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ヒナステラ/ハープ協奏曲
バルトークみたいなピアノ曲が多かったヒナステラの代表作は、珍しい《ハープ協奏曲》。
ピアノ作品の作風から考えると、ヒナステラとハープとの組み合わせはかなり意外な気がする。
ハープはめったに聴かないので、どのハーピストの演奏が良さそうなのか、全然わからない。
Youtubeで最も再生回数が多いのは、Remy van Kesterenという男性ハーピストのライブ録音。

ピアノの音でヒナステラの曲をずっと聴いていたので、ハープの響きで聴くヒナステラはかなり不思議な感覚。
緩徐楽章の第2楽章は、ピアノよりもずっとファンタスティック。
まったりとしたハープの音色は、喩えて言えば、南米の夜の密林のような(もちろん行ったことがないのでイメージ)、しっとり湿った大気が肌に触れているような質感。
終楽章は、ピンピンと線的なハープの音が、軽やかに華麗に疾走する。
曲自体も斬新というか、古典的な優雅なハープのイメージを覆すような現代的な作風がとっても新鮮。ヒナステラの代表作と言われるのがよくわかる。
それに、こんなにじっくりハープの奏法を見たのは初めてなので、CDで聴くよりもさらに面白く聴ける。

Remy van Kesteren in harp concerto opus 25 (Alberto Ginastera)
Part 1: Allegro giusto, part 2: Molto moderato, part 3: Liberamente capriccioso - Vivace.



CDを探してみると、録音はいろいろあるけれど、レビューが少ない。
そのなかで、グザヴィエ・ドゥ・メストレのアルバムは評判が良い。
ハープというと女性奏者のイメージがすぐに浮かぶけれど、男性ハーピストは、チョン・ミョンフンが激賞したというニコラ・テュリエや、”ハープ界の貴公子”とか“現代のアポロン”とか言われるドゥ・メストレなどがいて、珍しくはないみたい。
メストレの経歴を読むと、綺羅星の如く華やか。
CDの紹介文によると、2002年5月、ウィーン・フィルが初めて演奏したハープ協奏曲がこのヒナステラのハープ協奏曲。その時のソリストがドゥ・メストレで、指揮はアンドレ・プレヴィン。

アランフェス~ハープのためのコンチェルト&ダンス集アランフェス~ハープのためのコンチェルト&ダンス集
(2010/02/17)
メストレ(グザヴィエ・ドゥ)

試聴ファイル


Youtubeの動画(第3楽章のみ)は、2002年5月のウィーンフィル演奏会のライブ映像らしい。
Xavier de Maistre plays Ginastera's harp concerto



<参考情報>
グザヴィエ・ドゥ・メストレに聞く<1>[ジャパンアーツ]

tag : ヒナステラ

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ボストリッジ ~ ブリテン歌曲集(赤いオウム、ジョンダンによる聖なるソネット、ほか)
随分前に聴いたアルバムなのに、記事をアップロードするのをすっかり忘れていたボストリッジの『ブリテン歌曲集』。
有名な《ジョンダンによる聖なるソネット》のほか、あまり知られていない歌曲集がいろいろ収録されている。

Red Cockatoo. Holy Sonnets. SongsRed Cockatoo. Holy Sonnets. Songs
(1995/11/09)
B. Britten

試聴する(hyperionサイト)


プレイフォード編『Harmonia Sacra』
1.Pelham Humfreys: Lord! I Have Sinned
2.Pelham Humfreys: Hymn To God The Father
3.William Croft: A Hymn On Divine Musick

この3曲は、英国の楽譜商プレイフォードが1714年に出版した歌曲集「Harmonia Sacra」※から、HumfreyとCroftの作品を編曲したもの。
ブリテンの歌曲集「Five Songs from Harmonia Sacra, High Voice, Harp or Piano」に収録されている。
ブリテンが病気でピアノ伴奏ができなくなったため、テノール歌手のピアースとハープ奏者オシアン・エリスのために、元々は原曲にハープ伴奏を付けており、最終的にはピアノ伴奏も加えたらしい。

この曲はいずれも17世紀に作曲された聖歌だからか、よく似た旋律と雰囲気。それに、昔よく聴いていたダウランドなどの17世紀のリュート歌曲集を思い出したのは、同時代の音楽なので相通じるものがあるからでしょう。

珍しいハープ伴奏版のCDがAtma Classiqueからリリースされている。ピアノとは違うハープの響きがとても綺麗。
試聴ファイルはこちら


※「Harmonia Sacra」に収録されている作曲家は、Henry Purcell, Matthew Locke, John Blow, Pelham Humphryes, John Church, John Weldon, Robert King, Daniel Purcell, Jeremiah Clarke, Gratiani, Giacomo Carissimi, William Croft。


『The Way To The Tomb...』より
ドナルド・ダンカンの仮面劇&反仮面劇”This Way to the Tomb/墓の道”のための機会音楽(1945年)から抜粋した3曲。この劇のために、独唱、アカペラ合唱、歌とピアノ・パーカッションの重唱のためのブギウギを書いている。

1.Evening
冒頭の旋律は、夕方の黄昏た雰囲気というよりは、何かの幕開けのような雰囲気がする。

2.Morning
”Morning”というタイトルの曲は、他にピアノソロの組曲”Holiday Diary” や《4つの海の間奏曲 Op.33a》の"Sunday Morning"とかがあり、いずれも明るく快活。

3.Night
パーセルの没後250周年記念の同月に作曲。劇中では、主人公ジュリアンの最後の歌。
ブリテンは”Night”(夜)にちなんだ曲が他にもいろいろあり、《4つの海の間奏曲》の”Moonlight”、W H Audenの詩に基づいた”Night Covers Up The Rigid Land”、”Nocturno”という曲は特に多く、ピアノソロ組曲”Night Piece-Nocturno”、歌曲集”Nocturne”(Op.60)、歌曲集”Serenade”、”On This Island Nocturne”、”W. H. Auden poem”、”Suite for Harp”などの曲集に入っている。
曲想は様々。”Night Piece-Nocturno”はいかにも夜想曲らしい美しさ。
『The Way To The Tomb...』は、夜の帳が垂れ込めたような鬱々とした重苦しさがある。


『W H Auden Settings』
同時代の詩人W H Auden 1936年に会う。GPOfilm Unitをしていた。ドキュメンタリー映画の言葉と音楽を書く。
2人の若い才能あるクリエイターは共同して、劇、BBC,、映画などの仕事を手がける、。
Audenの新しい詩集”Look、stranger!”では、2つの詩をブリテンに捧げている。

1.Night Covers Up The Rigid Land
2.Fish In The Unruffled Lakes

波立つことのない静かな湖面の下で、蠢いている魚の動きを表わしているらしい冒頭のピアノ伴奏は、煌くような響きの高音がとってもミステリアスな雰囲気。

3.To Lie Flat On The Back With The Knees Flexed


『The Red Cockatoo & Other Songs』
1.A Poison Tree (Blake)
冒頭のピアノ伴奏が、かなり調子はずれの変なリズムと和声。続いて”I was angry...”という歌が入ってくるので、ピアノ伴奏はかなり険悪な雰囲気を象徴しているらしい。歌とピアノ伴奏との掛け合いが面白い。

2.When You're Feeling Like Expressing Your Affection (Auden)
まるでミュージカルで出てくるような明るく楽しげなリズムと旋律。

3.Not Even Summer Yet (Burra)
4.The Red Cockatoo (Waley)

ジャケットの絵の”赤いオウム”をテーマにした曲。賑やかにオウムがぺちゃくちゃおしゃべりしているようで諧謔。

5.Wild With Passion (Beddoes)
タイトルどおり、物々しさのある主題。

6.If Thou Wilt Ease Thine Heart (Beddoes)
旋律も和声も美しく、ピアノ伴奏が分散和音主体で流麗。

7.Cradle Song For Eleanor (MacNeice)
ジャズ風、ミュージカルで出てくるような曲。冒頭の旋律はガーシュウィンの”サマータイム”のような気だるげな雰囲気。

8.Birthday Song For Erwin (Duncan)
バースディソングにしては、冒頭はちょっと不可思議な雰囲気の和声で、曲想もあまり明るくもなく。

9.Um Mitternacht (Goethe)

これも夜の歌で”At Midnight”。


『The Holy Sonnets Of John Donne, Op. 35』
ブリテンは1945年7月に解放された捕虜たちのために、ドイツのベルゼン(BELSEN)でメニューインとコンサートを開催。
イギリスに帰国してから間もない45年8月に、《ジョンダンによる聖なるソネット》が完成。
敗戦国ドイツの情景にかなり衝撃を受けたらしく、この歌曲集にそのときの経験が色濃く反映されている。
どの歌も全て、死とrepentance(悔恨、改悛)というテーマに関連している。
ジョン・ダンの詩集自体は、作曲した時よりも2年くらい前にピアースとともに何度か読んでいたし、米国滞在中の1941年にはすでに歌とピアノのスケッチも未完成ながら作っていた曲もあった。

ジョン・ダンの詩には、タイトルがついていないので、曲名は詩の冒頭にある一節から付けたもの。

1.Oh My Black Soule!
何かの幕開けか、それとも何かを打ちのめそうとしているのか、低音を同音連打するピアノの響きとメロディが峻厳な雰囲気。

2.Batter My Heart
”Batter My Heart”は、「私の心を叩き割って下さい」と神に訴えている言葉。この部分の訳文は、「これまで、軽く打ち、息をかけ、照らして、私を直そうとされたが、今度は、起き上がり立っていられるように、私を倒して、力一杯、壊し、吹き飛ばし、焼いて、造りかえてください」(岩波文庫「ジョン・ダン詩集」の湯浅信之氏訳)
焦燥感と切迫した緊張感が漲り、この歌曲集のなかでは印象が一番強い曲。

3.O Might Those Sighes And Teares

4.Oh, To Vex Me
ピアノ伴奏の忙しくなく動き回る

5.What If This Present
高らかに歌い上げるようなトリルの旋律、ジャジーな雰囲気、

6.Since She Whom I Loved
美しくも鬱々とした重苦しさが垂れ込めた曲。

7.At The Round Earth's Imagined Corners
これはプロローグのように晴れやかな曲。 This Way To The Tomb - Eveningjに少し似ているかも。

