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コヴァセヴィチ ~ ベートーヴェン/ピアノ協奏曲&ピアノ作品集(Philips盤)
今年入手したCDのなかで一番心に残ったのは、ペーター・レーゼルの”ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ集(全集録音最後のVol.8)”、スティーヴン・コヴァセヴィチがPhlilipsに録音した””ブラームス/ピアノ協奏曲&独奏曲集”と”ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集&ピアノ・ソナタ集”、アルフレッド・パールの”ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ全集”、それにグリゴリー・ソコロフの”バッハ・ライブ録音集”
レーゼルとソコロフはいつもながら期待通りの素晴らしい演奏。廉価盤レーベルに録音していたパールは、30歳前後の若さでこんなにオーソドックスで自然な趣きのベートーヴェンを弾いていたのに驚き、若い頃のコヴァセヴィチは今まで聴いたピアニストとは違った独特のピアニズムがとても新鮮。
この他にも、セルジオ・フィオレンティーノの”ベルリン・レコーディングス”やスティーブン・ハフの”French Album”など、今年は素晴らしい音楽との出会いに恵まれた年でした。

                          

数年前、コヴァセヴィチのEMI盤のベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集やディアベリ変奏曲を試聴した時には、ガンガンと強打する(荒っぽく思える)タッチや混濁気味のソノリティが全く合わなかったので、Philips盤まで手が伸びず。
秋頃にブラームスのピアノ協奏曲第2番の良い録音がないかと探している時、たまたま試聴したPhilips盤の「ピアノ協奏曲&ピアノ独奏曲集」が素晴らしく、カッチェンに次ぎ、レーゼルと並ぶくらいに、とても好きなブラームス。

ブラームスがこれだけ良ければ、ベートーヴェンも聴いてみたくなる。
Philips時代に録音したベートーヴェンの「ピアノ協奏曲全集&ピアノ・ソナタ集」も、廃盤だったけれど手に入れた。(米国・英国のamazonでMP3ダウンロードの試聴ファイルが聴ける)
EMI盤と違って、タッチは強くてもそんなに荒っぽくも騒々しくも感じない。ペダルも多用せず、長く入れてもいないので、響きが重なっても混濁することは少なくてソノリティはクリア。
1970年代(30歳代)の若い頃の録音なので、音色も明るく、力強くて若々しいベートーヴェン。
この頃のコヴァセヴィチは、ブラームス録音と同じく、優美な雰囲気を感じさせる叙情感が繊細で美しい。

Stephen Kovacevich:The Complete Philips RecordingsStephen Kovacevich:The Complete Philips Recordings
( 2015/9/11)
Stephen Kovacevich

試聴ファイル(分売盤にリンク)

<録音年>
(ピアノ協奏曲)
1969年 第5番
1970年 第1番
1971年 第3番
1974年 第2番、第4番

(ピアノ・ソナタ、独奏曲)
1968年 ディアベリ変奏曲
1970年 第5番
1971年 第8番「悲愴」、第17番「テンペスト」、第18番「狩」
1973年 第31番、第32番
1974年 バガテル集
1978年 第28番、第30番


コヴァセヴィチのベートーヴェンは、最初聴いたときはもう一つよくつかめないものを感じた。
急速部では、速いテンポで力感豊かに威勢良く弾いていたと思ったら、緩徐部分になると、ちょっと気障な旋律の歌いまわしで優美な叙情感でしなやか。下手をすればセンチメンタルになる手前のところで、どこか女性的な雰囲気がしないでもない。
テンポの落差も大きく、急速楽章はかなり速いテンポで、逆に緩徐楽章は遅めのテンポをとっている。
この両極端な表現の落差にちょっと混乱。一体どちらが彼の本領なのだろう?

彼の弾く緩徐楽章や緩徐部分は音色も歌いまわしも表現もどれも美しい。
急速楽章になると、メカニックがしっかりしているので、速いテンポで切れ良いタッチで直線的に一気に弾きこんでいく。
テンポもよくコントロールされ、タッチも精密で粗さはないので、安心して聴ける。とはいえ、もうちょっと情趣のようなものが欲しくなる時もある。
師のマイラ・ヘスに、「そんなに焦って速く弾くなって。安っぽい」とよく言われていたという。(楽章によってはそれはその通りかも)
EMI盤を聴くと、若い頃にビショップと名乗っていた時代と今のコヴァセヴィチとの演奏の違いがはっきりとわかる。
Philiips盤を聴けば聴くほどわかってくるものが多くなり、ビショップが弾くベートーヴェンがすっかり好きになってしまった。


ピアノ協奏曲全集
5曲の演奏のなかで一番好きなのは、第1番。とても可愛らしくて優美。この曲の好きな演奏のなかでも、上位に入りそう。
若い頃のコヴァセヴィチ独特のベルベットのようなマットな質感と、キビキビとしたタッチできりりと引き締まったところが品良く、曲想によく合っていてとても素敵な演奏。

第5番はほとんど聴くことがない曲なので、よくわからないところはあるけれど、音響的にピアノをよく鳴らすコヴァセヴィチの演奏スタイルにはぴったり。
青年皇帝のような若々しさと躍動感があり、力強く重層的なアルペジオが堂々と華やか。でも、どこか優美というかしなっとした柔らかさもある。


Philips時代のピアノ協奏曲の音源がなかったので、これは1996年のライブ映像。プロムシュテット指揮N響の伴奏でベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番。
面白いのはカデンツァ。途中まではベートーヴェンが書いたバージョンを弾いているのに、カデンツァが終わる直前に(8:59頃)、楽譜とは違う方向に。Philipsのスタジオ録音では、普通のカデンツァだったので、これは自作カデンツァなのかも?
このバージョンは、小鳥が囀るような可愛らしさがあって、こういう終わり方も良い感じ。

Stephen Kovacevich Beethoven Concerto No.4 op.58 2/4



ピアノ・ソナタ集
録音している曲は、第5番、第8番「悲愴」、第17番「テンペスト」第18番「狩」、第28番、第30番・第31番・第32番。
ピアノ協奏曲とは違って、ピアノ・ソナタの演奏はわかりやすくて、どの曲の演奏も(楽章にもよるけれど)、私の好みに合っている。
20年以上後に録音したEMI盤よりも、若い頃のPhilips盤の方が強く魅かれるものあり、繰り返し聴きたいと思う曲も多い。

特に好きな演奏は、「悲愴ソナタ」と第31番、第32番。
「悲愴ソナタ」の第1楽章は、速いテンポでとてもリズミカル。フレーズのなかでアクセントをつけながら、似たパターンの音型でも短調にならずに小気味良い。
第2楽章になると一転して、かなり遅いテンポでまどろむように、ゆったり。ルバートをあまりつけていないので情緒過剰になることなく、優しげな情感が篭もっている。
この第2楽章だけでも、聴く値打ちはあると思えるくらい。
第3楽章は、第2楽章の物思いに耽っていたのを振り切るように、速いテンポでテンション高く直進していく。


Beethoven / Stephen Kovacevich, 1973: Piano Sonata No. 8 in C minor, Op. 13 (Pathetique) - Complete



第18番「狩」。これは、<鎌倉スイス日記>さんのレビュー記事”ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18番をコヴァセヴィッチの旧録音で聞く”の通り。
緩徐楽章がない曲なので、全体的に躍動感が途切れない曲。テンポは速いけれど、ばたばたと慌しくなることはなく、軽快なタッチで旋律の歌いまわしもしなやか。
獲物を狙って勇猛果敢に走り回る「狩」というよりも、貴族が優雅に「狩」をしているような品の良い優美さが漂っている。「ブラインドテストでも絶対わかる彼の指紋とも言えるその独特の音色」は、Philips盤を聴くとどういうものかすぐわかる。(EMI盤の方はもっと抜けの良い音色のような気がする)
好きなのは第1楽章と第3楽章の演奏。どの曲でも急速楽章の演奏よりは緩徐楽章に魅かれるものが多い。

第28番は第1楽章と第3楽章が特に好き。
この曲も独特のタッチと音色に深い叙情感を感じる緩徐楽章の演奏がとても印象的。

第30番
あまりフォルテを強打していない第1楽章と第3楽章のスローテンポの変奏が美しい。
第2楽章は速いテンポで切れ良いけれど、どうも表現が単調というか、一直線に進みすぎる気がする。

第31番
第1楽章は優美で可愛らしいのに、第2楽章はマニッシュで直線的な弾き方。(あまり情緒がない気がする)
第3楽章のアリオーソは強弱の起伏が激しく、下手をすると情緒過剰になるところだけれど、コヴァセヴィチの演奏には、どの曲でもウェットなセンチメンタリズムを感じさせない。
フーガは、後年のようにペダルを多用せず、シンプルな和声の響きで、時々使うペダリングが効果的。

第32番
このBOXセットのピアノ・ソナタの中では、一番好きな演奏。
第1楽章は、力強く弾力のあるタッチが映え、弱音・緩徐部ではテンポをかなり落として、緩急・静動のコントラストアが明瞭。弱音部になると静寂で内省的な雰囲気が漂っている。
第2楽章の主題はとても遅いテンポでじっくりと弾き込んでいて、独特の内省的な叙情感は若いコヴァセヴィチのらしい弾き方。
第5変奏は、インテンポであまり強弱の落差とつけずに力強く前進していくので、強い高揚感があって、これは好きな弾き方。
ペダルはかなり使っているけれど、細かく踏み変えているらしく、響きが混濁することがほとんどなく、全体的にすっきりした音響で聴きやすい。第1楽章の86-90小節ではペダルをずっと踏みっぱなしで、アルペジオの響きが厚く重なりあってダイナミック。

ディアベリ変奏曲
ディアベリでは、特にスローテンポで弱音主体の変奏がとても美しく、優美でしなっとした叙情感が心地良い。
こういうところは、ピアノの音色と歌いまわしに若い頃のコヴァセヴィチ独特のものがある。ブラインドで聴いてもすぐわかりそうなくらい。
速いテンポの変奏も、勢い良くて、リズムのとり方とかが面白かったりする。
一番好きな第24変奏フゲッタは語りかけるような優しさがとても素敵。
それに、終盤に短調が連続する第29~31変奏は、深い物思いのなかで沈み込むような叙情感が何とも言い難いほど美しい。

