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黄金芋
今秋は葉物が品不足で今でも高いけれど、じゃがいもとさつまいもは例年よりもちょっと安い。(でも、かぼちゃは高い)
さつまいもは大好きなので、紅あずま、鳴門金時、シルクスイート、安納芋、マロンゴールドとかいろいろ食べてみた。
特に好きなのは、産直ショップで購入した「黄金千貫」。ホクホクした食感で、栗みたいな味がして美味しい。

近くにある百貨店で、宮崎県産の「黄金芋」というラベルで売られていたお芋を見つけたので、店員さんに「黄金千貫」なのかどうか訊いてみた。
「黄金芋」というのは、白いお芋のことで、これは「黄金千貫」ではなく、普通の「黄金芋」。黄金芋と普通の赤いさつまいもの中間のようなお芋なのだそう。
ためしに1袋(6本入り)を買ってみて、早速蒸し焼きに。皮は薄めで、皮と同じく果肉も白っぽい黄色で、黄金千貫よりも甘さは少ないけど、これもホクホク栗っぽくて美味しい。

調べてみると「黄金芋」(または「白いも」)の種類は、「安納こがね」「黄金千貫」「沖縄・伊計島の黄金芋」「愛媛・新居大島の『七福芋』」「シロユタカ」「カイアポ芋・シモン芋」など。
「マロンゴールド」も皮は白い。果肉は黄色っぽくて、一度食べたことがあるけれど、果肉の食感がネットリして、期待したほど栗っぽい味ではなかった覚えがある。たまたまそういうお芋だったのかもしれないので、もう一度食べてみよう。

[2016.12.10 追記]
1個100円で売られていた「マロンゴールド」を購入。
蒸し焼きにしたせいか、食感はネットリして、かなり甘い。(安納芋の方がさらに甘い)。
名前のとおりも栗みたいなホクホクした食感ではなかったけど、味はちょっと栗っぽかった。これはこれで美味しい。
どうやら焼き芋にしたら、少しホクホクするらしい。


<参考情報>
[第76話 農] 黄金色のねっとりイモ[ブログ「沖縄・食・農・南」]
沖縄・伊計島の黄金芋。これは皮が赤く、果肉はオレンジがかった色。

安納こがね[安納芋・特産品の宇宙船種子島]
白い安納芋は食べたことがない。
これは安納芋(紅)の皮の白いものを選別して品種改良したお芋。外皮は白っぽい黄色、果肉はオレンジ色。普通の安納芋と同じように糖度が高く、水分が多いネットリ系。日持ちは長くなく傷みやすい。

黄金千貫[旬の食材百科]

白いも生産者 白石寍美さん[えひめ一周サイクリングの旅/里山里海グルメ発見伝]
大島でしか育たないサツマイモ[愛媛いいもの図鑑]
愛媛・新居大島の『七福芋』。収穫量は年に数十トンと僅か。
皮色が白く、肉色が黄色で、白いもは栗きんとんに匹敵するほど甘い。糖度15度のものもある(イチゴや梨の糖度は12度前後)。煮たり蒸したりすると飴のようにとろける。(←そんなに甘いのなら、一度食べてみたい)

サツマイモ <野菜コンシェルジュ> 野菜辞典 vol.19
主なサツマイモの品種と選び方が載っている。サツマイモの切り口から出ている黒い塊は「蜜。糖度が高い目印だそうなので、これからは蜜が出ているものを買うべし。

芋はホイルで包むと包まないでは焼き上がりの味が違う[デイリーポータルZ]
「芋をホイルと新聞紙で包む、ホイルだけで包む、包まないの3通りで焼き比べた。」という実験結果。
確かに、そのまま皮ごと焼いたおいもは、ホクホクするけれど、甘さがもうひとつ。
いつもは、セラミックロースターで皮つきのまま丸ごと蒸し焼きにしている。細目のおいもだと、20分前後で焼ける。
試しに、皮つきのまま濡らしたクッキングタオルを巻いて、さらにアルミホイルで包んで、ガスコンロのグリルで焼いてみた。
20分ほどして、串がすっと通るくらいの柔らかさになったので、包みを外してみると、皮が蒸した状態でべっとりして、焦げ目がついていなかった。
何にも包まずに、皮つきのままグリルでさらに5分くらい焼くと、皮にしっかり焦げ目がついて、焼き芋風のホクホク感と、安納芋やマロンゴールドのようなネットリした甘さがあって、かなり美味しい。
火力の強いグリルを使えば焼き時間も短縮できるし、紅あずまとか鳴門金時でもとても甘くなるので、これが私にはベストな焼き方。
この実験でいうと、たぶん200℃で焼いたオーブントースターの結果に近いと思う。ただし、ガスグリルの場合は、300℃~400℃くらいの温度で焼くので、トースターの半分くらいの時間で焼ける。
ディアベリの主題による変奏曲集
《ディアベリ変奏曲》は、有名なベートーヴェンの変奏曲の他に、公募により集まったオーストリアの作曲家による変奏曲が50曲もある。
それを収録した変奏曲集(全曲または抜粋)がいくつか出ていて、これが結構面白い。
全曲録音は、ヴィンチェンツィ(Brilliant Classics)、ブッフビンダー(Teldec)、バルサム(SWR)、アダム(CAMERATA)。(他にもあるかも)