8.Thou Hast Made Me
冒頭のピアノソロからして、これは騒然として藻のものしく峻厳。低音が峻厳、高音が警告のような。

9.Death, Be Not Proud
Since She Whom I Lovedと同じく、旋律自体は穏やかで美しくも、”死”がしのびよってくるような重苦しさと息が詰るような。
最後の方は和声が乱れて、不協和的な響きが多くなる。



《The Holy Sonnets Of John Donne, Op. 35》の映像がなかったので、これはボストリッジのアルバム『Britten Songs』のミュージッククリップ。この映像でも、ブリテンの曲の雰囲気がよく味わえる。

Ian Bostridge Presents Britten: Songs (FULL)
「Michelangelo Sonnets, Op. 22: Sonnet XXXVIII. Rendete a gli occhi miei, o fonte o fiume」 (Antonio Pappano & Ian Bostridge)


tag : ブリテン

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「豆腐のできる豆乳」で自家製豆腐
牛乳は飲まないので、買うのは豆乳。
いつも無調整豆乳を使って、豆乳プリンとホワイトソースを作るのが定番。
たまたま店頭で見かけたのが、「紀文 豆腐のできる豆乳」という、にがり付きの無調整豆乳。
お豆腐ができる濃さの豆乳(大豆固形分10%以上)は、他にもいくつか発売されているけれど、にがりが付いていないものがほとんど。
にがりまで買って豆腐を作ろうという気は起こらなかったので、にがり付き豆乳なら、ものぐさな私でもすぐに作れるのが良いところ。

飲んで美味しい!作って楽しい!「紀文 豆腐のできる豆乳(にがり付)」1000ml新発売!(ニュースリリース、2014年1月9日、キッコーマン)

紀文 豆腐のできる豆乳(にがり付)1000ml紙パックx6本紀文 豆腐のできる豆乳(にがり付)1000ml紙パックx6本
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紀文

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1000mlパックを一度で使い切るように注意書きされていたので、200mlは豆乳プリンを作って、残り800mlはお豆腐用に。
添付されているにがりは15g。メーカーに問い合わせたところ、豆乳の量に見合ったにがりを使わないといけないので、入れすぎると苦くなるという。
そこで、800mlの豆乳に対して、12gのにがりを使って、お豆腐づくり。
作り方はとっても簡単。
冷やした豆乳ににがりを投入し、5-6回かき混ぜて、耐熱容器に小分けして、蒸し器で15分も蒸すだけ。
しっかり固まって、自家製豆腐のできあがり。
蒸し器は持っていないので、厚手のフランパンとお鍋の2個にお湯を張って、耐熱容器5個を一緒に蒸したけれど、問題なく固まる。
泡を出さないようにかき混ぜたり、静かに容器に入れたので、表面はスベスベのお肌みたい。
お豆腐のキメも細かくて、あっけないくらいに簡単。

800mlの豆乳でできるお豆腐は、だいたい2丁分。
「すぐに食べるように」と注意書きが書いているけれど(冷蔵庫で冷やして食べるくらいはOK)、一度に2丁も食べられない。
1丁はすぐに食べて、残り1丁は翌日の食事用。
翌日分のうち半丁は、トロトロネバネバするように納豆と混ぜておいた。(これが大好きなので)

プルプルした豆腐に甘みがあるので、1丁といっても、スルスルと食べれてしまう。
食感は、かなり固めの絹豆腐風。いつも木綿豆腐を食べているので、もっと固くてもOK。
そのまま食べても美味しい。おかずとしては、温奴にして、スリゴマ&醤油、具沢山ラー油、高菜漬と3パターン。
メープルシロップ(や黒蜜きな粉)をかければデザートがわり。

この紀文の豆乳の大豆固形分は12%。豆腐を作るには、10%以上ないといけないらしい。
常温保存できて便利なのでいつも買っている紀文の「おいしい無調整豆乳」は、8%以上とかなり薄い。たまには他のメーカーの無調整豆乳を買ってみて、濃さを比べて見た方が良いかも。
店頭でよくみかける無調整豆乳は、「スゴイダイズ」(大豆固形分10%)、スジャータの「飲む大豆」(同13%)と豆腐も作れるとパッケージに書いている「有機豆乳」(同10%)、イオン・グリーンアイの「有機無調整豆乳」(同9%)。125mlのミニパック「スゴイダイズ」は14%と一番濃い。
「飲む大豆」でも豆腐は作れるけれど、おから成分が入っているので重たい豆腐になるという。絹豆腐やおぼろ豆腐よりも木綿豆腐が好きなので、重たくなるのは全然かまわない。
それに、紀文の無調整豆乳に、ストックしているおからパウダーを加えたら、「飲む大豆」に似たような製品になりそうな気がしてきた。

にがり選びの方は、ちょっと厄介。
「とうふすていしょんQ&A」の「にがりを購入される場合のポイント」を読むと、メーカーによって、塩化マグネシウムの含有率がかなり違うらしく、私が店頭でみた製品は10%くらい。
塩化マグネシウムの含有率が30%くらいのにがりなら、使用量は豆腐重量の1%くらい。
塩化マグネシウム含有率が低ければ、その分にがりの使用量を増やさないといけない。
豆乳づくりのブログとかレビューを見ると、にがりを入れても固まらない...という話をよく見かける。たぶん濃度の薄いにがりを使っていたので、使用量が少なすぎたんだろう。
「豆腐のできる豆乳」に付いていたにがりは、塩化マグネシウムは22%くらいだったので、豆乳1リットルに対して、にがりは15g。
にがりは結構高いので、塩化マグネシウムの含有率から豆腐用に使う使用量を計算して、選ばないといけない。




<自家製豆腐の作り方>
にがりと豆乳から作る豆腐の作り方(レシピ)[ダイエットでもおいしく食べた~い!]
鍋で作るザル豆腐の作り方(2人分)
電子レンジで作る絹豆腐の作り方(1人分)
ざる豆腐は温度管理が面倒なので、電子レンジが簡単。加熱ムラを避けるなら、蒸し器の方が良いし、電子レンジでも庫内(というか底の面積)が小さいので、豆乳が多いと一度に加熱できない。

「とろ~り手作り豆腐」を作ろうとして出来たもの。[美味しいおうちごはんでカフェレシピ!]
電子レンジで自家製豆腐を作ったときのレポ。失敗しないためのチェックポイントがわかる。

失敗しない、大豆から作る、手作り豆腐の作り方♪[Yuka's notes]
このブログに書いてあるとおり、乾燥大豆から豆乳を作るまで、とっても手間がかかるし、使う道具と洗い物も多い。
たまに自分で豆乳とおからを作ってみるけれど、かなり気合が入れてとりかからないと、なかなか作ろうという気にならない。
自家製豆乳は、作る手間隙をかけた甲斐があるくらいに、市販品の半分くらいのコストで、トロ~り濃厚な豆乳と、(キメが粗くいけど)おからもたくさん出来る。
でも、やっぱり市販の大豆固形分10%以上の無調整豆乳を使う方がラク。
豆乳メーカーを使えば、かなり手間と洗い物が少なくなって、思い立ったらすぐに豆乳とおからも作れるので、一石二鳥。そのうち買うかも。

絶品!手づくり豆腐[Allabout]

手作り豆腐の作り方(リンク集)[クッキングノート]

とうふすていしょんQ&A
豆乳とにがりを購入するときのポイントが載っている。
塩化マグネシウムの含有率によってにがりの量を調整する必要がある。
にがりを買うときは、塩化マグネシウムの含有量を必ずチェックしないといけない。


<紀文の豆乳飲料シリーズ>
調整豆乳は添加物がたくさん入っているし、糖質量も200mlで15g前後とかなり多いので買わないけれど、たまたま紀文のミニサイズの調整豆乳飲料を試飲してみると、これが結構美味しい。
試飲したのは、「アーモンド」「しょうが」「マロン」「焼き芋」。どれも美味しい。
結局、無調整豆乳を使えば自分でも作れる「しょうが」はパスして、「アーモンド」、「マロン」、「焼き芋」を購入。
アーモンド飲料は最近流行っているみたいだし、製品名どおり「マロン」はモンブラン、「焼き芋」は焼き芋みたいな味。
フルーツ系(バナナ、マンゴー、巨峰とか)は、豆乳とか飲料ではなく、そのまま食べたいのでパス。
飲むなら、和テイスト(抹茶、黒ごま、甘酒、お汁粉)と、デザート系(爽香杏仁、プリン、バニラアイス、しょうが、マロン、焼き芋)あたり。
「爽香杏仁」はかなり人気があるらしいので飲んでみたいけれど、近くで売っているお店を見かけたことがない。
豆乳飲料が好きな人のなかには、ラインナップにあるシリーズを順番に買って、全部飲むのが目標という人もいるらしい。


豆乳飲料のラインナップ[キッコーマンソイフーズ]
【新譜情報】アンデルシェフスキ ~ バッハ/イギリス組曲集(追加情報)
アンデルシェフスキの新譜『バッハ:イギリス組曲集』の試聴ファイルが、いつの間にかwarnerclassics.comで公開されていた。

早速聴いてみると、予想どおり軽やかなタッチで、色彩感と透明感のある音色がとても綺麗。
優しく肌に触れるようにしっとりとしてさらさらと流れていく叙情が心地良く、その質感と温度感が秋に聴くのにとっても似合いそう。
長調の第1番はもともと好きな曲ではないので、試聴した限りでは第3番と第5番とも、私にはとっても良い感触。
特に、好きな第5番の”Prélude”と”Gigue”は、以前聴いたウェブラジオのライブの演奏よりも、落ち着いたタッチで重みがあるような気がする。早くCDで聴きたいなあ。

English Suites Import<br />English Suites Import
(2014/11/11)
Anderszewski

試聴ファイル(warnerclassics.com)


tag : バッハ アンデルシェフスキ

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バックハウスのショパン録音
バックハウスのライブ録音で聴いたショパンのエチュードやワルツは、ショパンらしくない(と思われる)ところが面白い。
あまり(ほとんど)ルバートをかけず、情感たっぷりな歌い回しもしないので、感傷的なところがなく、ほのかな叙情感が後口爽やか。

