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スティーヴン・ハフ 『スクリャービン&ヤナーチェク/ソナタと詩曲』
hyperionサイトの発売予定日よりもずっと早くTowerrecordから届いたスティーブン・ハフの新譜『Scriabin/Janacek: Sonatas & Poems』。

English AlbumScriabin & Janáček: Sonatas & Poems
(30 October 2015)
Stephen Hough (piano)

試聴ファイル
 <収録曲>
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 Op.53
ヤナーチェク:『草かげの小径にて』第1集 JW.VIII/17
 われらの夕べ / Naše večery
 散りゆく木の葉 / Lístek odvanutý
 一緒においで / Pojd'te s námi!
 フリーデクの聖母マリア / Frýdecká panna Maria
 彼女らは燕のように喋り立てた / Štěbetaly laštovičky
 言葉もなく / Nelze domluvit!
 おやすみ / Dobrou noc!
 こんなにひどく怯えて / Tak neskonale úzko
 涙ながらに / V pláči
 ふくろうは飛び去らなかった / Sýček neodletěl! 
スクリャービン:詩曲 嬰ヘ長調 Op.32-1
スクリャービン:詩曲『焔に向かって』 Op.72
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ『1905年10月1日、街頭にて』
スクリャービン:ピアノ・ソナタ第4番嬰ヘ長調 Op.30
※ピアノ・ソナタと詩曲は、全てスタインウェイで、4年前の2011年に録音。《草かげの小径にて》のみ、ヤマハCFXで2013年録音。


ヤナーチェクは、長い残響で音が重層的に積み重なっていても、ペダルワークが上手いせいか、響きが全く混濁することなく、どの音もクリアに聴こえる。
強弱や緩急のコントラストも明瞭で、弱音は柔らかみと温もりのある響きが美しく、対照的に、遮るように挿入される音やフレーズは強くて鋭い。
音色に冷んやりとした温度感はあるけれど、いつものハフよりも抒情的な”クール”さがやや薄く、情感がより細やかで特に弱音のニュアンスの微妙さも増して、親密感が濃くなっているような気がする。
それでも、情緒過剰なところはなく、淀まずもたれず、感情的に聴き疲れすることがない。
ただし、ハフの演奏解釈どおり、度々レガートな旋律や流れが突発的に遮られ、和声も不安感にも不安定感があるので、暗い予感を孕んだような陰翳と緊張感が漂っている。
そういう点では、フィルクスニーの演奏のような温くもりのある安心感や心地良さはない。
私には、この緊張感が内面的なドラマを見て(聴いて)いるようにとても刺激的でスリリング。逆に聴き疲れする人がいるかも。

フィルクスニー(1989年に再録音したRCA盤)とアンスネスのヤナーチェク録音を聴き直してみると、ハフの弾くヤナーチェクの特徴がよくわかる。
フィルクルニーは霞がかかったような音色に穏やかさと渋みがあって、度々遮るように挿入される音や旋律もハフのような鋭さはなく、全体的にフレージングが流麗。
温もりの音に包み込まれるような安心感と心地よさがあって、緊張感を感じることがなく、やっぱりフィルクスニーのヤナーチェクはとても好き。
昔よく聴いていたアンスネスのヤナーチェクは、テンポがかなり遅かったり、タメがはいったり、感情移入過多で極めてウェット。
残響が重なると響きが混濁してごちゃごちゃした感じがするし、表現自体にはドラマティックなところはあるけれど、今の私には重たすぎる。


この曲集で一番好きな曲の《フリーデクの聖母マリア/The Frýdek Madonna》はとてもドラマティック。
冒頭の和音には静けさが漂い、漣のようなパッセージが終えた後に、ゆったりとしたテンポで一音一音刻みこまれるようにしっかり打鍵される和音が厳粛で劇的。
教会の中で静かに佇む聖母の彫像の姿が浮かんでくるような。
とりわけ素敵だったのが《散りゆく木の葉/Lístek odvanutý》
弱音の繊細で微妙なニュアンスが際立って、優しさや淋しさが交錯してうつろいゆく表情の親密さが何とも言えない。

《ピアノ・ソナタ 「1905年10月1日の街角で」》もヤナーチェクのピアノ曲のなかでは最も好きな曲のひとつ。
第1楽章が流麗な旋律と、激しい和音の連打が交錯して、穏やかさが不安感や不吉な予感に覆われているように、感情の浮き沈みが激しく、ドラマティック。
第2番は、追憶するように内面に沈潜していくような静けさから、徐々にクレッシェンドして感情が激しく揺れ動いていく。

スクリャービンは最初聴いたときは、とらえどころのなさを強く感じたけれど、ハフの解説を読んでからは、腑に落ちるものがあったせいか、音楽がすっ~と自然入ってくるようになった。
《2つの詩曲Op. 32》第1番は、収録曲の中では一番聴きやすいロマンティックな曲で、トロリととろけそうに濃密。
めったに聴かない《ピアノ・ソナタ第5番》は、曲を全然覚えていなかった。
冒頭のオドロオドロしげな序奏後の密やかさがちょっと神秘的。それから後は明るい色調に変わり、飛び跳ねるような音の動きが躍動的。
アムランの演奏で感じるようなメカニカルさや技巧の切れ味の鋭さが前面に出ることなく、音の豊饒さと波のうねりのような湧き上がるような躍動感を感じる。
無調時代の始まりと言われるとおり、次々と転調していく自由さと開放感が気持ちよい。
調和的な和声の厚い響きと温かさがとても心地良く、神経が音の洪水のなかで溶解していくような麻薬的?な快感。
第4番の方が旋律が流麗で、和声の厚みが少し薄くて音が軽やかなせいか、聴きやすさはあるけれど、感覚的な刺激度と曲としての面白さは第5番の方がずっと強く感じる。
何度も聴いていると、第5番の豊饒で明るい和声の響きと躍動感に惹き込まれていく。
神秘主義時代以前の曲は、明るく華やか。対照的に、《詩曲「焔に向かって」》は、神秘主義時代のスクリャービンらしく、陰鬱でオカルトチックで不気味。

ここ数年間にリリースしたハフの新譜のなかでは、選曲・演奏とも私にとっては、”French Album”を上回るベストの録音。
いつも少しばかり感じていたピアニストとしてのハフへの距離感がすっかり消えたくらい。
気が付くと、ハフの弾くヤナーチェクの音楽が頭の中で”Brainworms(脳の虫)”のように鳴り続けている。

Scriabin & Janáček—Sonatas & Poems—Presented by Stephen Hough (piano)


CDのライナーノートの冒頭には、ハフが自ら書いたコメントも載っている。
ヤナーチェクとスクリャービンの音楽的な特徴は対照的。
”ヤナーチェクに特徴的なのは、いつも不安定で心地悪さのある和声語法のなかで、しばしば強迫的に、繰り返し現われる小さな単位(cell)を使っている。”
”スクリャービンは、長い官能的(sensual)な旋律が、強烈な芳香を浴びるような和声に沿って浮かび上がったり、和声の内部に沈み見込んだりして、過剰なくらいに心地良い。
”ヤナーチェクが垂直的なら、スクリャービンは水平的。”
”2人の作品を交互に演奏していると、それぞれの美しさが際立つことに気が付いた。”
”途切れることのなく(uninterrupted)スクリャービン(を聴くこと)はくどく(cloying)なりうるし、ヤナーチェクをあまりにも多く(too much)聴くと疲れてしまうかもしれない。”
”彼らを交互に演奏することで素晴らしいパッチワークが生み出せるし、彼らの対照的な和声は非常に異なっているが、同じくらいに抗い難い魅力があり(compelling)、際立っている(intense)”

ハフの解説を読むと、たしかにスクリャービンとヤナーチェクは対照的なところがある。
ヤナーチェクの曲は、旋律の流れが他の旋律や和音で縦方向に遮られている。
それを垂直的というなら、スクリャービンは浮遊感のある旋律が浮きつ沈みつ連続していくような滑らかさ(それに、つかみどころのなさ)があって、水平的。

ヤナーチェクを聴いていると、旋律や和音がいつも別の旋律と和音で鋭く断ち切られていくせいか、(特にハフの演奏では)いつもピンと張り詰めた緊張感を感じる。
一方で、音色にしっとりとした潤いがあり、さざめくようなパッセージは水滴がしたたり落ちてくるかのようで、温度感は水のように冷んやりとしている。
スクリャービンの旋律と和声には感覚に訴えるような艶やかな官能性があって、それが体にまとわりつくような感触がする。それに、濃密な芳香で噎せ返るような温さがある。