抜粋盤は、33曲を抜粋録音したファウンテン(CRD)など数種類あり、フォルピアノで弾いたシュタイアー(Harmonia Mundi)の評判がいい。
シュタイアーは、ベートーヴェン以外の変奏曲を10曲だけ収録(ツェルニー、フンメル、カルクブレンナー、ケルツコフスキー、クロイツァー、リスト、モシェレス、ピクシス、フランツ・クサヴァー・モーツァルト、シューベルト)。
さらにシュタイアーが作曲した「序奏」がベートーヴェンのディアベリ変奏曲を弾く直前に入っている。
この10人の変奏曲を聴いていると、抜粋録音したのも納得できる曲ばかり。ツェルニーの「コーダ」も入れてくれればさらに良かったけど。

特に印象的なのは、リストとシューベルト。
作曲当時わずか11歳だったリストの変奏曲は、嵐の直前みたいな暗雲たれ込めた曲想でピアニスティック。才気の煌きと時代を先取りしたような新しさとを感じる。
シューベルトの変奏曲も、他の変奏曲とは違った独特の作風で、シューベルトの世界にはまりこんだような音楽。
ツェルニーとモシェレスは優美で可愛らしいワルツ、クロイツァは速いテンポで快活、F.X.モーツァルトは軽やかに舞う蝶のような細かいパッセージが面白い。
それに、いつもは聴くことのないフォルテピアノの柔らかく滲んだような響きがレトロで心地良い。
このシュタイアーのアルバムは、後半のベートーヴェンの《ディアベリ変奏曲》よりも、前半の作曲家10人の変奏曲集の方が私にはとても楽しく聴けたのだった。

Variations by various composers on Diabelli's waltz in C major. Andreas Staier, fortepiano

[Diabelli's original waltz, 10 variations by Czerny(0:54), Hummel(2:02), Kalkbrenner(3:13), Kerzkowsky(4:19), Conradin Kreutzer(5:26), Franz Liszt(6:29), Ignaz Moscheles(7:29), Johann Peter Pixis(8:28), Franz Xaver Wolfgang Mozart(9:59), and Franz Schubert(11:16)]

ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 - アントン・ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏より [1824年出版 ウィーン] (Beethoven : Diabelli Variations / Andreas Staier, fortepiano after Conrad Graf) [輸入盤]ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 - アントン・ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏より [1824年出版 ウィーン] (Beethoven : Diabelli Variations / Andreas Staier, fortepiano after Conrad Graf) [輸入盤]
(2012/5/14)
アンドレアス・シュタイアー

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全曲録音したブッフビンダーとバルサム。
1962年録音のバルサム盤は音質が古めかしく、ダインロード販売のみ。
ブッフビンダーの演奏をNMLで聴いていると、似たような曲想や旋律の曲もあるけれど、単純な主題が作曲家によってかなり変容するのがわかるので面白い。
全体の演奏時間も長いけれど、変奏曲は1曲数分と短い。似たような曲想の曲が結構あるので、どれが誰の作品がわからなくなる。
一通り聴いてから、好きな曲だけピックアップして聴くと飽きなくて良い。
ブッフビンダーのCDは2種類あり、いずれも廃盤。ダウンロードならアルバムごと800円とかなり安い。ダウンロードしてオリジナルの抜粋盤CDを作ろうかと思案中。

Diabelli's Waltz - The Complete VariationsDiabelli's Waltz - The Complete Variations
(1997/4/25)
Rudolf Buchbinder