バックハウスのエチュード録音は、ライブ録音以外では、SP時代の復刻盤とDECCAのスタジオ録音の2種類。
復刻盤は、1928年録音にしてはかなり音が良い。
44歳頃の演奏なので、68歳のときの1952年録音より、かなりテンポが速く、タッチも軽やかで、指回りがずっと良い。
表現も後年よりいくぶんロマンティックというか、起伏がいろいろついていて情感は濃い。
昔はこういうショパンを弾いていたのかというのがわかるので、試聴してるだけでも面白い。
なかにはテンポが速すぎると感じる曲も結構あり、選曲もエチュードばかり聴くよりも、ピアノ・ソナタにバラードやワルツなどが入っている方が良いので、今買うのはパス。


Chopin EtudesChopin Etudes
(2011/01/25)
F. Chopin

試聴ファイル



DECCAのスタジオ録音は、1950年と1952年の録音なので、音はそこそこ良い。
すでにパブリックドメインになっているので、2000年以降に数種類のCDが発売されている。
DECCAの国内盤は、今は在庫切れ状態らしい。
すぐに入手できて安いのが、Archipel盤。音質は国内盤とほぼ同じ。音の線が細くて少しキンキンして、やや奥の方から聴こえてくるので、あまり好きな音質ではない。
Youtubeで聴いた音源では、やや篭り気味ながら、もっと柔らかく丸みのある音質だった。これはTestament盤の音質とよく似ている。
米国amazonのレビューでは、”LP録音の音に近いのはArchipel盤だが、Testament盤の方が音は良い”と書かれていた。
また、同じ音源のはずなのに、録音年と場所の情報に少し違うところがある。
DECCAのライセンス盤であるTestament盤の紹介文には、「1950年~1952年、ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホールにおけるモノラル録音」とある。
Archipel盤は、1950年、1952年(CDジャケットには”1950/53”とプリントされている)のロンドンでの録音。
録音場所に関しては、DECCAはロンドンにAbbey Studioがある。でも、バックハウスの場合は、ベートーヴェンのモノラル盤全集はヴィクトリア・ホールで録音している。
この2枚は、違う音源なのだろうか?曲目は全て一緒だし、録音年から考えても、スタジオ録音をすぐに再録音するとは思えない。
結局、両方の試聴ファイルを聴いて、Testament盤の音が近くて、まろやかで残響も適度にあるので、こちらを購入することに。

<DECCA国内盤>
ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 他ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 他
(2009/11/25)
バックハウス(ヴィルヘルム)

試聴ファイル


<Archipel盤>
Chopin: Piano WorksChopin: Piano Works
(2005/11/09)
Wilhelm Backhaus

試聴ファイル


<Testament盤>
Piano WorksPiano Works
(2004/05/11)
Wilhelm Backhaus

試聴ファイル


68歳頃のバックハウスのショパンは、テンポはそれほど速くはなく、昔と変わらずとても軽やかなタッチ。
(いかにも難曲を弾いている風に)技巧がぎらぎらと前面に出るようなことはなく、技巧的な余裕を感じさせるくらいに、力みのない落ち着いた弾き振り。

たぶんベーゼンドルファーを弾いているのだろう。少し丸みのある柔らかで明るい音が綺麗で品良く、フォルテでも打鍵が力任せになることなく、音がまろやか。
情感たっぷりなルバートはなく、一音一音きっちりとした打鍵と明晰なフレージングなので、いかにも練習曲風に淡々と弾いているような印象をうける。
一見素っ気なさはあるけれど、このくらいにべたつきのない叙情感の方が練習曲らしくて聴きやすい。
Op.25の第1番の優しさとか、第9番のほのかに滲むユーモアとか、音の隙間からいろんな表情がちらちらと垣間見えるように感じられるし、さらりとしたタッチで弾く「別れの曲」は、逆にしみじみとした味わいがあったりする。
古い録音ゆえのいささかレトロな薫りが漂うピアノの音とさっぱりとした叙情感がとても心地よく、このエチュードは何度聴いてももたれることなく、食傷しないのが不思議。

[Wilhelm Backhaus,1952] Chopin: Etudes (selection) (1952)



これはカップリングされている"Valse brillante" Op.34。
ワルツにしてはちょっと硬いリズムかもしれないけれど、バックハウスにしては華やかできらきらと煌くようなショパン。
0:55くらいで弾くスケールはちょっとお洒落で甘い感じのするフレージング。このワルツを弾いている姿を見てみたくなる。

Wilhelm Backhaus plays Chopin Waltz Op. 34 No. 1 in A flat



「ショパン弾きの系譜」(NHK〈スーパーピアノレッスン〉テキスト 2005年8月〜11月)[青柳いづみこ]
バックハウスのショパンは「むっつり系」なんだそう。1953年の録音が「クソ真面目な顔をしながら、ときどき口もとをにっとゆるめたり、なにげにすごく興奮したり、珍しいショパンです。」という文章を読むと、やっぱりそういうショパンなんだ~と納得。

tag : ショパン バックハウス

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糖尿病新薬「SGLT2阻害薬」の最新ニュース
10月11日付けの読売新聞では、糖尿病の新薬「SGLT2阻害薬」を服用していた患者2人が、利尿薬を併用していたため、脱水症状を起こして死亡した...と報道されていた。

糖尿病新薬、使用の患者2人死亡…利尿薬を併用(2014年10月11日 読売新聞,yomiDr.)

大手のネットニュースサイトでは、読売新聞の記事を引用しているが、ほとんどのマスメディアはなぜかこの件を報道していない。
その後、日刊薬業(15日付)、日経メディカル(17日付)、NHK,朝日新聞等(2015年1月)が掲載した記事では、さらに死亡者が増えていた。

SGLT-2阻害剤で死亡4人、因果関係は不明  市販直後調査で(2014年10月15日,日刊薬業)
SGLT2阻害薬の市販直後調査で5人の死亡例 利尿薬との併用は要注意、下痢や嘔吐時にはすぐに休薬を(2014年10月17日,日経メディカル)
⇒SGLT2阻害薬の服用と死亡との因果関係は明確ではないが、SGLT2阻害薬と利尿薬を併用するとイベントリスクが上昇する。

新型糖尿病薬服用、10人死亡 厚労省、適切使用指示へ(朝日新聞、2015年1月9日)


<SGLT2阻害薬の副作用に関する情報>
SGLT2阻害薬の副作用で注意喚起  発売1カ月で4例の重症低血糖、1例のケトアシドーシスなど [2014年6月14日,日経メディカル]

薬の適正使用で再度の注意喚起[2014年8月30日,日経メディカル]
糖尿病新薬「SGLT2阻害薬」で脳梗塞12人、重症薬疹の推察事例が1人で発生 29日、日本糖尿病学会が推奨文を発表、低血糖114人も[2014年8月30日,Medエッジ]


<日本糖尿病学会のRecommendation>
SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation(策定:2014年6月13日 改訂:2014年8月29日)


<医療関係者のブログ記事>
SGLT2阻害薬の内服で、2名の糖尿病患者さんが死亡。(2014年10月13日,ドクター江部の糖尿病徒然日記)
SGLT2阻害薬の市販直後調査で5人の死亡例(2014年10月21日,同上)
なぜ新薬発売後に重大な副作用が出てしまうのか?(2014年10月12日,土橋内科医院院長ブログ-心房細動な日々-)
SGLT2阻害剤のリスク( 2014年10月12日,もりぞの内科院長ブログ)
カッチェン ~ ブラームス/ピアノ協奏曲第1番&第2番(ディスコグラフィ)
カッチェンの《ブラームス/ピアノ協奏曲第1番&第2番》の録音は、ここ数年、新譜が何枚もリリースされているので、ディスコグラフィをまとめておきました。

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スタジオ録音(ステレオ) 
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ピアノ協奏曲第1番:モントゥー指揮ロンドン交響楽団(1959年)
ピアノ協奏曲第2番:フェレンチク指揮ロンドン交響楽団(1960年)



『ピアノ協奏曲第1番&第2番~The Art Of Julius Katchen, Vol. 3』
[豪DECCA盤](廃盤)
『ジュリアス・カッチェンの芸術』シリーズ(全18タイトル) (DECCA国内盤) 第1番と第2番の分売盤2枚。(廃盤)

The Art of Julius Katchen, Vol. 3The Art of Julius Katchen, Vol. 3
(2004/01/12)
Israel Philharmonic Orchestra,Pierre Monteaux, János Ferencsik, István Kertész

試聴する

私のステレオでは、輸入盤のリマスタリングは、薄いベールを1枚かぶった音に聴こえるし、残響に少しエコーがかかった様にも感じる。(聴き慣れると、最初に覚えた違和感はほとんど感じなくなったけれど)
当時、カッチェンは32歳、モントゥーは83歳。
演奏は、ルバートを多用し緩急の変化も細かく、陰影のある叙情と力強さが交錯するカッチェンらしいブラームス。
ライブ録音に比べると、強奏部はほんの少し力感やスピード感は穏やかになっているかも。
緩徐部分でも、澄んだ音色と柔らかくしなやかなタッチで、流麗さが増している気がする。

Brahms - Piano concerto n°1 - Katchen / LSO / Monteux


Brahms - Piano concerto n°2 - Katchen / LSO / Ferencsik




『ブラームス: ピアノ協奏曲 第1番&第2番』(“ヴィンテージ・コレクション+plus”特別編/没後50年 ピエール・モントゥーの芸術 Vol.2 シリーズ)(タワーレコード限定盤)

ブラームス: ピアノ協奏曲 第1番&第2番<タワーレコード限定>ブラームス: ピアノ協奏曲 第1番&第2番<タワーレコード限定>
(2014/10/15)
Julius Katchen,Pierre Monteux,Janos Ferencsik,London Symphony Orchestra

試聴ファイルなし
(ブックレットの解説は、ほとんどモントゥーに関する記述)