わかりやすい旋律と和声で、明暗が絶えず交錯し、いつも気分的に揺れ動いているようなヤナーチェクの曲なら感情的にシンクロできる。
スクリャービンは、主題や構造がつかみにくくてとらえどころがないし、旋律の動きや和声の響きは、感情に対してではなく、感覚に働きかけてくる。
単純に音そのものを感じるように聴いてみると、音の流れに自然についていけるし、神秘主義に入る前の曲なら不気味さがなく(妖艶さはあるけれど)、明るい躍動感と浮遊感に、和声の響きの心地良さと相まって、感覚をくすぐる刺激的な快感がある。

ハフの言うとおり、スクリャービンとヤナーチェクの対照的な違いを意識しながら聴いてみると、ぼ~っと聴いているよりもずっと楽しめる。
特に、とっつきのあまり良くなかったスクリャービンの曲(ピアノ・ソナタ第5番や詩曲)が、頭のなかのモヤモヤがすっと晴れたようにすんなり聴けてしまう。
どういう風に聴くか(どこに注目するか)という意識の違いで、聴こえ方がずいぶん変わるのが実感できて、我ながら面白かった。


[2015.11.6 追記]
このハフの録音について、”ドラマもパッションもない”と感想を書いている人を見かけた。
聴く人によって随分印象が違うものだと実感。(こういうことはよくあるけれど)
結局、他人はどうであれ、自分がどう感じるかが一番大事なので、このハフの録音から、自分にとって意味あるものがしっかりと聴き取れたのが素直に嬉しく思える。

tag : ヤナーチェク スクリャービン スティーヴン・ハフ

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コープランド/ピアノ作品集
コープランドのピアノ作品で代表的な曲は、たぶん《ピアノ・ソナタ》(1941年)、《ピアノ・ヴァリエーションズ》(1930年)、《ピアノ・ファンタジー》(1957年)。他に《ピアノ協奏曲》と小品が10曲ほど。
ピアノ作品の全曲録音はほとんどなく、コープランド作品の多くを初演した作曲家・ピアニストのレオ・スミットによるピアノ独奏曲全集盤(SONY)が出ている。
原盤は廃盤になっているらしく、最近リリースされた『コープランド:管弦楽作品、ピアノ独奏曲作品集』に収録されている。

The Aaron Copland Collection: Orchestral Music and Music for Solo Piano (Sony Classical Masters)The Aaron Copland Collection: Orchestral Music and Music for Solo Piano (Sony Classical Masters)
(2013/10/15)
Various Artists(Piano: Leo Smit)

試聴ファイル(ピアノ曲のみ:Young Pioneers: Complete Music for Solo Piano)

<ピアノ独奏曲集(DISC3&4)>
滑稽なスケルツォ(猫とねずみ)/Scherzo Humoristique: The Cat and the Mouse (1920)
ピアノ・ヴァリエーションズ/Piano Variations (1930)
夕べのそよ風/In Evening Air (1966)
パッサカリア/Passacaglia (1922)
ピアノ・ソナタ/Piano Sonata (1939-41)
2つのピアノ小品/ Two Piano Pieces (1982): 1. Midday Thoughts,2. Proclamation
3つのソネット/Three Moods (1920-1921):1. embittered,2. wistful,3. jazzy
小さなポートレート/Petite Portrait (1921)
センチメンタル・メロディ/Sentimental Melody (1926)
ピアノ・ファンタジー/ Piano Fantasy (1955-57) : I. Slow- II. Rubato- III. Beginning a little slowly IV. Quite fast and rhythmic- V. Suddenly Fast- VI. As at first
4つのピアノ・ブルース/. Four Piano Blues (1926-48): 1. Freely Poetic 2. Soft and Languid (for Andor Foldes) 3. Muted and Sensuous (for William Kapell) 4. With Bounce (for John Kirkpatrick)
真夏の夜想曲/Midsummer Nocturne (1947)
ヤング・パイオニアーズ/The Young Pioneers (1936)
日曜の午後の音楽/Sunday Afternoon Music (1936)
田舎道を下って/Down A Country Lane (1962)
夜想/Night Thoughts (Homage to Ives) (1972)
ピアノ:レオ・スミット
録音:1978~1993年

珍しい録音は、世界初録音の《ピアノ・ソナタ ト長調》(1921年)が収録されているRamon Salvatoreの『Copland Piano Music - Romantic & Modern』

Copland Piano Music: Romantic & ModernCopland Piano Music: Romantic & Modern
(2011/5/10)
Ramon Salvatore

試聴ファイル

<収録曲>
Piano Sonata in G Major for piano (1921)
 I. Allegro maestoso
 II. Andante cantabile
 III. Allegro vivace
Sonnet II
Three Moods for piano (1921)
The Cat and the Mouse, scherzo humoristique for piano (1920)
Passacaglia for piano (1922)
Down a Country Lane, for piano (or school orchestra)
Midsummer Nocturne, for piano (1947/77)
Proclamation, for piano (completed by Peerskill 1982; also arr. for orch. by Ramey)Proclamation for piano (1973/82)
Midday Thoughts, for piano (completed by Peekskill, 1962)
Piano Fantasy(1957年)

年代によって作風が変遷していったようなので、曲によって聴きやすさがかなり違う。
1920年代の作品は、調性感があって、ジャズ風のものが多く、とても聴きやすい。
(ラフマニノフみたい?な)ロマン派風の《ピアノソナタト長調》、ちょっとジャジーでコミカルな《The Cat & The Mouse》、ガーシュウィン風の《Sentimental Melody》、《Three Moods》の”jazzy”など。
後年でも、《In Evening Air》や《Midday Thoughts》は調性回帰したのか、普通に聴きやすい。

Aaron Copland: Midday Thoughts (1944/1982) Ramon Salvatore, pianoforte.



《Four Piano Blues》になると、調性感が不安定になり、ブルースにしては内省的。
《ピアノ・ソナタ》(1941年)、《ピアノ・ヴァリエーションズ》、《ピアノ・ファンタジー》になると、調性感が不安定になり、いかにも現代音楽風な作風。
聴いていてそれほど面白くはないけれど、前衛的な難解さはあまりないので、慣れれば普通に聴ける。(でも、繰り返し聴きたいという気にはあまりならない)

Aaron Copland plays Copland Four Piano Blues



Aaron Copland: Piano Fantasy (1957) (Antony Peebles, pianoforte)

tag : コープランド スミット

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にがりと豆乳で自家製豆腐づくり
スジャータ「有機豆乳」と「あらなみの本にがり」で自家製豆腐づくり。

<無調整豆乳>
自家製豆腐に使う無調整豆乳は、大豆固形分10%以上が推奨されている。(8%でも豆腐は作れるらしい)

(大豆固形分10%以上の無調整豆乳)
 スジャータ「有機豆乳」(大豆固形分10%、900ml、214円)
 スジャータ「豆乳+おから のむ大豆」(同10%、900ml、214円、おから入り)
 大塚チルド食品「スゴイダイズ」(同10%、950ml、267円、北海道産大豆使用、おから入り)
 大塚チルド食品「スゴイダイズ」(同14%、125ml、100円、国産大豆、おから入り)
 紀文「豆腐のできる豆乳」(同12%、1000ml、324円、にがり付き)
※価格は近隣小売店の実売価格。


紀文「豆腐のできる豆乳」は、以前使ったことがあり、簡単にお豆腐ができて、お豆腐の味も濃くて美味しかった。
最近は近隣のお店のどこにも置いていない。にがりは自分で調達できるし、価格も高いので、今のところ買う予定なし。

結局、大豆固形分10%以上の無調整豆乳のなかから、価格と濃度とを比べてみて、一番手頃なスジャータ「有機豆乳」を購入。
「のむ大豆」はおからが入っているので、重めの食感の豆腐になるという。
「有機豆乳」におからパウダー(160メッシュの超微粉タイプ)を入れれば、「のむ大豆」に近くなるのでは?

