に改善して、薬が不可欠だった持病がすっかり軽くなって、痛みも消滅し、ロキソニン(鎮痛剤)を飲む必要がなくなった。

ただし、食生活の抜本的な改善により、頭鳴りが緩和された...というのは、実際の体験談としてはあまり聞いたことがないので、この食生活改善による体質改善が、必ずしも他の人の耳鳴り・頭鳴りに効果があるのかどうかはわかりません。

耳鳴り改善に効力があったという栄養素やサプリメントに関しては、医学的研究のほかにも、民間療法や俗説らしきものが多数。
あまり真剣にその種の情報は探していないので、たまたま見つけたもののなかで、「臨床栄養士のひとり言」というブログに、耳鳴りと栄養素の関係について、簡単にまとめられている。
病院で処方されるビタミンB12については、実際に2ヶ月ほど服用した結果だけで言うと、血流促進薬と一緒に飲んだ結果、実際に耳鳴りが小さくなったので、全く効果がないとは言い切れない。といっても、その後、服用を止めたところで耳鳴りは全然悪化していないので、効果のほどは全く定かではない。

第696回 耳鳴りの改善
 -亜鉛、ビタミンB12

第697回 耳鳴りの改善 その2
 -サリチル酸、水銀

第698回 耳鳴りの改善 その3
 -食材

第699回 耳鳴りの改善 最終回
 -マグネシウム、ビタミンB類、ビタミンA、ビタミンE、コリン、亜鉛


カフェインに関しては、以前に少し調べたことがあり、「カフェインと耳鳴り」という記事にまとめている。


                           


耳鳴りに"○○○を摂取すると緩和効果があった"という医学的な研究報告は、時々見かけることがある。
最近読んだ医学関係のウェブ記事のなかでは、マグネシウムと耳鳴りの関係に関する臨床試験の報告がある。

"Daily pill that can stop the ringing in your ears"(By Roger Dobson,22nd February 2011)


この記事を要約すると
-40人の耳鳴り患者を対象に、マグネシウムを投与した効果に関する臨床試験が、米国のMayo Clinicで開始された。すでに完了した臨床試験(下記参照)に引き続いて実施されるもの。
-治験では、毎日535mgのマグネシウム投与するグループと、プラセボを投与するグループを設定。
-この治験は少人数の被験者を対象にしており、マグネシウムの耳鳴り低減効果が有意であると示すのは困難だろうが、研究者はより大規模な臨床試験を将来的に進めていくつもりかもしれない。

(完了した臨床試験について)
-結論:マグネシウム摂取が低レベルだと、雑音を伴う難聴を引き起こす危険性が高い。
-マグネシウムは、正常な神経機能を維持するのに役立ち、緑の葉物野菜や、パン、乳製品に多い。
-研究チームは、有毛細胞でのミネラルの欠乏が、耳鳴りに寄与しているかもしれないと考えている。
-マグネシウムの機能の一つは、身体の中でカリウムが過剰放出されることを止める。(カリウムは毛細血管を細くし、酸素や栄養分の供給を減少させるので)
-別の理論では、マグネシウムは、神経細胞間の信号送信に重要なグルタミン酸をブロックする。グルタミン酸が過剰だと、神経細胞(特に聴覚システム内の)にダメージを与える。
-研究結果では、大きな騒音がグルタミン酸の過剰生成を引き起こしていると示唆している。

他の研究者たちは、音量の大きい音楽や騒音環境にある職場において、老化防止剤であるbeta-caroteneとvitamins C&Eについて試験中。耳のなかの聴覚細胞を保護する効果を期待している。
動物実験では、この栄養素の組み合わせが、難聴予防に効果がありうるという結果が出ている。これが人間を対象とした最初の臨床試験となる。

(要約終わり)


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注意事項
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この記事は、本文中およびリンク先の記事に記載されている特定の栄養素について、摂取を奨励・推奨するものではありません。また、「食餌療法による体質改善や特定の栄養素を摂取すれば、耳鳴りは治る・緩和する」などと主張するものでは全くありません。

訳文については、厳密な正確性を期したものではありませんので、正確な内容をお知りになりたい場合は、ご自分で原文をご確認ください。


レーゼル 『ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集 2 』 ~ ピアノ・ソナタ第9番 Op.14-1
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第9番は、全音のソナタ・アルバムにハイドン・モーツァルトと一緒に収録されている。
この曲は、ベートーヴェンの初期のソナタの中でもかなり好きなので、今でもたまに弾いたりする。
和音が多いけれど、歯切れよいタッチで、それでいてどこか軽やかでレガートな曲...というイメージをずっと持っていた。

3年ほど前にライブ録音したレーゼルの第9番を聴くと、最初はかなり優雅な雰囲気を感じたけれど、これはとても柔らかいレガートなタッチがあまりに印象的だったため。
1970~80年代の若い頃の録音をよく聴いていたせいか、レーゼルがこういう柔らかいタッチと音で弾くというイメージがなかったので。
繰り返し聴くと、ふんわり羽毛のような軽やかさと、歯切れよく弾力のある和音とのコントラストがよくきいていて、柔剛のバランスがとっても良い感じ。
和音、スケール、アルペジオのどれも、音の粒立ちが粒も揃って、安定したテンポでリズミカル。
ライブのせいか、盛り上がるようなクレッシェンドやテンポの速い細かいパッセージのダイナミズムが爽快。
レーゼルの音はタッチが多彩で色彩感が豊かだけれど、ブレンデルのような線の細い宝石のような色とりどりの煌きのある音とは違って、木質感のある落ち着いた色合いとやや線の太めの丸みのある響きが心地良い。
色彩感豊かな音を出すピアニストは多いので、レーゼルの音はやや地味なのかもしれないけれど、ベートーヴェンを聴くならこういう音の方が落ち着きがあって、ずっと似合っているように私には思える。
それにしても、自分の下手なピアノで聴くよりも、レーゼルやアラウの演奏で聴くと、なんて素敵な曲なんだろうと再認識してしまう。特にベートーヴェンのピアノ・ソナタは、たとえ有名な曲でなくても、彼らの録音を聴けば聴くほどどの曲も好きになっていくのがよくわかる。


2008年10月1~2日、紀尾井ホールのライブ録音。収録曲は順に第9番、第30番、第6番、第23番。
ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集2ベートーヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集2
(2008/12/25)
レーゼル(ペーター)

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ピアノ・ソナタ 第9番 ホ長調 / Sonate für Klavier Nr.9 E-Dur Op.14-1 [ピティナの作品解説]

第1楽章 Satz Allegro
冒頭の和音の伴奏は、新しい始まりを感じさせるように明るく軽快。いつも"出発"、"旅立ち"という言葉が浮かんで来る。
続いて、右手と左手が同じ音型を受け継ぎながら、対話していくような軽やかなパッセージ。ここは、まるで室内楽曲を聴いているような気がする。
レーゼルのやや残響が多い感じの柔らかい響きがとても優しくて優美。ブレンデルよりも優雅な雰囲気がするくらい。
切れの良いフォルテの和音連打の部分との対比が鮮やかで、ややさっぱりした表現のわりに、表情がコロコロと変化していく面白さがある。
短調に転調した中間部では、左手アルペジオの伴奏と右手のオクターブの旋律とが溶け合って、憂い漂うパッショネイトな雰囲気。とてもベートーヴェンらしさを感じるせいか、この楽章で一番好きなところ。