タワーレコードのCD紹介文によると、今回の復刻盤では、アナログマスターからハイビット・ハイサンプリングでデジタル化しているので、既発盤よりも鮮明できめ細やかな音質になっているという。
発売日より前に届いた新譜を早速聴いてみると、第1番の方は、まだピアノの音が篭っている時はあるし、オケより少し小さい音なので、協奏時はピアノが聴き取りにくい。
それでも、DECCA輸入盤の残響がもこもととしてエコー過剰気味なところが改善されて、音と残響がシャープでクリアになってすっきりとして瑞々しく感じられる。音に込められた繊細なニュアンスが聴きとりやすい。
音が良くなったせいで、タッチにきりりとした鋭さが加わり、清々しく繊細な叙情感が増して、演奏自体が引き締まって聴こえる。
カッチェン独特のルバートをかけたロマンティックな歌い回しが、この上なく私にはしっくりと馴染んでしまう。
特に好きなのが、第1楽章の中盤にあたる201小節から6小節にわたって、クロスリズムで叙情的な旋律が続くところ。
硬質の音で、左右の旋律がそれぞれくっきりと鮮やかに浮かびあがって交錯する。
なかでも、第202小節の後半部分のパッセージの弾き方がとても印象的。(Youtubeの音源(↑)の演奏時間では8:49のところ)。
連打するみたいに次々に弾く(アルペッジョの)A-A-F音が、アクセントをつけたように明瞭に響いて(こう弾く人はめったにいない。少し似たような弾き方をしていたのがゲルバー)、ロマンティシズムが薫り立つよう。
第2番の方は、DECCA輸入盤の残響が少なくてちょっと古めかしいゴツゴツした音質が改善され、残響が増えて聴きやすい。
2曲とも以前よりさらに魅力が増して、惚れ惚れしながら聴いてしまう。カッチェンのブラームスは本当に素敵。


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ライブ録音(モノラル) 
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カッチェンのブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》のライブ録音は、Youtubeの音源も含めて4種類。
ライブ録音の場合は、総じてスタジオ録音よりもテンポが速めで、しなやかさは薄くなり、力感とスピード感が増している。
特に第3楽章は、ライブ録音の方が時々テンポが加速が強いせいか勢いが良く、スタジオ録音にも増してカッチェンの熱気が伝わってくる。
第2番の方は、LP/CD化の有無を問わず、ライブ録音が全然見当たらない。

ブール指揮南西ドイツ放送交響楽団(1951年)[Urania盤](廃盤)

Brahms: Piano Concerto No. 1Brahms: Piano Concerto No. 1
(2001/01/01)
Julius Katchen, Sdwestfunk Sinfonieorchester, Ernest Bour

試聴する

このライブ録音は、テープノイズらしき雑音とフォルテの音割れがひどいのが難点。
音はクリアで分離も悪くなく、高音はわりに綺麗だけど、奥の方から聴こえてくる。
カッチェンが25歳の時の演奏なので、若々しい激情と力強さのあるブラームス。
肩に力が入り過ぎて、タッチが強く荒っぽいところが多々あり(特にフォルテ)、ミスタッチも結構目立つ。
表現は直線的なところがあってやや深みに欠け、タッチの丁寧さと弱音の繊細さは後年の演奏に比べて不足気味。
全体的にあちこちでオケが遅れそうになっていて、ソリストに合わすのが大変そう。(これは他のライブ録音でもよくあることだけど)



コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1960年)[Weitblick盤]

Brahms, Mozart: Piano ConcertosBrahms, Mozart: Piano Concertos
(2006/05/30)
Katchen(P), Konwitschny / Lgo

試聴ファイルなし

少し篭ったような音で高音がいくぶん痩せ気味な感じはするけれど、演奏は速いテンポで音量豊かで力強さもあって雄渾。
あまりペダルを使っていないせいか、音像がくっきりと立ち上がってくるので、骨格もしっかり。
テンポが上がっても力感・量感とも落ちることはなく、ライブならではの一気呵成の勢いと白熱感がある。
力強さと感情の間で揺れ動くような叙情的な表現が強いので、疾風怒涛のなかを駆け巡るようにロマンティック。
伴奏は地鳴りのような響きのする重厚さと迫力があって、骨太でがっちりとした安定感がある。
このライブ録音でも、時々ピアノが”突進”して加速しているのは、カッチェンらしいところ。

収録されているアンコール曲は、モーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番第2楽章》。
ブラームスとは打って変わって、儚げで美しいモーツァルト。



ケンペ指揮BBC交響楽団(1967年)[ica盤]

Ica Classics Legacy/Brahms Piano Concerto No.1 Ica Classics Legacy/Brahms Piano Concerto No.1
(2011/11/15)
Katchen(Piano), Kempe(Conductor), BBC Symphony Orchestra

試聴する

ロンドンのBBCマイダ・ヴァレ・スタジオでのライブ録音(放送用録音?)。
音がクリアで聴きとりやすいけれど、ピアノ・オケとも若干遠めから聴こえるし、低音の重厚感やゴツゴツとした骨太感がやや薄めで、全体的に音が少し高く感じられる。
ホールではなく、スタジオで公開録音しているらしく、狭い空間で残響が短く、ピアノの音が中空から聴こえてくる。
それに、他のライブ録音よりもピアノの音の線が細く、量感・力感も弱く(上ずったように)感じられる。
ica盤は、ライブ録音のなかでは一番新しくて期待していたわりに、音質が悪くてなかなか聴く気が起こらない。

カップリングは、ショパン《バラード第3番》、リスト《メフィスト・ワルツ第1番》(以上、1965年)、シューマン《森の情景》から「予言の鳥」、アルベニス《イベリア第2集》から「トゥリアーナ」(以上、1958年)。
シューマンとアルベニスは過去の録音が全く残っていないので、とても珍しいレパートリー。音も鮮明でコンチェルトよりも聴きやすい。
ボーナストラックが収録されていて、これも貴重なカッチェンのインタビュー。
モーツァルトの《ピアノ協奏曲第20番》とブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》について、カッチェンが語ったもの。
少し早口でエネルギッシュな話し方は、カッチェンのピアノ演奏に通じるものがあるかも。



アルトゥール・ローター(Arthur Rother)指揮バイエルン放送交響楽団(1961年)

Toutubeで見つけた音源。カッチェンのディスコグラフィには載っていないライブ音源で、正規盤(それにCD-R盤も)のCDでは発売されていない。
1951年と1960年のライブ録音に比べると、かなり良い音質で、ピアノの音も近めで明瞭。放送用音源かも。
硬質でシャープなタッチと力感・量感のある線のしっかりしたクリアな音も、かなり速めのテンポなのについつい加速してしまうのも、いつものカッチェンらしいところ。
特に、第3楽章はテンポがすこぶる速くて勢いが良く、第2楽章はスタジオ録音並のゆったりしたテンポで叙情深く。
モノラル盤のなかでは、これが一番聴きやすい音質なので、CDで聴けないのはとっても残念。

Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (1.Mov.)
Symphony Orchestra of the Bavarian Radio、Arthur Rother, conductor、München 1961


Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (2.Mov.)
Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (3.Mov.)



<録音時間>
DECCA盤が少し遅く感じられる以外は、ライブ録音で体感するテンポ感はどれも同じくらいに速い。(特に第3楽章)
1961年のライブ録音は、第2楽章のテンポがスタジオ録音並みにかなりゆったり。

      第1楽章/第2楽章/第3楽章
1951年 21:08 / 13:28 / 11:13 (ブール指揮/Live/Mono) [Urania]
1958年 21:06 / 14:00 / 11:46 (モントゥー指揮/Stadio/Stereo)[Towerrecord]  
1960年 21:03 / 13:03 / 11:12 (コンヴィチュニー指揮/Live/Mono)[Weitblick]   
1961年 21:18 / 13:56 / 11:19 (ローター指揮/Live/Mono)[Youtube]
1967年 21:04 / 12:58 / 11:07 (ケンペ指揮/Live/Mono)[ica]
※余白部分が長い部分と、第3楽章の拍手以降は除外。

CDのトラック別録音時間をチェックしていたら、スタジオ録音のDECCA輸入盤とタワーレコード限定盤では、(余白部分を除いた実際の)演奏時間が違っているのに気が付いた。
なぜかタワーレコード盤の方が、各トラックとも10秒前後短い。(10秒程度の差なら、体感的にはほとんど差がないとは思うけど)
両盤とも同じアナログのマスターテープからリマスタリングしているはずなのに、オーディオに詳しくない私には、どうして録音時間に差があるのか不思議。(販売元のタワーレコードに問い合わせてみたけれど、全く回答なし)
テンポの速い方が好きなので、それほど気にはならないとはいえ、実際の演奏時間と同じなのは一体どちら?



<参考映像>
クリストフ・ドホナーニ指揮ベルリンフィルとのリハーサル映像(1967年)
ライブ映像も録音も残っていない演奏会の珍しいリハーサル風景。

Julius Katchen - Brahms 1967
Rehearsing in Berlin under Christoph von Dohnányi and Berlin Philharmonic Orchestra.