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<作曲者>
変奏曲 1 : アスマイアー
変奏曲 2 : ボックレット
変奏曲 3 : ツァペク
変奏曲 4 : カール・ツェルニー
変奏曲 5 : ヨーゼフ・ツェルニー
変奏曲 6 : ディトリヒシュタイン
変奏曲 7 「序曲風に」 : ドレスクラー
変奏曲 8 「カプリッチョ」 : フェルスター
変奏曲 9 : フライシュッテトラー
変奏曲 10 : ゲンスバッハー
変奏曲 11 : ゲリネック
変奏曲 12 : ハルム
変奏曲 13 「フガート」 : ホフマン
変奏曲 14 : ホルツァルカ
変奏曲 15 : フグルマン
変奏曲 16 : フンメル
変奏曲 17 : ヒュッテンブレンナー
変奏曲 18 : カルクブレンナー
変奏曲 19 : カンネ
変奏曲 20 : ケルツコフスキー
変奏曲 21 : クロイツァー
変奏曲 22 : ランノイ
変奏曲 23 : ライデスドルフ
変奏曲 24 : リスト
変奏曲 25 : マイセダー
変奏曲 26 : モシェレス
変奏曲 27 : モーゼル
変奏曲 28 : F.X.モーツァルト
変奏曲 29 : パニー
変奏曲 30 : パイヤー
変奏曲 31 : ピクシス
変奏曲 32 : プラッキー
変奏曲 33 : リーガー
変奏曲 34 : リオッテ
変奏曲 35 : ローザー
変奏曲 36 : シェンク
変奏曲 37 : ショーバーレヒナー
変奏曲 38 : シューベルト
変奏曲 39 : ゼヒター
変奏曲 40 : ルドルフ大公
変奏曲 41 : シュタードラー
変奏曲 42 : ツァーライ
変奏曲 43 : トマーシェク
変奏曲 44 : ウムラオフ
変奏曲 45 : F.D.ウェーバー
変奏曲 46 : F.ウェーバー
変奏曲 47 : ウィンクラー
変奏曲 48 : ヴァイス
変奏曲 49 : ヴィタ
変奏曲 50 : ヴォジーシェク
コーダ : カール・ツェルニー

↓は抜粋演奏が多い変奏。カルクブレンナー、ケルツコフスキー、F.X.モーツァルトは名前も知らなかった。
シュタイアーの抜粋盤では、さらにクロイツァーとピクシスを加えている。

変奏曲 4 : カール・ツェルニー
変奏曲 16 : フンメル
変奏曲 18 : カルクブレンナー
変奏曲 20 : ケルツコフスキー
変奏曲 24 : リスト
変奏曲 26 : モシェレス
変奏曲 28 : F.X.モーツァルト
変奏曲 38 : シューベルト
コーダ : カール・ツェルニー


tag : シュタイアー ブッフビンダー

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レーゼル ~ ブラームス/ピアノ小品集Op.76
ブラームスのピアノ小品集のなかでは、Op.117~Op.119に比べると、あまり聴いていなかったOp.76。(ピティナの作品解説)
先日リリースされたレーゼルのUHQCDで聴いていると、今まで気が付かなかったのが不思議なくらいに好きな曲が多い。
特に、濃い陰翳でドラマティックな第1番や軽妙な第2番、力強く厚みのある和音の第5番とか、「Capriccio」はどの曲も好き。

第8番Capriccioは、濃密な薫りが漂う花畑のなかで花が咲き乱れたり、蝶たちが乱舞するような情景が浮かんでくる。
UHQCDの音質だと、アルペジオの残響の重なりが柔らかくてぼわ~としているので、まるで芳香に包まれているような感覚がするからだと思う。Op.76の中では第1番とこの第8番が一番好きかも。

フォルテの力感はしっかりありつつ、打鍵のアタック感や響きは柔らかいので耳に優しく、本当にUHQCDで聴く音は心地良い。

ブラームス:ピアノ独奏曲全集IVブラームス:ピアノ独奏曲全集IV
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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↓は旧東ドイツ時代に発売されたレーゼルのETERNA(LP)盤の音源らしく、UHQCDよりも音の輪郭がシャープで鮮明。残響もほんの少し長い感じがする。
Berlinclassics盤と比べると、音の輝きと残響が少なめですっきりした響きで、音の輪郭にも柔らかさがあり、落ち着いた音。(圧縮しているのでLPで聴く音とはちょっと違うかも)
UHQCDの音は、Berlinclassics盤よりもこのETERNA(LP)盤の方に近い。

Brahms, Acht Klavierstucke op 76, Peter Rosel, Klavier



こちらは音質から判断して、たぶんBerlinclassics盤の音源。
Brahms Capriccio in F sharp minor Op. 76 No. 1 - A Comparison (レーゼルの音源は一番最後)

tag : ブラームス レーゼル

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「ベートーヴェン/ピアノ協奏曲」のカデンツァ (2)第1番&第4番
<第1番>
ベートーヴェンのカデンツァは第1楽章が3曲。うち1曲は未完成。残り2曲のうち、長い方のカデンツァが定番。
他のカデンツァは、カール・ライネッケ、アントン・ルービンシュタインなど。

