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メシアン/七つの俳諧-日本の素描
こう毎日暑いと、音楽を聴いたり、本を読む気もあまり起こらない。
こういうときには、情感べったりのロマン派音楽よりも、音だけの抽象絵画ならぬ抽象音楽みたいな現代曲の方が多少は涼しく感じるので良いかも。

メシアンのとっても摩訶不思議な《七つの俳諧》(1962)。正式な曲名は、”Sept Haikai: Esquisses japonaises pour piano et orchestre”(七つの俳諧-ピアノと管弦楽のための日本の素描)。
1962年、メシアンがピアニストのイヴォンヌ・ロリオと再婚時に初来日。
東京で「トゥランガリラ交響曲」の日本初演に立会い、ロリオ夫人とリサイタルで「アーメンの幻影」や「幼子イエスにそそぐ20のまなざし」も演奏した。
メシアン夫妻は、日本滞在中に奈良、宮島、山中湖、軽井沢などへ立ち寄り、その時の印象を音楽としてまとめたのが《七つの俳諧/Sept Haïkaï》。
献呈者は、ロリオ、ブーレーズ、Fumi Yamaguchi, 小澤征爾、松平頼則、別宮貞雄、Mitsuaki Hayama、星野嘉助(野鳥研究家・日本野鳥の会軽井沢支部長)。

Olivier Messiaen * Sept haïkaï
Netherlands Wind Ensemble,Reinbert De Leeuw(direzione),Peter Donohoe(pianoforte)


1. Introduction/導入
2. Le parc de Nara et les lanternes de pierre /奈良公園と石燈籠
3. Yamanaka cadenza/山中~カデンツァ
4. Gagaku/雅楽
5. Miyajima et le torii dans le mer/宮島と海の中の鳥居
6. Les Oiseaux de Karuizawa/軽井沢の鳥たち
7. Coda/コーダ

フランス風雅楽とでも言えばよいのか、音色・旋律・リズムとも、雅楽と西洋音楽を融合したような曲。
雅楽風とはいえ、最初から最後までメシアンの音楽。
標題音楽のように、各楽章のタイトルに書かれたイメージをこの曲から想像できるかというと、???。
それでも、音色や色彩感がカラフルで綺麗だし、7つのセクションは似たようなところはあっても、それぞれ違っているので、結構面白く聴ける。
私にとっては、もともとメシアンの音楽とは、(オルガン曲以外は)相性がとても良い上に、ピアノが使われているし、メシアンのピアノ独奏曲で出てくるような旋律がいろいろ聴こえるので、この曲もやっぱり好きな曲だった。


「Introduction」のパカポコという管楽器の音は、神社のお神楽で鳴っている和楽器の音に似ている。
「奈良公園と石燈籠」は、いろんな情景が移り変わっていくみたいで、石灯籠の不思議な雰囲気も混ざっているような。
「山中~カデンツァ」は、独奏ピアノが弾く旋律は、聴いたことのあるメシアンらしい旋律がいろいろ出てくる。
「雅楽」は、西洋楽器で演奏した雅楽風。音価が長く、延々と続くような平坦な旋律なので、雅楽のように聴こえる。
「宮島と海の中の鳥居」は、どこか神秘的。「軽井沢の鳥たち」は、鳥たちが戯れているように賑やか。

<参考情報>
軽井沢の野鳥の歌を、音楽に再現した作曲家

tag : メシアン

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ホームベーカリーブームも一段落
パナソニックがホームベーカリーの新製品SD-BMT1000、BM1000、BH1000を9月に発売予定。
ニュースリリース「ホームベーカリー SD-BMT1000を発売」

オークセール社が5000円台の激安ホームベーカリー「siroca」を数年前に発売してから、爆発的に売れている。
市場シェアトップのパナソニックの方は、多機能化したホームベーカリーの新製品を次々に発売している。あまりに新製品が多いので、どの機種でどういうパンが焼けるのか、混乱してしまう。
新しく搭載されたコースのなかでは、「ソイスコーンコース」に興味あり。
大豆粉やきな粉を使うので、糖質が約60%オフ。(ベーキングパウダーを使うソーダブレッドの一種らしいので、ホームベーカリーを使わずとも、作れるとは思うけど)
SD-BMS106/SD-BM106/SD-BH106の機能比較表


今回新発売されたBMT1000は、インバーターモーターを搭載。
メニューに合わせて生地のねり方を自在に変えることができる。
3種の食感が選べる「パン・ド・ミ」、「60分パン」コース、成型作業不要の「マーブルパン」コースと、焼けるパンの種類がさらに増えている。
「もちもちパン・ド・ミ」は湯だね使用、「ふんわりパン・ド・ミ」は薄力粉配合。(材料としては、手持ちのホームベーカリーでも作れるけれど、この機種はコネ方とか製パンプログラムを工夫しているらしい)
いつもドライイーストを少量にして、天然酵母パンコースで長時間発酵させて焼いているので、この超時短コースの「60分パン」には興味がない。(美味しいのかな?)
「マーブルパン」は、あれば面白くて使いたくなるけれど、なければないで困らない。
価格が楽天で36,800円(税抜)で予約受付中だったので、これだけ高いと買う気にはならない。(そのうち値下がりするだろうけど)
今のところ、10年前に買ったパナソニック製ホームベーカリーが故障もせず元気に動いているので、買い替える必要はなし。
もし今買うとすれば、随分値下がりしているインバーターモーターなしで32コース搭載の「SD-BMS106」(実勢価格が18,000円弱)か、お米パンが作れる新型「GOPAN」(実勢価格が2万円少々)あたりだろうか。

それに、タイガーの「やきたて KBH-V100」にもちょっと興味がある。
炊飯器技術を応用したのか、他社製品では使われていないIHヒーターの高火力で一気に焼き上げ、「土鍋焼き遠赤土鍋コーティング」パンケース、3つの温度センサーによる温度管理システムを搭載。


このニュースリリースを読んでいてちょっと驚いたのが、panasonic社調べの総需要データ。
 2009年度 45万台
 2010年度 63万台
 2011年度 79万台
 2012年度 57万台
 2013年度 36万台
 2014年度 30万台(見通し)

この6年間の「総需要」(たぶん販売台数のこと?)は、見事な山形になっている上に、2013年度以降は、2009年度の45万台よりもさらに少ない。
siroca製品の売れ行きが好調らしいので、このデータには少し合点がいかないところはある。siroca製品の販売データは含まれていないのかもしれない。

日本電機工業会の年間総出荷台数グラフから読み取ると、2009年度~2011年度にかけて、45万台、63万台、79万台と急増。(このデータは工業会加盟企業の出荷台数なので、非加盟企業の分は含まれていない。)

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パナソニック製品に限った生産台数グラフを読み取ると、累計台数の増加数(=単年度の生産台数)は、大雑把にいって、2009年度35万台、2010年度45万台、2011年度65万台くらい。(パナソニックの市場シェアは以前は85%程度と言われていた)

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(グラフ出所:ホームベーカリーホームベーカリー 累計生産台数400万台を達成(panasonic社プレスリリース、2012年9月3)

日本電機工業会の2012年出荷台数データは、56万5千台。
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(グラフ出所:プレスリリース/IHホームベーカリー〈やきたて〉(KBH-V100)(タイガー魔法瓶、2013年9月11日)
このデータについては、「各社 多機能性を訴求する新製品を投入する中、低価格の製品も相次いで登場し、さらなる市場の盛り上がりが期待されましたが、12年度においては日本電機工業会加盟以外の企業の出荷数を含めると市場は横ばい傾向の状況であると思われます。」と解説されている。
「日本電機工業会加盟以外の企業の出荷数」というのは、たぶんオークセール社の「siroca」製品(に加えて、それ以外のメーカー製品)のこと。

2009年度~2011年度に出荷台数&総需要が急増している主たる原因は、お米でパンが作れる「GOPAN」に加えて、オークセール社の格安ホームベーカリー「siroca」の発売で、ホームベーカリーブームが再々到来したためだと思う。
2010年に旧三洋電機から発売された「GOPAN」は、2010年11月~2012年12月末までの国内販売累計台数が約30万台。今やパナソニックのホームベーカリー国内販売台数の約2割を占める。