バガテル集
バガテル集といえば、ブレンデルの録音が有名。ブレンデルが弾くと、バガテルのような小品もやっぱり”立派”なベートーヴェンといった印象。
若いコヴァセヴィチのバガテルは、ブレンデルほど多彩な音色や凝ったアーティキュレーションではないけれど、バガテルの中のベートーヴェンの閃きや情感がこぼれ落ちてくるような親密感と余計な飾りのない自然さを感じるので、ブレンデルのバガテルよりもずっと気にいってしまった。

バガテルはOp.33、Op119、Op.126の3つ。有名な《エリーゼのために》もバガテルだけど、未収録。
初期のOp.33で好きなのは第2番。レーゼルが東京のリサイタルでアンコールとして弾いたのが初めて。
冒頭主題は、レーゼルよりもさらに明瞭でシャープなリズム感で、ちょっとユーモラスな感じが強くなっている。
Op.33は、急速系の2番、5番、7番の音型やリズム感が、実験的(?)でとても面白い。

Op.119は、Op.33よりもメロディアスな旋律と美しい和声で優美な曲想が多い。
哀感のある美しい第1番、しみじみほのぼのとした第4番と第11番など。

バガテル集のなかで、最も有名なのが最後のOp.126。6曲で一つの小宇宙のように凝縮され完結した世界。
コヴァセヴィチの演奏は、第1・3・5番の緩徐系の曲にとても惹かれるものがある。(曲自体が好きなので特にそう思うのかも)
こういう優美な雰囲気の曲はコヴァセヴィチのピアニズムにぴったり。
一番好きな曲の第5番は、ゆったりとしたテンポで一音一音を確かめるように歌い込んでいく。この優しく寄り添うような親密感がほんとうに素敵。

tag : ベートーヴェン コヴァセヴィチ

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Panasonic/単機能レンジ「エレック 」NE-EH225
2年前の11月に買ったPanasonicのオーブンレンジが早くも故障。
よりによって、このクリスマスや年末で出番が多い時に壊れなくても良さそうなもの。
ここ数日、電子レンジで加熱してもあまり熱が通っていなかったので、内部のどこかが故障しているかも..と思っていたところ、電子レンジで加熱中に突然止まって、「H98」のエラーメッセージ。
こういう大きな数字のエラーコードの場合は、かなり致命的なものが多い。
マグネトロンの保証期間2年を過ぎた直後。このタイミングで故障するなんて、全く上手くできている。

故障の原因は?
最近のオーブンレンジは、コスト削減・コンパクト化に多機能化と、かなり無理な仕様と作りになっているのか、壊れやすくなっているという人もいる。
ユーザーレビューや質問サイトをチェックしても、低価格品に限らず高級機種でも数年で故障して部品交換...なんて話も時々見かける。
以前使っていた日立の小型オーブンレンジは、年数から言えば5年くらいでマグネトロンが故障して廃棄。
このpanasnonic機の方が、使用頻度もオーブン使用時間もずっと多いので、実質的な使用時間から考えたら、寿命という点では大差ない気がする。

オーブンレンジが故障した話はブログでもよくみかける。
原因はいろいろあるだろうけど、”newビストロの使用感&おしらせ”(ママはパン屋さん?!)を読むと、使い方で注意しないといけない点がいくつか。

パンやお菓子を焼成後、なるべく早く庫内温度を下げないと、金属疲労が起きて壊れやすいという。
クッキーが焼きあがった時、水分を飛ばしてカリッと仕上げるために、15分くらいオーブン内で放置していたので、これが良くなかったのかも。

電子レンジ機能を使って蒸気が出たときに、庫内の水滴はすぐに拭き取らないと、レンジの部品が錆付くらしい。
特に蒸し物(ういろう)やカラカラに乾燥させる(ポテトチップとか)する時は、多量の水蒸気が出てくるので、庫内中に水滴はよく付いていた。扉を開けたままにして乾燥させていたけれど、確かにこれは故障の原因の一つだったような気がしてきた。
この機種は、湯煎焼き(天板にお湯をはって蒸し焼きにすること)でプリンやロールケーキを焼くという機能が標準でついているので、スチームに弱いはずはないと油断していたのが良くなかった。

それに、最近の家電製品は省電力のためインバーター回路を組みこんでいるものが多く、高電位を発生させるためにインバーター回路が故障しやすいらしい。(今まで使った2台ともインバーター付きだった)

故障箇所
すぐにコールセンターに電話して故障箇所と修理費用を確認すると、やはりインバーター回路やマグネトロンなどの基盤・配線断線などの機械内部の故障。
このケースなら出張修理費用込みで1万数千円~2万円近く修理費用がかかるという。
それなら、新しいオーブンレンジを買った方が手っ取り早い。
耐久性が高い(と思う)panasonic製なので、10年くらいは普通に使えるはずと思っていたから、寿命がわずか2年しかなかったのは残念。

設置場所・耐荷重の制約とオーブン料理はあまりしないので、小型のオーブンレンジが便利なのだけど、こんなに早く故障されては困る。(他の家電製品やオーディオ関係の製品はほとんど故障もしないのに)
今度は、単機能の電子レンジと、高機能のオーブントースターか小型のコンベクションオーブンの2台を買って、電子レンジ機能とオーブン機能は分離させることにした。
今のオーブンレンジよりも上位機種を買うのと比べても、価格的にはあまり変わらないか、少々高くなる程度。

電子レンジは、かなり以前に使っていたことがあるPanasonicの「エレック」が使いやすかったので、最新機種を注文。
でも、これは失敗だったかも。
価格.comのクチコミ情報やネットでオーブンレンジの故障情報を見ていると、panasonicのオーブンレンジ・電子レンジは「H98」の故障が多く、修理・買い替えしたという情報が多数。
低価格品に限らず、「ビストロ」などの高価格機種でも発生しているので、価格帯に関わらずpanasonic製品に共通する問題らしい。
「H98」の故障は、購入後2年~4年くらいで発生していることが多い。ということは、最短の製品寿命はその程度しかないということ?
修理する場合は、インバーターとマグネトロンを交換することが多く、保証期間経過後は有償。
ただし、カスタマーセンターの担当者や修理時の技術者によって対応が違い、保証期間が過ぎていても無償で修理してもらった人の話を時々見かける。

Panasonic エレック 単機能レンジ(22L) ホワイト NE-EH225-WPanasonic エレック 単機能レンジ(22L) ホワイト NE-EH225-W
(2012/11/01)
パナソニック

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Panasonicの製品紹介ページ

使用感
今回はYodobashiのオンラインショップで購入。新発売直後の機種だけれど、旧モデルよりも安い。
昔使っていた機種は、加熱時間設定がダイヤル式。最近のエレックシリーズはボタン式。
改良点は、扉のオープン操作が押し込みボタン式からノブ式に、自動メニュー3種類搭載(850Wのインバーター機能。最大約1分30秒)。選択できる出力は700W、500W、150Wの3出力で、デフォルトは700W。60/50Hz共用(旧モデルは東日本/西日本向けの2機種に分かれていた)。

壊れたオーブンレンジは最高で500Wだったので、700Wはさすがに加熱するのが速い。
それに、同じターンテーブル式でも、このエレックは加熱ムラがほとんどない。(⇒訂正:高さのある食材や料理は上部に火が通りにくい)
庫内上部には、小さな穴(熱や蒸気を逃すため?)が多数空けてある。
扉ノブの開閉も軽くてスムーズ。(同等機種のシャープ製電子レンジは、扉のノブが固くて開けるときにかなり力がいる)
電子レンジとしては、単機能レンジの方がやっぱり使いやすい。
今度は長く使いたいので、蒸気が庫内に充満しないように容器にフタをして加熱する、過剰加熱しないように設定時間は短めに、加熱後に庫内についた水滴はすぐに拭き取り、扉を開けっ放しにして乾燥させる..と、かなり注意して使っている。これだけすれば充分ではないかと。

いろいろ調べていると、そもそもオーブンレンジという製品自体、故障しやすそうな気がしてきたので、販売店が提供している延長保証をつけておいた方が安心。
オンラインショップの場合は延長保証制度がないお店も多いので、これからは実店舗か延長保証制度のあるオンラインショップで買わないといけない。
それとも、数年で買い替えるものと割り切って(エコではないけれど)、国内メーカーの廉価品を使うというのも一案。
この単機能レンジは、一体どのくらい故障せずに使えるのやら...。少なくとも5年、長ければ10年くらいはもって欲しいもの。

「エレック NE-EH225」のユーザーレビュー[価格.com]


【2017.4.19 追記】
購入したからほぼ4年3カ月が経過。
今のところ、故障することなく、正常に動いている。
気になるところは、ターンテーブルが動くときに、時々”ゴトッ”という音がする。回転軸かどこかにガタついているのかも。
ターンテーブルは分厚いガラスなので頑丈。汚れも落ちやすく、綺麗なまま。
揚げ物の温め直しや肉・魚類の調理とか、油が飛び散るよう使い方はしていないので、庫内は全然汚れていない。
解凍時の温めムラは相変わらず。下側よりも上側が解凍するのに時間がかかる。上側が解凍できても、下側が加熱しすぎて硬くなってたりする。
それ以外は特に使い勝手の悪いところはなし。ボタン操作も、ワット数の選択(デフォルト700W)、10秒/1分キーで時間設定してスタートボタン、飲み物/ご飯キー(自動でスタート)を押すくらいなので、とっても簡単。
これは1万円くらいで買ったのに、最新機種は15000円弱と1.5倍くらいに値上がりしている。そろそろ故障しそうな使用年数なので、なるべく長く持ってほしい。(今度買うなら延長保証つけた方が良いかも)
他社製品をチェックしてみると、シャープはダイヤル式でちょっと作りが軽めの感じがするし、低価格のツインバードとアイリスはすぐに壊れた...みたいなレビューもちらほらある。やはり高価格とはいえ使い慣れたパナ機は安心。