<過去記事>
 『ジュリアス・カッチェンにまつわるお話』

tag : ブラームス カッチェン

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『Yuri Egorov/a Life in Music』(2)ブラームスピアノ協奏曲第1番&第2番
ユーリ・エゴロフのとても稀少なBOXセット『ユーリー・エゴロフ/ア・ライフ・イン・ミュージック~放送録音集(10CD)』
このBOXセットはそれほど安いものではないし、エゴロフを知っている人は少ないから、あまり売れなさそう。
そのうち、音質と演奏の良い(と思う)のは、ブラームスの「ピアノ協奏曲」と「ピアノ五重奏曲」、シューベルトのソロ2曲、ラフマニノフの「パガニーニ狂詩曲」とショパンの「ピアノ協奏曲」。何枚かに分けて分売盤を出しても良いのでは。

A Life in Music -CD+DVD-A Life in Music -CD+DVD-
(2013/11/21)
Youri Egorov

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ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調 Op.15(1981)
このBOXセットでとりわけ好きな演奏が、ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》。
音質が非常によく、自然な音に聴こえるし、残響も空間的な広がりもあって、とても聴きやすい。
特に、ピアノの音が明瞭で全面に広がって、オケより目立つくらいに、はっきりと聴こえる。
音に厚みのあるブラームスでも、エゴロフのピアノの音は瑞々しく、和声の響きも美しい。
冒頭から、かなりあっさりとした歌い回しで、ルバートも強くなく、ブラームス的なほの暗い情感は薄め。
疾風怒涛の激しさよりも、素直な伸びやかさと明るさが印象に残る情熱溢れる若者の青春のように若々しく爽やかなブラームス。

第1楽章は、テンポも速すぎず遅すぎず、安定している。表現も、感情移入過剰になることなく、もたれず、淀まず、粘らず、繊細すぎず。
フォルテは、弾力のある力強いタッチで、和音はもちろん単音のパッセージでも、一音一音マルカートみたいに芯がしっかりした音が鳴っている。
硬軟・明暗・緩急のコントラストを特に強調しているわけではないので、ブラームスにしては陰翳が濃くはないけれど、若者らしい情熱と情感が伸びやかで爽やか。
好みとしては、もう少し叙情感のある歌い回しなら良かったけれど。

第2楽章は、エゴロフの音の美しさが良く映えている。静寂だけれど明るい色調で、切々と心のうちを語りかけるような叙情感が美しく。
第3楽章になると、かなり速いテンポと力強いタッチで勢いよく、弾けるような躍動感とパッションが溢れて、若々しい活気に満ちている。この楽章は私の好みにぴったり。
第1楽章がもう少しメロウだったら、マイベストのカッチェンの次に好きになれそうなんだけど..。

Brahms - Piano Concerto No. 1 in D minor, Op. 15 (Youri Egorov)
Roelof van Driesten, Amsterdam Philharmonic Orchestra, Rec. 1981.8.25



ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83(1986)
第1番に比べると、音質が悪く、全体的にかなり広い空間のちょっと遠くの方から聴こえるような感じがする。
それに、ちょっと電子的な音に聴こえるせいか、フォルテが続くと聴き疲れてくる。特に高音部は音が痩せてキンキン響く。

エゴロフのピアノは、第1番よりもさらに力感が強く線も太いタッチ。
そういうタッチは好きなのだけれど、力技が必要なフォルテが続くと、ちょっと騒々しく感じる。
第1楽章や第2楽章の難所は、テンポを落とさず、速いテンポで弾き切って、爽快。(ちょっと細部でもつれた感じはあるけれど)
第1番と同じく、全体的に陰翳は薄く、強奏部ではピアノが伸びやかによく鳴っている。
若者らしく、燦燦と陽光が差し込んでいるみたいに明るく快活なブラームス。
弱音部の叙情的な旋律や緩徐楽章では、エゴロフの瑞々しい音色がよく映えて、強奏部とは打って変わって、ちょっとメロウでしっとりとした叙情感がとても美しい。
奥深く落ち着いた渋さに深く感動するという演奏ではないけれど、エゴロフのピアノでこのコンチェルトが聴けるというのはやはり嬉しい。

Brahms - Piano Concerto No. 2 in B-flat major, Op. 83 (Youri Egorov)



<関連記事>
『Yuri Egorov/a Life in Music』(1)

tag : ブラームス エゴロフ

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『Yuri Egorov/a Life in Music』(1)
33歳で早世したピアニスト、エゴロフの貴重なライブ録音が収録されている『ユーリー・エゴロフ/ア・ライフ・イン・ミュージック~放送録音集(10CD)』

エゴロフの録音シリーズは、今までEMIとChannel Classicsからリリースされてきた。
『Yuri Egorov The Master Pianist』(EMI盤)はスタジオ録音集(一部ライブ録音あり)。
『Yuri Egorov: Legacy』(Channel Classics盤)は、ほとんどソロのライブ録音集で分売盤が4枚。BOXセットもあったらしく、いずれも廃盤。
これに加えて、数ヶ月前にリリースされたほとんどが初出音源のライブ録音集『ア・ライフ・イン・ミュージック』があれば、エゴロフのディスコグラフィの大半がカバーできる。

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(2013/11/21)
Youri Egorov

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BOXケースと同じく、ブックレットとCDも、ピンクと白を基調にしたスタイリッシュなデザイン。
エゴロフの写真が、モノクロ、カラー、ネガフィルムなど多数掲載。
亡命後に書き始めたというエゴロフの日記の一部が、とびとびに合計7頁(ピンク色の背景に白文字)に載っている。
亡命時の不安や孤独感、家族への想いなどが綴られている。
エゴロフのプロフィールやエピソード、年表も丁寧に書かれていて、充実したブックレット。

<収録曲>
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調(1979)
シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調 D.667『ます』(1987)
シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Op.162, D.574(1977)
シューベルト:ソナチネ第3番ト短調 D.408(1977)
ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21(1982)
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第2番 Sz.76, BB85(1982)
ブラームス:ピアノ五重奏曲ヘ短調 Op.34(1977)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37(1978)
ベートーヴェン:合唱幻想曲ハ短調 Op.80(1978)
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43(1978)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第3番変ホ長調 Op.75/79(1974)
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調 Op.15(1981)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83(1986)
ショパン:12の練習曲 Op.10、Op.25(1979)
シューベルト:ピアノ・ソナタ ハ短調 D.958(1984)
シューベルト:6つの楽興の時 D780(1987)
※CDのブックレット・カバー・盤面ラベルは、「D783」とミスプリント。「D780」が正しい。

<DVD収録曲>
シューマン:謝肉祭 Op.9(1984)
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番変ロ長調
リスト:ラ・カンパネラ

『a Life in Music』の収録曲は、音質にかなりばらつきがあって、演奏の印象に随分影響する。
室内楽曲は好きな演奏があまりなかったので、もう一つ。
ピアノ協奏曲の方は好きな曲が結構あり、演奏も良い印象のものが多く、BOXセットを買った甲斐があった。
このBOXセットはちょっと価格が高めだし、エゴロフはあまり知られていないので、そんなに多くは売れなさそう。
そのうち、音質の良い録音を抜粋して(ブラームスのコンチェルト、ラフマニノフ、ベートーヴェンの「合唱幻想曲」、ショパンの協奏曲とソロ、シューベルトとか)、廉価盤BOXで出しても良いのでは。

特に好きなのは、ベートーヴェン《合唱幻想曲》、ブラームス《ピアノ協奏曲第1番&第2番》、すでに分売盤で聴いていたシューベルトピアノ・ソナタ第19盤D958》と《楽興の時》。
普通に好きなのは、ラフマニノフ《パガニーニの主題による狂詩曲》と、ブラームス《ヴァイオリンソナタ第3番》(ヴァイオリンの音色と演奏は好きではないけれど)と《ピアノ五重奏曲》。
なかでも、ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》は、音質もとても良くて、演奏が私の好みにぴったり。このBOXセットのなかで、一番気に入った録音。
それに、改めて聴き直した《楽興の時》は、その時のエゴロフの心境を垣間見せるような演奏が深く心に残る。

                          

ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調(1979)
キーキーと線の細い神経質な音色のヴァイオリン(あまり好きな音色ではない)と対照的に、柔らかく温かみのある音色のエゴロフのピアノ。音がやや後方から聴こえ、少しもこもこと篭った感じはする。

ブラームス:ピアノ五重奏曲ヘ短調 Op.34(1977)
ヴァイオリンソナタに比べて、音質はずっと良く、ピアノの音も明瞭。
ピアノが前面に出て目立つというのではなく、弦楽とほぼ対等なくらい。
ブラームス的な陰翳と重厚さはそれほど強くなく、どちらかというと、明るい色調で伸びやか。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37(1978)
ピアノの音が、まるで室内楽を聴いているような質感とややデッドな残響。
エゴロフのピアノの音は、狭い部屋のなかで聞いているように空間的な広がりがないので、やけに生々しく聴こえる。
この録り方だと、エゴロフのピアノの響きの美しさがあまり聴き取れないのが残念。

ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21(1982)
久しぶりに(10年ぶり以上?)聴いた第2番のコンチェルト。
こちらは、音質も良く力強さもあり、感情移入過多だったり、しなしなと甘ったるかったりしないので、この演奏はわりと好きかも。

Chopin - Piano Concerto No. 2 in F minor, Op. 21 (Youri Egorov)



ベートーヴェン:合唱幻想曲ハ短調 Op.80(1978)
リマスタリングのせいか、金属的な感じが多少する音だけれど、協奏曲らしい空間的な広がりと残響も長くて、ピアノ協奏曲第3番に比べれば、響きは綺麗に聴こえる。

ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43(1978)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第3番変ホ長調 Op.75/79(1974)
ラフマニノフは、シャープで軽快なタッチと、第21変奏は優しく歌うように柔らかい情感があって素敵。
ロシアのピアニストらしく、この曲はかなり弾きなれているような印象。

苦手のチェイコフスキーは、ほとんどまともに聴いたことがない珍しいピアノ協奏曲第3番。
第1番のように暑苦しくなくて、どちらかというと、ピアノパートは時々ラフマニノフ風に聴こえる。(伴奏はいかにもチャイコフスキー)
曲としても、第1番よりもちょっと変わっていて(長いトレモロのあるカデンツァとか)、ヴァイオリン協奏曲に似た旋律がでてきたり、面白いところがある。

シューベルト:ピアノ・ソナタ ハ短調 D.958(1984)
これは1984年録音だけれど、私の持っている1982年録音のChannel Classics盤と同じ演奏に聴こえる。
両盤とも、音源はVARAのラジオ放送。各楽章の演奏時間も、音響もほぼ同じ。
第1楽章の最初のところ(2分経過する手前)でミスタッチしているのも一緒。
どちらかが録音年を間違っているとしか思えない。
久しぶりに聴いたエゴロフのD958は、ライブ特有の緊張感が張りつめて、ベートーヴェンの影響を感じさせるようにテンション高くて、やはり素晴らしい。
この後に収録されている《楽興の時》の静けさとは対照的。

Schubert - Piano Sonata in C minor, D. 958 (Youri Egorov)