大豆固形分10%未満の無調整豆乳のうち、いつも買っている紀文「無調整豆乳」(同8%以上、1000ml、160円~230円程度)は、濃度が薄いので、今回はパス。
トップバリュ「グリーンアイ/オーガニック成分無調整豆乳」(同9%、1000ml、203円)も濃度が薄い。一度飲んでみたら、紀文製品よりも薄い気がしたし、中国(と米国産)の有機大豆を使っているので、これは普段は買わない。

九州乳業「みどり豆乳 成分無調整」(1000ml、約160円)も、大豆固形分8%(~9%)と薄い。
同社ホームページのQ&Aには、お豆腐が作れると記載されている。
ただし、濃度が薄いので「おぼろ豆腐のように少し柔らかめのお豆腐」。
おからパウダーを入れれば、多少固さと濃さが増したお豆腐ができるはず。
紀文の無調整豆乳と濃度は同じで価格が安いので、今度実験してみる予定。

[2015.12.14 追記]
「みどり豆乳 成分無調整」ににがりを入れて蒸してみると、たしかにおぼろ豆腐みたいな柔らかいお豆腐ができた。
水で洗えないのでちょっと苦みは残っているけれど、口当たりも良く、味もまろやかなで、これはこれで美味しい。
さらに、豆乳50ccに超微粉タイプのおからパウダーを少し(ティースプーンすりきり1杯程度)入れてみると、たんぱく質が増えるので固まるのが速く、硬さも絹こしよりもしっかり。
おからのネットリ感があるので食感は重くなる。固めのしっかりした木綿豆腐が好きなので、私としてはおから入りでも○。
大豆固形分8%の豆乳でも、ちゃんとお豆腐ができることが確認できたので、次は紀文の無調整豆乳を使ってみる予定。


<にがり>
高加水パンづくりのために購入した「あらなみの本にがり」(原液タイプ、100ml、276円)を使用。
水で薄めた希釈ライプよりも原液タイプの方が保存性も良く、一回当たりの使用量が豆乳重量の1%と少量ですむ。
このにがりは価格も安いので、かなりお買い得。

<作り方>
1)冷却豆乳製法
「有機豆乳」のパッケージに書いてある方法:
 冷たい豆乳ににがりを入れて、容器に移し替える。(容量100mlを推奨)
 お鍋でお湯を沸かして蒸気が上がれば、豆乳入り容器を入れて、中火~弱火で10分蒸し、消火後10分放置。
●『おぼろ豆腐』の作り方●(あらなみの本にがり)

豆乳は、おからパウダーなし、おからパウダー3g入の2種類。
豆乳各100mlににがり各1ccを入れた耐熱ガラスカップ2つを用意し、お鍋で蒸すとちゃんと固まってお豆腐ができた。
豆乳の温度は75~80℃くらいが適温で、沸騰させると失敗するらしい。
出来あがったお豆腐は、おぼろ豆腐のようにモロモロと柔らかい。お豆腐らしい味がしっかりしていて、やはり出来立ては美味しい。
おから入りの豆腐の方が、ややしっかりと固まって食感が重たく、おからっぽい味もする。
2つとも美味しくて、水切り豆腐を作る前に味見していたら、ついつい全部食べてしまった。


2)温豆腐製法
インターネットで調べてみると、温かい豆乳ににがりを入れて作る方法もある。
「温豆乳製法」で作ってみると、お鍋で加熱した豆乳の温度をこまめに測らないといけないし、温度が低くなると固まらないところが残っているし、ちょっと手間がかかる。
「冷却豆乳製法」の方が固まりやすく、温度計で豆乳の温度をいちいち測らずとも、お鍋で蒸せば失敗しなかった。
出来上がった豆腐の味の違いは、私の鈍い舌ではよくわからなかった。(両方の豆腐を同時に食べ比べてみれば、わかるかも)

豆腐の作り方[かわしま屋]
絶品!手づくり豆腐[All About]
木綿豆腐の作り方[つくる楽しみ](あらなみの本にがり使用)


<水切り豆腐>
そもそもの目的は、水切り豆腐と納豆を混ぜて「マクロビチーズ」を作ること。
豆乳200mlににがり2ccを入れて、今度は電子レンジで加熱。
器が大きくなると、均一に固まりにくいのか、中央部がなかなか固まらなかったので、にがりを追加してから蒸し器でも蒸して、ほぼ固まった。

ザルに敷いた厚めの天ぷら敷紙でお豆腐を包んで、上から重しを載せると、透明のやや黄色っぽい水がどんどん出てくる。
かなりしっかり水切りしたので、200mlの豆乳からできた水切り豆腐は60gくらい。
歩留まり率30%と、とても小さいお豆腐になってしまった。
出来上がった水切り豆腐は、ネットリとした食感で味も濃厚。豆腐というよりも、豆腐クリームみたい。
これで「マクロビチーズ」を作ると、豆腐の味が濃すぎて、硬いクリーム状で、チーズぽさが少ない。
しっかり水きりしたお豆腐は、納豆を混ぜずにそのままデザートとして食べるに限る。

鍋で作る*ざる豆腐の豆乳浸し
クックパッドのレシピでは、25分水切り後、豆乳200ccで72gの豆腐ができている。(にがりが豆腐重量比1.25%と少し多め)
やはり、にがりで作る自家製豆腐は、歩留まりが悪く、水切り豆腐にすると豆腐重量の3倍前後の豆乳が必要になる。


<結論>
そもそも、豆乳400ccで市販の木綿豆腐のような自家製豆腐が400gできると思っていたのが、大きな間違い。
豆乳400ccで作ったお豆腐を水切りせずにそのまま食べれば、おぼろ豆腐(寄せ豆腐)。
それを型に入れて固めれば絹豆腐、さらしの入った型で重しを載せて固ながら水切りしたら、木綿豆腐。
固めの木綿豆腐なら、200gとか250gくらいしかできないのではないかと。
それでも、出来立ての自家製豆腐は美味しいので、時々作って食べたい。

自家製豆腐を使って、「マクロビチーズ」を作るなら、水切りし過ぎずに、かなり固めの木綿豆腐くらいのお豆腐を使う方が良い。
でも、もともと歩留率が低いので、市販豆腐を使った方がずっと便利。
それに、市販のちょっと濃度の薄めの豆腐の方が、納豆と混ぜ合わせて数日置くと、チーズっぽい味がして美味しい。

結局、マクロビチーズ用の豆腐は市販豆腐を使い、自家製豆腐をそのまま食べるなら、豆乳&にがりで手づくり、と使い分けることにした。



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関連情報
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【凝固剤】
家庭で作る豆腐用凝固剤は、にがりがポピュラー。
豆乳から作る豆腐の歩留まりが悪いのは、凝固剤として、にがりを使ったため。

厚生省が豆腐用凝固剤として許可しているのは、塩化マグネシウム(にがり)、硫酸カルシウム、塩化カルシウム(すまし粉)、グルコノデルタラクトンの4種類。
現在豆腐に用いられている凝固剤は硫酸カルシウムが多いらしく、軟らかい豆腐になる。
グルコノデルタラクトンは、加熱によってグルコン酸に分解されるため少し酸味が残り、きめの細かい軟らかい豆腐ができるので、絹豆腐向き。

a)塩化マグネシウム
「にがり」の主成分。
にがりが一番保水力が低いので、出来上がる豆腐が小さくなる。
豆腐の味は良い。反応が早くすぐに固まる。
温度やかき混ぜ方によって、固まりかたが変わる。
同じ重量の豆腐を作ろうとすると、にがりを使う場合は必要な豆乳の量が多くなる。(なので価格も高くなる)

[2015.11.4 追記]
最近では、「乳化にがり」という新製品を使った豆腐がかなり出回っているらしい。
「乳化にがり」は、にがりを乳化剤や油でコーティングしたもの。高温で豆腐を凝固させるため、製造工程が短縮できて製造ロスも減るという便利な代物。
問題は、食品表示上は「粗製海水塩化マグネシウム(にがり)とだけ表示されていること。(加工助剤は表示が免除されるため)。
「乳化にがり不使用」と表示している製品はわずか。
乳化剤の入ったものはなるべく買わないようにしているのに、表示を確認しても、乳化にがりを使っているかどうかはほとんど判別できないのが悩ましい。価格で判別できるともいえないようだし...。
「乳化にがり」が使われているのか拘るなら、メーカーに問い合わせするしかない。
(参考情報:表示上は判別がつかない乳化にがりについて[クミタス])


b)硫酸カルシウム
「澄まし粉」の主成分。凝固しやすい、歩留まりがよい。
豆乳がかたまりやすく、保水力もあるので、にがりを使ったお豆腐よりも重くなる。
豆乳を固める温度も幅広く、扱いやすい。

c)グルコノデルタラクトン
加熱するとグルコン酸に加水分解し、pHの低下によって、大豆たんぱくを凝固させる。
多少水分が多くても固まるし、反応速度が遅い。豆乳を固める温度も幅広い。