ブリテンのピアノ曲 ~ Holiday Diary,Night Piece,Three Character Pieces
来年がメモリアルイヤーにあたるので、久しぶりに聴いたのがブリテンのピアノ独奏曲。
ブリテンといえば、オペラと《戦争レクイエム》が有名なのだろうけど、私が聴いたことがあるのは、管弦楽曲とピアノ協奏曲・独奏曲、歌曲集。
珍しいのは、日本の皇紀2600年奉祝曲として委嘱された『シンフォニア・ダ・レクイエム』。第二次大戦勃発後に書いたせいか、「鎮魂交響曲」というタイトルの如く、祝典用の曲にしてはかなり陰鬱な雰囲気が漂う。

テナーのピアースとの交友関係は有名で、ブリテンがピアノ伴奏をしたピアースが歌った歌曲集も残っている。
ブリテンの伝記的映像と家族や友人・知人などのインタビューを集めたDVD『The Time There Was』もある。(買ったのは良いけれど、英語字幕があると思っていたら、英語のスピーチ部分は字幕がなくて、早口のところはよくわからなかった)
今でも印象に残っているのは、バーンスタインがブリテンの音楽を評した言葉。”創意工夫が凝らされて明るくチャーミングだがそれは表層的なものであって、本当にその奥にあるものを聴きとれば、濃い翳りのようなもの、悲痛感や孤独がもたらす苦難のようなものに気づくはずだ”と言っていた。

Benjamin Britten: A Time There Was [DVD] [Import]Benjamin Britten: A Time There Was [DVD] [Import]
(2006/11/21)
Benjamin 'Britten-Time There Was

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ブリテンのピアノ曲で有名なのは、ピアノ協奏曲と左手のピアノのための《ディバージョンズ》。
ピアノ独奏曲や2台のピアノ曲も数曲残している。
ブリテンのピアノ作品の録音は元々多くはないけれど、特にピアノ独奏曲(と2台のピアノ曲)の録音はほとんどない。
私が知っているまとまった録音といえば、スティーブン・ハフのVirgin(EMI)盤(1990年録音)くらい。
ハフのアルバムには、ピアノソロと2台のピアノ用の作品がほとんんど収録されている。

<ピアノソロ曲>
- Suite "Holiday diary" Op.5 [1934年]
- Three Character Pieces
- 5 Waltzes [1923-25年]
- Sonatina romantica [1940年]
- Moderato & Nocturne (Sonatina Romantica)
- Night piece (Notturno) [1963年]
- Twelve Variations on a Theme

<2台のピアノ曲>
- Two lullabies [1936年]
- Introduction and rondo alla burlesca Op.23-1 [1940年]
- Mazurka elegiaca Op.23-2 [1941年]

<過去記事>
スティーヴン・ハフ~ブリテン/ピアノ作品集『Holiday Diary』

このCDは今は廃盤。ブリテン作品の『コレクターズ・エディション』には収録されている。
Britten: The Collector's EditionBritten: The Collector's Edition
(2008/08/27)
Various

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初めて聴いたブリテンの曲が、このハフのCD。
20年近く前、現代音楽のCDを収集していて、たまたま見つけたもの。
聴き心地の良いアルバムなので寝る前に良く聴いていた
ピアニストの名前が記憶になくて、数年前に聴き直していたときに、このピアニストって上手いなあと思って演奏者が誰なのか確かめると、スティーブン・ハフという全く知らない人だった。
興味を惹かれたので、ハフのディスコグラフィやプロフィールを調べると、実は世界でも有名なピアニスト。それがきっかけで、ハフのCDコレクターになってしまった。
このブリテン作品集を聴いていなければ、知らないままだったか、名前を聞いても興味を持たなかったかも。

ブリテンのピアノソロ曲は、前衛的な現代音楽とは違って調性が安定しているので、やや不協和な音も心地良く聴こえて、ポピュラー音楽並に聴きやすい。
現代的な乾いた感じのするさっぱりした叙情感と和声がスタイリッシュな雰囲気。
醒めた知性を感じさせるクールさとほのかに差し込む翳りのせいか、冷んやりとした質感があり、すっきりとした
シンプルなフォルムに透明感が漂う。
来年はブリテンイヤーなので、ピアノ作品集の新譜も出てくるだろうけど、このハフのアルバムはぜひ再版して欲しいと思う一枚。

                       

水面が波打ち水しぶきが跳ね上がって朝陽できらきらと輝いているような面白いリズム感と色彩感。とっても爽やかな'Early Morning Bathe'。
Britten 'Holiday Diary' movement 1 'Early Morning Bathe' - Alexander Kirk



小船がゆったりと波間に漂っているような'Sailing'。この静寂さと透明感は昼よりも夜のイメージがする。日中なら、澄み切った青空と深碧の海と真白いヨットのような情景。
Britten 'Holiday Diary' movement 2 'Sailing' - Alexander Kirk



'Fun-Fair'は「移動遊園地」。サーカスやパレードを連想させるような躍動的なリズムが楽しい。
Britten 'Holiday Diary' movement 3 'Fun-Fair' - Alexander Kirk



'Sailing'のような静寂さで始まる”Notturno”。同音連打のパッセージが現れてからは、やや不気味な幻想的な雰囲気が漂っている。夜の帳のなかで得体の知れないものが蠢いているような..。
Anthony Goldstone - Benjamin Britten Night Piece - Notturno



どの曲もリズムが面白い。軽妙で洒落た雰囲気の中に翳りが差し込んでいたりするのがブリテンらしい。
Britten Three Character Pieces (piano:Sarah Beth Briggs)


tag : ブリテン スティーヴン・ハフ

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お米からパンが作れるホームベーカリー「SuiPanDa」 (東芝製)
Panasonic(旧三洋電機製)の「GOPAN」に続いて、お米を使ってパンが焼けるホームベーカリーが12月21日に新発売される。
この新機種は、ホームベーカリーメーカーとしてはマイナーな東芝が開発したもの。店頭予想価格は4万円前後。(注:1月7日現在、ネットショップでは3万円前後で売られている)

白米を使ってパンに焼き上げる「炊パン」コースを新採用したホームベーカリーの発売について(東芝ホームアプライアンス㈱、2012/12/12)

東芝、生米からパンを焼き上げるホームベーカリー「SuiPanDa」 (家電Watch,2012/12/12)


「GOPAN」は米粒を粉砕して米粉状にしてから、小麦グルテンとドライイーストを投入して捏ねる。
「SuiPanDa」は「炊(すい)パン」コースを搭載。ネーミングの如く、ホームベーカリー内で白米をお粥状に炊いてから、強力粉とドライイーストを投入して捏ねる。
炊飯機能自体は、お餅を作れるホームベーカリーに搭載される機能なので、これを利用して「炊パン」を作るというもの。
お粥状態では高温すぎてドライイーストが死滅してしまうので、一旦ファンで冷却してから捏ね始めるらしい。

「SuiPanDa」は、お米100%のパンではなく、小麦グルテンを入れる代わりに強力粉を使っている。
知りたいのは、お米と強力粉の配合比率。
炊飯器(やお鍋)でご飯を炊く手間をホームベーカリーで代行しているので、強力粉を多量に使うのなら、炊いたご飯を使って作る「ご飯パン」のようなもの?
「ご飯パン」を作るときは、強力粉200gに対して、炊いたご飯が100~200gくらい。
強力粉が少量なら、「GOPAN」で作る「お米パン」に近いパンができるのではないかと。
それに、「ごはんを炊いてから作るパンは、ごはんの甘みが引き立ち、もちもちとした粘りのある食感」なので、ご飯パンよりもモチモチ感は強いかも。

強力粉の配合比率がかなり低ければ、ホームベーカリーのサイズがこれだけコンパクトで、騒音も小さいはずなので(お米を粉砕しないので)、「GOPAN」の競合機種として検討の余地はありそう。
それに、「ご飯パン」を作るにしても、冷ご飯が余っていなかったり、あらかじめ用意しておくのが面倒な場合には、便利な機能ではある。

その他の特徴といえば、コンベクション方式を採用したことにより、上部まで全体的に焼き色がつくこと。
発売後、使用レビューやマニュアルが公開されたら、チェックしてみよう。

東芝 ホームベーカリー(1斤タイプ) パールホワイトTOSHIBA SuiPanDa ABP-R100X-W東芝 ホームベーカリー(1斤タイプ) パールホワイトTOSHIBA SuiPanDa ABP-R100X-W
()
東芝

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[2012.12.28 追記]
東芝アプライアンス㈱のホームページの製品情報を見ると、「GOPAN」のお米パンとは違い、白米90g&強力粉190gと強力粉の配合量が多い。炊いたご飯を使って作る「ごはんパン」の配合に近い。

ABP-R100Xの製品情報


[2013.7.11 追記]
<製品レビュー>“パンより米”の人も注目!東芝の新ホームベーカリー “米からパン”ができるホームベーカリー「SuiPanDa」の実力は?[価格com]
「SuiPanDa」は“ごはんパン”のできばえを追求。スタンダードなパン作りと、究極の“ごはんパン”を食べたい人向け。
「GOPAN」とは方向性が全然違うので、「GOPAN」の競合製品にはならない。やっぱり、お米100%パンを作れるのは、今のところ「GOPAN」だけ。

tag : ホームベーカリー

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シリアル ~ グラノーラ、オートミール、押し麦
グラノーラ

最近シリアルを食べ始めたので、自家製シリアルが作れないかなあとレシピなど情報種集中。
気に入っているのは、クランチシリアル。小麦粉、オート麦、ライスグリッツ、アーモンドなどに蜂蜜・砂糖などをからめて焼いたもの。

朝食向けのシリアルは、コーンフレーク、オートミール、ミューズリー、グラノーラの3種類。
美しい朝食(1)ミューズリーの朝食

日本で人気があるのは、コーンフレークとグラノーラ。
コーンフレークはパス。コーンフラワーを使って自分で焼いたトルティーヤチップスが美味しいので、これで充分。
子供の頃からコーンフレークはあったけれど、グラノーラはいつから見かけるようになったのかわからない。カルビーのグラノーラが最初だろうか。
店頭で一番多く並んでいるのがフルーツグラノーラ。カルビー、日清、ケロッグなど数種類あり、それらを比較した面白い記事を発見。
この比較結果を見ると、ドライフルーツの種類・量と価格が比例しているらしい。
一番ドライフルーツの量が多かったのは、カルビー。
輸入品のグラノーラもドライフルーツが多く、日本製品とはちょっと違う種類のものが入っている。