シューベルト:6つの楽興の時 D780(1987)
病気がかなり進行していたエゴロフにとって、コンセルトヘボウでの最後のリサイタルとなった1987年11月27日のプログラムの1曲。
まったりとしたような空気が流れ、静けさに満ちている。
エゴロフ自身、(ソ連からの亡命後に暮らした)オランダのコンセルトヘボウで弾く最後のリサイタルだとわかっていたに違いない。
病気のために足が腫れ上がっていたので、オランダ水兵用のスリッパを履いて演奏したという。
その後、12月5日のミラノでのリサイタルを最後に、88年3月に失明し、4月に亡くなった。

リスト/ラ・カンパネラ
DVDのライブ映像のシューマン《謝肉祭》を聴くと、内面から自然に湧き出た感情が揺れ動くように感じるせいか、シューマンが、エゴロフのメンタリティと一番親和性が高いように思える。
プロコフィエフの《ピアノ・ソナタ第8番》は、ソコロフとガヴリーロフの録音でも聴いたことがある。
第7番までのピアノ・ソナタと違って、かなり内省的で、濃密でまとわりつくように粘着的な叙情感が独特。

リストの《ラ・カンパネラ》はもともと好きな曲ではなかったけれど、この前聴いたデュシャーブル、それにエゴロフのライブ演奏を聴くと、好みがすっかり変わってしまった。
特にエゴロフの《ラ・カンパネラ》は、ピアニスティックな華やかさよりも、ピアニストと曲が対話しているような内面的なものを強く感じる。

Youri Egorov TV Recital, Part 3 - Liszt 'La Campanella'



                          

一番最後のCDに収録されているのは、シューベルトの《楽興の時 D.780》。
1987年11月27日、アムステルダム・コンセルトヘボウでのエゴロフ最後のリサイタルのライブ録音。
このリサイタルの数ヶ月後に、彼はAIDSが原因の合併症のため、33歳の若さで亡くなってしまう。
この後にもリサイタルのスケジュールが決まっていたけれど、彼自身これが最後のリサイタルになると思っていたらしい。(実際に、12月5日のミラノでのリサイタルが最後となった)
静けさと愛惜の念に満ちた《楽興の時》の演奏を聴けばそれが良くわかる。
特に第2番と第6番は異様なくらいの静寂さが漂い、柔らかな弱音は、常に深く沈みこんでいく。
短調とはいえ明るい色調の第3番も穏やかでどこかしら寂寥感のようなものが漂っている。
第5番だけは、抑えていた感情が一瞬噴出したかような激しさがあり、最後に一段と明るさを増して燃える線香花火のよう。
続く第6番は、最後はまるでこれから深い眠りに落ちていくように終っている。
ゆったりとしたテンポで、一つ一つの音を名残り惜しそうに丁寧なタッチで弾いているのが感じられて、彼がこのリサイタルが”Farewell Concerto"になることがわかっていたのだろうと思わずにはいられない。
シューベルトの音楽について、エゴロフは、”苦しみはなくあるのはただ悲しみだけ”と言っていた。

《楽興の時》に流れている(ように感じる)来るべき死の予感と抑制された悲痛さと、ピアニストの投影している感情とが共鳴しているようにも感じられて、こんな《楽興の時》を聴くことは二度とないに違いない。

Youri Egorov - Schubert Moment Musicaux No.3


<過去記事>
エゴロフ ~ シューベルト/ピアノ・ソナタ第19番,楽興の時

<関連記事>
『Yuri Egorov/a Life in Music』(2)ブラームスピアノ協奏曲第1番&第2番(次回アップロード予定)

tag : エゴロフ ブラームス ベートーヴェン ラフマニノフ ショパン チャイコフスキー シューベルト プロコフィエフ フランツ・リスト

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バックハウスの『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集』(モノラル録音)
今時バックハウスを聴く人は随分少なくなっているだろうけど、古い録音とはいえ、バックハウスのベートーヴェンをいろいろ聴き直していたら、以前よりもはるかに印象が良くなっているし、なぜか昔は聴こえてこなかったものが、聴こえてくる。

バックハウスを聴くときは、ほとんどベートーヴェン。
ステレオ録音のピアノ・ソナタ全集は聴かないので、いつも聴くのはモノラル録音のピアノ・ソナタ全集とライブ録音(こちらはモノラルとステレオの両方)。ステレオ録音のピアノ協奏曲も時たま聴いている。
同じ曲を弾いていても、スタジオ録音とライブ録音ではちょっと違っている。
音質が悪いことを除けばライブ録音の方が勢いと迫力が増して、バックハウスの本領がよく出ていることが多いのでは..という気はする。

度々在庫切れになっているバックハウスのモノラル録音『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集』。
1950年代の古い音源なのに、国内盤なので1万数千円するというお高い価格のまま。
私は分売盤とデジタルファイルで持っていたけれど、また在庫切れにならないうちに購入した。
ステレオ録音の全集は音質もよくて、輸入盤ならモノラル盤の半分以下の価格なので、ステレオ録音の方がよく聴かれているに違いない。
販売元はもうしっかり元はとっただろうから、モノラル盤も廉価盤で出して欲しいものだと思う。

ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ全集
(1994/07/01)
バックハウス(ウィルヘルム)

試聴ファイル(曲目リストをクリック)


国内盤の分売盤は、「不滅のバックハウス」シリーズとして、何回か再販されている。
直近の再販は2004年版。1997年版もある。
ジャケットは、ブルーの背景にバックハウスの似顔絵が載っているので、すぐわかる。
全2巻で、VOL.1には「悲愴、月光、熱情」。Vol.2には、「ワルトシュタイン、テンペスト、告別」。

ベートーヴェン:3大ピアノ・ソナタ集 Vol.1 録音:1952年10月、1954年3月、1952年4月 ジュネーヴ〈モノラル録音〉ベートーヴェン:3大ピアノ・ソナタ集 Vol.1 録音:1952年10月、1954年3月、1952年4月 ジュネーヴ〈モノラル録音〉
(2004/03/24)
バックハウス(ヴィルヘルム)

試聴ファイル


ベートーヴェン:3大ピアノ・ソナタ集 Vol.2ベートーヴェン:3大ピアノ・ソナタ集 Vol.2
(2004/03/24)
バックハウス(ヴィルヘルム)

試聴ファイル



輸入盤なら、membranから出ている2枚組がある。
収録曲はピアノ協奏曲第3番(ベーム指揮、1950年録音)、ピアノ・ソナタ6曲(第5・6・12・21・25・30番)。
選曲をみると、初期に発売されたLPレコードと同じらしい。
「ワルトシュタイン」は国内盤の分売盤と重複するけれど、他のピアノ・ソナタは分売盤を探してもなかなか見つからないので、これは結構稀少かも。
スタジオ録音のベートーヴェンには全然惹かれなかったのに、このモノラル録音の輸入盤を聴いて、全集を買う気になったくらい。
モノラル録音の全集盤を買うほどでもなければ、この3種類のCDのうち、聴きたい曲が入っているCDを聴いてみると良いのでは。

Beethoven: Piano Concerto 3Beethoven: Piano Concerto 3
()
Wilhelm Backhaus

商品詳細を見る



バックハウスのモノラル盤ピアノ・ソナタなら、「月光」、「熱情」、「第32番」あたりが有名。
その3曲に加えて、「葬送」、「かっこう」(第25番)、「ワルトシュタイン」は、とても好きな演奏。
標題付きソナタのなかでは、最も有名ではなさそうな「かっこう」は、あのカーネギーホールのリサイタルでも弾いていたから、バックハウスも好きな曲だったのだと思う。
1951年のモノラル録音にしては、かなりクリアな音質。この上なく溌剌とした演奏のなかで、時折弾くアルペジオの響きが思いがけなく綺麗だったのにちょっとびっくり。

Beethoven / Wilhelm Backhaus, 1951: Sonata No. 25 in G Major, Op. 79 - Complete


「ワルトシュタイン」のモノラル録音は、あまり好きな音質ではない。
1959年のライブ録音(Medici Masters盤)の方が音もよく、演奏もライブらしい躍動感と勢いがあるので、こちらを聴くことが多い。
ライブ録音にカップリングされているショパンのエチュードは、ルガーノ・リサイタルのライブ音源。
ショパンらしいかどうかは別として、速いテンポでも一音一音粒立ち良く明瞭で、叙情性に拘ることなく、メカニカル過ぎることもなく、いかにも練習曲らしくて気持ちいい。
今時の技巧派ピアニストの演奏と比べても、技巧的にはそれほど遜色ないのでは。
バックハウスは、SP期の1928年に、世界で初めてエチュード全曲を録音したくらいだし、昔のリサイタルプログラムを見ると、ショパン、ブラームス、リストなどのピアニスティックな曲が並んでいる。


バックハウスバックハウス
(2011/03/11)
Beethoven、Chopin 他

試聴ファイル(独amazon)


「ハンマークラヴィーア」と第32番は、カーネギーホールのライブ録音がそれぞれ出ている。
両方とも音質はあまり良くない。1956年のライブ録音の方がいくぶんクリアな音はする。

1954年のカーネギー・ホール・リサイタル(DECCA)。「悲愴」「テンペスト」「告別」「かっこう」「第32番ソナタ」を収録。
バックハウスは、アンコールではベートーヴェン以外の曲しか弾かなかったらしい。
カーネギー・ホール・リサイタルカーネギー・ホール・リサイタル
(2004/03/24)
バックハウス(ヴィルヘルム)

試聴ファイル


1956年のカーネギー・ホール・リサイタル(Profil/Haenssler盤)。「月光」と「ハンマークラヴィーア」のほか、アンコール曲を収録。
音質はそれほど良くないとはいえ(スタジオ録音の方もそんなに良い音ではないし)、「月光」の終楽章は、72歳と言う年齢を感じさせない力強さと勢いがあり、テンション高くて、こちらの方が聴いていてスリリング。
アンコールには、シューベルトの即興曲(これは既発CDには入っていない曲だと思う)、ショパンのエチュード、シューマン「予言の鳥」、それにモーツァルトの「トルコ行進曲」。
和音をいくつか前奏してから、アンコール曲を弾き始めるというバックハウスの流儀がここでも聴ける。
ショパンのエチュードは、とても速いテンポと軽やかなタッチで指回りも非常に良く、技巧的な余裕を感じさせるくらい。