第2楽章 Satz Allegretto
和音主体の悲愴感を帯びた短調。レーゼルはわりとさらりとしたタッチで弾いているせいか、穏やかな叙情感があって、暗さはあまり感じない。中間部は、"束の間の平安"のように、とても穏やかで美しい旋律の長調。

第3楽章 Satz Rondo-Allegro comodo
冒頭の左手の伴奏の三連符の分散和音が軽快。伴奏が下行していくところが面白い。
続いて、両手が対話していくように、交互に受け渡ししていくスケール。
中間部はベートーヴェンらしい三連符の分散和音と和音で構成されたダイナミックな展開。三連符の1拍目を繋げると主題旋律になる。

レーゼルは、かなり速いテンポでキビキビとした切れのよいタッチが主体。
中間部はダイナミックなアルペジオと弾力のあるフォルテで、力強いけれどとても軽やか。
柔らかいタッチも交えながら、タッチとペダリングで和声の響きや残響の長さをいろいろ変えているので、わりとシンプルな構成の曲のわりに、表情が多彩に変化する。



tag : ベートーヴェン レーゼル

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ケンプ 『バッハ作品集・編曲集』
ヴィルヘルム・ケンプの録音集『Steinway Legends』を試聴していたら、冒頭3曲はケンプ自身の編曲によるバッハのコラール前奏曲が入っている。
この3曲は、ケンプのDG盤『バッハ作品・編曲集』にも収録されている。
ケンプのバッハ編曲集には、このステレオ録音以外に、1955年のモノラル録音があるらしく、Youtubeで数曲登録されている。
音質はステレオ録音の方がはるかに良く、ケンプの柔らかく多彩な音色がとても綺麗に響いている。

1978年のステレオ録音は、ケンプが80歳を超えた頃の演奏。
技巧的な衰えがあるとかよく言われるけれど、私は全然気にならない。
たしかに、イギリス組曲第3番を異聴盤と聴き比べると、タッチの切れが悪かったり、テンポがやや遅めで穏やかなトーンになっているのは感じるけれど、聴き比べしない限りは、そういうことは気にせずに聴ける。

バッハとその編曲作品を弾くピアニストは数多くいれど、ケンプが編曲したバッハ作品を聴くなら、ケンプ自身の演奏が一番。独特の深い味わいがある。
柔らかな響きと多彩の音色、立体感のあるポリフォニックなところに加えて、独特の親密感のある(でも情緒的ではない)しっとりとした叙情感と気品のある演奏は、ケンプのピアノでしか聴けない。
ケンプのバッハは、編曲ものに限らず、滑らかなレガートでピアノの響きがとても美しく、ときにオルガンのような重なる響きがシンフォニックでもあり、何度聴いても飽きることがない。

ケンプが演奏する姿を映像で見ていると、背筋を伸ばしてポーカーフェイスでとても毅然とした雰囲気がする。
演奏にもその雰囲気が乗り移ったかのように、ケンプの演奏には、バッハに限らず、リストやベートーヴェンでも、独特の気品がある。
『対話録「さすらい人」ブレンデル』で、「弾いている時に、ほとんど身体を動かさず、表情も全く変わらないピアニストがいます。コルトーもそうだったし、ケンプもいつも毅然として座っていました。」とブレンデルが回想していた。

English Suite No. 3 / Capriccio BWV 992 / Transkriptionen fur KlavierEnglish Suite No. 3 / Capriccio BWV 992 / Transkriptionen fur Klavier
(1993/09/01)
Wilhelm Kempff

試聴する(英amazon)

このアルバム収録されている編曲作品は、いずれも有名なものばかり。コラール前奏曲以外の編曲もいろいろ入っている。
コラール前奏曲は、ケンプとブゾーニの編曲で有名。ブゾーニ編曲版の方が和音に厚みがあり、やや華やかに聴こえるせいか、ケンプ版よりも弾く人が多いかも。
コラール前奏曲以外の編曲作品は、《フルート・ソナタ第2番》の「シシリアーノ」、《チェンバロ協奏曲第5番》の「ラルゴ」、《カンタータ第29番》の「シンフォニア」。曲名は知らなくても、旋律はよく知られている曲ばかり。


《フルート・ソナタ第2番》の"シシリアーノ"
モノラル録音とステレオ録音の音源があり、これはステレオ録音の方。
ケンプらしい気品のある美しい音色に抑えた哀感がさらさらとつぶやくように流れていく。

Bach-Kempff - Siciliano from Flute Sonata No 2 BWV 1031




《チェンバロ協奏曲第5番》より"ラルゴ"
昔から知っていた旋律だったのに、曲名を知ったのはこのアルバムを聴いて。

J. S. Bach / Wilhelm Kempff : BWV 1056 - II. Largo




《カンタータ第29番》より"シンフォニア"
タイトルどおり、ピアノ1台でもオーケストラのような重層感と明るい輝きで華やか。

Wilhelm Kempff plays J.S. Bach's Prelude from Cantata, BWV 29



<アルバム収録曲>
J・S・バッハ作品
 - イギリス組曲第3番 BWV.808
 - カプリッチョ 『最愛の兄の旅立ちに寄せて』 BWV.992

J・S・バッハ作品のピアノ独奏編曲版(ケンプ編曲)
 - コラール 『来たれ、異教徒の救い主よ』 BWV.659
 - コラール 『今ぞ、そのとき』BWV.307/734
 - フルート・ソナタ第2番BWV.1031~シシリアーノ
 - コラール 『わが心の切なる願い』BWV.727
 - コラール 『主よ、人の望みの喜びよ』
 - コラール 『甘き喜びのうちに』BWV.751
 - コラール 『神よ、われら汝に感謝す』
 - コラール 『目覚めよと呼ぶ声が聞こえ』
 - チェンバロ協奏曲第5番~ラルゴ
 - コラール 『主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる』BWV.639

バッハ以外の収録曲
 - ヘンデル:チェンバロ組曲第9番~メヌエット(ピアノ版:ケンプ編曲)
 - グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』より(同) オルフェオの嘆き、精霊の踊り

<参考記事>
"ヴィルヘルム・ケンプ、85歳、最後のコンサートと彼の言葉"(作曲家・中村洋子さんのブログ<音楽の大福帳>)


tag : ケンプ バッハ

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新譜情報:カッチェン『Ica Classics Legacy』(ライブ録音集) ~ ブラームス/ピアノ協奏曲第1番、他
昨年に続いて、初出音源を収録したジュリアス・カッチェンのライブ録音集が11月16日にリリース予定。

前回リリースされたCDは、ベートーヴェンとバッハのライブ録音集。カナダのdoremi盤。

Julius Katchen Vol. 1Julius Katchen Vol. 1
(2010/09/14)
Katchen(piano), Casals(cello), Jochum(conductor)

試聴する(米amazon)

良かったのは、バッハの《パルティータ第2番》とベートーヴェンの《創作主題による32の変奏曲WoO.80》。珍しいレパートリーだったことと、カッチェンらしいピアニズムが楽しめたので。バッハでは、(いつものことながら)スタジオ録音以上にテンポが加速して、ロンドはやや"暴走"ぎみ。