フルーツグラノーラを食べ比べた[@nifty:デイリーポータル]



オートミール

海外(欧米)では、グラノーラではなくて、オートミールやミューズリーがシリアルの定番らしい。両方とも輸入食材店に置いてあることが多い。
オートミールはオーツ麦(燕麦)が原料。燕麦を押しつぶすかカットした加工品、または、燕麦を挽いた粉製品をさす。オートミールを煮てお粥状にしたものも「オートミール」と言う。
日本では、北海道でしかオーツ麦を生産していない。
オートミールの国内メーカーは、日本食品製造のみ。国産ではなく、アメリカ産やオーストラリア産のえん麦を加工した「日食オーツ オートミール」などの製品を販売している。

日食オーツ オートミール 500g日食オーツ オートミール 500g
()
日本食品製造

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オートミールが、水分を加えて煮れば煮るほどもっちりしたお粥のようになる。
もちもち感と素朴な味がとても気にいったので、オートミール粥を朝食、夕食、おやつに時々食べている。
オートミール入りのご飯をつくるなら、炊き上がったご飯にオートミールを混ぜてしばらく蒸らせば、ほどよく水分を吸収するらしい。
1kg袋入りのカナダ産オートミールを買ったところなので、いろんな使い方が試せそう。

オートミールを使ったレシピ[日本食品製造ホームページ]

カルディで見つけた「ホブノブビスケット」。
全粒粉とオーツ麦(オートミール)で焼き上げているので、ザクザク食感で素朴な味わい。
原材料はシンプル(オーツ麦、小麦全粒粉、砂糖、植物油脂、転化糖液、食塩、膨張剤)。
ビスケットにしては珍しく、乳化剤や香料は不使用。「転化糖液」は食品添加物かと思ったけれど、そうではないらしい。
ビスケットのしっとりとした食感は「転化糖液」を使っているため。[転化糖の説明:(社)日本洋菓子協会連合会]

マクビティー ホブノブビスケット 300gマクビティー ホブノブビスケット 300g
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マクビティー

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オートミールが入ったホブノブビスケットが美味しかったので、オートミールでクッキーやお菓子、パンを作ってみようと、レシピを検索。
クッキー、スコーン、マフィン、ホットケーキにパンケーキ、パンまで、何でもあり。
薄力粉・強力粉の一部をオートミールに代えれば良いらしい。

<オートミールを使ったパン・お菓子のレシピ>
★危険な★オートミールメープルクッキー[Cookpad]
材料がシンプル。オートミールと小麦粉を同量にするとまとまりにいくいので、オートミールは3割程度。
焼き色がつかないので20分くらい焼いて、そのままオーブン庫内で放置したら、ガジガジとハードな食感のクッキー。焼き色を目安にせず、焼成時間を短くすると(15分)、ザクザク感のあるクッキーに。


HBで❤オートミールパン[Cookpad]
レシピどおりには作らず、薄力粉に代えてライ麦粉(細挽)、強力粉は「ゆきちから」。
牛乳の代わりにぬるま湯(沸騰したお湯を30℃くらいに冷ましたもの)、バター10g、砂糖15g、イーストは小さじ1/4。天然酵母モードで長時間発酵後、焼成。
焼き上がりは、ふかふか~。食べるともちもち。オートミールとライ麦の甘みがほんのり、黒ゴマのプチプチ感も加わって、これはとっても美味しい。
オートミールを配合しているせいか、冷凍せずに常温保存でも2~3日はしっとり感が多少残っている。
オートミールを使ったレシピの中で、これが一番のヒット!朝食の定番の一つになるのは間違いなし。


卵・乳・糖類なし♪オートミールスコーン[Cookpad]
オートミール*スコーン  シナモンバナナ [Cookpad]
ふわふわオートミールホットケーキ[Cookpad]
ホットケーキミックスを使ってオートミールマフィン[All About/プラチナレシピ]


押し麦

オートミールは手に入りにくいし、価格はライ麦粉、全粒粉よりも高い。
オートミールを代用するとすれば、麦の種類は違うけど、加工された麦には違いないのが「押し麦」。
製法が少し似ていて、「押し麦」は大麦の外皮を剥いてから、水と熱を加えて2つのローラーで圧縮する。
「押し麦」なら普通のお店ですぐ手に入るし、価格はオートミールの半分くらい。(安いものなら、1kg300円程度)

はくばく ビタバァレー 800gはくばく ビタバァレー 800g
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はくばく

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フライパンとオーブンの両方で「押し麦グラノーラ」を作ってみたところ、パリポリしてはいるけれど、私の好みには合わず。焼きすぎて固かったからかも。
たまたま飲んでいたココアに浸して食べたら、柔らかくて食べやすかったけど。
でも、ポリポリに焼いて乾燥させたものを、ミルクとかに浸して食べるくらいなら、初めから煮て食べればよい気がしてきた

激ウマ!!激安!!ヘルシーグラノーラ☆[Cookpad]
フライパンで焼くレシピ。

簡単ヘルシー朝ごはん♪押し麦グラノラ[Cookpad]
オーブンで焼くレシピ。


「ホブノブビスケット」が美味しかったので、オーツ麦の代用に「押し麦」を使えば、自分で煮たようなクッキーが作れるかも..と思いついた。
レシピを探して見ると、同じことを考えた人がやっぱりいたので、レシピもいろいろ。基本的な材料はそれほど変わらない。
レシピどおりの配合でなくても、自分でいつも作っているクッキーのベースに適当に配合したら、ザクザク食感のクッキーが完成。

止まらない★ザクザク押し麦クッキー [Cookpad]
これも材料はシンプルで、ベーキングパウダー不要。食感はザクザク。砂糖は控え目にしたので、ほんのり甘みがあって美味しい。全粒粉とかライ麦粉とかを混ぜると、もっとザクザクしそう。

押し麦のガリゴリクッキー(卵無し)[Cookpad]
作ったことはないけど、ハードな焼き上がりらしい。糖分が多め。


[2013.8.16 追記]
シリアル(シナモーニ、クランチシリアル)
数年前にカルディで買ったことのある「シナモーニ」「ナッティーズ」は、とても美味しいシリアル。
でも、それ以来カルディに入荷したのを見かけたことがない。どこかのお店で売っていないかと探してみたら、「シナモーニ」の方は神戸物産系列の業務スーパーで販売しているのがわかった。

「シナモーニ」は、シナモン&チョコ味でちょっと甘くてサクサク。
リトアニアからの輸入品で、リトアニアではシナモーニを朝食で食べているとどこかのブログ記事にも書いていた。
「ナッティーズ」は、へーゼルナッツ入りで、「シナモーニ」よりもさらに美味しい。
いずれも朝食用にしては甘くて、私にはおやつ用。スナック菓子のようにそのまま食べるのが気に入っている。

業務スーパーは、カナダからオーツ麦や、ポーランドからシリアル(Mr.Breakfast/クランチシリアル ハニー&ナッツ)とか、シリアルやミューズリーをいろいろ輸入している。
「シナモーニ」を上回るくらいに、この「クランチシリアル」はかなり美味しい。
他のお店で買おうと思っても、ネットでも実店舗でも、この2種類のシリアルはほとんど見かけたことがない。

美味しいシリアルの難点というと、あまりに美味すぎて、1袋(150~200gくらい)を一気に食べてしまうこと。
かっぱえびせんのキャッチフレーズの如く、本当に”止められない、止まらない”。
さすがに、食べながらも、カロリー過多、糖質過多がとても気になってくる。(その点、きな粉の良いところは、カロリーはシリアルよりもはるかに高いけれど、食物繊維が豊富で、糖質が少ないこと)
一時的に暴食しても、なぜか太りにくくなっているとはいえ、栄養たっぷりのシリアルの食べすぎは、”過ぎたるが及ばざるが如し”の通り。
コヴァセヴィチ ~ ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ集(EMI盤)
コヴァセヴィチのベートーヴェン録音は、1970年前後の若い頃に録音したPhilips盤と、1990年代~2000年代初めにかけて録音したEMI盤の2種類。

音楽ジャーナリスト、伊藤よし子さんのブログ記事”スティーヴン・コヴァセヴィチ”で、1997年頃のコヴァセヴィチのインタビューが載っている。
スティーヴン・ビショップと名乗っていたのは1975年まで。その後、旧姓(父親の姓)コヴァセヴィチに戻し、今は生まれ変わった気持ちで演奏に臨んでいるという。
そのせいか、彼のピアニズムも”ビショップ”時代とは変わっている。
”ビショップ”時代に録音したブラームスやベートーヴェンの演奏を聴くと、”コヴァセヴィチ”の演奏とは違っているのがよくわかる。

インタビューを読んでいると、コヴァセヴィチはとても気さくで屈託のない人みたい。
EMI盤のベートーヴェンを聴いていても、眉間に皺を寄せたように深淵な解釈を開陳するような演奏ではなく、内面から自然に湧き出るものに従って、自由闊達なベートーヴェンを弾いているという印象がする。

2004年のライブで弾いているOp.126の第5番は、しっとりとした叙情感がとても素敵。
コヴァセヴィチのPhilips盤では、テンポがもっと遅くて3分近く。(このライブ演奏は2分半くらい)
1974年に録音したPhilips盤の演奏は、独特の親密な叙情感があって、遅いテンポの演奏のなかでは一番好きなくらい。
このバガテルのライブ演奏を聴いていると、今のコヴァセヴィチのベートーヴェンを聴きたくなってしまった。