工業会の統計にも、パナソニック調べの総需要データにも含まれていないと思われる「siroca」シリーズの2010年8月~2012年1月の累計販売台数は32万台。2013年3月までなら、累計75万台。
販売台数では、パナソニックを追随するくらいの勢い。(低価格なので、販売金額や利益ははるかに少ないだろうけど)
個人的には、「siroca」シリーズは、価格は安いのは良いけれど、機能面での商品開発力はないので、新機能が次々と搭載されるパナソニック製品に比べると、面白みがない。
それに天然酵母メニューがないという(私には最大の)欠点があるので、選択肢にはならない。
初めてホームベーカリーを買う人で、天然酵母パンとか、多機能性に拘らないなら、「siroca」製品でも充分に良いとは思う。

自宅で炊飯するのが一般的な炊飯器の普及率は高いが、パンの方は市販の袋入りパンやベーカリーショップの焼きたてパンを買う人は多い。
それに、男性の単身世帯でホームベーカリーを保有することは極めて少ないと思うので、女性の単身世帯や(若い)ファミリーが主たる需要層。
それほど頻繁にパンを食べない人は、わざわざホームベーカリーで焼いたパンを習慣的に食べようという気にはならないだろうから、炊飯器ほどには、パン焼き器(ホームベーカリー)は、調理家電の必需品となりそうな気がしない。

「GOPAN」と「siroca」の発売はかなりインパクトがあったので、多少なりとも購入意欲があった人がかなり購入したことや、「GOPAN」により開拓された新規需要も一巡して、その反動で最近は売れ行きが鈍ってきた..というところだろうか。
ホームベーカリーは週に1~2回くらい使うだけなら、(個人的な経験から言えば)10年くらいは使えるので、買い替え需要もすぐには見込めない。(5年くらいで買い替える人もいるのかもしれないけれど)
2台以上のHB(メーカーが違ったり、お米パン用にGOPANを追加購入など)を持っている複数HB所有者は、そんなに多くはないはず。
毎年出荷台数が大きく増加していた勢いも衰え、今回で何度目かのホームベーカリーブームも、思ったほどに長続きしなかったみたい。
それでも、一度ホームベーカリーでパンを焼く手軽さと面白さ、自家製パンの美味しさを知れば、ずっと使い続ける人は多いだろうから、これから地道に定着していくのでは。


<参考サイト>
【オークセール】生活者のための商品をメディアミックスで売る(ナショナルブランドに挑む/ 中小家電メーカー奮闘記)[『戦略経営者』2012年10月号]

Joshin web特集 ホームベーカリー 6機種 食べくらべ!
シロカ、ツインバード、東芝、パナソニック、象印、タイガーの6機種を小麦粉パンで比較。

<過去記事>
ホームベーカリーに関するトピックス ~ 「siroca」、アジアのホームベーカリー
ペンデレツキ:ピアノ協奏曲『復活』
ペンデレツキといえば、トーン・クラスターを使った前衛的な《広島の犠牲者への哀歌》(1960年)や《ルカ受難曲》(1965年)が有名。
(ただし、「広島の犠牲者への哀歌」は、もともと「広島の犠牲者」を想定して作曲されたものではなく、単なる哀歌であって、このタイトルは後で付けられたもの)
いつ聴いても虫が蠢いているようなイメージがするし、そういえば、弦楽がクレッシェンドしていく部分は、同時代に作曲された前衛期の武満徹の《アステリズム》に似ている。

ペンデレツキ作品は、随分昔、声楽曲ばかり聴いていた頃にCDを数枚買ったことがある。
1960年代に書かれた《広島の犠牲者への哀歌》と《ルカ受難曲》は、いかにも前衛的な作品で、どうにも好きにはなれなかった。
よく聴いていたのは、『Stabat Mater/無伴奏宗教作品全集』(Finlandia)
収録されている無伴奏合唱の《Agnus Dei》と《Song of Cherubim》は、古い時代の宗教音楽のような美しさと静謐さがあって、そういえばこういう曲もあったなあ...と多少記憶に残っていたけれど、他の曲はすっかり忘れていた。
聴き直してみると、《Stabat Mater》はまるでお経のように聴こえるし、《ルカ受難曲》の2曲はエクソシストの音楽みたい(?)に不気味な和声だし、トーン・クラスターで合唱曲を書くとこういう音楽になるのだろうか?
ペンデレツキの1960年代~21世紀の作品をいくつかピックアップして聴いてみても、1980年代あたりからロマン派風の作風へ回帰したらしく、調性感のあるメロディアスな旋律や調和的な和声が多くなったせいで、かなり聴きやすくなっている。

CDのブックレットの解説に、ペンデレツキの作風の変遷が載っている。
1959-61年:戦後前衛音楽のスタイルに前面依拠した時代
代表作は《広島の犠牲者に捧げる哀歌》(1960年)

1962-74年:前衛のスタイルと伝統的なスタイルとを折衷させた時代
12音技法やトーンクラスターの技法が、ルネサンス音楽のポリフォニーの技法と組み合わせて用いられたりしている。
代表作は、《スターバト・マーテル》、《ルカ受難曲》(1965年)。

1974-84年:新ロマン主義の時代
表情豊かなメロディーと3度和声、伝統的な主題労作のテクニック、ソナタ形式等の伝統的なフォルム等。
《Agnus Dei/神の子羊》は、長くポーランド教会の指導的地位にあったヴィシンスキ神父の葬儀のための作曲された作品で、最深の祈りと慰めの感情に満たされている。

1984-94年:作風の多様化の時代
ポスト・モダン風、表現主義風、ロマン派風、古典派風。
《Song of Cherubim/ケルビムの歌》はロストロポーヴィチの60歳の誕生日に捧げられた曲で、神の栄光への賛歌。

Penderecki;Stabat MaterPenderecki;Stabat Mater
(1995/12/13)
Penderecki、Kuivanen 他

試聴ファイル


Krzysztof Penderecki - Agnus Dei


Krzysztof Penderecki - Song of the Cherubim



ペンデレツキはピアノ作品を書いていなかったので、合唱曲以外は聴くことが全くなかった。
最近、フローリアン・ウーリヒが《ピアノ協奏曲「復活」》の新譜を出していたのを偶然発見。
Youtubeで、バりー・ダグラスの初稿版の音源を聴いてみたところ、重厚で壮大、華麗なロマンティシズム漂うピアノ協奏曲。
聴きやすいことこの上ないけれど、やや俗っぽい感じがするし、深く感動するというほどではなかった。
何よりも、前衛期のペンデレツキの作品を聴いていただけに、あまりの作風の違いにびっくり。
ポーランドでは、このコンチェルトを”Kitschy”(浅薄で通俗的、駄作.)と評する人もいるらしく、そう言われるのもわからないではない。
スペクタクル映画や戦争映画のサントラ音楽を聴いている気分にもなるし、過去の調性音楽の引用めいたところがあったり、終盤には、「復活」というサブタイトルに似つかわしく、鐘の音が聞こえてきたりする。(この曲を聴いていると、《交響曲第1番「HIROSHIMA」》を連想してしまった)

HMVの曲目紹介によると、「ペンデレツキのピアノ協奏曲「復活」は2001年6月に「オーボエと11つの弦楽のための狂詩曲」(1964/65)と「ヴァイオリンとオーケストラのための狂詩曲」(1967)をもとにピアノ協奏曲に再編・作曲し始めましたが、同年2001年9月11日に起きた同時多発テロに強い衝撃を受け、9.11の犠牲者追悼に捧げる作品として作曲し直し、カーネギーホールへの委嘱作品なりました。単一楽章ではありますが、5つのパートに分かれロマンティックなメロディとともに鎮魂の思いがつまった協奏曲」。

初稿版は、2001年~2002年の作曲。初演はサヴァリッシュ指揮フィラディルフィア管&エマニュエル・アックスのピアノ。
2007年再稿版の初演は、ペンデレツキ指揮シンシナティ交響楽団にダグラスのピアノ。
録音は少なく、調べた限りでは4種類。