(豆腐の収量)
美味しい豆腐づくりの条件[佐白山のとうふ屋]
にがり:大豆2kg ⇒ 豆腐2.5kg。
硫酸カルシウム:大豆1kg ⇒ 豆腐4kg
グルコノデルタラクトン:にがりの5~6倍量の豆腐ができる。

HOW TO 商品編>豆腐[ナチュラル・ココ]
天然にがり:乾燥大豆60kg ⇒ 400gの豆腐が350個できる。
グルコノデルタラクトン:大豆60kg ⇒ 400gの豆腐が750個以上できる。

タンパク質の凝固[北海道立理科教育センター]
凝固剤として天然のにがりを使用すると,他の凝固剤と比べて収量は減少、風味が豊か。
乾燥大豆100gから出来る豆腐の重量:
天然にがり ⇒ 約240g
硫酸カルシウム ⇒ 約330g
グルコノデルタラクトン ⇒ 約400g


【製法】
市販豆腐豆腐の製法は、2種類。自家製豆腐でも同じ。

a)冷却豆乳製法
冷たい豆乳ににがりを豆乳してから、75~80℃くらい加熱する。

b)温豆乳製法
冷たい豆乳を70~80℃くらいまで温めてから、にがりを入れる。昔ながらの製法。
「冷却豆乳製法」に比べて、豆腐のうま味や甘みが豆腐に残りやすい。
難点は、豆乳が熱いうちににがりを入れるため、にがりの反応が早くすぐに豆腐状に固まってしまい、ムラができやすい。

豆腐へのこだわり[おかめ納豆 タカノフーズ株式会社]


【消泡剤】
消泡剤は市販豆腐でよく使われている。(家庭でつくる自家製豆腐には使わない)
砕いた大豆を加熱すると出てくる泡を取り除くと、歩留まりが悪くなり、豆乳量が減る。
文字通り、この泡を消すための使われる添加物。
原料は、高酸化油、グリセリン脂肪酸エステル、シリコーン樹脂のいずれか。

店頭で見てみると、相対的に安い豆腐には、消泡剤がほぼ使われている。
最近は「消泡剤不使用」をパッケージに明記している製品も増えている。
豆腐の味は、原料の大豆の味が一番大きく影響するようなので(さらに豆乳の濃度、凝固剤、製法の違いも影響する)、消泡剤を使うと豆腐の味が悪くなるというわけではなさそうだとしても、原材料名を見ていると、消泡剤を入ったお豆腐を積極的に買いたいとは思わなくなる。
(といっても、代表的な乳化剤でもあるグリセリン脂肪酸エステルは、多くの加工食品(マーガリン、コーヒークリーム、生クリーム、チョコレート、ケーキ、アイスクリーム、パン、めん類など)に使われているので、乳化剤入りの製品はできる限り避けているとはいえ、たまには買うことがある。)
ただし、消泡剤は、加工中に消滅またはごく微量が残存するため、食品衛生法上では加工助剤となり、原材料表示が免除されている。表示する場合は、物質名表示を義務付け。
パッケージに消泡剤が表示されていなくても、消泡剤を使っている製品はある。そういう意味では、「消泡剤不使用」「消泡剤無添加」と明確に表示されている製品を買うのが確実。
厚揚げ・うす揚げ・がんもどきでも、相対的に価格が安い製品だと消泡剤が使われていることが多い。

※とうふやさんのブログの記載によれば、「そもそも泡とは、本来、灰汁(アク)ですので料理の基本通り、とらないといけません。消泡剤で泡を消すことは灰汁(アク)が豆腐に混入して灰汁入り豆腐となり、また消泡剤を使用するとにがりが余計に多く入りますので豆腐の味がくどくなります。」[出典:くぼさんのとうふ]


<参考サイト>
豆腐の添加物を知る[一般財団法人全国豆腐連合会(略称「全豆連」)ホームページ]
ミケランジェリ ~ ショパン/バラード第1番、スケルツォ第2番
一時期ミケランジェリのCDコレクターをしていたので、結構いろいろ録音は聴いていたのに、全く聴いた覚えのないのがショパンの《バラード第1番》と《スケルツォ第2番》。

最近初めて聴いたミケランジェリのバラードとスケルツォには驚き。
背筋がゾクゾクっとするような甘美な陶酔感と、怜悧な冷たさの両方を感じてしまった。
緩徐部分のテンポとアーティキュレーションも独特で、かなり特異なショパンに私には思える。
ため息をつくような柔らかな弱音には、(ツィメルマンが指揮振りで演奏したコンチェルトのように)やや病的に思えるくらいに、幽玄というか妖しげな繊細さが漂っている。
クールな美音には妖艶さと同時に金属的な怜悧な鋭さと冷たさが肌に触れるような怖さがある。(この冷たさはラヴェル風な気がしないでも)
フォルテで盛り上がっていくところは、硬質の力強いタッチで釘を打ち込むように鋭く、緩徐部の弱音とのコントラストが鮮やか。
華やかで哀愁を帯びたロマンティックな演奏とは異質で、耽美的なピアノの音と怜悧さに漂う魔力的な魅力に幻惑されてしまう。


ミケランジェリ ショパン バラード第1番 op.23



FEDERICO CHOPIN.- Scherzo Nº 2 in Flat minor Op. 31



ミケランジェリのクールな美音を聴くなら、DG盤の8枚組BOXセット。
ミケランジェリのCDコレクターをしていた7年前くらいに購入し、その後蒐集熱もすっかり醒めて処分してしまったのに、保存しておいたWAVファイルでショパン(とドビュッシー)を聴いてから、バカな私は同じBOXセットを買い直したのだった。
(WAVファイルを音楽CDにコピーしても、プレスした市販CDよりも早く劣化すると聴いたことがあるので)

The Art Of Arturo Benedetti MichelangeliThe Art Of Arturo Benedetti Michelangeli
(2003/04/08)
Arturo Benedetti Michelangeli

試聴ファイル

<収録曲>
モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番、第15番、第20番、第25番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、第3番、第5番「皇帝」、ピアノ・ソナタ第4番
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番D.537
ショパン:マズルカ(抜粋)、前奏曲第25番、バラード第1番、スケルツォ第2番
シューマン:謝肉祭、ウィーンの謝肉祭の道化
ブラームス:4つのバラード
ドビュッシー:前奏曲集第1巻・第2巻、子供の領分、映像第1集・第2集
(収録曲リスト/HMV)

tag : ショパン ドビュッシー ミケランジェリ

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「にがり」を使ってチャバタ風食パンを焼く
自家製豆腐と「チャバタ風食パン」をつくるために、「あらなみの本にがり」を購入。
にがりには、原液タイプと希釈タイプがあり、原液タイプはマグネシウム含有量が多く濃度が高いため、使用量が少なくてすむので低コスト。
それに、開封後でも常温で長期保存できる。(賞味期限まで保存するとすれば、2年前後)
近隣の店舗では、割高な希釈タイプを1種類しか置いていない。ようやく数駅離れたダイエーで「あらなみの本にがり」(100ml)が約270円で販売中なのを見つけた。ネットで買うよりも送料不要なのでお得だった。

あらなみの本にがり100mlあらなみの本にがり100ml
(2015/7)
赤穂あらなみ塩


<栄養成分表(100mlあたり)>
エネルギー 0kcal
たんぱく質 0g
脂質 0g
炭水化物 0g
ナトリウム 2900mg
カルシウム 2200mg
マグネシウム 4600mg
カリウム 3600mg



ホームベーカリーで「チャバタ風食パン」

ホームベーカリーで、高加水パンの「チャパタ風食パン」(や「ロデブ風食パン」)を作るときに、加水率が85%以上にすると、硬度300レベルに硬水を使わないと生地がダレてしまう。(加水率80%なら、軟水でも上手く焼ける)
硬水を使うときは、水道水(軟水)に高硬度のコントレックスを混ぜるか、中硬度のエヴィアンとかを全量使う。
500cc~1Lサイズのペットボトル入りの硬水を買っても、普段はミネラルウォーターは飲まないし、開封後は長期保存できなくて無駄になる。