Ludwig van Beethoven Bagatelle n.5 e n.6 Stephen Kovacevich piano



それに、”グードとコヴァセヴィッチのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集”という面白い比較記事を呼んで、そういう捉え方もあるんだなと思うところも。
リチャード・グードのベートーヴェンは、速すぎず遅すぎず、重たすぎず軽すぎず、過剰ではない適度なメリハリのあって、安心して聴ける。音色と歌いまわしに柔らかさがあるので、ずっと聴き続けていられるくらいに、とても心地良い。
コヴァセヴィチはそれとは全く違うタイプ。グードが好きなら、コヴァセヴィチは避けたいタイプなのだけど、若い頃のベートーヴェンやこの最近のバガテル演奏を聴くと、何か惹かれるものがある。
そういえば、コヴァセヴィチがインタビュー記事でこう言っていた。
「作品には人間的感情が存分に現れ、情熱や優しさ、恋心などが感じられます。それを自分なりに表現したいと思っています。ベートーヴェン自身、相当荒っぽい、まちがいだらけの演奏をした人みたいですよ。人間らしくていいじゃありませんか。心が熱くなりますね」
これって、もしかして今のコヴァセヴィチのベートーヴェン演奏に相通じるものがあるように思えるのだけど...。
結局、試聴ファイルでは印象がすこぶる悪かったのに、EMI盤のピアノ・ソナタ集(抜粋盤の3CDセット)を購入。

Beethoven: Piano SonatasBeethoven: Piano Sonatas
(2008/06/27)
Stephen Kovacevich

試聴する(amazon.com)

<録音年>
1992年 第24番「ワルトシュタイン」、第31番
1994年 第17番「テンペスト」
1998年 第15番「田園」
1999年 第14番「月光」、第23番「熱情」
2001年 第29番「ハンマークラヴィーア」
2002年 第26番「告別」
2003年 第32番

このEMI盤のベートーヴェンは、予想外に面白い。
自由闊達、スピーディでリズムカルで生き生きとした躍動感と即興性のあるライブのような熱気に満ちている。
ピアノがとってもよく鳴っているし、ペダルを多用したソノリティは重厚(混濁気味だけど)。
この弾き方は、テンポが速くてアルペジオや和音の多いソノリティの厚い曲に向いている。
悲愴ソナタの第1楽章、月光ソナタの第3楽章、ワルトシュタインの両端楽章は迫力充分。
でも、熱情ソナタや32番ソナタの第1楽章になると、単音のスケールのような線的な動きが多いので、和声の厚みが薄く、曲自体が音響面で聴かせるような曲ではないせいか、私にはどうもしっくりこない。
こういう曲は、好みとしては、もっとクリアですっきりとした響きの方が曲が引き締まって聴こえるし、音響的な効果に気をとられずに済む。

EMI盤はリスナーのレビューが賛否両論、極端に分かれているけれど、実際聴いてみるとそうなるのもよくわかる。
Philips盤はペダルを多用していないので、響きがすっきりしているし、タッチもシャープでコントロールもよく利いている。
EMI盤は、速いテンポでもメカニックがしっかりして堅牢な安定感はあるけれど、ペダル多用でソノリティが混濁気味なくらい重厚。
シンフォニックな音響の印象が強すぎると、曲によっては、聴き終わった後でその他に印象に残るものがあまりなかったりすることも。(これは聴き方に問題があるんだろうけど)

Philips盤が、若々しい瑞々しさと優美さのある叙情感が独特。それに理知的なクールさと鋭く弾力のある力強さもあり、すっきとしたフォルムできりりと引き締まっている。
EMI盤は、より率直に表現された情感深さに、ディナーミクの強いコントラストがドラマティック。スケール感とダイナミズムでより自由な雰囲気。
音の響きや緩徐部分の表現にも違いがあり、Philips盤が沈み込むようなマットな音色と歌いまわしで、物思いに耽っているような何とも言い難い独特のニュアンスがある。
EMI盤の叙情表現も美しいけれど、情感はずっとすっきりとして率直さを感じる。

EMIに再録音した曲は、悲愴、テンペスト、第28番、第30番、第31番、第32番の4曲。(この抜粋盤では、第28番、第30番が入っていない)

悲愴ソナタの第2楽章
聴き比べると、叙情表現の違いが良くわかる。
Philips盤の方がまったり思索的というか、もどかしげに思い巡らすようなところがある。音色に翳りとタッチにためらうような複雑なニュアンスが篭もっている。
EMI盤は、タッチと音色がすっきりして、表現もわかりやすく、自然な情感が流れている。

第31番
73年録音のPhilips盤は音質が良く、フォルテのタッチもいくぶんは控え目。(かなりの強打でも、音に弾力があって引き締まっているので響きはきれい)。
ペダルは響きが混濁しない程度に使っているのでソノリティもクリア。
第2楽章と終楽章のフィナーレとかの急速部分でテンポが速すぎて性急に聴こえるし、アリオーソがちょっとくどさを感じる。

EMI盤は92年のデジタル録音で音質はクリアだけれど、音がちょっと金属的で、薄っぺらい。
重量感のあるフォルテをバンバンと弾いているので、いささかデリカシーに欠ける気がするし、ペダルを多用したソノリティは重厚で混濁気味。
若い頃は恩師のマイラ・ヘスに「そんなに焦って速く弾かないように。安っぽい」とよく言われたという。
でも、コヴァセヴィチは指揮を始めてから(年をとったこともあるだろうし)、「今ではゆったりした気分で音楽と向かい合えるようになった」と言っていた。
彼の言葉どおり、昔はやたらに速くて落ち着きがなかった第2楽章のテンポは、相変わらず速くはあるけれど性急さは感じない。アリオーソの歌いまわしは自然な流れで情感豊か。フーガはペダルを長く入れているので教会で聴くように残響が重なり、荘重といえば荘重、確信に満ちた明るいフーガ。

第32番
ペダルの使い方の違いで、EMI盤はソノリティが重厚で荘重、Philips盤はすっきりした響きで引き締まった印象。
元々、速くて細かいパッセージでも弾力のある力強いタッチで弾ける人なので、第1楽章はそれがとてもよく映えている。
EMI盤は左手低音部の打鍵はかなり重量感がある。緩急・静動のコントラストはPhilips盤の方が強く、糖に弱音で弾くときに静けさが漂っていて、これが印象的。
第2楽章は遅いテンポで歌わせる冒頭主題がとても叙情的。Philips盤の方がより深い叙情感がある。
両盤とも、第3変奏は速いテンポで勢いがあり、弾力のある力強いタッチと明瞭な打鍵で爽快。第5変奏はほぼインテンポで淀むことなく、ドラマティックな高揚感が強い。
全体的にテンポの速い細かいパッセージは、EMI盤の方が勢いが良いけれど、タッチがやや粗くて、ソノリティも時々混濁する。
Philips盤の方がタッチが丁寧で精密、ペダルをEMI晩ほど多用せず、ソノリティが混濁しないように細かく入れているようなので、音響がすっきりして演奏も引き締まって聞こえる。

Beethoven: Sonata No. 32 op. 111 - Stephen Kovacevich (medicitv)



Philips盤のベートーヴェンには、初め聴いたときはもう一つよくわからないものがあったけれど、EMI盤を聴いたおかげで、それぞれの演奏の特徴と違いがわかってきた。
それに、EMI盤を何度か聴いていると、これはCDよりもライブで聴いて、熱気や臨場感を体感した方が感動するのではないかという気がする。
Philips盤にはそういうライブ的なところはないし、EMI盤よりも音質は良くて、ペダルもそれほど多用せずソノリティがクリア。それにマットな音色や弱音の微妙なニュアンスに旋律の歌いまわしなど、他のピアニストでは絶対に聴けない独特のものがある。


<参考レビュー>
グードとコヴァセヴィッチのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集[The World of Kitaken]
ベートーべン ピアノ協奏曲第4番Op.58/ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」Op.13 [千夜一枚◆ピアノ◆]
この悲愴ソナタの一文で、”彼からビショップという名前が消えた頃からその特徴も消え去ってしまいました”と書かれている。この気持ちはよくわかる。
コヴァセヴィチのEMI盤を絶賛する人も多いけれど、私はPhilips盤のベートーヴェンに魅かれてしまう。


tag : ベートーヴェン コヴァセヴィチ

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平野昭 『ベートーヴェン』
今まで読んだベートーヴェンの伝記は、ロマン・ロラン、メイナード・ソロモン、青木やよひ、平野昭の著作。
文体・構成からベートーヴェン像まで、それぞれ独自のものがあるので、全て読んでもいつも違ったベートーヴェンに出会える。
(それに、伝記ではないけれど、ベートーヴェンとチェルニーが登場する森雅裕のミステリー小説『ベートーヴェンな憂鬱症』と『モーツァルトは子守唄を歌わない』も、かなり好みに左右されるだろうけど、妙にリアリティがあって意外と面白い。)

この中では、青木やよひ氏の『ベートーヴェンの生涯』(平凡社新書)が一番新しい伝記。
長年にわたる”不滅の恋人研究”の集大成『ベートーヴェン〈不滅の恋人〉の探究―決定版』 (平凡社ライブラリー)の後に書き上げた『ベートーヴェンの生涯』は、先人と最新の研究成果を踏まえて書き上げた著者最後の著作。青木氏の思いが篭められたベートーヴェンの人間像がとても身近に感じられる。

平野昭氏も今年8月にベートーヴェン伝記『作曲家/人と作品シリーズ ベートーヴェン』(音楽之友社)を新たに発刊。
平野氏のベートーヴェン伝記というと、新潮文庫版『カラー版作曲家の生涯 ベートーヴェン』を随分昔に買った。頁数は少ないけれど、内容がコンパクトにまとまり、カラー写真が満載。そのわりに価格が安くて、コストパフォーマンスはとても良い。

ベートーヴェン (新潮文庫―カラー版作曲家の生涯)ベートーヴェン (新潮文庫―カラー版作曲家の生涯)
(1985/12)
平野 昭

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『作曲家/人と作品シリーズ ベートーヴェン』の方は、かなり細かく史実を記述した伝記と作品解説の2部構成で、頁数のわりに内容は充実している。
ただし、伝記部分は文字でびっしり埋められていて、改行が異常に少なく(1ページに1~2ヶ所くらい)、最初は視覚的にかなり読みづらく感じた。
慣れればさして気にはならないとはいえ、印刷コストの関係で頁数をできるだけ減らすためだろうか..と思ってしまったくらい。