(初稿版)
バリー・ダグラス/ペンデレツキ指揮ポーランド国立放送響(Polskie Radio)(2003)
ベアタ・ビリンスカ/ペンデレツキ指揮ポーランド国立放送響(DUX)(2007)

(2007年再稿版)
バリー・ダグラス/ヴィト指揮ワルシャワ・フィルハーモニー管(Naxos)(2003)
フローリアン・ウーリヒ/ボロヴィチ指揮ポーランド国立放送響(hanssler)(2013)


これは、ペンデレツキ指揮ポーランド国立放送響&ダグラスによる初稿版。
2007年版は、終盤の鐘の音がばっさり削除されているらしい。
Krzysztof Penderecki: Concerto per pianoforte e orchestra (2001/2002)
Barry Douglas, pianoforte -- National Polish Radio Symphony Orchestra diretta da Krzysztof Penderecki



冒頭のミリタリーな曲想は、プロコフィエフやショスタコーヴィチなどのロシア風、あるいはワーグナー風(?)。
すぐにペンデレツキ独特の3音のモチーフ(1992年のフルート協奏曲で使われていたという)が登場する。
1970年前後に作曲された《Capriccio for Violin and Orchestra》 (1967)や《De Natura Sonoris No. 2》(1971)と比べると、はるかにメロディアスで明確なリズムのドライブ感。
緩徐楽章では、深い情感と幾分のノスタルジックな雰囲気。曲想やテンポが度々切り変わる。

バリー・ダグラスの演奏を聴くと、ショスタコーヴィチかプロコフィエフ的な、屈曲したオドロオドロしさになまめかしい妖艶さ、ラフマニノフばりの濃厚なロマンティシズムで、聳え立つように壮麗なピアノ協奏曲。
ピアノがオケパートの一つのようにシンフォニックなので、協奏交響曲風に聴こえる。
今の時代に、こういうピアノ協奏曲を書く人はそう多くはないのでは。
ソリストがダグラスだったので、昔のペンデレツキの作品のイメージからすれば全く合わなかったけれど、こういう曲想なら違和感がない。



<ピアノ協奏曲のCDとレビュー>

ペンデレツキ指揮ポーランド国立交響楽団にBeata Bilinskaのピアノ(初稿版)。

Capriccio for Vn & Orch/De Natura SonorisCapriccio for Vn & Orch/De Natura Sonoris
(2007/09/18)
K. Penderecki、Polish National Radio Symphony Orchestra、Beata Bilinska

試聴ファイル


バリー・ダグラスのピアノとヴィト指揮ワルシャワ・フィルの2007年版の録音(NAXOS)
Piano Concerto Flute ConcertoPiano Concerto Flute Concerto
(2013/03/01)
Barry Douglas 、Warsaw Philharmonic Orchestra、Antoni Wit

試聴ファイル


2007年再稿版を録音した新譜は、 ドイツの俊英ピアニストらしいフローリアン・ウーリヒとウカシュ・ボロヴィチ指揮ポーランド放送交響楽団のhanssler盤。
ペンデレツキ : ピアノ協奏曲 「復活」 (2007年再稿版) (Krzysztof Penderecki : Piano Concerto ~ Resurrection[輸入盤]ペンデレツキ : ピアノ協奏曲 「復活」 (2007年再稿版) (Krzysztof Penderecki : Piano Concerto ~ Resurrection [輸入盤]
(2013/08/10)
Florian Uhlig (Piano) , Polish Radio Symphony Orchestra , Lukasz Borowicz

試聴ファイル


このコンチェルトを聴いたことがある人は少ないだろうから、レビューもあまり見当たらない。
見つけたレビューは、前衛期のペンデレツキを聴いている人が書いているせいか、なかなか手厳しい。
(NAXOS盤のレビュー)PENDERECKI/Piano Concerto・Flute Concerto[おやぢの部屋2]
(Polskie Radio盤のレビュー)PENDERECKI Piano Concerto"Resurrectionen"[おやぢの部屋2]

ダグラスとウーリヒの録音を比較したCDレビューは面白い。ウーリヒの演奏も聴いてみたくなる。
PENDERECKI/Piano Concerto"Resurrection"[おやぢの部屋2]

tag : ペンデレツキ

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「クリストフ・エッシェンバッハがみずからの言葉で語る」
エッシェンバッハの公式ホームページは、<年譜および写真>情報が日本語訳にもなっているので、エッシェンバッハの生い立ちから、ピアニスト、そして指揮者となった道筋がよくわかる。

エッシェンバッハの若い頃のショパンやシューベルトを聴いた評論家のなかには、こんなピアノを弾いていたらそのうちピアノを弾けなくなってしまう....とか心配した人もいたらしい。
その後、もともと指揮者を目指していたエッシェンバッハは、ピアニストから指揮者へと転向してしまった。
それでも、コンチェルトを弾き振りしたり、室内楽曲や歌曲のピアノ伴奏をしたりしている。ピアノソロは少ないみたいで、シューベルトのピアノ・ソナタD960を再録音しているくらいだろうか。

年譜: 1940年 | 1950年 1950年 | 1960年 1960年 | 1970年1980年 | 1990年 1990年 | 2000年 2000 |

それぞれの年代ごとに、「クリストフ・エッシェンバッハがみずからの言葉で語る。」という、ミニ自伝が載っている。
- 幼少期と最初の音楽体験 
- 音楽がわが人生
- ピアニストとしてのキャリア始まる
- 指揮者になる夢かなう
- アルプスから油田まで――おのれのレパートリーを固める
- ヒューストン――世界に通用するオーケストラを創り上げ20世紀音楽を征する
- フィラデルフィアとパリ

特に強い印象に残ったのは、「私は悲惨な過去の生活のせいで口をきくこともできなくなっていたのである。......私がまた口をきくことができるようになったのは、(ピアニストである義母)に自分でも音楽を演奏したいか、と尋ねられて「はい」という言葉を発したときだった。私の過去はまさに表現することを熱望していたわけで、音楽がそれを与えてくれたのだ。音楽がはけ口となったわけだが、それはまた過去をより理解するための門口ともなってくれたのである。通常幼いこどもにとっては単に興味をそそるものとしてとらえられているだけのもの(音楽)が、私にとっては強迫観念となり、また、再び目覚めた生への渇望のなかでみずからの存在理由ともなったのだ。私は自分が救われ、生まれかわったかのように感じたのである。」

彼の若い頃の録音を聴くと、ピアニストの閉ざされた内面世界を聴いているような気がする。
絵画で言えば、「表現主義」的なイメージに近い。
もし、ごく普通の幼少期を送っていたとしたら、果たしてピアニストになっていただろうか、とか、もしピアニストになっていたとしても、その演奏は録音で聴いているものとは同じではなかったかもしれない、とか、いろいろ考えてしまった。


<関連情報>
エッシェンバッハが70歳の誕生日記念として、パリで行ったコンサートのライブ映像(2010.2.20)。
プログラムは、パリ管を弾き振りしてモーツァルトのピアノ協奏曲第12番(K.414)と第23番(K.488)。全曲聴けます。
「エッシェンバッハの弾くモーツァルト」のコメントで教えていただきました。どうもありがとうございました)


tag : モーツァルト エッシェンバッハ 伝記・評論

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エッシェンバッハの弾くモーツァルト
エッシェンバッハのベートーヴェンとシューマンに引き寄せられてしまったので、珍しくもモーツァルトの試聴ファイルをいくつか聴いてみた。

ピアノ協奏曲第23番の緩徐楽章の寂寥感や、陰翳の濃いピアノ・ソナタK331(トルコ行進曲付)とか、やはりベートーヴェンやシューマンと同じく、エッシェンバッハのモーツァルトは普通に聴くような軽快で明るく優美なモーツァルトとは違っている。