Wilhelm Backhaus: Live at Carnegie HallWilhelm Backhaus: Live at Carnegie Hall
(2007/10/30)
Backhaus

試聴ファイル



このトルコ行進曲は、音質や弾き方から考えて、たぶんこのライブ録音の音源ではないかと。
スタジオ録音よりも、ライブの方がずっと力強くて勢いも良くて、面白い。
モーツァルトというよりはベートーヴェンみたい。
弾き終わった後、盛大な聴衆の歓声と拍手。当時のリサイタルの雰囲気が伝わってくる。

モーツァルト トルコ行進曲 ヴィルヘルム・バックハウス

tag : ベートーヴェン ショパン モーツァルト バックハウス

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「ヴィルヘルム・バックハウスと日本人―夏目漱石から池田理代子まで」(杉田英明)
偶然見つけた面白い論文が、「ヴィルヘルム・バックハウスと日本人―夏目漱石から池田理代子まで」
筆者は、東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻の杉田英明教授。
出典は、「Odysseus. 18, 2014.3, pp. 1-31(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻紀要)」

大変失礼ながら、タイトルだけ見たときに、「池田理代子」が出てくるくらいなので、学生の卒論か修論かと思ったけれど、筆者は東大教授だった。ご専門の研究分野が比較文学・比較文化。
バックハウスと日本人との接点と受容がどうだったのかというのは、とても興味を引かれるテーマ。
日本の音楽史のなかで、今までそういう研究があったのかどうかわからないけれど、特に、池田理代子にまで言及している点は、珍しいかも。

論文の内容は、戦前の若い頃から戦後の晩年に至るまでバックハウスの演奏について、国内外の実演や録音を聴いた(欧米の評論家も含めて)日本の著名な文化人や音楽評論家の印象・批評を紹介し、バックハウスのピアニズムの変遷と日本人の受け止め方の変化を追ったもの。
最初に登場する夏目漱石の部分は、実際にはバックハウスとの接点がほとんどなかったので期待外れだったけれど、それ以外はいろんな批評が登場してきて面白い。それに、巻末の引用文献リストは貴重な資料。
既存の文献からの引用は、批評家(大田黒元雄、野村光一、吉田秀和など)や演奏家の話が多い。
それを読んでいくと、バックハウスのピアニズムに対する解釈や評価が、時代とともに変化していくのがよくわかる。
その変化は、昔はバックハウスのピアニズムが誤解されていた...というのではなく、バックハウスの演奏自体が変遷して行ったことと符号している。

バックハウスの若い頃のリサイタルプログラムを見ると、ショパンのエチュード、リスト、ブラームスといったロマン派の技巧的な曲が並んでいるので、ベートーヴェン弾きと見なされていたわけではなかった。
当時のバックハウスは、初期のポリーニに対する批評と似ていて、メカニック優先で外面的な技巧派...という評価が一般的。
(ポリーニはバックハウスを賞賛していて、彼が”model”としていたのは、ケンプでもシュナーベルでもリヒテルでもグルダでもなくて、バックハウスだったという。)
それに、SP録音時代は録音状態が非常に悪いので、バックハウスの音の美しさが伝わらなかったため、実演を聴いて透明感のある音の美しさに驚いたという人が多い。

時々バックハウスが語った言葉が引用されているのも、彼の人となりの一面を知ることができる。
暇な時に何をしているのか?と質問されて、”ピアノを弾いています”.と答えたのは有名な話。まさにピアノ一筋の人。
バックハウスはエピソードが少ない人で、orfeo盤CDの解説のなかでは、友人との手紙のやりとりをすることもないと本人が言っていた。
それでも、探せばいろいろ出てくるもので、この論文では知らなかったエピソードがたくさん載っていた。

私が一番興味があったのは、”池田理代子”とバックハウスの繋がりについて。
なぜ有名な(少女)マンガ家とバックハウスとが関係あるのか、本文を読まずしてすぐにわかった人は、少女マンガ大好きだったに違いない。
池田理代子の代表作『オルフェウスの窓』には、バックハウスが重要な場面で何度か登場する。
私が初めてバックハウスのことを知ったのは、CDや音楽雑誌ではなくて、このマンガを読んだから。何十回と繰り返し読んだ私のお気に入りのマンガだった。
記憶では「全ての基本はスケールとアルペジオです」とバックハウスがマンガのなかで言っていたので、単純な私は、それ以来ピアノの練習をスケールとアルペジオから始めることにしたのだった。(全然上達しなかったけど)
でも、論文を読んでいると、「全ての基本はスケール(音階)の練習と、そしてバッハです」と言っている。(私の記憶は全然あてにならない)
pfofil盤ライブ録音CDの解説では、バックハウスは10歳頃で、すでにバッハの平均律をどの調性に移調しても弾くことができたという。

『オルフェウスの窓』は、バックハウスが実際に語ったことやエピソードをベースに創作しているので、バックハウスに関する部分が全て架空のものというわけではない。
バックハウスが「皇帝」を弾く傍ら、主人公のピアニストであるイザークがオケパートを口ずさむシーンがあるけれど、イザークが架空の人物なので、もちろん実話ではない。
でも、このシーンの元ネタは、実際にバックハウスのレッスンを受けた日本人ピアニストの体験だったというのは、今回初めて知った。(実際は立場が逆で、「皇帝」を弾いたのは日本人ピアニストの方だった)

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(2013/04/26)
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論文の最後に、バックハウスとケンプに対する日本人の距離感の違いが書かれている。
バックハウスは近寄り難さを感じさせるけれど、何度も来日したケンプは親密感をもたれている。
そういえば、CDレビューを読んでいても、どちらかというとケンプのファンの方が多い気はする。
ケンプを聴くときは主にバッハとバッハ編曲で、ほんの時たまベートーヴェン。(ケンプのベートーヴェンで好きな曲が少ないので)
バックハウスなら、聴くのはほとんどベートーヴェン。ブラームスは、バックハウスよりも好きな演奏がいくつかあるので、あまり聴かない。
ピアニストとしてどちらが好きかといえば、バッハよりもベートーヴェンが好きな私としては、やはりケンプよりもバックハウスになる。

tag : バックハウス

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スモークポットで自家製スモーク
ようやく涼しくなったので、作りたくなってきた自家製スモーク。(真夏に燻製する気にならないので)
燻製といえば、キャンプとか家の庭とか、屋外でするものらしいけれど、私はキッチンのガスコンロでお手軽スモーク。
燻製に向いた鍋を使えば、とっても簡単。
ただし、できるのは熱燻のみ。温燻と冷燻はスモーカーを選ばないと難しい。
熱燻なら、専用スモーカーを使わずとも、中華鍋やストウブで燻製できる。
ストウブと同じ鋳物鍋でも、ル・クルーゼは燻製NG。

今までは16cmのストウブで燻製していた。
ストウブは密閉性が高いので、煙漏れは少ない。
何度も燻製していたら、煙の跡みたいな黒ずみが鍋の内側にこびりついて、重曹で洗ってもなかなか取れない。
お気に入りのストウブが傷むのがイヤなので、やっぱりキッチンで使える小さなスモーカーを買うことにした。

最初は中華鍋を買おうかと思ったら、中華鍋はかなり大きくて高い。
それに、蓋をしても密閉性が悪いので、煙がかなり漏れそうでパス。
専用スモーカーをamazonで探してみると、一長一短で選ぶのが悩ましい。

チェックポイントは
- 可能な燻製の種類:鍋型スモーカーだと、熱燻しか出来ないものが多い。長期保存する目的ではないし、肉・魚類を燻製することはないので、温燻・冷燻できなくても良い。(燻製法の説明[目指せ!燻製名人!])
- サイズ・重量:一度に燻製する量が少ないし、保管スペースや扱いやすさを考えると、小さくて軽い方が良い。
- 煙の漏れ具合:キッチンの窓を開けて、換気扇も回すとしても、煙はあまり漏れない方が良い。(ストウブは密閉性の高い蓋構造なので煙漏れが少ない)
- 価格:燻製にしか使えないのなら、3000円~4000円くらいが手頃。

検討したのは
THERMOS 保温燻製器 イージースモーカー
 -レビュー:サーモス「保温燻製器イージースモーカー RPD-13」~ガスコンロで簡単に燻製が作れる燻製機[家電Watch]
イシガキ産業 IH対応鉄人鍋
みすずの万古焼くんせい鍋
ソト(SOTO) キッチン香房
 -レビュー:新富士バーナー「キッチン香房」~コンロでたった3分! 簡単に燻製ができる鍋型スモーカー[家電Watch]
ソト(SOTO) いぶし処 スモークポット

サイズと価格とレビューを比較して、万古焼くんせい鍋、ソト(SOTO)の「いぶし処 スモークポット」と「キッチン香房」が、使用条件に一番合っていた。
「キッチン香房」は、軽くて収納がコンパクトで、温燻ができるのがプラス。でも、ステンレス製の外観がもう一つ気に入らず。
外観が可愛らしくて、温度計付きの「いぶし処 スモークポット」が私の使い方に一番合いそうなので、レッドとブラウンのどちらにしようか、少し迷っていたところ、amazonアウトレットから、レッドが少し安く出品されていたので、すぐに注文。
翌日届いた品は、中身は新品で、外箱が傷んでいたのでアウトレット品になったみたい。
かなり明るく軽めの朱色っぽいレッド。ブラウンの方が落ち着いてシックな感じがするので、ブラウンでも良かったかも。

燻製に絶対必要なスモークチップを使い切ってしまったので、合わせ買い。
いつも使っていたサクラではなく、今回はヒッコリー(おにぐるみ)の500g入りパックを買ってみた。(ホームセンターでも同じくらいの価格で売っている)
スモーカーとチップで合計3000円未満だったので、お買い得でした。