内容的には、ベートーヴェンにまつわる史実や交流のあった人々(親類縁者、友人、音楽家、パトロンなど)が多数登場する。
著者が思うところのベートーヴェンの人間像を描くというよりは、史実を細かく追っていくことで、ベートーヴェンがたどった生涯の軌跡が明確に浮かび上がってくるという印象。
べートーヴェンが手紙でやりとりした内容も盛り込まれているので、肉声らしきものも伝わってくる。

メイナード・ソロモンの伝記『ベートーヴェン』(岩波書店)は欧米の伝記物らしく細かい史実・書簡などで肉付けされた伝記で、上下2巻(合計800頁)に及ぶ大部なもの。
ソロモンを読むほどではないけれど、なるべく詳しい伝記が読みたい人には、この平野氏の『ベートーヴェン』を読めば基本的な史実はかなり細かく追える。
青木氏の『ベートーヴェンの生涯』と比べると、文体やベートーヴェン像の記述は生真面目で堅いトーンではあるけれど、情報量は多く客観性のある文体なので、リファレンスには使いやすい。

ベートーヴェン (作曲家・人と作品)ベートーヴェン (作曲家・人と作品)
(2012/08/24)
平野 昭

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【目次】(「BOOK」データベースより)
生涯篇:音楽家の誕生ー一七七〇~八〇/ボンの音楽環境と宮廷楽師ー一七八一~九二/ウィーン初期~ピアニストから作曲家へー一七九三~一八〇〇/革新への目覚めと苦悩の兆し(一八〇一~〇二)/名声の確立(一八〇三~一一)/不滅の恋人との出会いと別れ、ゲーテとの邂逅、そしてスランプ(一八一二~一六)/最後の十年(一八一七~二七))
作品編:交響曲/協奏曲/弦楽四重奏曲/ピアノ・ソナタ/ピアノ変奏曲/チェロ・ソナタとヴァイオリン・ソナタ/その他の室内楽作品/声楽作品/管弦楽曲
資料篇:ベートーヴェン年譜/ジャンル別作品一覧/主要参考文献/人名索引

書評:『ベートーヴェン』平野昭(評者:今井顕/ピアニスト・国立音楽大学大学院教授)[書評空間]

                      

個々の内容には濃淡がかなりある。
ベートーヴェンの愛情の対象であり、悩みの種でもあった甥カールにまつわる出来事はとても詳しい。
「不滅の恋人」に関する部分は内容が薄く、章のタイトル「不滅の恋人との出会いと別れ」にしては、どこでどう出会って最後には別れたのかがよくわからない。
「主要参考文献」には、青木氏の「不滅の恋人」研究書が掲載されていない。読んでいるには違いないだろうけれど、その内容を引用するのをあえて避けたような印象を受けた。

<生涯篇>を読んでいて、妙に印象に残ってしまったのが、カデンツァについての一節(111頁)。
ピアノ協奏曲第5番「皇帝」を作曲したのが1809年。
この頃には難聴がかなり悪化していたため、ソリストとして自作自演することができないと悟ったベートーヴェンは、「皇帝」ではカデンツァまで楽譜に書き込んでいる。
同年、今まで発表したピアノ協奏曲4曲のための「カデンツァ集」も作ったという。
「自分ではない第三者のピアニストが使うことができる、というよりむしろ「使って欲しい」という思いで作曲したのである。」
さらに、モーツァルトのニ短調ピアノ協奏曲K466のカデンツァも一緒に作曲している。

伝記の後には、コンパクトな<作品編>(約55頁分)が掲載されている。
この作品解説がわかりやすくて、あまり聴いていなかった弦楽曲や歌曲で興味を引かれる曲もいくつか。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタの区分は、標準的に定まってはいないので、研究家によって違う。
平野氏の場合は「ソナタ形式特性からみた創作期」として区分。

第1期:1782~92年  学習期 《3つの選帝侯ソナタ》
第2期:1793~1800年 ピアニスト期 Op.2、Op.7、Op.10、Op.13、Op.22(第1番~第11番)
第3期:1800~01年  実験的ソナタ期 Op.26、Op.27、Op.28(第12番~第15番)
第4期:1802~05年  ドラマティック・ソナタ期 Op.31、Op.53、Op.54、Op.57(第16番~第18番、第21番~第23番)
第5期:1809~10年  カンタービレ期 Op.78、Op.79、Op.81a(第24番~第26番)
第6期:1814~16年  ロマンティック・ソナタ期 Op.90、Op101(第27番~第28番)
第7期:1817~22年  孤高様式期 Op.106,Op109~Op.111(第29番~第32番)

この中で、Op.54(第22番)は、「異例づくし」の曲だと書かれている。
この曲はとても好きな曲なのに、ピアノ・ソナタ全曲演奏会でもなければ、演奏用のプログラムで見かけることは少ない。ソナタ全集を聴いていなければ、この曲を知らない人も多そう。
平野氏の解説では、珍しい2楽章形式、両楽章とも主調、舞曲・ソナタ形式・ロンド形式でもなく、両楽章に共通していて見えるのは、ポリフォニクな二声書法への強い傾斜。どのような目的で作曲されたのか不明、作曲依頼者も披献呈者もいないこの作品をなぜ作曲し、出版までしたのかも謎。

この曲で一番好きな録音は、ケンプのステレオ録音。
第1楽章の冒頭や弱音部分のまったりした語り口や、可愛らしく小鳥が囀るようなトリルなど、とてものどかでほのぼのとして、親密感を感じさせる。
第2楽章が特に素晴らしく、持続音と分散音とが重なる和声の響きがうっとりするくらい美しくて素敵。

※ケンプの音源がyoutubeになかったので、リヒテルの1992年ライブ録音の第2楽章も和声の響きが綺麗。

ベートーヴェンは、《ミサ・ソレムニス》を交響曲第9番よりもはるかに高く評価していたという。
たしかCDを持っていたはず。《ミサ曲ニ長調》の方は一時期よく聴いていたけれど、《ミサ・ソレムニス》の方はしっかりと聴いた覚えがない。これは聴いてみなくては。

あまり知られていない<民謡編曲>の作品解説も載っている。
ベートーヴェンはそういう曲も書いていたんだと発見したのが、WoO153《20のアイルランド歌曲集》の第6曲「悲しく不幸な季節」。日本では《庭の千草》として知られる原曲を編曲。
それに、WoO156《12のスコットランド歌曲集》の第11曲「過ぎさりし懐かしき日々」。
これは合唱付きの三重奏曲で、有名な《蛍の光》の原曲を編曲したもの。
友との再会を酒を酌み交わしながら歌うという曲で、ピアノ三重奏曲をバックに合唱するという編成が面白い。
日本の”蛍の光”の歌詞は、原曲の英文歌詞(スコットランドの詩人ロバート・バーンズが書いたバージョン)とかなり違う。そのせいで、ベートーヴェンの編曲は、”蛍の光”とは全然違った雰囲気。
歌詞:【雑学】"Auld Lang Syne" - 蛍の光[Eigoriki.net]

この音源は「過ぎさりし懐かしき日々」。曲名は”Auld Lang Syne”。
確かに”蛍の光”のメロディなんだけど、こっちはとても明るく楽しそう。

Ludwig van Beethoven - 12 Scottish Songs WoO 156 - 11. Auld Lang Syne



tag : ベートーヴェン

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Artist Recipe 
音楽ジャーナリスト・伊熊よしこさんのホームページに載っている面白いコーナーが、”Artist Recipe”。
料理レシピ作りがご趣味なので、クラシック演奏家のイメージをレシピにしたもの。
演奏とインタビューした時の印象から考えたオリジナルレシピは、今では94件。目標100レシピ。
ブログ記事を読むと、「アーティスト・レシピ」がそのうち単行本になるらしい。ひとりのアーティストに4ページで、50人のアーティストとレシピを掲載予定。

<Artist Recipe -List->
レシピのタイトルの一覧リスト。詳しいレシピが載っていないのがちょっと残念。

<伊熊よし子のブログ>:演奏家のインタビューや料理レシピの記事など。インタビュー記事のカテゴリは、”アーティスト・クローズアップ” と ”インタビュー・アーカイヴ ”

『伊熊よし子のおいしい音楽案内 パリに魅せられ、グラナダに酔う』が、PHP新書から12月15日に発売予定。


私が聴いたことのある演奏家のレシピを見ると、なるほどと思ったり、??と思えたり。
演奏とインタビューとでは、受ける印象がかなり違うものがあるのかも。
いくつかピックアップしてみると、

エフゲニー・キーシン:ボルシチ
コッテリしたボルシチとはちょっと違うかな?と思いつつも、ボルシチを思い浮かべていたらイメージが重なってきた。

マレイ・ペライア:ミートボール・シチュー
ペライアの録音を聴いていると、肉料理系のイメージは全然しないんだけど...。
同じシチューでも、白いクリームシチューの方が、まだしもイメージに近いかも。

クリスティアン・ツィメルマン:まるごとインゲンのダイナミックサラダ
「シリアスとユーモアの絶妙マッチ」というのは、インタビューした時のイメージ?

フランク・ペーター・ツィンマーマン:幸福フォカッチャ
ドイツ人の彼なら、噛めば噛むほど歯応えと美味しさがわかるシンプルなドイツパンで。

パスカル・ロジェ:鯛のアクアパッツァ
「シンプル、粋、淡い色彩」...これはぴったり。

ブラレイ:エレガントなブリオッシュのフレンチトースト
甘くてお洒落でエレガントな容姿と演奏のブラレイにぴったり。

シプリアン・カツァリス:明太子スパゲティ・アボガド風
素材の良さとカラフルな色彩が、カツァリスに良く似合いそう。

アンデルジェフスキ:揚げ豆腐とごぼうのサラダ
意外性はあるけれど、よくわかりません...。

シュタルケル:マグロのツケ丼
”いにしえより食通に愛されてきた”通好みという点では合っているかも。

グリモーの「キッシュ・ロレーヌ」やグルダの「アップルパイ」も、イメージがオーバーラップする。

なるほど~と思えたレシピは、演奏家のイメージのフレーズと、自分の持っている印象とが一致して、さらに料理のイメージともマッチした時。
連想ゲームみたいで面白いけど、自分でお料理のイメージを思い浮かべようとすると、これが結構難しい。


ソコロフ ~ バッハ/イギリス組曲第2番
発売予定日が何回か変更になった末、ようやく届いたソコロフの新譜は、バッハのゴルトベルク変奏曲、イギリス組曲第2番、パルティータ第2番という豪華なカップリングの2枚組。

ゴルトベルク変奏曲はLPでリリースされていたライブ録音のCD化。1982年のレニングラード音楽院大ホールでの演奏。
Youtubeには以前からあった音源で聴いていたので、ようやくCD化されて、ステレオの良い音質で聴けるのが嬉しい。

パルティータ、イギリス組曲は、ブックレットの表記では、それぞれ1975年と1989年のライブ録音。録音場所の記載なし。
パルティータ第2番は、naive盤でスタジオ録音が収録されている。
このMelodiya盤のライブ録音とスタジオ録音とを聴き比べてみると、音質も演奏時間もほとんど変わらない。
演奏自体も同じように聴こえるし、ライブ録音特有の観客ノイズもなく、冒頭・最後の拍手も未収録。
どうもnaive盤と同じ音源ではないかと思えるんだけど...気のせい?