長調の明るく軽快な曲でも、静けさが漂い、どこかしら陰りや孤独感も底流に流れているようなところもある。
特に弱音部や緩徐楽章は、沈み込んで消え入るような繊細な響きを聴くと、どうしてモーツァルトがこうなるんだろう?
もともとモーツァルトは好きではないせいか、曲や楽章によっては、今まで聴いてきたモーツァルトとはいささか隔絶した世界の音楽のように(私には)聴こえるエッシェンバッハのピアノなら、逆にもっと聴いてみたくなる。

Eschenbach - Mozart, Piano Sonata K.331 in A Major - I Andante Grazioso. Thema. Variations I_VI (1/2)



K310の第1楽章は、速いテンポとシャープなタッチでそれほど特異なところはなかったけれど、第2楽章の中間部(5:00~)になると、トリルやオスティナートの響きには痛々しくもあり。
一瞬の間をおいてから、全く何事もなかったかのように始まる平和的な再現部との隔絶感には、何とも言い難いものがある.。

Eschenbach - Mozart, Piano Sonata K.310 in A minor - II Andante cantabile



これは、珍しい(たぶん)最近のエッシェンバッハのライブ演奏によるピアノ協奏曲第23番第2楽章。
若い頃の録音よりは多少陰翳が薄くなった気がしないでもないけれど、沈み込んでいく繊細な弱音の響きは若い頃とは変わっていない。
諦めて悟ったような静けさはやはりエッシェンバッハ独特。
でも、5:47~の流れるような旋律は情感深くてとても美しいけれど、哀しそう。
こういう演奏を聴くと、ピアニストとしての今のエッシェンバッハをもっと聴きたい。

Mozart. Piano Concerto N 23. Adagio. Christoph Eschenbach.



<エッシェンバッハのモーツァルト録音>

Mozart: The Piano SonatasMozart: The Piano Sonatas
(2000/10/10)
Christoph Eschenbach

試聴ファイル



モーツァルトのピアノ独奏のCDは集める対象ではないので、(他の作曲家とカップリングで一緒に入入っていたのは別とすれば)持っているのはアラウとロンクウィッヒなど数枚。
エッシェンバッハのピアノ・ソナタ全集を買うほどではないけれど、(例外的に好きな)第8番が入っている抜粋盤なら買ってもよさそう。

モーツァルト:ピアノソナタ第8番&第10番&第11番&第15番モーツァルト:ピアノソナタ第8番&第10番&第11番&第15番
(2006/11/08)
エッシェンバッハ(クリストフ)

試聴ファイル



モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第19番&第21番&第23番&第27番モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番&第19番&第21番&第23番&第27番
(2012/08/22)
エッシェンバッハ(クリストフ)

試聴ファイル

tag : モーツァルト エッシェンバッハ

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すいすいパスタ
『ためしてガッテン』の「うまっ!次世代パスタ」(2013年10月9日放送)で紹介されたパスタのゆで方が面白い。

オキテ破りのワザの「②塩分2.5%でゆでれば新次元の食感になる!」は、かなり興味があるけれど、塩気が強すぎるので、今のところはパス。

「③たった1分でパスタがゆであがる!」は、茹で時間の短縮&生パスタ風の出来上がり(らしい)なので、早速実験。

1.7mmなのに、2時間近く浸水させてしまったし、うっかり2分くらい茹でてしまった。
そのせいか、しっかり芯まで柔らかくなってもっちり。
芯の残るアルデンテのパスタは好きではないので、こういう食感は好みにぴったり。
茹で時間が1分くらいで済むのが何より良いところ。
夏に太目のパスタを茹でるなら、この方法に限る。
コンソメ入りのだし汁に浸しておけば、味が浸みて良いかも?
ただし、1~2分くらいで茹で上がるカッペリーニの場合は、水に浸すメリットもないだろうし、柔らかすぎてブツブツ切れてしまいそう。
※試しに、茹で時間3分の1.2mmをすいすいパスタにしてみたら、ブツブツ切れることなく、上手く出来ました。0.9mmはさすがに無理そうなので、パス。



ちょっと面倒なのは、茹で上がる時間を逆算して、パスタを水に浸しておかないといけない点。(浸水時間が多少増減しても良いとは思うけど)
冷蔵・冷凍保存ができるようなので、まとめて水に浸してから保存しておけば、いつでも思い立ったときに作れる。

<作り方>
パスタ1:水3.=パスタ100gなら、水300cc。
浸水時間の目安:1.4mm(1時間)、1.7mm(1時間半)、1.9mm(2時間)
茹で時間:沸騰したお湯で1分茹でる。


この方法で茹でたパスタのレポート。
さらに省エネする方法は、沸騰したお湯にすいすいパスタを投入後、消火してしばらく放置。
【永久保存版】これぞパスタの茹で方決定版! おいしくて簡単でエコだよー!

コダーイ/9つのピアノ小品 Op.3、ガランタ舞曲
コダーイのピアノ作品のうち、初期の《9つのピアノ小品 Op.3》(1905-09年)。
1917~18年に作曲した《7つの小品 Op.11》に比べると、ヤナーチェクよりもドビュッシーを連想させるような曲(《版画》の「雨の庭」や《子供の領分》、《ベルガマスク組曲》とか)が多い。コダーイ自体の作風がまだ明瞭でなくて、旋律も輪郭が少しぼんやりしているような気がする。

No.1 Lento
No.2 Andante poco rubato
No.3 Lento - Andante - Agitato - Tempo I
No.4 Allegretto scherzoso
No.5 Furioso
No.6 Moderato triste
No.7 Allegro giocoso - Piu lento
No.8 Allegretto grazioso
No.9 Allegro commodo, burlesco - Allegretto - Tempo

Kodály: Kilenc zongora darab op.3, Nine piano pieces op.3



《マロシュセーク舞曲》
ルーマニアのトランシルヴァニアにあるマロシュセーク地方の民謡をモチーフにした主題と変奏曲。
コダーイが展開した変奏曲のなかで、速いテンポの舞踊調の変奏は、ときどきブラームス(のハンガリー舞曲)を聴いている気分。
5分過ぎた頃の曲なかばで、バルトークの《シク(チーク)地方の3つのハンガリー民謡》にちょっと似た感じがする高音の美しい旋律が入っている。

Kodály Zoltán Marosszék Dances piano solo Marosszéki Táncok Hazay Tibor zongorázik


これはバルトークの《シク(チーク)地方の3つのハンガリー民謡》。
György Sándor plays Bartók Three Hungarian Folksongs from the Csík District

tag : コダーイ バルトーク

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コダーイ/7つのピアノ小品 Op.11、ドビュッシーの主題による瞑想曲
ハンガリー民謡を題材にした音楽というと、すぐに思い浮かぶのがバルトーク。
<音楽こぼればな史!?>によると、ハンガリーのブタペスト音楽院でバルトークの同級生に1歳年下のコダーイがいた。
コダーイはハンガリー民謡を調査・分析して研究論文を書いていたが、これを読んだバルトークが衝撃をうけ、ハンガリーの民謡研究へのきっかけになったという。

コダーイのピアノ作品は少なく、バルトークのような演奏機会の多い有名なピアノ協奏曲や独奏曲も残していない。
ドビュッシーの影響を受けていたところはバルトークと同じ。《ドビュッシーの主題による瞑想曲》(1907)という曲を書いている。
代表作らしき作品は、《9つの小品 Op.3》、《7つの小品 Op.11》、《マロシュセーク舞曲》など。
いろいろ聴いていると、ドビュッシー、ヤナーチェクに加えて、東洋風。
ハンガリー民謡をモチーフにしたものは、バルトークの作品とよく似ている。

《7つのピアノ小品 Op.11》
激しい動きと静寂さが交錯し、旋律も和声も美しく、硬質でありつつしっとりとして潤いもあり、ヤナーチェクとドビュッシーを融合したような曲集。

1.レント/Lento
調性感がやや不安定な現代音楽風で、少し不安げなヤナーチェク風かも。

2.セーケイ族の民謡(その1)/Szekely folk song
6.セーケイ族の民謡(その2)/Szekely folk song
バルトークと同じく、ハンガリー民謡をモチーフにした美しい曲。ところどころ、ヤナーチェク風や東洋風。