早速、新しいスモークポットとスモークチップでゆで卵(砂糖醤油に一晩漬けたもの)とちくわをスモーク。
ポット添付のレシピでは、最適温度は50~60℃。温度計が付属しているので、蓋の穴から差し込んでチェックできるのが便利。
付属の網の上に食材を載せて、蓋をしてから7分中火で加熱、消火後3分燻して完成。わりとムラなく色が付く。
弱め中火だと、チップからなかなか煙が出てこない。強めの中火くらいの方が良いのに後で気が付いた。
卵は、網に触れていた下側の色づきがまだらだったので、追加して数分燻製。ほぼ均等に薄めの茶色になった。
それに、よく考えると、50~60℃だと温燻になるので、もっと長時間燻製しないといけない。
燻製したゆで卵は、冷蔵庫に保存しておけば熟成が進むので、出来立てをすぐに食べることはない。
夕食にスモークしたちくわを食べてみると、歯ごたえと味にコクが出て、やっぱり燻製ちくわは美味しい。
翌日の晩御飯に食べたら、さらに美味しくなっていた(気がする)。
ヒッコリーはサクラよりも香りがいくぶんマイルド。
でも、サクラのときは燻製時間が長すぎたので部分的に焦げてたりしたから、燻製時間が同じなら、それほど大差はないのかも。

短時間の熱燻なので、煙もそんなに大量には漏れない。
換気扇を使うほどではなかったけれど、キッチンの窓は開けておいた。
でも、スモークポットの蓋を取ると煙が拡散するので、換気扇を回しておいた方が無難。
家中にスモークの匂いが漂っているけれど、あちこちの部屋の窓を開けておけば、1日もすれば消える。
それに、ヒッコリーの香りはサクラほど強くないし、私はスモークの匂い自体が結構好きなので、全然気にならない。
スモークポットは洗うのも簡単だし、付属している燻製用網を使ったので、クッキングペーパーを使っていたストウブよりも短時間で綺麗に色付く。
スモークチップも大量に買ったし、次は何を燻製して食べてみようかなあと楽しみ。これから楽しい燻製ライフを送れそう。


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(2012/05/23)
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(2012/04/05)
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[2014.10.6 追記]
今度はカマンベールチーズとバターピーナッツ、魚肉ソーセージを燻製してみた。
あまり濃厚な味のしないカマンベールチーズなので、燻製するとコクが出て、内側はトロ~リ。生で食べるよりもずっと美味しくい。カマンベールは燻製するに限る。
バターピーナッツは、加熱7分&燻し3分ではあまりスモーキーではなかったので、魚肉ソーセージと一緒にさらに加熱。
少し焦げたものもあるけれど、外側はカリカリとクリスピーで中は柔らかくて、大ヒット。
こんなに美味しいと、バタピーを見ると燻製したくなる。
燻製ピーナッツは1日ほど置いてから食べるのが美味しいと本に書いてあったので、ためしに数時間後に食べてみると、さらにスモーキーになって、外側はサクサク。お酒のおつまみにぴったり。(お酒は飲まないから、私はおやつ代わり)
次は薄皮付きピーナッツを燻製する予定。薄皮をとった方が良いのかと思ったけれど、ネットで調べると、薄皮付きでも美味しいらしい。バタピーと薄皮付きとどちらが美味しいかな?
魚肉ソーセージの燻製は、身が引き締まってプリプリと歯ごたえがある。味もしっかり濃くなって、生のソーセージとはちょっと違う食べ物になったような感じ。これは、そこそこ美味しい。でも、ちくわの方がずっと美味しい。
数回に分けて数種類の食材をまとめて燻製しておけば、燻製時間も短縮できるし、その後数日はいろんな燻製が楽しめる。
スモークポットは、使い勝手が良く、洗うのも簡単なので、これなら週1日ペースで使えそう。
スモーク専用だから、洗剤でささっと洗うだけでOK。
でも、2回続けてスモークしたら、しっかりポットの内側に煤がこびりついてしまい、これは洗剤で洗っても落ちない。どのみち、また燻製すれば同じことだから、気にならないけど。
ということで、このスモークポットを買ったのは正解でした。

[2014.10.11 追記]
薄皮付きピーナッツを燻製してみた。炒りピーナッツで塩味つき。
油で揚げていないので、いくぶんコクが増していても、味はあっさり。食感はサクサクと私好み。
バタピーは燻製の方がずっと美味しく感じたけれど、薄皮付きピーナッツの方は、そのままでも、燻製でも、どちらでも同じくらい美味しいので、わざわざ燻製するほどでもない気はする。

[2014.12.6 追記]
フィラデルフィアの個包装されたクリームチーズが賞味期限切れになりそうだったので、1個だけ燻製してみた。
チーズの燻製は、プロセスチーズやカマンベルチーズを使うのが一般的らしく、クリームチーズの燻製レシピは少ない。
溶けるかもしれないので、アルミ包装は底部分だけ残して、スモークポッドへ。
温燻レベルの温度設定で、20分ほど両面を燻製すると、薄いブラウンに。(途中で、チーズの表面に浮かんでいる水滴を取れば、色むらが少なくなるらしい)。
食べてみると、表面はなんだかキャラメルみたいな甘~い味がするし、中身はコクが出て、とても美味しい。カマンベールとは全然違う出来上がり。
クリームチーズにあまり味がなかったので、ベーグルやパンにはそのまま塗っても良いけれど、クリームチーズだけ食べるなら、燻製した方がずっと美味しい。

)(参考情報)【クリームチーズを燻製して、燻製チーズケーキを作る】[CLUB SMOKE]

<燻製のテキスト>

ブログ<燻製記 -燻製の作り方と燻製レシピ200種以上->
燻製道士さんの燻製記録が満載。背景のブラックに、カラーの写真が良く映えて美味しそうで、燻製したくなってくる。
燻製にまつわる情報を知るだけでなく、読み物ととしても面白い。

このブログ情報を本にまとめたのが、『男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯』
大きめの本で、写真も綺麗だし、解説もコンパクトにポイントが書かれていて、とっても読みやすい。
何より、この本を見ていると、無性に燻製したくなってくる。
おかげで、スモークチップを使い切ってからは自家製スモークしていなかったのに、スモークポットを買うことになってしまった。

男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯
(2010/06/25)
燻製道士

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<目次>
第一章●身近な素材で簡単燻製
味付けたまごの燻製/カマンベールチーズの燻製/燻製カレー/ツナ缶の燻製/かまぼこジャーキー/燻製ポテサラ/ほか
第二章●肉の燻製
燻製チャーシュー/ワイルドソーセージ/本格ベーコン/鶏もも肉の燻製/スモークステーキ/ハツの燻製/ほか
第三章●魚介の簡単燻製
鮎の一夜干しの燻製/たらこの燻製/牡蠣の燻製/鰹のジャーキー/燻製ししゃも/燻製帆立貝柱のオイル漬け/ほか

私が燻製するときは、もっぱら卵(しょうゆとみりん漬けしたもの)、味噌漬け豆腐、ちくわ。
本に載っていて美味しそうなのが、味付け卵、カマンベール、レーズン、ミックスナッツ、豆腐、かまぼこ、ちくわ、スモークチーズ、カレー、ツナ缶、うずらの卵、甘栗、焼売の燻製。
魚介類なら、鮭、ハラス、牡蠣、たらこ、烏賊、ししゃも、帆立貝柱。

食材ごとの燻製に関する注意点やコツ、難易度、下ごしらえ時間、燻製方法、燻製時間、燻製材が載っている。
1つの食材につき、見開き2ページ。右側は燻製方法やコツ、どんない美味しいかというコメント。
左側は燻製したもののアップの写真。この写真を見ると、燻製したくなることはなはだしい。
卵は水分が蒸発するので、水滴対策要。
味噌漬け豆腐の燻製は1丁丸ごとだと1時間かかるので、もともと薄切りにして味噌漬けしてから、燻製した方が時間短縮できる。
スモークチップはサクラしか使ったことがない。それほど強い薫がしない何にでも合うヒッコリー、くるみはコクがあっておいしそう。

「燻製入門1~7」として、作り方(熱燻、温燻、冷燻)、道具、燻製材、ポイント(風乾など)が簡単にのっている。
スモーカーの種類や選択方法に関しては詳しくないので、ブログとかで情報を探した方が良い。


太田潤『中華なべで15分! 燻製おつまみ』
著者は、写真家、野外料理・燻製料理研究家。
コンパクトなサイズの実用書。保存を目的とするわけではないので、全て15分程度でできる熱燻がほとんど。(唯一、ナチュラルチーズだけは温燻)
燻製する具材の下ごしらえする方法もわりと詳しい。
香りをよくするのに、具材によってはオリーブオイルを塗るものもある。
味付けは、塩・味噌・醤油などにつけておいたり、燻製するときに醤油を塗ったりするものもある。

著者がおすすめする具材のトップは、餃子、しゅうまい。ハケで醤油を塗ってから燻製する。写真を見ると美味しそうなので、燻製したくなってくる。
芋けんぴや羊羹の燻製も美味しいらしい。(どんな味なんだろう?)
ちくわはもちろん、魚肉ソーセージやしめさばなど、お魚類の燻製は美味しくなりそう。
面白いのは、調味料の燻製。味噌、塩、しょうゆ、オリーブオイルも燻製できる。少量で味に深みがでるらしいので、一度燻製してみたい気がしてきた。

中華なべで15分! 燻製おつまみ (講談社のお料理BOOK)中華なべで15分! 燻製おつまみ (講談社のお料理BOOK)
(2013/05/16)
太田 潤

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図書館でたまたま見つけたこのムックみたいな本は、入門書としてわかりやすい。
燻製用の道具や基本工程、Q&Aなど、燻製初心者向けの情報がいろいろ載っている。
熱燻だけでなく、温燻、冷燻の食材もいろいろ載っているので、熱燻だけしたい人には不要な情報かも。

はじめての燻製作り―簡単スモークから本格派レシピまで燻製のすべて教えます! (OUTDOOR SPORTS)はじめての燻製作り―簡単スモークから本格派レシピまで燻製のすべて教えます! (OUTDOOR SPORTS)
(2005/12)
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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