曲としては、ゴルトベルクよりもパルティータとイギリス組曲の方がずっと好きなので、このアルバムで一番聴きたかったのが、初めてソコロフで聴くイギリス組曲第2番。
イギリス組曲第2番は、ピアノ版で好きなのはホルショフスキのライブ録音。でも、高齢の頃の録音なので技巧的な面では気になるところがいろいろあって、クリストフ・ルセのチェンバロ版もよく聴いていた。
ピアノの音の方が私には自然に入っていけるので、いろいろなピアニストの録音も聴いてはみたけれど、ソコロフのイギリス組曲には、最初の一音を聴いたときから、張りと深みのある研ぎ澄まされたピアノの音の力に惹きつけられてしまう。
何度聴いても惚れ惚れとするくらいに、ソコロフのバッハはやはり素晴らしい。

ソコロフ:ゴルトベルク変奏曲、パルティータ第2番、イギリス組曲第2番ソコロフ:ゴルトベルク変奏曲、パルティータ第2番、イギリス組曲第2番
(2012/12/6)
グリゴリー・ソコロフ

試聴ファイルなし

Ⅰ プレリュード Prelude
Ⅱ アルマンド Allemande
Ⅲ クーラント Courante
Ⅳ サラバンド Sarabande
Ⅴ ブーレ I-II Bourree I-II
Ⅵ ジーグ Gigue

この第2番のサラバンドの楽譜には、2種類のバージョンが続けて記載されている。後に掲載されているバージョンは、右手で弾く旋律の装飾音の解釈を音符で書き込んだもの。
バッハが実際に弾いていた順番はわからないらしく、リピート時に装飾音バージョンを弾く奏法はC.P.E.バッハが広めたという。(ソコロフもリピート時に装飾音版楽譜の方を弾いている)
作品解説によれば、最後のジーグも終結部は2パターンある。演奏者の判断で、(リピートした後に3番括弧へ飛んですぐに終わる弾き方と)2番括弧の”Da Capo”から再び最初に戻り、リピートなしで最後まで弾いて3番括弧で終わる...ということらしい。(ソコロフは”Da Capo”の方で弾いていた)
作品解説:3月3日《イギリス組曲》[○○| XupoakuOu]
楽譜ダウンロード:English Suite No.2, BWV 807(IMSLP)


ソコロフのイギリス組曲は、細部まで研ぎ澄まされ、エッセンスが凝縮されたように引き締まっている。
タッチもソノリティも曲想に応じて多彩に変わり、歌いまわしはリズミカルで自然な流れがあり、全編に緊張感が張り詰めつつも、生気が溢れている。
粒立ちの良い装飾音のトリルは、一音一音が明瞭でくっきりと浮かび上がるように響いて、表情がとても豊か。
絡み合う声部もそれぞれの旋律は明瞭で、色彩感やソノリティも弾き分けられて、立体的に聴こえてくる。

プレリュードの冒頭から、弾力のある引き締まった力強い音が何よりも印象的。
ノンレガートなタッチでも、クリスピーな軽さはなく、流れるように滑らか。
高速の細かいパッセージでも全く乱れることなく、ディナーミクやタッチコントロールは完璧。
アルマンドは、軽やかな柔らかいレガートの響きが美しく、ベタつきのない透き通るような哀感がしっとりと流れている。
軽快なクーラントのタッチは力強いけれど、アルマンドのようなノンレガートは少なく、レガート主体でステップのように軽やかで優美。弾力のあるトリルの響きくっきり浮かび上がってリズミカル。

サラバンドはとりわけ美しく、ゆったりとしたテンポで、静かに一人物思いに浸っているような佇まい。
ソコロフのしっとりと水気を含んだような響きが、叙情的なこの曲に良く似合っている。
装飾音を多用しているリピート時の演奏は、動きが出てきて表情が明るくなり、優美な雰囲気に。

ブーレは、左手のノンレガートの伴奏的旋律は、駆け抜けるようにリズミカル。
最後のジーグは、プレリュードのように、速いテンポで弾力のあるノンレガートで疾走していく。
終曲に相応しく、圧倒されるような力強さで堂々と輝かしいジーグ。


CDの収録曲より1年前のライブ録音。
J.S.Bach: English Suite no. 2 in A minor, BWV 807 (G. Sokolov, piano)
(St Petersburg 26-3-1988)




<過去記事>
 ソコロフ ~ バッハ/ゴルトベルク変奏曲
 ソコロフ ~ バッハ/パルティータ第2番

tag : バッハ ソコロフ

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2013年にメモリアルイヤーを迎える作曲家
来年2013年がメモリアルイヤーの作曲家は、かなり有名どころが多い。

ダウランド(1563年-1626)  生誕450年
ヴェルディ (1813-1901)    生誕200年 
ヴァーグナー (1813-1883)   生誕200年
アルカン(1813年-1888年)  生誕200年
マスカーニ (1863-1945)   生誕150年
ブリテン (1913-1976)     生誕100年
ルトスワフスキ(1913-1994) 生誕100年
ヒンデミット(1895-1963)   没後50年
プーランク (1899-1963)    没後50年


それ以外(50年、100年ではない周年)だと、
ラフマニノフ(1873-1943)  生誕140年、没後70年
プロコフィエフ(1891-1953) 没後60年
リゲティ(1923-2006)    生誕90年

※ついでに、2014年はフォーレ(没後90年、翌年に生誕170年)、2015年はラヴェル(生誕150年)


この中で好きな作曲家といえば、ブリテン、ヒンデミット、プーランク。(それにプロコフィエフ)
来年は新譜・リイシュー盤がいくつも出てくるのだろうけど、既存録音の定番もいろいろ。



プーランク

ピアノ作品全集は、有名なのが若い頃のパスカル・ロジェの録音。最近の録音ならエリック・ル・サージュ。
二人ともピアノ協奏曲や室内楽曲も録音している。

Piano Music Chamber MusicPiano Music Chamber Music
(2007/10/09)
Poulenc、Pascal Roge 他

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ナゼルの夕べ ~ プーランク : ピアノ・ソロ作品集ナゼルの夕べ ~ プーランク : ピアノ・ソロ作品集
(2002/01/23)
ル・サージュ(エリック)

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プーランクのピアノ独奏曲のなかで一番好きなのが、《即興曲第15番「エディット・ピアフを讃えて」》。
田部京子 Kyoko Tabe, プーランク Poulenc / Hommage a Edith Piaf





ブリテン

作曲したピアノ独奏曲は少ないけれど、透明感のあるさっぱりした叙情感と現代的なセンスの良さを感じさせる曲ばかり。
録音は少なく、私が知っているのはスティーヴン・ハフがずっと昔に録音したVirgin Classics(EMI)盤くらい。
このCDは廃盤になっているので、もしかしたら来年にリイシュー盤が出るかも。

Britten: Holiday DiaryBritten: Holiday Diary
(2001/05/01)
Britten、Hough 他

商品詳細を見る(試聴ファイルなし)



Britten 'Holiday Diary' movement 2 'Sailing' - Alexander Kirk




ピアノ協奏作品は、古い録音では、《ピアノ協奏曲》がリヒテル。《ディバーションズ》はカッチェン、それより少し新しいのがフライシャー。

リヒテルとカッチェンの録音はブリテンの指揮のもの。両方を収録したCDは廃盤らしい。
ブリテン:ピアノ協奏曲ブリテン:ピアノ協奏曲
(2006/10/25)
ブリテン(ベンジャミン)

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最近の録音では、スティーブン・オズボーンが「ピアノと管弦楽のための作品全集」をリリース。
《ピアノ協奏曲》と《ディバーションズ》に他2曲が収録されている。

Piano Concerto Op.13 Diversions Op.21 Young ApolloPiano Concerto Op.13 Diversions Op.21 Young Apollo
(2008/09/09)
B. Britten

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Britten - Diversions Op.21 (1) (Theme - Var IXa)





ヒンデミット

ヒンデミットのピアノ作品はあまり有名ではないけれど、現代的な乾いた感性とヒンデミット独特の和声が融合して、結構面白いものが多い。
独奏曲のうち、ピアノ・ソナタ3曲は、グールドの録音が有名。第3番が一番演奏機会が多く、難解さもなくて聴きやすい。

Glenn Gould Plays Hindemith: 3 Piano SonGlenn Gould Plays Hindemith: 3 Piano Son
(2012/09/04)
Glenn Gould

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Glenn Gould - Paul Hindemith , Piano Sonata No. 3 - Fugu




《ルードゥス・トナリス》の録音も多くはない。ムストネンのDECCA盤は独特のタッチと多彩な音色で、意外にもこの曲に良く似合っている(と思う)。
Prokofiev/Hindemith;VisionsProkofiev/Hindemith;Visions
(1996/10/15)
Prokofiev、Hindemith 他

試聴ファイルなし



ピアノ協奏作品は、《ピアノ協奏曲》、《主題と変奏「四気質」》、《左手のためのピアノ協奏曲》、《室内音楽第2番》。
ムストネンが《主題と変奏「四気質」》、フライシャーが《左手のためのピアノ協奏曲》(世界初録音)を録音している。
この中では、もともとバレエ音楽として作曲された《主題と変奏「四気質」》が比較的わかりやすい曲で、録音も他の曲よりは多い。
珍しくも、クララ・ハスキルがヒンデミット指揮で演奏したライブ録音がいくつか残っている。