3.巷に雨が降るように(アレグレット・マリンコーニ)/pleut dans la ville(Allegretto malinconico)
ドビュッシーの《版画》にある「雨の庭」を連想するようなタイトルで、曲のなかでも、似たような旋律がでてくる。

4.墓碑銘/Epitaph
最初はヤナーチェク風、そして、ドビュッシー風な旋律と和声がでてくる。
タイトルどおり、想い出を回想しているかのように、静寂さやいろいろな感情が交錯する。

5.トランクィロ/Tranquillo
静⇒動⇒静と移り変わり、まるで山の形のようなイメージ。

7.ルバート/Rubato
「墓碑銘/Epitaph」に少し似た曲想。東洋的な響きも聴こえる。


Kodaly, Seven Pieces Op.11 (1) played by Nicola Meecham
1. Lento、4. Epitaph、7. Rubato


Kodaly, Seven Pieces Op.11 (2) played by Nicola Meecham
2. Székely Lament、3. Il pleure dans mon coeur comme il pleut dans la ville、5. Tranquillo、6. Székely Folksong




《クロード・ドビュッシーの主題による瞑想曲/Meditation sur un motif de Claude Debussy》(1907)
《ペレアスとメリザンド/Pelléas et Mélisande》の主題を使っているらしい。(聴いたことがない曲なのでよくわからない)
旋律の動きや和声もドビュッシー風なので、ドビュッシーの未発表作品と言われても、違和感を感じない。

Kodály - Méditation sur un motif de Claude Debussy; György Sándor




<参考>
フルシャが語るバルトーク&コダーイ Jakub Hrusa on Bartok & Kodaly
指揮者ヤクブ・フルシャは、東京都交響楽団プリンシパル・ゲス­ト・コンダクター。
このなかで、「ヤナーチェクの音楽は、ハンガリー独特の民俗音楽ととても親近感があり、これらの音楽と距離を感じない」と言っている。


tag : コダーイ

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安部司『食品の裏側2 実態編:やっぱり大好き食品添加物』
著者の安部氏が初めて書いたのが、60万部を超えるベストセラー『食品の裏側―みんな大好きな食品添加物』。
今まで読んだ食関係の本では、最も役に立った本の一つ。
効用としては、それまであまり気にしなかった食品添加物だったのに、『食品の裏側』を読んでからというもの、成分表示を必ずチェックする習慣がついたこと。
おかげで食品添加物が多数使われている加工食品を買うことが激減し、自分で作ることが多くなり、料理やお菓子・パンづくりのレパートリーも増えて、カロリー・糖分・脂肪・塩分のコントロールが随分楽になった。
それに、絶対に無添加食品しか食べないという原理主義者ではないので、どこで妥協するかという自分なりの線引きをする参考になった。

食品の裏側―みんな大好きな食品添加物食品の裏側―みんな大好きな食品添加物
(2005/10)
安部 司

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続編『食品の裏側2 実態編』は、『食品の裏側』と重複している内容も多いけれど、「実態編」では食品添加物の表示ラベルが実際に意味するところや食品添加物行政の現実、消費者として食品添加物とどう向き合うかという考え方と実践方法が載っている。

食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物食品の裏側2 実態編: やっぱり大好き食品添加物
(2014/03/28)
安部 司

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<目次>
はじめに
第1章 激安ハンバーグ弁当の裏側
第2章 添加物なしにはつくれない食品
第3章 添加物の許可をめぐるおかしな現状
第4章 限りなくブラックに近い添加物
第5章 添加物が本当に怖い理由
第6章 私たちは添加物とどう付き合えばいいのか
第7章 私たち消費者も添加物、農薬を求めている
第8章 添加物を減らす生活
第9章 お母さん、ごめんね、ありがとう
おわりに
「特別付録」もっと知りたい食品添加物


面白いのは、「第1章 激安ハンバーグ弁当の裏側」。
コンビニのハンバーグ弁当を例にして、成分表示ラベルだけでは見えない食品添加物の使用状況を解説。
一見それほど添加物が多いとは見えないような成分表示ラベルでも、実際には表示ラベルから読み取れない多数の食品添加物が使われている。
各食材で多数の食品添加物が使われている上に、一括表示、キャリーオーバー、加工助剤などで表示免除・簡略化されている。
コンビニなどのパック弁当よりもさらに問題なのは、成分表示義務のない外食、持ち帰り弁当、店内調理、レストラン、デパ地下・スーパーのばら売り。

「第2章 添加物なしでは作れない食品」は、前著や『「安心な食品」の見分け方』でも記載されていた内容が多い。
大量の添加物が使われる理由は、「安い、簡単、便利(保存できる)、きれい、オイシイ」。
特に「安く」作れるために、添加物が大活躍。
置き換え:(牛乳脂肪→植物性脂肪)コーヒーフレッシュ、ホイップクリーム、マーガリン。マヨネーズ
増量・置き換え:(水あめ、でんぷん使用)ジャム、プリン。しょうゆ、ソース
ダイレクト増量:「水」で水増ししたハム
フェイク(もどき):ビール風飲料、無果汁、飲料。
簡単・便利:だしの素
輸入・大量生産:野菜ジュース(濃縮還元した輸入野菜ジュースには、香り、ビタミン・ミネラルなどの栄養分がなくなっているので、香料・ビタミンC・カルシウムなどを添加)

「第3章 添加物認可をめぐるおかしな現状」は、とても参考になった章。
年々、外圧などでなし崩し的に認可されていく食品添加物が増加。
指定添加物:2001年338品目→2005年357品目→2013年436品目。
突然使用禁止になるものがある一方で、使用禁止から復活して使用が認められたり、過去にさかのぼって認可されることもある。

「第4章 限りなくブラックに近い添加物」は、添加物の複合摂取の安全性について。
添加物の安全性試験は、1つの添加物に関してのみ実施。
複数の添加物を同時に摂取した場合の安全性試験は行われていない。
添加物原料は想像がつかないほどに多種多様。原料は、石油、鉱石、昆虫、細菌、金属、おかくずなど。
添加物合成時に発生する不純物の危険性。(エコナの発がん性物質問題など)

複合摂取の安全性試験をしたとしても、実際の複合摂取例は膨大なパターンがあるので実質的に不可能。(コンビニの幕の内弁当だけでも、食品添加物は100種類や200種類くらい使われているようだ)
たとえいくつかの組み合わせで試験をしたとしても、実際の食品摂取での安全性を確認するには役立たない。
コンビニ弁当、インスタント食品、加工食品・惣菜・漬物、ハム・ソーセージ、パン、菓子、調味料と、食品添加物はあらゆる食品で使われているので、それらを常食していれば、摂取する食品添加物の種類と量は見当が付かないくらい。
まるで、人間の体が化学実験のビーカーみたいな気がしてくる。

「第5章 添加物が本当に怖い理由」は、「塩分」「糖分」「油分」という”摂りすぎ三兄弟”。安全性の問題とは別の怖さがある。
成分表示ではわかりずらいのは、「塩分」。
ナトリウム含有量が表示されているが、これに2.5を乗じると「塩分」がわかる。
食品増進法ではナトリウムだけの表示でOK。自主的に、塩分量を表示している製品もある。
インスタント麺やカップ麺での食塩含有量は多く、10g近いものもある。(パッケージの成分表示をみると、1袋で塩分5gくらいのが多かった)。
10gといえば、成人男子1人1日あたりの摂取量のほぼ上限。
普通の食塩水なら塩辛くてとても飲めた代物ではないのに、インスタント食品のスープなら美味しく飲めてしまうのは、「塩分」が添加物やエキス類のうまみを強くするため。