出来上がりが変わらないとすれば、コストと保存性を考えれば、原液タイプのにがりを使った方が良い。
理屈から言えば、ミネラルの多い「にがり」を普通の水道水に適量混ぜると、高加水パンづくりに向く硬水になる。
計算上、200ccの水道水(一度煮沸している)に「あらなみの本にがり」を0.25ccほど投入すると、エヴィアンレベルに硬水化する。
にがりが多すぎると苦みが出るので、さらに、ミネラルが適度に多い塩(私は「赤穂の天塩」使用。「ゲランドの塩」などでもOK)を加えれば、生地の引き締め効果が高くなる。
加水率が90%近くても、生地がダレないし、発酵不足になることもなく、気泡のたくさん入ったパンがきれいに焼けるはず。

(1)イーグル&薄力粉使用
にがりを使って失敗したら嫌なので、最初はリスドォルは使わず、イーグル150gと薄力粉30gに塩3.5g、モルトパウダー約0.2%(粉の重量に対して)、水160cc弱、ドライイースト1.0gという配合で、実験。HBはパナソニック製SD-BH106、食パンコース。
エヴィアンを使ったときと同じように、生地がダレない。これで、「にがり」(3滴。0.25ccくらい)を入れると、ちゃんと硬水化するのがわかって安心。
よく膨らんで、ふっくらした小さな気泡はたくさん入っていたけれど、クラムは普通のフランスパン風。
チャバタ特有の糊状でツヤツヤしたクラムではなくて、パンとしては問題なく食べられるけれど、「チャバタ(風)」とはいえない。

(2)リスドォル
次に、リスドォルを使って同じ配合で焼いてみると、これは成功。
捏ねているときはかなりドロドロしていたので、失敗かも....と思ったけれど、20分近く捏ねていたら、パンケースの底が見えるくらいには、グルテンが出来て生地がまとまった。
焼きあがりの膨らみは若干悪かったけれど、エヴィアンを使った時のように、クラムは蜂の巣のような細かな気泡が入り、糊状でツヤツヤして弾力があって、独特のお餅みたいな食感。クラムも粉の味がしっかりしていて美味しい。
やはりフランスパン専用粉でないと、チャバタ(やロデブ)は上手く焼けないらしい。

フランスパン専用粉なら、リスドォルよりもオーベルジュの方が吸水も良く、もちもち感があって、味もしっかりしている。
リスドォルを使い切ったら、オーベルジュを購入予定。
オーベルジュは、近隣のカルディで取り扱っていないので、富澤商店のオンラインショップか、JR大阪三越伊勢丹(今は「「ルクア1100(イーレ)」)の地下にあるお店で購入している。
志賀シェフのレシピでは、「タイプF」を使っていたけれど、富澤商店では販売していない。

[2016.5.22 追記]
オーベルジュ使用。風味がよくなるかも.と思って、塩麹小さじ2杯追加。
塩麹の分も入れれば、加水率は85%近い。
クラストは天辺がふわふわと空洞して、まだらな焼色。
クラムは、小さめの気泡がたくさん入って、糊みたいにツヤツヤ光って、リスドォルと同様に上手く焼けた。
オーベルジュで焼いたフランスパン風食パンと比べると、クラムに粉の甘みが感じられるのは、塩麹効果?
今度はフランスパン風食パンコースで、塩麹を加えて実験してみたい。




(3)キタノカオリ
「シニフィアン シニフィエ」で販売しているチャバタの手捏ねレシピでは、キタノカオリを使用。
志賀シェフの手捏ね用レシピでも、キタノカオリを使っているけれど、加水率は100%。
以前ホームベーカリーの食パンコースで作ったときは、加水率90%と80%で蜂蜜使用。両方とも上手く焼けていた。

今回は、加水率90%で砂糖不使用、モルトパウダーとにがり使用(コントレックスの代わり)で、天然酵母コース使用。
天然酵母コースだと、ドライイーストが少なすぎたか、水分が多すぎたか、またはその両方なのか、発酵不足で台形のパンが焼きあがり。
クラムが糊みたいにツヤツヤ、水分過剰で「ういろう」みたいにネバネバモチモチ。
パンと思わなければ、小麦粉でこんなにモチモチするという面白さがあって、これはこれで美味しい。
加水率85%にすると、ちゃんとパンらしく焼き上がって、大きな気泡も入って、ふわふわでちょっとモチモチ。断面のツヤツヤ感は少なくなっている。
ふわふわしたパン自体が好きではないので、失敗作のはずの加水率90%の「ういろう」みたいなクラムの方が美味しかった。
今回はイースト少量の天然酵母コースで焼いたので、次は普通の食パンコースでイーストも増量してみよう。

(配合)
キタノカオリ 170g
水       153g(90%)
モルトパウダー 3/4cc(=1ccの軽量スプーンの3/4)
safドライイースト 小さじ1/5(=1ccの軽量スプーンで一さじ)
塩       3gほど
にがり 2滴(=0.16ccくらい))
天然酵母コース使用。


食パンコースで加水率85%(浄水がこれだけしかなかった...)で焼く。
天然酵母コース(加水率85%)よりもいくぶんどっしりして、大きな空洞が少なく、クラムも糊ぽいツヤがある。
味も甘みがあって、天然酵母コースよりも美味しい。
次回は加水率90%で試してみよう。

(配合)
キタノカオリ 170g
水       145g(加水率85%)
モルトパウダー 3/4cc(=1ccの軽量スプーンの3/4)
safドライイースト 小さじ1/4(=1.25ccの軽量スプーンで一さじ)
塩       3gほど
にがり 2滴(=0.16ccくらい))
食パンコース使用。


<参考情報>
「ロティ・オランの高加水パン」でチャバタ。
手捏ねで作ったチャパタの写真が載っている。
ホームベーカリーで焼いたチャバタは、、高さが15cm以上の食パン風。
クラムの断面は、写真よりは少し小さな気泡がたくさんあって、天辺は気泡が大きい。写真と同じく、ツヤツヤしていて、お餅みたいな粘りがある。


<過去記事>
「にがり」で自家製硬水

tag : ホームベーカリー

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アファナシエフ ~ ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第30番・第31番・第32番
私が昔から避けているピアニストは何人かいるけれど、例外的に印象が180度変わったのがアファナシエフ。
ただし、最近の録音に限ってのこと。今になっても、定評あるDENON盤ブラームスなど昔の録音までまた聴きたいとは思わない。
足を引き摺るような遅いテンポと、三途の川に佇んでいるような陰鬱な雰囲気は、私には全然受け入れられない。

今後一生聴くことはないだろうとずっと思っていたけれど、Youtubeでベートーヴェンのライブ録音(2003年、サントリーホール)を聴いてみると、印象がコロっと変わってしまった。(本当に180度転換)
ライブ特有の音の瑞々しさと臨場感が伝わってきて、澄んで伸びやかな音に惹き込まれていく。
テンポも遅めではあっても、昔のような異様さを感じることはなく、不気味な雰囲気も微塵も無く。
逆に、透明感と自由な開放感さえ感じられるくらいに、私には別人のように演奏が劇的に変わっていた。
喩えていえば、内に閉じた世界でのモノローグから、窓が開け放たれて訥々と歌が流れ出してきたかのような。
今年6月の来日公演時のインタビューを読むと、ずっと昔のブラームスを録音した頃とは、内面的に大きな変化があったらしく今から10年以上前の演奏とはいえ、その頃のメンタリティが現われているように思える。
全く予想外に感動するものがあったので、すぐにCDを注文。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30・31・32番 Liveベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30・31・32番 Live
(2004/3/20)
ヴァレリー・アファナシエフ

試聴ファイルなし
 (若林工房のCDには、試聴ファイルがないのが残念。ブラームスの再録音も聴いてみたいんだけど)


どの曲もテンポがリズムが揺らぐので、流麗というわけではないのだけれど、歌があるというか、内面から湧き出すものを感じるので、かえって自然に(英語で言う”spontaneous”という感覚だろうか)に思える。

やや素っ気無さのあるタッチで、時々突っかかって立ち止まるかのようなフレージング、頻繁に揺れるテンポとリズムのために少し崩れた拍節感などは、高橋悠治の演奏に似ている気がしてきた。
作曲もするし、数冊の著書も出している物書きでもあるアファナシエフは、専業ピアニストの演奏とはどこか違っていて、作曲家がピアノを弾くという行為に近いのかも。