今回のライブ録音集は、ICA Classicsからのリリース。
HMVサイトにあるICA Classicsの紹介文によると、経営母体であるICA (International Classical Artists)は、英国ロンドン本拠のクラシック業界最大手のマネージメント・カンパニー。音楽レーベル"ICA Classics"を新規設立し、2011年1月からリリース開始。契約ピアニストのなかには、デミジェンコ、コワセヴィッチの名前もある。音源はBBC放送、ケルンWDR、ボストン交響楽団などの過去アーカイブを利用。ICA Classicsのサイトを見ると、リヒテル、アラウの過去のライブ録音もリリース予定。

カッチェンの新譜の収録曲は、ブラームス《ピアノ協奏曲第1番》(1967年)、ショパン《バラード第3番》、リスト《メフィスト・ワルツ第1番》(以上、1965年)、シューマン《森の情景》から「予言の鳥」、アルベニス《イベリア第2集》から「トゥリアーナ」(以上、1958年)。

Ica Classics Legacy/Brahms Piano Concerto No.1 Ica Classics Legacy/Brahms Piano Concerto No.1
(2011/11/15)
Katchen(Piano), Kempe(Conductor), BBC Symphony Orchestra

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 HMV,amazonで予約受付中。

ICA Classicsは、NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)の参加レーべル。NMLに登録されたCDは、会員なら全曲聴くことができるはず。
CDリリース前にNMLで聴けることもたまにあるので、まめにチェックしておくととっても便利。(私はカッチェンのCDコレクターなので、NMLで全曲試聴しても、必ずCDは買いますが)

ブックレットのダウンロード(ICAのウェブサイト)

カッチェンのブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》は、スタジオ録音(1959年)、ライブ録音(1951年、60年)の合計3種類のCDがリリースされている。

 1951年 ブール指揮南西ドイツ放送交響楽団(ライブ録音)
 1959年 モントゥー指揮ロンドン交響楽団(ステレオ録音)
 1960年 コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ライブ録音)

Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (1.Mov.)(1959)


これ以外に、1968年ハノーファーでのライブ録音もあるらしい。これは市場に出回っていないし、まだ聴いたことがない。
音質の問題などのため、手持ちの録音では100%満足できるものがまだない。今回は1967年録音と既出録音よりも新しく、41歳頃の演奏なので、期待してよいかも。
伴奏はルドルフ・ケンペ指揮BBC交響楽団。モノラル録音だけど、ロンドンのBBCマイダ・ヴァレ・スタジオでのライブ録音ということは、放送用録音なのかもしれない。それならモノラルでも音質は良さそう。

独奏曲4曲のなかで、《メフィスト・ワルツ第1番》は、モノラルのスタジオ録音がある。それ以外の曲は、既存録音がない。
ソロの収録曲で聴きたいのは、ショパン《バラード第3番》。《ピアノ・ソナタ第2番&第3番》の方を若い頃にモノラル録音していて、これがかなり変わった(大時代がかっていた)ショパン。リスナーのレビューはかなり不評だけれど、ショパンらしくないところが面白い。バラードはどんな風に弾いているんでしょう?
アルベニスの「トゥリアーナ」は、《イベリア第2集》の1曲。スペイン風哀愁漂う《イベリア》は、アラウのコロンビア録音で初めて聴いて以来、比較的好きな曲集。

さらに、ボーナストラック(約5分30秒)として、1967年12月のBBCスタジオでのインタビューを収録。
モーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番》とブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》について語ったもの。カッチェンの肉声を聴くことができるのはとても珍しい。

年1回ペースとはいえ、初出音源のライブ録音のCDがリリースされるのは、とっても嬉しい。カッチェンは年間100回以上、演奏会で弾いていたし、亡くなる4ヶ月前までスケジュールが演奏会で埋まっていたという。昔のライブ音源がさらに発掘されて欲しいものです。

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tag : カッチェン ブラームス ショパン シューマン フランツ・リスト

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『レーゼルの芸術 室内楽曲編』 ~ シューベルト/ピアノ五重奏曲
『レーゼルの芸術 ~ 室内楽曲編』から、シューベルト《ピアノ五重奏曲》と《アダージョとロンド・コンチェルタンテ》。

レーゼルの芸術~室内楽曲編(8枚組) Peter Rösel : Chamber Musicレーゼルの芸術~室内楽曲編(8枚組) Peter Rösel : Chamber Music
(2007/01/01)
Peter Schreier

試聴ファイルなし
収録曲情報(HMVのCD情報)

ピアノ五重奏曲《鱒》 イ長調 D667[作品解説(Wikipedia)]
   (Violin:Susuke,Viola:Hallman,Cello:Timm,Double-bass;Hucke)

まず聴くことはないシューベルトなので、この曲にしても、最も有名な主題旋律のところを聴いたことがあるだけ。
5楽章構成で全楽章が長調、楽器編成が通常の五重奏曲とは違って、ヴァイオリンが1台でコントラバスが入っていることも初めて知ったくらいに、まともに聴いたことがない。
せっかくレーゼルのBOXセットを買ったので、第1楽章から聴いてみると、冒頭のピアノの甘く美しい音がとても綺麗。
若い頃のレーゼルらしい透き通るような硬質の音色と端正な演奏で、古典的な品の良さがある。

5つの楽章のなかでは、軽やかで優しげで、一番気に入ったのが第1楽章。
ピアノの高音のアルペジオはとても軽やかで、きらきら輝いている。
レーゼルのピアノは、シューマンのピアノ五重奏曲・四重奏曲を弾いていた演奏と比べると、少しタッチが軽やかで、響きもやや薄め。

とても有名な主題旋律の第4楽章は、全曲聴くと変奏曲形式だった。
旋律自体はあまり好きではないけれど、いろいろ変奏が展開していくところは面白い。

シューベルトのピアノ・ソナタを聴いていると、いつも"終るに終れない"ような冗長な感じがして、退屈してしまうことが多い。
でも、このピアノ五重奏曲ではそういうこともなく、最後まで飽きずに聴けたのがとても珍しい。
ピアノ五重奏曲ともなると、音色が豊富で色彩感豊かだし、各パートの合奏や掛け合いで表情がいろいろ変化するせいらしい。
それに、ピアノ五重奏曲はピアノパートのウェイトが重く充実した内容なので、ピアノ演奏がしっかり聴けるのが良いところ。
全曲聴いていると、イメージとして浮かんで来るのは、豊かな田園風景のなかを楽しそうにピクニックしているような、とてものどかな情景。

                    

ブレンデルが『対話録「さすらい人」ブレンデル』で、シューベルトについて書いている。
以下、引用すると

-(シューベルトとは違って) モーツァルトやベートーヴェンの場合は、「何をやっているんだろう?なぜこのようなことをするのだろう?」といった疑問をほとんど持たないと思います。おのずと説明がつく音楽的構造だからです。モーツァルトの場合は事前に完成されたパーツ、ベートーヴェンの場合は縫い合わせて展開していく部分で構成されています。ベートーヴェンは夢を見ているときでも建物を造っている人で、シューベルトはたまに働いているときでも夢を見ています。
(最後のベートーヴェンとシューベルトの違いの喩えが面白くて、納得)