インスタント麺に含まれている「油分」は、揚げ麺だと30gくらい。
インスタント麺だけではなく、ファストフードや市販の弁と、スナック菓子、ケーキなどに含まれる「油分」も多い。
量も問題だが、質の面でも、トランス脂肪酸の多い油脂(揚げ油、マーガリン、ショートニングなど)が使われている。
マーガリン工業会などの業界団体や大多数のメーカーは、日本人の食生活ではトランス脂肪酸の摂取は欧米人に比べると少ないので、問題ない(→したがって、トランス脂肪酸含有量の表示は必要ない)というスタンス。
しかし、実際にはトランス脂肪酸の摂取は意外に多い。ある調査では、菓子・デザート・ケーキなどをよく食べる女性は、WHO・FAOの摂取基準を超えている人が30%くらいだとか。
ファストフード、即席麺、それにスナック菓子や市販の菓子パン・惣菜パンを常食していれば、トランス脂肪酸の摂取量はかなり多くなるに違いない。

「糖分」の取りすぎで典型的なのは、清涼飲料水。
ブドウ糖と果糖を混合した大量の糖分が添加されている。
普通では甘すぎてとても飲めないのに、クエン酸などの酸味料と香料を加えるとそんなに甘いと感じなくなる。
100mlで10gの糖分が含まれているとすると、500mlボトルなら50g。砂糖50gを溶かしたシロップを飲んでいるのと同じ。

「賞味期限」は、著者の経験からいえば、メーカーが設定するのは、食品が変質するまでの期間の2/3が目安。

「条件付の安全」
-添加物の安全性試験では動物実験のみ
-食品添加物の単品(一物質)のみの試験
-安全性試験を行った時代の水準での判断

「加工度が高いほど、添加物が多い」
添加物を減らすには、無駄買いをしない。調味料類やタレ・ソース・ドレッシング、サラダなど、(材料に添加物が入っていないもの使えって)自分で作れば添加物はゼロ。
味付けを薄味にして味覚を慣らす(添加物による味付けは濃い)

巻末の「特別付録 もっと知りたい食品添加物」も参考になる。
よく見かける「たんぱく加水分解物」、「調味料(アミノ酸等)」、「ph調整剤」、「グリシン」「加工でんぷん」「リン酸塩」「酸味料」「増粘多糖類」「合成着色料」「天然着色料」「合成甘味料」「天然甘味料」「合成香料」の原料・製法や機能の説明。
「一括表示」の例をみると、複数の添加物を使っていても表示は一括。
大豆製品(豆腐、納豆など)は非遺伝子組み換えがほとんどなのに、実際には「遺伝子組み換え」食品が意外に多く使われている。
大豆たんぱく、油は遺伝子組み換えが多い。サラダ油の原料の菜種、大豆は、不分別。添加物のでんぷん(コーンスターチ)の原材料の多くは、遺伝子組み換えのとうもろこし。

tag : 安部司

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カレーのレシピブック
子供の頃からカレーというものが好きではなかったけれど、どうやら「バーモントカレー」の味が好きではなかったのが原因ではないかと、大人になって思い当たった。
初めて外食でカレーライスなるものを食べたとき、カレーというのはこんな味がするのかと思ったし、ヨーロッパ風カレーというカレーは特に美味しく感じたので。

たまたまCookpadで評判のカレーレシピがあり、、「煮込み用ブイヨンペースト」と「特製ルウ」で作る「ザ・カリー」を使っていた。
試しに作ってみたら、自分で作ったカレーで初めて美味しいと思ったくらい。(料理の腕前のせいでは全然なくて、カレーペーストのおかげ)
でも、市販のカレーペーストは添加物が山ほど入っているし、動物性油脂が使われているものが多いので、今は使っていない。

今食べているカレーは、タイカレーかマサマンカレー。
味自体が好きな上に、タイから輸入したカレーペーストは余計な食品添加物と動物性油脂が(ほとんど)入っていないのが良いところ。
カレー粉と小麦粉からカレーペーストを作る方法もあるけれど、今のところはタイカレーとマサマンカレーだけで充分。

食べるカレーはいつも決まっていても、カレーレシピを見ると、いろいろなバリエーションがあるので、見ていて楽しい。
市販のカレールーは使わず、3種類前後のスパイスで簡単に作るレシピブックは、有名なイ老舗のインド料理店「銀座ナイルレストラン」の3代目シェフ・ナイル善己の『カレー粉クッキング』
家庭で手軽に作るインドカレーレシピがいくつか載っているので、自分で作ってみようかな...という気になる。
炒めたまねぎを10分くらいで手早く仕上げたり(普通は30分くらい炒めるレシピが多いので、これが結構面倒)、小麦粉とバターを炒めてルーを作ることもなくて、簡単。
スパイスも、市販のカレー粉(ミックススパイス)をベースに、クミン、ガラムマサラ、カイエンペッパー、コリアンダーなどを3種類ほど使うだけ。
カレーだけでなく、普通の料理(ご飯、麺類、おかず・お惣菜)に使うレシピもあって、カレー粉を気軽に使えそうなところが良い。(私が良く作る和風カレースープはなかったけど)
インドカレーのお供に欠かせないナンのレシピが載っていないのが、ちょっと残念。
ナンのレシピは材料・配合がかなり違うものが多いので、どういうレシピで作っているのか知りたかったんだけど。

カレー粉クッキングカレー粉クッキング
(2012/06/20)
ナイル 善己

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『ナイルレストランが教える はじめてのインド料理』というレシピブックもある。
こちらには、パンやスイーツのレシピも載っているらしいから、ナンのレシピもありそう。
ナイルレストランが教える はじめてのインド料理ナイルレストランが教える はじめてのインド料理
(2011/06/17)
ナイル善己

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 ナイル善己ブログ「まかないカレー」
 「ナイルレストラン」ホームページ



料理研究家のカレーレシピブックのなかで、市販のカレールーとスパイスを加えて簡単にできるレシピが『濱田美里のおうちカレー』
”2つのスパイスと1カケのカレールー”を使うので、半オリジナルなカレーが出来上がる。
市販のカレールーは買わないので作ったことはないけれど、『カレー粉クッキング』と比べて、具材のバリエーションが豊富なのが、レシピと写真を見るだけでも楽しい。
ポイントは、炒めたまねぎ。これにいくつかのスパイスを加え、市販のカレールーを少し加えるレシピが多い。
スパイスの配合はレシピによって違う。なかには、スパイスまたはカレールーを使わないレシピもある。
インド料理専門家・研究家のレシピに比べると、本格的ではないけれど、手軽と言えば手軽。

濱田美里のおうちカレー---2つのスパイスと1カケのカレールーでとびっきりおいしい!濱田美里のおうちカレー---2つのスパイスと1カケのカレールーでとびっきりおいしい!
(2010/05/18)
濱田 美里

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カレー粉料理のレシピブックを探していたら、『はじめてのインド家庭料理』という本を見つけた。
著者の香取薫さんは、インド・スパイス料理教室「キッチンスタジオペイズリー」を主催している料理研究家。
写真が綺麗で、レシピとその説明も多め。
使っているスパイスは、代表的な5種類のクミン・ターメリック・コリアンダー・チリパウダー・ガラムマサラのうち数種類。(ただし、クミンとコリアンダーはホールとパウダーの両方を使うので、実際には5種類以上のスパイスが必要になる)

インド版お惣菜のサブジ、カレー、肉・魚料理、豆料理、サラダ、ご飯ものにチャパティ、飲み物と、バリエーション豊富。
写真がとても綺麗で、レイアウトもすっきりして見やすい。字は若干多め。

5つのスパイスだけで作れる! はじめてのインド家庭料理 (講談社のお料理BOOK)5つのスパイスだけで作れる! はじめてのインド家庭料理 (講談社のお料理BOOK)
(2012/05/11)
香取 薫

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5種類のスパイスだけ作るので、わりととっつき易そうなレシピに思えるけれど、それでもレシピなしで作るまでにならないと、かなり面倒な気はする。
文字が結構多いのは、スパイスの使い方の説明がわりと詳しいこと。
ようやくカレー粉とガラムマサラの違いがわかった。
カレー粉もガラムマサラもミックススパイスには違いないが、ターメリックの入ったカレー粉は油でいためて使う、ターメリックの入っていないガラムマサラは加熱せずに振りかけて使うこともできる。(なかにはターメリックが入ったガラムマサラもある)