第30番は、第1楽章が遅めのテンポとタッチもあまり軽やかではないタッチのせいか、飛翔するような軽やかさがなくて、ちょっと重たい感じはした。(慣れたら気にならないけど)
第2楽章もテンポはやや遅めながら、力感のあるしっかりした打鍵で、第1楽章とは逆に力強さと威厳のようなものも感じられて、演奏が曲想にぴったり。


一番気に入った演奏は第31番。第1楽章は、ゆったりと寛いだような悠然さと穏やかな情感が心地良い。
第2楽章もテンポは遅いけれど、一音一音克明なフレージングで骨格がくっきり。
第3楽章は、遅めのテンポながらも情感過多にならずに静かに淡々としたなかに抑制した悲痛が漂うアリオーソ、訥々とした歌が流れるような爽やかなフーガ、淡い哀感を帯びた2度目のアリオーソとその最後でゆっくりと連打する和音の力強く深い響き、力感過多になることなく柔らかな開放感と明るさがさしこむコーダ。
昔の録音した曲を聴くと、ピアニスト(の解釈や感情)が曲に覆いかぶさって本来の曲とは別物に思えたけれど、今はピアニストが曲と対話しているかのように曲本来の自然な姿が浮かびあがってくるように思える。


ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 作品110 アファナシエフ
(2003年10月27日、Valery Afanassiev, piano live at Suntory Hall, Tokyo)



第32番も全体的にテンポは遅め。
第1楽章は、オドロオドロしいところはなく、曲と真正面に向き合って対峙しているように力強い。緩徐部分はテンポを落として、瞑想のなかに沈むような。
昔のアファナシエフなら、もっと悪魔的というかオカルト的に弾いたかも?
第2楽章で印象的なのは、第3変奏。遅いテンポでもしっかりとした打鍵で力強く悠然と飛翔するように、伸びやかな音が空間に広がっていく。
続く第4変奏もゆったりとした足取りで、高音の響きが幻想的。
最期のコーダの高音も、今まで聴いたどの録音とも違って、別世界からエコーしてくるようなどこか不思議な響きに私には聴こえる。
フレージングは流麗というよりは、跳躍部分で一瞬空白が入ったりして無骨で訥々としたところはあるけれど、なぜか人間らしさが感じられて、技巧優れたピアニストの立て板に水のような流麗な演奏とはまた違った味わい。


後期ソナタの最新録音は、『東京ライヴ2014 ベートーヴェン&シューベルト』。
上のCDよりもさらに11年後の録音なので、今のアファナシエフがほぼリアルタイムで聴ける。
シューベルトの最後のソナタD960と《3つのピアノ曲》をカップリングした2枚組み。
シューベルトは聴かないので、ベートーヴェンだけ分売してくれたら買いたいんだけど。

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30、31、32番、シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番、他 アファナシエフ(2014ライヴ)(2CD)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30、31、32番、シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番、他 アファナシエフ(2014ライヴ)(2CD)
(2015年05月16日)
ヴァレリー・アファナシエフ



ついでに、ベートーヴェンの3大ソナタ集(悲愴、月光、熱情)の録音も試聴。
こちらは後期ソナタのような感動はなかったので、CDは買わない。
ベートーヴェン初期~中期のピアノ・ソナタは、内容・構造とも後期ソナタに比べるとはるかにシンプルなので、アファナシエフの演奏の方が”立派”すぎて、曲を追い越しているような感覚がする。
やはり後期ソナタは凄い曲なのだと改めて思ったのだった。

ベートーヴェン:悲愴・月光・熱情(初回生産限定盤)(DVD付)ベートーヴェン:悲愴・月光・熱情(初回生産限定盤)(DVD付)
(2015/5/27)
ヴァレリー・アファナシエフ

試聴ファイル


<インタビュー記事>
ヴァレリー・アファナシエフ(2015.06.25)[伊熊よし子のブログ]
ヴァレリー・アファナシエフ(2011.09.19)[伊熊よし子のブログ]

tag : ベートーヴェン アファナシエフ

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イッサーリス&ハフ ~ チェロソナタ集(ブラームス、ドヴォルザーク、スーク)
秋めいてくると、聴きたくなるのはブラームス。
2つのチェロソナタのうち、第1番の録音を持っていなかったので、CDを買おうと思って探してみると、イッサーリス&ハフの『ブラームス/チェロソナタ集』(hyperion盤)が出ている。
第1番・第2番の両曲とも収録されているし、チェリスト・ピアニストとも好きなので、これが良さそう。
でも、このCDジャケットに見覚えがあるような...。CDラックを探したら、やっぱり持っていた。いつ買ったかも全然覚えていないし、聴いた記憶が全くない。
でも、CDを買わなくて良くなったので、なぜか得した気分。(実際は、全然得していないけど)

Johannes Brahms : Cello SonatasJohannes Brahms : Cello Sonatas
(2013/02/10)
Steven Isserlis (cello), Stephen Hough (piano)

試聴ファイル

<収録曲>
ブラームス/チェロソナタ第1番(Op.38)、第2番(Op.99)
ドヴォルザーク/森の静けさ(Op.68 No.5)、ロンド(Op.94)
スーク/バラード(Op.3 No.1)、セレナード(Op.3 No.2)

Johannes Brahms—Cello Sonatas—Steven Isserlis (cello), Stephen Hough (piano)

プロモーション音源に収録されているのは、チェロソナタ第1番第1楽章、森の静けさ、セレナード、チェロソナタ第2番第1&第3楽章の一部。《セレナード》がとっても愛らしい。


ブラームスのチェロソナタ第1番は何度も聴いたことがあるのに、ヴァイオリンソナタほどには好きではなかった。
このCDで聴くと、今までとは印象が違って、私の好みにぴったり。
陰翳とパッションが交錯するところはいつものブラームスの世界。
イッサーリスの渋いチェロの響きはもともと好きだし、ピアノは大好きなハフだし、ピタっと来ないわけがない。
特に第3楽章は、ヴァイオリンソナタ第3番の終楽章みたいに、暗い情熱が激しくほとばしってゾクッとしてくる。

Johannes Brahms. Cello Sonata No.1 in E minor, Op.38 (3)




カップリングされていた曲のなかでは、初めて聴いたドヴォルザークの《Silent Woods/森の静けさ》が一番気に入った曲。
この曲には、イッサーリスの落ち着いた深みのあるチェロの響きがとても似合っている気がする。


Steven Isserlis performs Dvorak's 'Waldesruhe' (Silent Woods) [Sinfini Session] Video

tag : ブラームス イッサーリス スティーヴン・ハフ

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ローカルなお店の話題
パンとおやつは、ほとんど自家製なので買うことはあまりないけれど、評判の良いお店があると、味見のために時々買っている。

最近見つけたのは、ちょっとお洒落で美味しい小さなブーランジェリ「Les pains favoris(レ パン ファボリ)」。
レ パン ファボリ (Les pains favoris)[PAN POTA!]
パンとお店と“私”のストーリー/Les pains favoris 店主 石原 純子さん[PAN POTA!]
Les pains favoris レ パン ファボリ - Facebook

百貨店に入っているベーカリーショップのようなシンプルで洒落た雰囲気の店内に食パン、惣菜パン、菓子パンが少しずつ並べられている。
価格はあまり高くはないけれど、全体的にパンは小ぶり。
合成添加物無添加らしく、天然酵母パンも数種類。
この界隈で天然酵母パンを作っているベーカリーは少ないので、ちょっと珍しい。

私が買ったのは、北海道産小麦使用の天然酵母食パンと、バケットトラディション(ハーフサイズ)。
自家製天然酵母を使ったらしき食パン(1斤)は、天然酵母独特のしっとりした食感と風味があり、結構重みもあって、300円(税抜)とかなり安い。
天然酵母食パンは、500円前後くらいのをよく見かけるので、これはとってもお買い得。

バケットトラディション(ハーフサイズ)は、120円(税抜)。くるみ入り(ハーフサイズ)は170円。
風味も味もしっかりしていて美味しい。ホームベーカリーで焼くフランス風食パンよりも、当然のこととはいえ、はるかに美味。
やっぱりフランスパンは、きちんと作っているベーカリーショップの焼き立てを買うのが一番。(袋入りのフランスパンは、1本300円以上する石窯焼きで材料が良くても、風味も味も弱くて全然美味しくない)
重さが100gもなくて小さめ。もう少し重かったら嬉しいけど。