ブレンデルは昔も今も、シューベルトのピアノ曲は、1822年以降の作品と、それまでの作品とでは、水準が全く違うという見解。
彼が、初期作品のなかで、後期ほど好きになった作品は少なく、その一つがこのピアノ五重奏曲《ます》。

-人生を完全に肯定している傑作です。五楽章形式で、最初から最後まで長調で書かれていて、疑問がいっさいわかないという音楽史上ほんとうに珍しい作品です。


 アダージョとロンド・コンチェルタンテ ヘ長調 D487
カップリングされているのは、あまり演奏機会が多くはない(と思う)《アダージョとロンド・コンチェルタンテ》。
メンデルスゾーンも、アダージョとロンドのような緩急を組み合わせた2曲構成の作品をよく書いていた。
ピアノ四重奏曲の楽器構成で、"コンチェルタンテ"というとおり、小さなピアノ協奏曲風。
緩徐楽章はあまり得意ではないので、やっぱりこの曲も後半のロンドが好みにぴったり。
ピアノがとても愛らしい旋律と軽やかな響きで、幸福感溢れる曲想がとっても素敵。
苦手なシューベルトとは言え、いろいろジャンルを限らずに聴けば、とても気に入る曲がいろいろあるかも。

Schubert - Adagio and Rondo Concertante in F for Piano Quartet, D487 - 2.Rondo
(演奏者不明)




tag : シューベルト レーゼル

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滝廉太郎/荒城の月 (管弦楽編曲版)
中秋の名月にちなんで、イ・ムジチ合奏団の演奏による滝廉太郎の《荒城の月》。編曲は藤掛廣幸氏。

日本の曲で、「月」にちなんだものといえば、「荒城の月」くらいしかすぐには思いつきません。

小学校で何度も聴いたし、歌った曲とはいえ、オーケストラ編曲版で聴くとかなり雰囲気が変わる。
西洋楽器の音色で日本的な旋律・音階を聴くと、逆にとってもエキゾチック。
冒頭の編曲は、たぶん琵琶(か三味線)と横笛の音を擬したヴァイオリンとフルートらしき音。
和楽器の音には揺らぎとかすれを感じるけれど、西洋楽器だと明るくて艶のあるストレートな響きに聴こえる。
原曲はとっても荒涼とした侘びしげな感じの曲が、この編曲ではロマンティックな哀愁が漂いつつドラマティックな曲に。

荒城の月(Kojo No Tsuki) I Musici / 編曲;藤掛廣幸


ポール・ジェイコブス 『Busoni ;the Legendary Recording』 ~ ブゾーニ/6つのソナチネ
ブゾーニの《ソナチネ》といっても、ピアノを初めてしばらくしてから練習する易しいソナチネとは全く違う。
ソナタほどに規模が大きくはないけれど、幻想的な和声や対位法がちりばめられているので、現代音楽のピアノ曲を練習するには良いのかも。
1910年~1920年の10年間に6曲が作曲され、最も現代音楽的な第2番から、一番人気があり録音も多い《カルメン幻想曲》として知られる第6番まで、作風が随分違っている。
第6番はわかりやすいし、面白いけれど、それ以外で聴きやすいのは第3番《子供のために》。

ジェイコブスの作品解説によると、ブゾーニの後期の作曲様式で書かれた優れた作品で、多様な作風は表現主義から新古典主義へと急速に作風が変遷している。
このCDの良いところは、ブックレットの作品解説がジェイコブス自身によるもので、文章量が多くて(とくにブゾーニの《ソナチネ》は詳しい)、内容もわかりやすいところ。

Busoni;the Legendary RecordingBusoni;the Legendary Recording
(2000/07/24)
Paul Jacobs

試聴する(allmuisc.com)


ソナチネ第1番/Sonatina No.1 Kind.257(1910年)
冒頭こそ昔のソナチネ風の調和的な可愛らしい主題が登場するけれど、かなり自由な形式で旋律や和声もドビュッシーを連想させるような幻想的なところがある。
時に、メシアンのようなオスティナートによる切迫感のある旋律も出てくるし、形式性が稀薄なので、全体的に捉えどころのない摩訶不思議な雰囲気。
ジェイコブスの解説によると、全体の形式は伝統的なソナタ形式をとらず、主題や第2主題を変形した断片的な旋律が次々とコラージュされ、長調と短調が何度も移り変わり、時々12音技法的な旋律も現れる。
2連符と3連符のクロスリズムでリズミカルに旋律を並置したり、2拍子の12音技法の部分に3拍子の第2主題を組み合わせたりといろんな手法を使っている。

ソナチネ第2番/Sonatina No.2 Kind.259(1912年)
ブゾーニのソナチネの中で、拍子記号も調性もなく、最も"現代音楽的"な作品。
いろいろな旋律がコラージュのように現れ、ブゾーニ風だとわかるような和声が稀薄。
和声自体は歪んで尖ったところはないので、曖昧模糊とした雰囲気がファンタスティック。

ブゾーニの後期作品を高く評価しているブレンデルによれば
「ブゾーニはポスト・モダンという言葉が誕生するまえのポスト・モダン的な作曲家だっとといえるところがあります。」
「《ソナティネ第2番》はもっとも重要なピアノ曲だと思いますが、ここでブゾーニは近代的への音楽的発展をとげようとしてます。つまり、調性を離れたのです。」 
(以上、『対話録「さすらい人」ブレンデル』より)

ソナチネ第3番「子供のために」/Sonatina No.3 "Ad usum infantis" Kind.268(1915年)
わかりやすい旋律がいくつか出てくるけれど、冒頭の哀感のある主題がとても綺麗。
続いてまどろむような雰囲気の曲想に変わって、調性がやや曖昧な和声が幻想的だったり、子供が遊んでいる情景をイメージさせるような古典主義的な単純な旋律と伴奏が出てきたり、ヴァイオリンソナタ第2番に出てくるような行進曲風の旋律が入っていたり。
コラージュのように、様々な情景が移り変わっていく。

ソナチネ第4番「キリスト生誕1917年の日に」/Sonatina No.4 "In Diem Nativitatis Christi MCMXVII" kind.274(1917年)
前半は、調性がやや曖昧で不可思議な雰囲気の和声で、曲想や旋律が少し第3番と似ている。こっちの方がとらえどころがない感じ。
主題部に続いて、突然曲想が全く変わり、練習曲みたいに両手のユニゾンでスケールらしき音階が速いテンポで展開。
再び主題に戻って、まるで何事もなかったのように、ふんわり浮遊感ともやもや感のある曲が続いていく。
中間部は、旋律的に歌謡性のないゆったりとした和音に変わり、靄のかかったようなぼんやり重たく厚みのある響き。
その和音が両手のユニゾンで出てきたり、両手で交互に弾かれたりしながら、再び主題に立ち戻っていく。
キリスト生誕の日がテーマなので、重苦しく厚みのある響きと和音が厳粛さをかもし出し、和声の響きは幻想的でも神秘的でもあり。
不可思議で幻想的・神秘的な旋律と和声を聴くと、現代的な宗教曲とでもいうべき曲なのかも。