調理の最後に入れる場合は、ターメリックの入っていないガラムマサラを使うこと。
ターメリックは加熱しないと独特の苦味が残るので、ターメリックが入っているカレー粉は必ず加熱して使う、
ターメリックの効用は、腸内細菌の活動を抑えるので、豆類の料理では一緒に使うことが多い。

作ってみたのは、ターメリックライス
これはとっても簡単。レッドペッパー、油分(バターやギー)、黒胡椒(粒)を加えて、普通に炊飯すれば良い。
サフランライスみたいに黄色いご飯になるので、パエリアを作るときに、サフランの代用で使っている人もいる。
ほのかなターメリックのいい香りと綺麗なイエローのご飯は、カレーと一緒に食べると彩りが一層鮮やか。ドリアにしても良いし、干しレーズンを混ぜても美味しい。ただし、黒胡椒の粒は食べないこと。


ターメリックミルクもどんな味がするのか興味があったので、早速作ってみた。
ターメリックは油溶性なので、ギー(無塩バターで代用)と合わせて練ってから、牛乳に溶かして加熱すれば、スープの出来上がり。
本格的にギーを使いたいなら、無塩バターからギーを手作りするレシピも載っている。

ターメリックミルクのレシピをいろいろ探してみると、ギーを使わずに、ターメリックを牛乳の中に入れるだけのものがほとんど。
ギーや無塩バターを使わずに作ってみると、やっぱりターメリックの粉が溶けずにカップの残ってしまう。それに、コクもない。
一手間かけて、無塩バターとターメリックを練ってから、牛乳を加えて加熱した方が美味しい。


カレーレシピ集『うまい、カレー』。市販のカレールーは使わず、スパイスを調合した自家製カレー。
うまい、カレー。うまい、カレー。
(2008/06/23)
香取 薫

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 インド料理研究家 香取薫 日記
 香取薫さんのレシピ一覧[フードソムリエ]


<参考サイト>
うまさ別次元! カレー大革命[NHKためしてガッテン,20070131]

ターメリック[食の医学館 ターメリックの用語解説,コトバンク]

フィリップス/ヌードルメーカー
たまたまイオンの店頭で見かけたフィリップスの新製品「ヌードルメーカー」。
クックパッドでも特集していたので、最近話題なのかも。

フィリップス 【お家で生麺】 ヌードルメーカー HR2365/01フィリップス 【お家で生麺】 ヌードルメーカー HR2365/01
(2014/06/20)
Philips(フィリップス)

商品詳細を見る
ヌードルメーカー[フィリップスホームページ]

フィリップス ヌードルメーカー(HR2365/01) 使い方ご紹介 (philipsjapan)



SP映像を見ていると、ほんとにとってもカンタンに自家製生麺が作れる。
作れるのは、うどん、そば、パスタ、ラーメン。ラーメンは、市販の中華麺に使われている「かんすい」は使わず、重曹を使う。
これ欲しいな~...と一瞬思ったけれど、麺類は週1回くらいしか食べないので、1回2食分作ったとしたら、使用頻度はせいぜい月2回くらい?
これだけ簡単に、添加物ゼロの生麺が自家製できるし、トマト、にんじん、ほうれんそうなどのアレンジ麺もいろいろ作れるし、使用頻度は上がるのではなかろうかと。

ホームベーカリーでも、生麺は作れるけれど、時間と手間の両方がかかる。
特に、最後の成形作業が手間。麺の太さがなかなか均一に揃えられない。(単に私が不器用なだけなんだろうけど)
以前は、たまにホームベーカリーでうどんを作っていた。
ほうとうみたいにコシがありすぎて、凄く美味しいわけではなかったけれど、ふにゃふにゃした柔らかいうどんよりは、噛み応えはある。
今は麺類もあまり食べなくなっているし、大量にストックしている乾麺(特にパスタは2年分はある)を消費しないといけないので、最近は自家製うどんを作らなくなってしまった。

ヌードルメーカーの優れているところは、材料を投入して製麺するまで、10分で全て完了するという驚異的なスピード。
ホームベーカリーと違って、成形も機械がしてくれるので、時間も手間もかからない。麺の太さもパスタマシーンで作ったみたいに均一。
ヌードルメーカーのホームページを見ると、米麺(フォー、ビーフン)のレシピがないので、作れないのだろうか?
米粉は乾麺ばかり使っているので、生麺は見たことがない。麺にコシが全然ないので、成形するときにブツブツ切れてしまうかも。
米粉を使ってもちゃんと生麺が出来上がるのなら、かなり購買意欲が刺激されそう。
(※試用レビューを読むと、「米粉は使用できません」レシピに書いているとのこと。残念)

難点は、3万円以上する高価格。同じくフィリップス製のノンフライヤーも高かったけれど、それ以上。
ヌードルメーカーは熱源不要なので、構造自体はシンプルに見える。
そのうち、低価格の類似製品が出てくるに違いない。


<試用レビュー>

話題の調理家電「ヌードルメーカー」でクックパッド人気順1位のパスタをつくってみた! [クックパッド]

10分で製麺できるフィリップス『ヌードルメーカー』を使ってみた![新商品ナビ]

10分でうどん・パスタ・ラーメン・そばなどの生麺が作れる「ヌードルメーカー」レビュー[Gigazine]

生麺が自宅で作れる「ヌードルメーカー」でトマトパスタ・カレー麺・アレンジレシピなどを試しまくってみた[Gigazine]
製麺のクオリティ:うどんが最も満足できる完成度で、次点がそば。パスタとラーメンについては意見が分かれた。


[2014.7.20 追記]
amazonや楽天市場で、ヌードルメーカーの類似商品である家庭用製麺機「我が家の麺職人」が販売されていた。
製造は、中国の九陽(JOYOUNG)、販売元は神田無線電気。
フィリップスとどちらが先に開発・発売したのかわからないけれど、カスタマーレビューを読むと、この製品はかなり不評。
最短18分で出来上がるはずなのに、どうもうまく製麺できないらしい。
フィリップス製品の半額近くてかなり安いのは良いけれど、機能的に問題が多いようなので、買わない方が無難。
価格が高くともフィリップス製品を買うか、そのうち値下がりするのを待つか、他の類似製品が出てくるのを待ったほうが良い。
低血糖と運転免許
60歳代のスリムな体型の叔母が、半年前に糖尿病と診断されて、糖質制限食を始めていた。
大食漢でもないし、特にご飯や麺類をたくさん食べていたわけでもないので、本人は果物の食べすぎが良くなかったのかな?と言っていた。(冷蔵庫にはいつも果物が入っていたという)

先日電話で話していたら、今はインシュリンを打っている、体がしんどいこともあるし介護の仕事は止めると言う。
詳しくは聞かなかったけれど、高齢女性に主食抜きは厳しいだろうと思うし、食事を作ってくれるのは息子のお嫁さんなので、糖質制限用の食事が充分にとれるわけではないようだった。
やはり糖質制限が続けられなかったのだろうか?