                             

大判焼といか焼のお店「しんたろう」。
京阪電鉄の広報誌に載っていたし、行きつけの美容院のオーナーと美容師さんもオススメのお店。
たこ焼きやお好み焼きを店先で焼いている町の個人商店はほとんど消えてしまったけれど、安くて美味しいので、ず~っと昔から繁盛しているらしい。(たぶん私が子供だった頃から)
お客さんが次々とやって来るので、お店の前に数人待っている。
近くの住民だけでなく、まとめ買いしている会社員風の人もいた。

大判焼80円、いか焼(卵なし)100円、いか焼(卵あり)150円。
大判焼の餡は、かなり柔らかい粒餡。皮は三笠風にやや薄め。(私は「御座候」の回転焼風の皮が厚くて餡も固いのが好きだけど)
いか焼の生地は薄くてもちもち。(たぶん片栗粉を入れていると思う)
有名な阪神百貨店のいか焼きと比べて、ずっと安くて、この味ならお買い得。

散策マップ[京阪電車の沿線情報誌「K PRESS」2015年11月号]
しんたろう[食べログ]
しんたろう いか焼き、他[千林商店街あれこれ日記]

Panasonic スモーク&ロースター けむらん亭
Panasonicが新発売した「スモーク&ロースター けむらん亭」。
マイコン制御のフィッシュロースター「おさかなけむらん亭」に、スモーク機能を追加した製品。
スモーク専用鍋は多数あるけれど、マイコン式スモーカーは今まで見たことがない。

Panasonic スモーク&ロースター けむらん亭 ブラウン NF-RT1000-TPanasonic スモーク&ロースター けむらん亭 ブラウン NF-RT1000-T
(2015/7)
パナソニック(Panasonic)

スモーク&ロースター けむらん亭 NF-RT1000[パナソニック公式サイト]

燻製時は加熱時間を設定するだけで、あとは機械におまかせ。
コンロみたいに温度制御がでいないので、熱燻専用。温燻・冷燻はムリ。半熟たまごの燻製は難しそう(燻製時間を短くしたらできるかも)
普通のスモーカーは、フタを取ると、燻し煙がモクモクを立ち上がるのに、「けむらん亭」は名前の如く、「オートクリーン」モード搭載で、除煙・脱臭する。
その仕組みは、「庫内ファンで煙を触媒フィルターへ誘導。触媒が有機物(油、煙、におい等)の酸化・分解を 加速して、無色・減臭の気体として外部に排出」。

価格は約2万5千円。
新発売なのでそのうち多少値下がりするだろうけど、スモーク専用鍋なら数千円~1万円くらい。

燻製だけが目的なら、今使っている専用スモーカー「ソト(SOTO) いぶし処 スモークポット」で十分用が足りている。
燻製の薫り自体は好きなので、煙が多少漏れて家中に立ち込めても、全然気にならない。

ロースター兼用と思えば、購買意欲が多少そそられるのだけど、今持っているアイリスオーヤマのセラミックロースター(ガスコンロで使う大きなグリルプレートみたいなもの)も月に数回使うだけ。
それも、焼きそば、焼き芋、餃子とかが多いので、今のところ買い換える必要がない。
面白い製品でも、それほど頻繁に使わないので、(もっと安くならない限り)たぶん買う気にはならない。


<試用レポート>
煙らない&ニオイも少ないって本当? 燻製作りの難易度と実力を徹底検証!!部屋で燻製が作れる“世界初”のロースター「けむらん亭」を使ってみた![価格.comマガジン]
燻製するとムラ無く茶色く色づいて、出来上がりはかなり良さそう。
「ニオイはするが、煙はまったく視認できず」ということなので、やっぱり臭いは漏れるらしい。
どのみち、燻製したものを取りだせば、臭いが室内に多少漂うのは、防ぎようがないけど。
ロースターとして使うとすると、下側についているシーズヒーターでは、上面ほどに焦げ目がつかないらしい。
魚とか肉を両面こんがり焼こうとすると、途中で裏返さないといけないのかも..。(電気式ロースターってそういうものなんだろうか?)

アファナシエフ 『Homages & Ecstasies』
ここ10年くらいに録音したアファナシエフの演奏なら、昔と違って私の好みにかなり合いそうなので、いくつか試聴。
そのなかでは、『Homages & Ecstasies』が選曲・演奏とも感触がかなり良かった。
たしか発売当初に試聴した記憶はあるのだけど、アファナシエフのブラームスが全く合わなかったのでマイナスのバイアスもかかっていたせいか、その時はあまりピンと来くものがなく。
私の好み(と気分)もその頃とは変わっているので、CDで全曲聴いてみると印象が随分違っていた。

オマージュ&エクスタシーオマージュ&エクスタシー
(2009/12/23)
オマージュ&エクスタシー

試聴ファイル
 

1. グレン・グールドへのオマージュ:フローベルガー/トンボー
2. グレン・グールドへのオマージュ:ワーグナー/エルザの夢 (ローエングリンより)
3. セルゲイ・ラフマニノフへのオマージュ:ラフマニノフ/前奏曲 ト長調 作品32の5
4. セルゲイ・ラフマニノフへのオマージュ:ラフマニノフ/前奏曲 嬰ト短調 作品32の12
5. ウラジーミル・ソフロニツキーへのオマージュ:スクリャービン/前奏曲 イ短調 作品11の2
6. ウラジーミル・ソフロニツキーへのオマージュ:スクリャービン/前奏曲 ホ短調 作品11の4
7. ウラジーミル・ソフロニツキーへのオマージュ:スクリャービン/前奏曲 嬰ハ短調 作品11の10
8. ウラジーミル・ホロヴィッツへのオマージュ:シューマン/クララ・ヴィークの主題による変奏曲 (ピアノ・ソナタ 第3番 作品14より 第3楽章)
9. エミール・ギレリスへのオマージュ:グリーグ/ちょうちょう (抒情小曲集 作品43の1)
10. エミール・ギレリスへのオマージュ:グリーグ/孤独なさすらい人 (抒情小曲集 作品43の2)
11. アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリへのオマージュ:ショパン/マズルカ ヘ短調 (J.エキエル版)
12. アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリへのオマージュ:ドビュッシー/雪の上の足跡 (前奏曲集第1巻より 第6曲)
13. オマージュ:リスト/コンソレーション第3番
14. オマージュ:リスト/コンソレーション第5番
15. オマージュ:チャイコフスキー/舟歌 (≪四季≫より 6月)
16. オマージュ:ワーグナー/(主題) 変イ長調 WWV93

選曲は、曲自体に関連性があるのではなく、オマージュしているピアニストに関連性がある曲を収録している。
叙情美しい曲も多いので、秋の季節に聴くアルバムにぴったりかも。
硬質で輪郭のはっきりした音に湿り気があるせいか、クリアで瑞々しい音が綺麗。
でも、流麗というよりは、ゴツゴツとしたひっかかりのあるフレージングなので、他のピアニスト(ハフ、レーゼル、ソコロフなど)の演奏とは違った感覚がする。

気に入ったのは、元々曲が好きな曲なら、スクリャービンの前奏曲3曲、グリーグの《蝶々》と《孤独なさすらい人》、チャイコフスキーの《舟歌》。
スクリャービンの前奏曲では、アファナシエフの硬質の冷んやりした響きが良く映えて、密やかな叙情感もさっぱり。
最初の2曲(第2番、第4番)は、スクリャービンらしい曲。3曲目(第10番)は、何度聴いてもヤナーチェクを聴いている気がする。

afanassiev - 5 - 7. scriabin - preludes, op. 11 nos 2, 4, 10




《舟歌》は、主題部分はそれほどべったりと憂愁濃くはないところが私には良い。
後半に長調に転調して盛り上がるところでも、テンポも遅めでまったりと足取りが重い。
弾けるような煌きや晴れやかさがあまりないけれど、こういう弾き方があっても良いかと。

afanassiev - 15. tchaikovsky - barcarolle





さらに、印象が随分変わったのは、さほど好きでもなかったリストの《コンソレーション第3番》。
耳触りの良い甘くてロマンティックな曲だと思っていたら、そこはかとなく寂寥感が漂って、まるで侘び寂びの世界。
若い頃のエッシェンバッハなら、こういう風に弾いたに違いないと思えるような物寂しさ。(こういう弾き方はわりと好きなので)

afanassiev - 13 - 14. liszt - consolations nos. 3, 5

tag : アファナシエフ ラフマニノフ スクリャービン シューマン グリーグ リスト チャイコフスキー ワーグナー

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初めて食べたちょっと珍しい野菜
甘長とうがらし
「甘長ピーマン」とも言われる。とうがらしなのに、ピーマン?。
語源由来辞典によると、江戸時代に辛いトウガラシがポルトガルから日本に入ってきて、明治期には甘いトウガラシが伝わったため、辛みのないトウガラシを「ピーマン」と言うようになった。英語では「green pepper(グリーンペッパー)」。
名前の通り、長くて細く、長さ10cm前後、直径1~2cmくらい。3本100円ほど。
私が買ったのは、京都産の「伏見とうがらし」や「万願寺とうがらし」ではなくて、高知産「土佐甘とう」。
炒めるとやっぱりピーマンみたいで、これならピーマン食べてもいいかな~。
でも、ガスコンロでそのまま焼いて、お醤油をかけて食べると、ピーマンみたいな苦味がなくて、とっても美味しい。