ソナチネ第5番「大ヨハン・セバスティアン氏によって」/Sonatina No.5 "In Signo Joannis Sebastiani magni" Kind.280(1918年)
バッハのコラールを連想させるような対位法の旋律。
でも、かつて編曲したコーラル前奏曲とは全く違うタイプの曲。
調性感が崩れたような現代的な和声と、どこかしら密やかというか不可思議な雰囲気。
それでも、ソナチネ6曲中のなかでは、わりと聴きやすい方かもしれない。

ソナチネ第6番「ビゼーの「カルメン」に基づく室内幻想曲」/Sonatina No. 6 super Carmen, "Kammerfantasie" ("Chamber Fantasy") Kind.284(1920年)
《カルメン》に登場する有名な旋律がいくつも織り込まれ、"幻想曲"というタイトルどおり、とてもファンタスティック。
冒頭の旋律(原曲の主題の一つ?)を聴くと、軽快でとても可愛らしい旋律で始まり、続いてとってもロマンティックな旋律に変わる。
ここを聴いていると、ようやく馴染みのある世界に戻ってきたような気がする。
中盤には、とても有名な旋律「ハバネラ」と「闘牛士の歌」が出てくるし、和声も比較的調性感があって安定している。
この曲が《ソナチネ》の中で最も有名で録音も多いのもよくわかる。
現代音楽が苦手な人でも、この曲なら居心地が悪くならない程度にすんなり聴けるはず。
「ハバネラ」は、最初はゆったりしたテンポで。繰り返しになると、テンポが加速して、終盤の華やかな「闘牛士の歌」へとなだれ込んでいく。
このままフィナーレになって明るく終るのかと思っていたら、花が一気に萎んでいくように勢いを失い、悲愴感のある「前奏曲」が流れ始め、最後は幻想的で不気味な響きのなかにフェードアウト。

Paul Jacobs plays Busoni Sonatina No. 6 "Super Carmen"



tag : ブゾーニ ジェイコブス

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ケンプ ~ リスト/《伝説》より ”海を渡るパオラの聖フランチェスコ”
ブレンデルの『対話録「さすらい人」ブレンデル』を読むと、彼が尊敬するピアニストはフィッシャー、コルトー、ケンプの3人。
ケンプについては、特に1950年代くらいの録音が全盛期だと評していた。
モノラル期の録音は、ケンプのテンペラメントの強さがストレートに出ていて、強く荒々しいタッチがあまり好きではなく、ほとんど、1960年代以降のステレオ録音の方しか聴かなかったけど。

ブレンデルは、ケンプがモノラル録音したリスト作品のうち、《伝説》の素晴らしさを讃えていて、「ケンプの弾く2曲の聖フランチェスコ伝説は、美しく高貴な音楽を聴いているという印象だけにとどまらず、どこか聖なる情景に立ち会っているような気持ちにさせられました。「静粛」さに浸っているとは信仰ぶっているのではなく、純粋な感情から行き出てくる尊いなにかを感じました。」

ブレンデルがそれほど素晴らしいというのなら、モノラル録音であっても、ケンプの《伝説》は聴いてみたくなる。
以前は第1曲"小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ"の方が名曲ではなかろうかと思っていたのに、ケンプのモノラル録音で第2曲"海を渡るパオラの聖フランチェスコ"を聴くと、この曲の方がずっと好きになってしまった。

ケンプのテンペラメントの激しさで、この曲の持つ崇高で神々しい高揚感が力強くダイナミックに伝わってくる。
本当に感動的なほど輝かしくて、ブレンデルの言うとおり素晴らしい《伝説》でした。

Kempff plays Liszt - Deux légendes, S. 175; No. 2; St. François de Paule marchant sur les flots


作品解説:『リストの《伝説》と2人の聖フランチェスコ』[PDF]


ケンプの"海を渡るパオラの聖フランチェスコ"の録音は、1950年と1974年の2種類。
旧盤の音源は、『Steinway Legends』に収録されている。

Steinway LegendsSteinway Legends
(2007/06/11)
Wilhelm Kempff

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新盤は、ステレオ録音のアルバム『リスト作品集』に収録されていて、これはCDとMP3ダウンロードの両方で入手可能。

Liszt: Annees De Pelerinage Italie (Excerpts) GondLiszt: Annees De Pelerinage Italie (Excerpts) Gond
(2011/01/25)
Wilhelm Kempff

試聴する(英amazon)



ブレンデルは筆の立つ人で、翻訳されている著書は、『対話録「さすらい人」ブレンデル リストからモーツァルトへの道程』『音楽のなかの言葉』『楽想のひととき』
3冊とも読んだけれど、『対話録「さすらい人」ブレンデル』は、『アラウとの対話』と同じインタビュー形式で、話があちこち飛んでいったり、インタビュワーの見解に反論したりと、論文形式の著作とは違った"即興的"な面白さがあって、読みやすい。
『対話録「さすらい人」ブレンデル』を読んだのは最近のことで、ブログ<さすらいの記>のさと子さんに教えていただきました。



tag : ケンプ ブレンデル フランツ・リスト

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『レーゼルの芸術 室内楽曲編』 ~ フランク/ヴァイオリンソナタ
『レーゼルの芸術 ~ 室内楽曲編』で、予想もかけず気に入ってしまったのが、フランクの《ヴァイオリンソナタ イ長調》[作品解説(Wikipedia)]

このフランクのヴァイオリンソナタの演奏は、一風変わっているという印象
この曲に期待されるようなロマンティックな叙情感とは違い、やや清流のような透明感のあるクールな叙情感で、楷書的なかっちりとした構成感を強く感じる。感情移入過剰気味の演奏が苦手な人には、もしかして合うかも。

レーゼルの芸術~室内楽曲編(8枚組) Peter Rösel : Chamber Musicレーゼルの芸術~室内楽曲編(8枚組) Peter Rösel : Chamber Music
(2007/01/01)
Peter Schreier

試聴ファイルなし
収録曲情報(HMVのCD情報)

この曲は旋律がとても美しく、ピアノ伴奏が充実しているのでわりと好きではあるけれど、曲自体に情緒的にベッタリしたところがあるせいか、感情移入が過剰ぎみのヴァイオリニストの演奏が多くて、あまり好きな録音が多くはない。
ヴァイオリニストで選ぶなら、スーク&パネンカ。スークの音色や叙情感はどの曲を弾いていても好きなので。パネンカのピアノも品良く端正なところがスークのヴァイオリンとよく合っている。(スークはピアニストのハーラとも再録音している)
チョン・キョンファ&ルプーやダンチョフスカ&ツィメルマンはヴァイオリンが情緒過剰すぎて好みに合わず。
試聴だけしたカントロフ&ルヴィエなら、とっても良さそうな感じ。
チェロ・ソナタ版もヴァイオリン版と同じくらい好きで、これはイッサーリスのチェロ&スティーヴン・ハフのピアノ伴奏で。

レーゼルのピアノとクリスティアン・フンケのヴァイオリンで聴くと、フンケのヴァイオリンの音がちょっと変わっていて(と私には聴こえる)、むせび泣いているような音がする。(リマスタリングのせい?)
小刻みなヴィブラートをずっとかけているような振動を感じることと、かなり暗~い雰囲気の高めの音で、音も細くて尖ってキーキー鳴るので、これは苦手なタイプの音色。
フンケの演奏自体は、起伏がそれほど大きくなく、情緒過剰なところを感じさせない。そもそも、この音色で情緒過剰気味に弾かれてしまうと、ちょっと引いてしまいそう...。