身内に糖尿病患者がいると、もともと関心があった糖尿病関係の情報は、以前にも増して注意するようになる。
先日起きた御堂筋の交通事故も、糖尿病患者がインスリン注射後、充分な食事を取らずに低血糖状態になって引き起こしたらしい。
叔母は、糖尿病患者は運転免許を持てないのでは?と言っていたので、調べてみた。

沖縄県立病院のホームページに、「低血糖と運転免許」という解説が載っている。
これによると、「現在、道路交通法により、「無自覚低血糖」を起す患者さんは、その症状によっては運転免許が持てない場合がある」。

免許が持てる人の条件は、
「低血糖を起こしても症状が軽いうちに自覚ができ、運転を中止し補食をとる事が出来る」
「血糖コントロールが可能で、運転前の糖分の摂取などにより、運転中の低血糖を未然に防ぐことが出来る」

運転するときに気をつける事の一つに上げられているのが、
「車に必ず補食(ジュース、砂糖、ブドウ糖など)を常備する。」

今回の事故では、運転中に低血糖状態になったので、食べ物を買いに行く途中で、意識障害を起こして暴走したらしい。
「過失運転致傷」ではなく、低血糖症の影響による「危険運転傷害」が適用されるのは、全国で初めて。

私は今のところ糖尿病とは無縁だし、そもそも運転免許を持っていないので、自ら事故を起こすリスクはゼロ。
そのせいか、低血糖状態で運転するのがそんなに怖いものだとは知らなかったけれど、この事故の記事を読んで低血糖の怖さがよくわかった。


低血糖状態のドライバーが起こした交通事故の事例を調べてみると、過去にも数件の事故が発生していた。

事故以前も低血糖で意識障害 なにか釈然としない、ひき逃げ「無罪」(2012/3/22,J-CASTニュース)
このケースでは、自動車運転過失致死と道交法違反で逮捕されている。
前者については、被告が「事故の記憶がない」などと否認を続けたため、横浜地検が嫌疑不十分で不起訴。
(ただし、平成10年5月には同じようなケースで懲役2年6月の実刑判決も出ている→後掲)

この事故では、無くなった高校生の遺族が民事賠償訴訟も起こしている。
「無自覚低血糖でも危険性は予見可能であり、血糖値管理を怠った過失がある」と認定されて、約6,700万円の支払いを命じる判決がでている。
意識障害の死亡事故で無罪判決を受けたが、民事裁判は賠償を命令[交通事故の判例ファイル23(意識障害事故の民事賠償) ](2013/3/29、シンク出版)

糖尿病の意識障害で交通事故を起こした被告に禁錮3年の実刑(横浜地裁2010年7月16日判決 )(20107/23、シンク出版)

吉松隆/マリンバ協奏曲『バード・リズミクス』
吉松隆の最新アルバム『交響曲第6番《鳥と天使たち》」にカップリングされているのは、『マリンバ協奏曲《バードリズミクス》』。

試聴した限りでは、『交響曲第6番』は今までの吉松作品と似たようなトーンに思えたし、レビューを読むといつもの吉松ワールドのような作風らしいので、今までとは違った斬新さとかはあまりなさそう。
もともと「朱鷺に寄せる哀歌」のような初期の無調がかった作品の方が好きなので、最近の作品とは波長が合わないことが多い。

でも、『マリンバ協奏曲《バード・リズミクス》』はかなり面白かった。
感情的にシンクロしやすいメロディアスな叙情感が薄く、木質感がありリズミカルで歯切れのよいマリンバの音色が気持ちよく響く。
旋律自体とかはいかにも吉松風だと思うけれど、マリンバの音色で聴くと、イージーリスニング風がかることない”ニュートラル”(とでもいうのか)な叙情感で、もたれることなく、軽やかな躍動感がある
『バード・リズミクス』(「鳥たちのリズム法」の意)という副題どおり、いろんなリズムが交錯するので、美しい旋律の叙情感に浸るというよりは、多彩なリズムを楽しむ音楽。
鳥たちが自由に暮らしている楽園のような情景が浮かんでくる。

これはCDの音源とは違うライブ録音。
吉松隆 マリンバ協奏曲『バード・リズミクス』 op.109
マリンバ:三村奈々恵、藤岡幸夫指揮東京フィルハーモニー交響楽団
I- Bird Code(鳥の符号)、II- Rain Song(雨の歌)、III- Bird Feast(鳥の饗宴)





吉松隆:交響曲第6番《鳥と天使たち》/マリンバ協奏曲《バードリズミクス》吉松隆:交響曲第6番《鳥と天使たち》/マリンバ協奏曲《バードリズミクス》
(2014/04/23)
飯森範親/いずみシンフォニエッタ大阪、山形交響楽団&三村奈々恵

試聴ファイル

tag : 吉松隆

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素敵なクラリネット曲
管楽器の曲はほとんど聴かないけれど、たまたま聴いたクラリネット曲で好きなものがいくつか。

石毛里佳/クラリネット3重奏曲《ウェントス》(Ventus for Clarinet Trio)
吉松隆風の旋律と和声で、軽快でスマートな曲。吉松作品と言われても、私には違和感がないくらい。





ベラ・コバーチェ/ファリャへのオマージュ
「ファリャへのオマージュ」のとおり、スペイン風のパッショネイトな曲想。
異なる音域の旋律が交互に現われてくるせいか、クラリネット1本で弾いているのに、まるでクラリネットでアンサンブルしているかのように聴こえる。

Christoph Schneider, Klarinette: Béla Kovács - Hommage à Manuel de Falla (Zugabe)




高橋宏樹/クラリネット3重奏曲《3つの魔法》 I. 風の魔法 II. 海の魔法 III. 月の魔法
第2楽章「海の魔法」がとても面白い。ゆら~りゆらゆら~みたいな感じで、ファンタジー映画に出てくるような摩訶不思議な雰囲気。
「風の魔法」は楽しげな遠足風(あまり魔法的な感じはしないけど)。
軽快な「月の魔法」は、次から次へと魔法がかかっていくような目まぐるしさが面白い。






ついでに、クラリネットではなくフルートだけど、吉松隆《デジタルバード組曲》
これは新進フルーティスト上野星矢さんのセカンドアルバムのSP映像。
「いわゆる伝統的なフルートらしさに縛られることのない斬新な演奏スタイル」らしい。(フルート曲はほとんど聴かない私にはよくわからない)
ポピュラーな名曲とポップスで構成したデビューアルバム『万華響』よりも、私の好きなプーランク&吉松作品が入った『デジタルバード組曲』の方が面白い。
ちなみに、「僕は音を聴いた瞬間にある決まった色が浮かぶんです。」と発言しているので、彼は音に色が見える共感覚である「色聴」らしい。



デジタルバード組曲デジタルバード組曲
(2013/08/21)
上野星矢

試聴ファイル

吉松隆が評するに、「まるで羽根が生えて天空を翔るようなフルートだ。鋼のように研ぎ澄まされていながら、羽毛のように優しく、その翼の向こうには星をめぐる夢までもが聞えてくる。」

tag : 吉松隆

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白い鳥のはしおき「LoveBird/ラブバード」
CDだけでなく、食器も買い集めるのが好きなので、お茶碗、豆皿・小鉢・大皿、カップ・ソーサー・プレート、湯飲み、etc.と、数百点は持って入る。
食器は買い始めたらきりがないので、ほどほどにしているけれど、最近よく買うのが、箸置き。
気にいったものを買っていたら、20個以上溜まっていた。この調子だと、まだまだ増えていくに違いない。
その時の気分や季節・年中行事によって、とっかえひっかえいろんなデザインの箸置きを使っている。
今なら、ライトグリーンの木の葉、鶏。その前は、春なので、桜が数種類。冬は、蕪が2種類、羽根(羽子板の)、とか、いろいろ。夏なら、透明ガラスのお花とか、涼しげなものが多くなる。

先日、近くのショピングセンターにあるちょっとシックな雑貨店で以前見つけた、シンプルな鳥の箸置き 「LoveBird」
陶磁器デザイナー森正洋氏の作品。

名前から想像できるとおり、通常は2個セットで販売しているらしい。5個入りもネット販売中。
雑貨店では1個ずつ単品販売していた。私は一つだけ購入。
昔から、食器類はペアとか、セットものを買うことはほとんどなく、大体が単品買い。
割れたり、落としたりしたら、それでおしまい。
形あるものはいつかは壊れる...と思っているので、特に気に入っているものは、大切に使っているから、今のところは無事。それでも、いつの間にかヒビが入ったり、淵が欠けたりするのは、仕方がない。

lovebird.jpg

ちょっと大きめで(全長約6.5cm、翼の幅約3.5cm)、ボリューム感たっぷり。
他にも、もう少し小さくて細身で、尾っぽの部分が羽根のように分かれている真っ白い鳥の箸置きがあって、それもいいな~と思ったけれど、尾っぽのデザインがもう一つ好きではなく、それに顔や姿に表情が無かったので、パス。
「LoveBird」で特に気に入ったところは、その濃いグレー色をしたドットの目。顔に表情があって、どこかしら可愛い。
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yoshimi

Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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