伏見甘長とうがらし(伏見甘長唐辛子)と甘長とうがらし[旬の食材百科]
土佐甘とう[華珍園]

甘いはずの「ししとう」には、辛いものが混ざっているというので、買ったことがない。
「ししとう」にはなぜ辛いものが混ざるのか[Excite Bit コネタ]

[追記2015.10.23]
先日、ししとうを初めて購入。甘長みたいに美味しかったので、パクパク食べていたら、突然舌がヒリヒリ!
辛いししとうに当たってしまった。
20個中、辛かったのは2つ。1つは、色が赤くなっているので、これは見るからにキケンそうな気はしていたけど、もう一つは普通に緑色で形も悪いことはなくて、これは避けようがない。
ヘタを切れば辛くなくなるという説もあるけれど、油断してヘタも食べていた。
言われてみれば、尾っぽの方を食べている時は、辛くなかった気はする。これから用心して、尾っぽからゆっくり食べていった方が良いかも。




加賀太きゅうり
今年の夏に初めて買った野菜。1本200円くらい。
普通の細いきゅうり3本よりも、この太きゅうり1本の方が可食部は多い。
カットしながら使っても、冷蔵庫保存だと普通のきゅうりよりも日持ちする。
きゅうりと同じように、漬物やサラダに使える。(焼いたり、煮たりしても良いらしい)
種はとって食べるらしいけど、きゅうりと同じように、輪切りにして皮も種もそのまま食べていた。

加賀太きゅうり[金沢:加賀野菜]
加賀太きゅうり(かがふときゅうり/カガフトキュウリ)[旬の食材百科]


黄金千貫
皮と中身は、マロンゴールドみたいな黄土色(ベージュ)。
食感はホクホクして、栗みたいな味がする。
焼いてもねっとりした甘みは出ないので、蒸したり、炊き込みご飯にすると、栗っぽくて美味しい。

黄金千貫/コガネセンガン[旬の食材百科]


シャドークイーン
洒落た名前と黒っぽい外観が珍しくて購入したジャガイモ。
名前のとおり、皮は黒に近い濃い紫で、中身はとっても鮮やかな紫色。
茹でると色が抜けてしまうらしいので、電子レンジで加熱すると、綺麗な紫色のお芋に。
男爵みたいなホクホクした食感で、味も普通のジャガイモのように美味しい。
他の野菜(タマネギ、コーン、ブロッコリー、セロリなど)と一緒にサラダすると、彩りがとても綺麗。
ピンクの実が可愛い「ノーザンルピー」も1袋だけ残っていた。これも買っておけば良かった..。

レッドムーン
「ジャガイモよりサツマイモを思わせるようなコクと優しい甘み」という特徴に魅かれて買ったレッドムーン。
かなりネットリして煮崩れしにくく、濃い黄色が綺麗。シチューとかの煮込み料理によいかも。
たしかにメークインよりも甘みはあるけれど、期待していたほどにはサツマイモっぽくはなかった。

シャドークイーン[旬の食材百科]
レッドムーム[旬の食材百科]
カラフルポテトのかわいい 使い方と発色のポイント[農業・食品産業技術総合研究機構]
じゃがいもの品種一覧表[じゃがいも図鑑]


コリンキー
お盆のお供え用に購入した鮮やかな黄色がとっても綺麗なコリンキー。
小さいかぼちゃくらいの大きさで、1個200円くらい。
かぼちゃの仲間とはいえ、皮がやわらかくてスイスイむけるし、生食できる。(皮も食べられるけど)
焼いても全然甘くならなかったので、塩麹でお漬物にすると、コリコリした食感がおいしい。
冷蔵庫保存だとかなり日持ちするので、かぼちゃみたいに冷凍保存しなくても良いのが便利。
とても気に入ったので、また買おうとしたら、夏野菜なので店頭から消えてしまっていた。残念。来年はたくさん食べよう!

コリンキー[旬の食材百科]
「コリンキー」生で食べるカボチャ/庄内 山の幸17[荘内日報社]
362)コリンキーの食べ方いろいろ。[ミケの「畑へ行こう!」]
コリンキーは熟度によって、食べ方がいろいろ。
いつも食べている熟してないコリンキーは、生でサラダ、漬物にすると食感がコリコリ。
熟すと食感が変わるようなので、生ではなく煮いたり焼いたりした方が美味しいらしい。


すくなかぼちゃ
ローカル百貨店の野菜売り場で、店員のおじさんの「珍しいかぼちゃで滅多に入ってこないし、甘いよ~」という言葉につられて、買ってしまった。(他の奥さんたちも次々に買っていた)
長かぼちゃの一種で、細長い。普通のかぼちゃよりも多少皮は柔らかいので、生のまま包丁でカット。
小さくカットしたものを電子レンジで加熱すると、(ときどき水っぽいことがある)西洋かぼちゃよりもホクホク。
そこそこ甘くて美味しいので、いろいろ使えそう。

宿儺南瓜(すくなかぼちゃ/スクナカボチャ)[旬の食材百科]
岐阜県 Present'S 宿儺(すくな)かぼちゃ[フードアルチザン]
宿儺 かぼちゃ[飛騨伝統野菜と特産野菜]
長いカボチャの品種、甘龍(かんりゅう)/ごっちゃん長南瓜/長かぼちゃ[旬の食材百科]

かぼちゃを買ったときの楽しみは、かぼちゃの種の実も手に入ること。
大きなかぼちゃの半分カットしたのを買ったので、種がいっぱい(200個くらい)入っていた。
殻ごと炒っても食べれるけれど、著しく消化に悪いので、殻は食べない。
電子レンジで加熱すると殻ごと爆発して実が粉々になることがあるので、地道にひとつずつ殻から種を取り出せば、きれいな形で料理に使える。(その分、時間がかなりかかるし、緑色の薄皮が剥げてしまうけど)

絶対綺麗にできる自家製パンプキンシード♪[cookpad]
時間をかけてもいいなら、天日干しすると、綺麗にとれるらしい。

かぼちゃの種の簡単皮むき法[FUTARIGURASHI]
室内干ししたかぼちゃの種の殻を爪きりでカットする方法。
キッチンバサミだと、中の実までカットしてしまったりするので、爪きりというのは良いアイデアかも。

かぼちゃには、面白い形や色の品種がいろいろ。
最近、普通によく見かける「ズッキーニ」もかぼちゃの仲間。かぼちゃというより、茄子みたいな食感なので、オリーブオイルで焼いたり、タイカレーやラタトイユに入れたり。
「そうめんかぼちゃ」というのも見かけた。果肉をほぐしてそうめんみたいして、サラダにするらしい。(ほぐすのが面倒だし、かぼちゃのようなホクホク感がないので、買わなかった)
瓢箪みたいな形でねっとり濃厚な味が美味しいのが「バターナッツかぼちゃ」。


島南瓜
これもローカル百貨店で見つけたかぼちゃ。
元々は沖縄の在来品種で、私が購入したのは鳥取の倉吉産。1個100円(税抜)で売っていた。
バターナッツカボチャのような細長いひょうたんのような形で、完熟してからしばらく経っていたせいか、やや黄色の縞模様が入っていた。
ホクホク系ではなく、粘質で柔らかくて煮崩れしにくく、少し水っぽくあっさりした味。味が浸みやすいので、煮物に向いているとのこと。

島南瓜[旬の食材百科]

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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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