この曲のレーゼルのピアノは、いつもながら冒頭から清流のように透明感がある音色がとても美しい。
芯のしっかりしたクリアなピアノの響きが、フンケの線の細いすすり泣くようなヴァイオリンの暗さを自然に中和しているような気がする。
ピアニスティックなピアノ伴奏が目立ってしまいがちな曲ではあるけれど、録音方法の関係からか、ヴァイオリンを差し置いて前面に出てくることはなく、ヴァイオリンの背後でさらさらと流れている。
レーゼルのピアノは、楷書的にきっちり一音一音をクリアに鳴らしていき、和音の響きも充実しているので、とても安定感がある。フンケのヴァイオリンに比べると、表現にメリハリがあって、叙情表現も細かやでやや強め。
もともとかちっとした構成感とほどよい叙情感のあるピアノを弾く人なので、力強く明確なタッチに安定感があり、フンケの線の細いヴァイオリンをしっかりと支えているような印象がする。

全体的にかなりスタティック(静的)な雰囲気の演奏で、第1楽章でもり上がっていくところでも、ヴァイオリンはクール、ピアノの勢いもやや控えめ。
第2楽章のパッショネイトな曲想でもかちかちっとした楷書的なタッチで、白熱するというよりも、青白い炎がちらちらまたたいているようなところがある。
さらさらとしたべたつきのない叙情感とかっちりした構成感を感じさせるので、こういうのをドイツ的というのかもしれないけれど、ドイツ人でももっと白熱した演奏をする人はいるだろうから、理知的というかモダンでクールなというのか、冷んやりとした雰囲気が漂っている。
フンケのヴァイオリンの音色だけは好きにはなれないけれど、レーゼルのピアノの透き通った美しい音とほどよい叙情表現は清々しくて、いつもながら魅力的。ヴァイオリンとピアノとはどこか異質なところを感じなくもないけれど、不思議と独特の世界を作っている。

                                

フンケ&レーゼルの音源がYoutubeにないので、クリスチャン・フェラス&ピエール・バルビゼで。
フェラスは、カラヤンがソリストとして重用し、悲劇的な最後で知られるヴァイオリニスト。
バルビゼはフェラスの良き伴奏者だった。ピアニスト青柳いづみこさんの師でもある。(著書『ピアニストが見たピアニスト』に「バルビゼ」の章があり、フェラスについても書かれている。)

波間に漂うようにゆったりとした主題が物憂げな第1楽章。フランス人同士の演奏だからというわけでもないだろうけど、情緒過剰にならず、流麗な歌いまわしで、ふんわりした浮遊感と揺らぎがあり、凛とした気品漂う演奏。

Christian Ferras Pierre Barbizet - Cesar Franck Sonata



第1楽章と対照的に、激しい曲想の第2楽章。ピアノパートがちょっとブラームス風(?)で、とてもピアニスティック。
Cesar Franck - Violin sonata - Christian Ferras (Mov.2)



tag : フランク レーゼル バルビゼ

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安部 司 『食品の裏側 - みんな大好きな食品添加物』
食品添加物に関する安全性を問題にした本は、山ほど出ているけれど、今まで一番役立った本は 『食品の裏側 - みんな大好きな食品添加物』。
数年前、初版発行時、本屋さんの店頭で見つけて購入した本。
食品添加物の毒性を警告する巷の本とは違って、食品業界の添加物にまつわる実話が面白くてリアリティがあり、小難しい内容ではないので、添加物の摂取を減らさないといけないと実感。

著者は、食品添加物メーカーの営業最前線にいた元セールスマン。
食品添加物をメーカーが使いたがる理由や、実際に使いはじめると止められなくなる様子が、体験談に基づいて書かれている。これがほんとにリアルで、説得力充分。
科学的理屈がたくさん並んでいる研究者やジャーナリストの本を読むと、過剰に警告しすぎているような気になるけれど、実際に大学で化学を専攻し食品添加物を売っていた立場の人が書いた本を読むと、添加物は減らさないといけないなあ...と思ってしまう。
食品添加物がいくら入っていても気にしない人には、読むだけ時間の無駄だろうけれど、食生活を根本的に見直したい人なら、一度の価値は充分あり。

食品の裏側―みんな大好きな食品添加物食品の裏側―みんな大好きな食品添加物
(2005/10)
安部 司

商品詳細を見る


この本を読んだおかげで、成分表示は必ずチェックする習慣がついたし、安いものはそれなりに理由があるのだということがよくわかった。
おかげで、加工食品の類はほとんど買わなくなって、パン・料理・お菓子・ドレッシング類はほとんど手作りする習慣がついたし、実際手作りすると、思ったほど手間のかからないことが多い。
わりと高価なパンやお菓子、加工食品でも、いろんな添加物が入っていることが多く、値段が高いからといって、品質が良い(=無添加食品と言う意味で)とは限らない。

この本を読んでから、買っていた商品のメーカーや種類を変えたものがかなり多い。(と言うことは、今までいかに成分には無頓着だったかということの裏返しなのだけれど)
買う商品を買えたのは、しょうゆ、塩、味噌、粉末だし、クリーミングパウダー、カレールー、豆乳など。
市販品を買うのをやめて手作りするようになったのは、パン、お菓子(和菓子、洋菓子、スナック菓子など全て)、ドレッシング類、漬物類。
ごまだれは、自分で練りゴマを買ってきて、その都度調合すれば簡単に作れる。
粉末コーヒー・紅茶・ココア・チャイや、缶・紙パック製品は、添加物がかなり入っているので、コーヒーや紅茶の茶葉を買ってきて、その都度飲む分だけ、作るようになった。
麺類はほとんど乾麺使用。うどんはホームベーカリーで手づくり。輸入もののライスヌードルやビーフンはとても重宝。
ジャム、ペースト類も無添加製品を買うか、手作りに変更。
インスタント食品は買わず、加工食品もほとんど買うことがなくなった。
肉類はずっと以前から食べないようになったので、影響なし。
基本的に、普段台所で使っている調味料以外のものが入っているものは買わないようになった。
基本的に使うのは、昔から使われている、しょうゆ、本みりん、砂糖、塩、酢、味噌。その調味料にも添加物が入っていることがよくある。
他に、オイスターソース、ケチャップ、たまにマヨネーズ、アジア料理のペースト(タイカレー、ナシゴレン、ミーゴレンなど)、コチュジャン、テンメンジャンなど。タイカレー以外は添加物が入っていることが多いので、頻繁に使わないに越したことはない。

本書で記載されていたため、注意するようになったのは、「たんぱく加水分解物」。
成分表示をチェックする習慣がついてから、かなりの食品に含まれていることに気がついた。
生協のホームページの解説がわかりやすい。
食品添加物として分類されていないが、「たんぱく」を含んだ原料や大豆たんぱく、小麦たんぱくなどを加水分解してアミノ酸を生成する。加水分解するときに塩酸を使う場合、不純物が発生し、この量が問題になるという。
含有量は成分表示を見てもわからないので、「たんぱく加水分解物」が含有されている加工食品を買わないに越したことはない。