シベリウス:交響曲第3番/ヒンデミット:四気質シベリウス:交響曲第3番/ヒンデミット:四気質
(2003/07/02)
ヘルシンキ・フェスティヴァル管、ムストネン 他

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<参考にしたメモリアルイヤー情報>
- クラシック作曲家生没記念年一覧
- 2013年が記念年となる作曲家たち[合唱音楽 聴いたり 弾いたり 振ったり blog]
- アニバーサリー・イヤーを迎える作曲家 2012/2013年


<過去記事>
パスカル・ロジェ ~ プーランク/ピアノ作品集

スティーヴン・ハフ~ブリテン/ピアノ作品集『Holiday Diary』
《The Art of Julius Katchen》より~ブリテン/ディヴァージョンズ <左手のピアノと管弦楽のための主題と変奏>
リヒテル&ブリテン指揮イギリス室内管~ブリテン/ピアノ協奏曲

ヒンデミット/ピアノ・ソナタ第3番
ムストネン~ヒンデミット/ルードゥス・トナリス-対位法, 調性およびピアノ奏法の練習
ムストネン~ヒンデミット/主題と変奏「四気質」

tag : プーランク ブリテン ヒンデミット

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クリスマス・ピアノアルバム
毎年クリスマスになって聴きたくなる曲は、バッハのピアノ編曲版と、クリスマスにちなんだクラシックのピアノソロ曲。
毎年変わりばえしないけれど、中にはクリスマスにしか聴かない曲もあるので、こういう曲もあったなあと思い出すのも良いこと。

過去記事を探すと、2008年から毎年クリスマス曲について書いていた。
昔はクリスマス・ソング集(合唱や声楽曲)のアルバムをよく聴いていたけれど、今はピアノ曲を聴くことがほとんど。これだけ聴けば、気分はもうすっかりクリスマス。

今年聴くとすれば、いつも聴いているベートーヴェンの《ピアノ協奏曲第4番》と《合唱幻想曲》に、『A Steinway Christmas Album』、バッハ編曲集、ブラッゲの《Christmas Variations》になりそう。


<クリスマス・ピアノソロアルバム>
『A Steinway Christmas Album』
トラディショナル、クリスマス・キャロル、クラシック、ポップスと、バラエティ豊かで、とても楽しいアルバム。ピアニストはジェフリー・ビーゲル。全曲ピアノ・ソロで編曲ものが多い。

Steinway Christmas AlbumSteinway Christmas Album
(2011/09/27)
Jeffrey Biegel(piano)

試聴する(米amazon)



<バッハのピアノ編曲集>
クリスマスに聴きたいバッハ (その1)
クリスマスに聴きたいバッハ (その2)
ケンプ、ブゾーニ、マイラ=ヘスの有名なバッハ編曲から数曲。


<現代のクリスマスピアノ曲>
現代のクリスマス音楽~プラッゲ、バルトーク、ニールセン、シェーンベルク
珍しい現代音楽のクリスマス曲をピックアップしたもの。

とりわけブラッゲの《Christmas Variations》が素敵。
北欧の有名なクリスマス・キャロルの変奏曲。ピアノの音も曲もとても綺麗で心もほのぼの。

Christmas VariationsChristmas Variations
(2006/09/26)
W. Plagge

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<あまり知られていないクリスマスピアノ曲集>
ペンティネンのクリスマスアルバム 『EVENING BELLS』
リスト《クリスマス・ツリー》、レーガー《マリアの子守歌》、ブゾーニ《クリスマスの夜》、ケンプ編曲のバッハ・コラール。現代音楽では、メシアンとステファン・ペンティネンの曲。


<スウェーデンのクリスマスソング集>
アンネ=ゾフィー・フォン・オッターのクリスマス・アルバム「Home for Christmas」


<ラターの合唱曲>
ジョン・ラター『Fancies』
現代音楽作曲家とは思えないほど、完全な調性音楽で、親しみやすく美しい合唱曲集。
クリスマスのファンシーな雰囲気にぴったり。

CDの海外オーダーにまつわるトラブル
海外のオンラインショップでCDを購入することが多いので、トラブルも結構多い。
日本のamazonで直接購入した時でも、たまに新品に不良ヶ所があって、今までに何度か交換・返金してもらったことがある。
そのせいで、CDを買ったら確認のためにすぐに聴く習慣がついてしまって、未聴CDが増えなくなったのが良いところ。

いつもCDを購入する海外サイトは、

1) amazonの日本サイト(マーケットプレイスの海外ベンダー)
2) amazonの米国・英国・カナダサイト(amazon、または、マーケットプレイスのベンダー)
3) Presto Classical

3)は音楽ブログのブロガーさんに教えてもらった英国のオンラインショップ。今のところ、トラブルなし。
たまに他サイトよりも低価格のCDがあり、届くのがかなり速い(1週間くらい)ので何回か利用した。

海外サイトでMP3ダウンロードするときは、classicsonlineを使っている。
販売曲数は日本のamazonやitunesotreよりもはるかに少ないけれど、価格は海外のダウンロードサイトと同じくかなり安い。それに、日本からでもダウンロード購入できるというのがとても便利。


1)と2)のamazonサイトで購入した時に多いトラブルが、CDケースの破損。
日本amazonから直接購入したときなら、交換手続きが簡単なので、いつも交換してもらう。
海外のamazonサイトだと、CDを返送するのが面倒なので、手持ちのきれいなCDケースに自分で交換している。
中には、CD破損の連絡をすると、CDケース代金相当分として、150円(くらいだった)を返金してくれたベンダーがいた。

日本amazonで購入した場合は、海外ベンダーから購入しても、日本語でやりとりできるのが便利。
海外のamazonサイトで購入すると、全て英語でやりとりしなければならない。
難しい英文を書く必要はないけれど、慣れていないとちょっと面倒ではある。

厄介なのが、CDケースではなくCDそのものに問題があった場合。今まで経験したのは次の3ケース。
a)注文とは違うCDが送られてきた。
b)運送業者を間違えて発送して、CDが行方不明になった(結局1ヶ月以上経って到着)
c)届いたCDが不良品だった。

a)米国amazonのマーケットプレイスのベンダーから購入。
届いたのは、注文したCDと同じ曲で、別の演奏者のCD。
注文したCD自体は、ベンダーに在庫がなかったので、交換不可能。返金処理となった。
返金の場合は、届いたCDを返送する必要がある。返送料は、郵送記録が残るEMSや小包だと、郵送先の地域によって違うけれど、1500円くらいはかかる。
返送料金の返金手続きを質問したところ、そのベンダーは返送料金まで返金したくなかったらしく、返送はしなくて良いと連絡がきた。(間違って届いたCDはとてもマイナーな演奏者と曲なので、売れそうには思えなかった)
海外へのCD返送に関するブログ記事を調べていると、この業者と同じように”返送不要”にする海外ベンダーはよくいるらしい。


b)英国amazonから直接購入。発送は、在庫のあるドイツのamazonから。欧州のamazonはお互い在庫を融通しあっているらしい。
注文後、3週間経ってもCDが到着しなかったので、amazonサイトの連絡フォームで連絡。
amazon側で調べたところ、どうやら運送業者を間違えて発送してしまい、EU内のどこかでCDが迷子になっているらしい。
○○日まで待っても到着しなければ再度連絡してほしい、という回答メールが送られてきて、結局、その期日を過ぎても到着しなかった。
これ以上待つのは嫌なので、CD交換ではなく返金処理をamazonに依頼すると、すぐに返金してくれた。
(目的のCDは、日本のタワーレコードで取り寄せてもらった)

迷子になっていたCDはそれからしばらくして到着。
その場合でも返送不要とamazonからあらかじめ連絡があったので、手元には同じCDが2枚ある。


c)も英国amazonから直接購入。
届いたCDに不良ヶ所がないか確認のために聴いていたら、黒いインクのような斑点が印刷されていて、CDプレーヤーでは読み取り不能。
amazonのウェブサイトから、交換・返金依頼フォームに記入。注意事項を読むと、CD交換の場合、購入したCDが1ヶ月以内にamazonに返送されなければ、交換品の料金までチャージされると書いている。
返送便がどこかで迷子になる可能性もあるので、交換ではなく、返金の方を選択。
返金時の条件は、amazonが指定する期日までに、CDがamazonに返送され、検品して不良品だと確認されること。

日本郵政サイトで海外発送の方法を調べると、定形外郵便、小包、小型包装物、EMS(国際スピード郵便) と数種類。
料金としては「小型包装物」が一番安い。ただし書留ではないので、普通郵便と同じ扱いになる。
amazonが返金してくれる返送料の上限が8ポンド(くらい)だったので、小型包装物(送料600円)で返送。
「税関告知書CN22」を貼付する必要があり、郵便局で用紙をもらって記入。
amazonがCDを封入していたダンボール封筒に、amazon指定の返送用書類とCD(エアーキャップで包装し直した)を入れて、さらに茶封筒で梱包。amazon指定の宛名ラベルとCN22を茶封筒に貼って、発送完了。思ったよりもずっと簡単だった。

土曜日の朝に、返金処理通知メールがamazonから送信されていた。
その週の火曜日の夕方に郵便局の窓口から発送したのに、土曜日の早朝までに英国amazonに到着したらしい。
「小型包装物」だと、英国への配達日数は1週間のはずなのに、3日ほどで届いたことになる。EMS並の速さでびっくり。

英国amazonの私のアカウントには、amazonが計算した返送料(実際の支払った料金よりも多かった)が上乗せされて、全額返金処理されていた。

今までの経験では、海外のamazonも海外ベンダーも、交換・返金処理を連絡すれば対応は迅速だった。
amazon以外の海外ベンダーから購入するときは、なるべく評価点が高い業者を選んでいる。交換・返金処理時に問題が起こる可能性がいくらかは少なくなりそうなので。
いろいろ手間はかかるけれど、英文メールでの連絡や返金手続き自体はスムーズで、特に手続き上の問題が起こったことはなかった。
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プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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