<関連記事>
 無知というのはオソロシイ『食品の裏側』



tag : 安部司

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タスミン・リトル 『フラトレス~ペルト作品集』
EMIからタスミン・リトル2CDシリーズがリリース予定...というHMVのニュースを読んで、思い出したペルト・アルバム『フラトレス』。

15年くらい昔に、一番初めに聴いたペルト作品が、クレーメルとキース・ジャレットの録音が入っているECM盤。
これですっかりペルトの音楽が気に入って、他の曲も聴こうとTOWERRECORDのお店で見つけたのが、リトルのペルト作品集だった。
全体的に、ECM盤のような研ぎ澄まされた緊張感はあまりないけれど、ECM盤よりも選曲にバラエティがあるので、ペルトの有名な弦楽曲がまとまって収録されているのがよいところ。

今回リリースされるEMIの2CD盤は、ブラームスとシベリウスのヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集を収録した廉価盤。
よくわからないカップリングだけれど、ペルト作品を聴くのが目的でも、これだけ低価格ならそんなに損はしないはず。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集
(2011年10月03日予定)
Bournemouth Sinfonietta, Richard Studt, Martin Roscoe, Tasmin Little

試聴ファイル(ペルト作品は分売盤へリンク)

収録曲は、ペルト作品の中でも有名な曲ばかり。
- フラトレス(ヴァイオリンとピアノのための 1980版)
- カントゥス-ベンジャミン・ブリテンの追悼(弦楽オーケストラとベルのための)
- スンマ(弦楽オーケストラのための)
- 鏡の中の鏡(ヴァイオリンとピアノのための)
- フェスティーナ・レンテ(弦楽オーケストラとハープのための)
- タブラ・ラサ(2つのヴァイオリン、弦楽オーケストラとプリペアド・ピアノのための)


リトルのペルト作品集で、特に忘れられないのが《Spiegel im Spiegel for violin and piano》
リトルのCDで初めて聴いた曲で、恐ろしいほどシンプルで、あまりに美しかったので。
タイトルは《鏡の中の鏡》という意味。ミヒャエル・エンデに同名の小説があるけれど、関連性はない(たぶん)。

Arvo Pärt - Spiegel im Spiegel (Tasmin Little (vl), Martin Roscoe (pf) )

http://www.youtube.com/watch?v=RYypmgIYOVQ



ペルト作品の中でも最も好きな曲の一つ、弦楽オーケストラと鐘による《Cantus in Memoriam Benjamin Britten》
バロック~ロマン派の叙情的な旋律の追悼曲とは違って、シンプルな音型がひたすらオスティナートされ続ける現代的な曲。過去の名曲にひけをとらないほど、追悼の思いの強さと深さが伝わってくる。
カスケードのように織り重なる弦楽と規則的に打ち鳴らされる鐘の音は、とても重苦しく厳粛な響き。
そのぶ厚い弦の響きに包まれていると、やがて自我がその中に溶けて一体化していくような感覚がする。

*In Loving Memory - Arvo Part - Cantus in Memoriam Benjamin Britten for String Orchestra and Bell
演奏はRichard Studt/Bournemouth Sinfonietta。


http://www.youtube.com/watch?v=ZuXzAcvMDMo

<関連記事>
アルヴォ・ぺルト作品集~アルヴォ・ペルトの世界

アルヴォ・ペルト/作品集



tag : ペルト

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耳鳴り治療のための音響・音楽療法 (2) ②TRT療法に関する日本語文献リスト
TRT療法に関する文献については、国内外で多数の文献が公開されています。
日本語文献については、日本聴覚医学会誌「Audiology Japan」に掲載されている文献が多く、その大半の抄録または全文データが閲覧可能。

今回は日本語文献のみを対象として、TRT文献に関する文献リストを作成しました。

文献検索方法
(1)データベース検索
使用データベース:国立情報学研究所 NII論文情報ナビゲータ「CiNii」
対象期間:出版年2000年~最新
検索キーワード:TRT  ※"TCI"という検索キーワードは、ノイズが多いので、使用せず。
検索結果:149件(ノイズ含む)
抽出件数:72件(タイトルスクリーニング後)


(2)Audiology Japan誌の目次スクリーニング
「CiNii」を使ったDB検索により、Audiology Japan誌の掲載論文が多いことがわかったが、1)比較的新しい論文がDB内に蓄積されていなかった、また、2)TCI器に関する文献の一部が検索漏れとなっていたため、同誌の目次スクリーニングを実施。
その結果、10件を追加抽出。

文献リスト作成方法
最終的に抽出した日本語文献82件について、書誌事項の文献リストをEXCELにて作成し、PDFファイルに変換した。

TRT療法に関する日本語文献リスト(PDF)[ダウンロード]


論文入手方法(例)

個人で入手することを前提にしたので、会員制サービスは除外。

日本聴覚医学会誌「Audiology Japan」 
 電子ジャーナルとして大半の論文(抄録または全文)が公開されている。

J-STAGE Free:2009年~ [巻号一覧](一部の号が未登録)
JST Journal@rchive:1968年11巻1号~2008年51巻[アーカイブ 巻号一覧]

※全文が閲覧/ダウンロードできない文献については、下記の文献複写サービス(有料)で全文を入手できる。


その他の雑誌
1)独立行政法人科学技術振興機構(JST)で運用している科学技術情報発信・流通システム(J-STAGE)

J-STAGE(最新論文、過去に出版された論文をブラウザで検索・閲覧可能)
Journal@rchive(J-STAGEのアーカイブサイト)
     ※電子ジャーナル化されていない雑誌もあり。

2)科学技術振興機構(JST)のJDreamⅡ/文献複写サービス(有料)
 - JDreamⅡのDBサービスを契約していない個人でも、文献複写は申込みできる。
 - 所蔵医学文献が多いので、国立国会図書館よりも文献入手が容易。
 - 所蔵していない文献については、外部手配も可能。

3)財団法人国際医学情報センターの文献複写サービス(有料)
 - 所蔵医学文献が多いので、国立国会図書館よりも文献入手が容易。
 - 所蔵していない文献については、外部手配も可能。

4)国立国会図書館の文献複写サービス(有料)
 - 雑誌記事索引採録誌の掲載文献は、郵送でも入手可能。



TRT療法に関する外国語文献
Pubmedのオンラインデータベースで、外国語文献の検索は可能。
検索することが難しい場合は、日本語文献の最後に記載されている引用文献リストを参照するのも、文献探しの一つの方法。
複数の引用文献リストを照合すれば、網羅性はなくても、引用回数の多い外国語文献がある程度はわかる。

(例)「耳鳴に対する音響療法」(小川郁、AUDIOLOGY JAPAN、Vol.54 (2011),No.2 p.113-117)に記載されている引用文献リストでは、療法開発者のJastreboff博士の論文などが引用文献としてあげられている。



tag : 音響・音楽療法

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スーク&パネンカ ~ プーランク/ヴァイオリンソナタ
最近、この間亡くなったヨゼフ・スークの録音を少しずつ聴きなおしている。
スークのレパートリーは、バロック・古典・ロマン派・近現代と幅広く、それにお国物(チェコ音楽)が加わり、その上ソロ(独奏・協奏曲)と室内楽の両方にまたがっているので、ディスコグラフィはかなり膨大。
録音が多いのは、バッハ・モーツァルト・ベートーヴェンといったドイツ・オーストリアものとチェコの作曲家(ドヴォルザーク、スークを初め、ヤナーチェク、スメタナ、マルティヌー、フィビヒなど)の作品。
チェコ以外の東欧・ロシアもの(チャイコフスキー、バルトークなど)は少ない。

フランス音楽は意外に多くて、ドビュッシー、フォーレ(ヴァイオリンソナタ第2番)、フランク、プーランク、ラヴェル(遺作の方のソナタ。他にチェロとヴァイオリンの二重奏曲も)、ショーソンの《コンセール》、オネゲルの《二重奏曲》など。
廃盤になっているものが多いので、探せば他にもあるのかもしれない。

Violin Sonatas:Debussy,Janacek,Poulenc,Jezek (Suk/Panenka)
パネンカと録音したヴァイオリンソナタ集は、とても可愛らしいジャケットデザインのSupraphon盤。
スークの録音はチェコの国営レーベルだったSupraphon盤が多いが、社会主義体制が崩壊する前の時期でも、EMIやDECCAなどの録音が残っている。
"外貨稼ぎ"という国の政策もあるのだろうけど、国外(西側諸国)での録音活動は比較的自由だったのかもしれない。

このアルバムは選曲が面白くて、フランスのドビュッシーとプーランク、チェコのヤナーチェクとイェジェク。
フランクの《ヴァイオリンソナタ》は、後年にハーラと再録音している。このパネンカとの録音は、録音年がやや古いせいか、残響がすっきりして、テンポも若干速く、シャープな感じ。
ヤナーチェクは、村上春樹の『1Q84』の影響もあって、今ではかなり有名だけど、早世したヤロスラフ・イェジェク(Jaroslav Ježek)の録音はとても珍しい。
イェジェクはチェコではよく知られた作曲家らしく、1942年に亡命先のアメリカで35歳という若さで亡くなっている。舞台用の作品(劇伴、歌曲、ダンス、バレエ音楽など)で有名。
このアルバムに収録されているイェジェクのヴァイオリンソナタは、いかにも現代音楽風の調性感の稀薄な不安げなムードの作品。

Violin Sonatas:Debussy/Janacek / Poulenc / JezekViolin Sonatas:Debussy/Janacek/Poulenc/Jezek
(2001/10/22)
Suk、Panenka

(試聴する:MP3ダウンロード)


プーランク/ヴァイオリンソナタ
あまり聴いたことがないプーランクの《ヴァイオリンソナタ》は、ピアノ作品や室内楽曲で聴くプーランクのイメージとはかなり違ったスリリングな曲。
詩人のロルカに献呈されているため、副題が"ガルシア・ロルカの思い出"。

プーランクはそれまでに2曲のヴァイオリンソナタを書いてはいるが、いずれも破棄。
3曲目は、先の世界大戦中、ジネット・ヌヴーのためにヴァイオリンソナタを書くことになり、かねてから何か作品を献呈したいと考えていた亡きガルシア・ロルカに献呈。
このヴァイオリンソナタは、19世紀のフランスのヴァイオリン曲の旋律の伝統的な書法とはかなり異なっていて、プーランク自身、"モンスター"と形容していた。
プーランクはブラームスのヴァイオリンソナタが好きだったようで、"ヴァイオリンとピアノという対照的な楽器を対等に扱わないと、音響面で良いバランスにならない"と考えていた。
この曲の有名な録音は、ボベスコ&ジャンティ盤なのだそう。<Yoshii9 を最高の音で聴こう!>に解説がある。

第1楽章 Allegro con fuoco
”Allegro con fuoco”とあるように、激しく燃え立つような曲想で、プーランクのピアノ作品を聴きなれていると、冒頭の厳めしい曲想が一風変わった印象。
フランス音楽風の流麗さはなく、岩のようにゴツゴツとした旋律とリズムで、かなり理屈っぽい感じの曲に聴こえる。
冒頭の主題部は速いテンポで激しく厳めしい曲想。主題ががいろいろ変形して、緩徐部分はテンポが落ちて叙情的。
でも、フランス風とはかなり違う。(スペイン風(?)なのだろうか)
再び激しく叩きつけるような主題が登場しては、再びテンポが落ちて緩徐部に。悲劇的でもあり、過去を追憶しているような甘美さもある。この曲は絶えず緩急のテンポが頻繁に入れ替わっていく。
スークのヴァイオリンの音が、激しい曲想の主題部を弾くときは、いつもの美音とはちょっと違っていて、やや濁ったような渋みのある音色。厳めしい雰囲気の旋律と曲想によく似合っている。

第2楽章 Intermezzo
少しヤナーチェク風(?)な和声が入り混じった気がする、ちょっと不可思議な雰囲気の旋律と和声のインテルメッツォ。
ピアノのオスティナートする音は、心の中でしとしとと降る雨のしずくのようなイメージ。
やがて訪れる悲劇的な第3楽章を予兆しているかのように、憂いに漠然とした不安感が漂っている。
曲半ばすぎると、感情が湧き上がってくるように、ヴァイオリンが少し洒落た雰囲気のメロディアスな旋律を強く弾いている。
最後は再び、形にならないもやもやとした何かがまとわりついているような旋律が現れて、途切れた旋律と不安げな和声で終る。

第3楽章 Presto tragico
”tragico”なのは、おそらくロルカの悲劇的な最期のこと。
冒頭はキリキリと尖ったの短調の旋律。やがて、プーランクらしい軽妙さや洒落たタッチの旋律やリズム、和声が入ってくる。
さらに、途中で第1楽章の主題が回想されたり、プーランクのピアノ協奏曲第一楽章の主題(たぶん)が出てきたり、ブロッホの《コンチェルトグロッソ》を連想するような(古典風の?)旋律と和声が出てきたり。
速いテンポで次々と様々な旋律が現れてくるので、リズミックで生き生きとしてはいるが、少し錯綜感もあり。
終盤で、かなり遅いテンポのコーダにより、突然、曲が遮られて重苦しい雰囲気に。
刑場へ向かって引きずるような重い足取りを連想させるコーダは、まるで銃殺されたロルカの最後を象徴しているように思えてくる。
エンディングはピアノとヴァイオリンによる散発するユニゾンの和音。これは銃声を表わしているらしい。


スークとパネンカによるプーランクの《ヴァイオリンソナタ》から第1楽章。
Poulenc - Sonata for Violin and Piano - 1st movement


第2楽章 'Intermezzo'[Youtube]

第3楽章 'Presto Tragico'[Youtube]



Franck,Respighi,Poulenc:Violin Sonatas (Suk/Panenka,Hala)
すでに廃盤になったアルバムのMP3ダウンロード版。
フランク&プーランクの《ヴァイオリンソナタ》(ピアニストはパネンカ)、珍しいレスピーギの《ヴァイオリンソナタ》(こちらはピアニストはハーラ)を収録。

Violin SonatasViolin Sonatas
(原盤:1989/1/1)
Josef Suk, Josef Hala

試聴する




tag : スーク パネンカ プーランク

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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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