バックハウスが弾いているのは、ベートーヴェンの短い方のカデンツァ(12:19~)。
Beethoven,piano concerto, no 1, backhaus



珍しくもベートーヴェンの未完成カデンツァを弾いているのは、旧東ドイツ時代に録音したレーゼル(Berlin Classics盤)。未完成部分は、レーゼルが数小節補完したものを弾いている。


ケンプは第1楽章&第3楽章とも自作カデンツァ。(12:19~)
1/3 Beethoven - Piano Concerto No. 1 - Kempff - BPO - Leitner 432 Hz(12:19~)


この第3楽章のカデンツァは、村祭りのダンス?みたいに陽気で面白い。
3/3 Beethoven - Piano Concerto No. 1 - Kempff - BPO - Leitner 432 Hz (6:40~)



カサドシュは第1楽章が自作カデンツァ。
Robert Casadesus Beethoven pianoconcerto 1 1mov rec1959 (12:45~)



デュシャーブルは第1楽章だけ自作カデンツァ。(ピアノ協奏曲全集のCD/DVDあり)




<第4番>
ベートーヴェンのカデンツァは、第1楽章が2曲(定番でない方のカデンツァは、ギーゼキング、ブレンデル、ポリーニが弾いている)、第3楽章が1曲。
他のカデンツァは、アルベルト、ブラームス、ビューロー、ブゾーニ、ファインベルク、ゴドフスキ、メトネル、モシュレス、アントン・ルービンシュタイン、サン=サーンス、クララ・シューマンなど多数あり。


Youtubeで見つけたカデンツァ集。
ベートーヴェン作に加えて、作曲家やピアニスト自作のカデンツァの音源。
作曲家が演奏している音源は、自作カデンツァを弾いている。
Gullerの演奏はかなり独特のものがあるので、初めはベートーヴェンのカデンツァとは違うのかと思った。

Beethoven Piano Concerto No. 4 in G major Op. 58 - Various Cadenzas


(第1楽章のカデンツァ)
Youra Guller:ベートーヴェン作(これを弾く人が多い)
Walter Gieseking:ベートーヴェン作
Robert Casadesus:自作
York Bowen:自作
Guiomar Novaes:サン=サーンス作
Josef Palenicek:たぶん自作(作曲家なので)
Maria Yudina:ブラームス作

(第3楽章のカデンツァ)
Cor de Groot:ベートーヴェン作
Backhaus:バックハウス自作
York Bowen:自作
Robert Casadesus:自作
Guiomar Novaes:サン=サーンス作
Josef Palenicek:たぶん自作
Maria Yudina:ブラームス作



ケンプは、第1楽章&第3楽章とも自作。
Wilhelm Kempff : Beethoven Piano Concerto No 4 (14:12~/30:08~)



デュシャーブルは第1楽章&第3楽章とも自作カデンツァを演奏(DVDあり)


tag : ベートーヴェン

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まいたけダイエット
なぜか数日前から舞茸(まいたけ)が急に1.5~2倍くらいに値上がりして、店頭でも割安な大容量パックが良く売れている。
小容量パック(1個200円前後)はかなり割高なので、こちらは特に品薄感はない。

最近は大根や白菜などの葉物が高いし、そろそろ鍋物の季節だから、きのこ類も品薄なのだろうかと思っていたら、TVで放送されたダイエット情報が原因らしい。私はTVは見ないので全然知らなかった。
近所のお年寄りの奥さんに買い物を頼まれたとき、特に「舞茸」をリクエストとされたので理由を聞いて、「まいたけダイエット」なるものがあるのだと知ったのだった。

舞茸に限らずきのこなら何でもダイエットになるだろうと思ったけれど、舞茸だけは「MXフラクション」という成分が含まれている。これが便秘解消&ダイエットに効果があるらしい。
おかげで舞茸が急に値上がりしたので、ダイエット目的でもなく日頃から食べている人間にとっては迷惑な話。(たまたま舞茸が品薄になる時期だったのかもしれないけど)

もし舞茸で首尾よくダイエットできたとしても、根本的に食生活と運動量を見直さない限り、舞茸を食べるのを止めると、リバウンドするのではなかろうかと。
短期的・集中的なダイエット法としては、効果高そうだけど、これからず~っと毎日舞茸を50gとか100gくらい食べ続ける人がそんなに多いとも思えない。
過去のダイエット食材ブームの例から考えても、1か月~数か月も続けば良い方だと思う。

TVで健康・ダイエットに良いと紹介されて急に値上がり・品不足になったのは、すぐに思い出すだけでも、バナナ、納豆、黒豆、乾燥おから。
乾燥おからとおからパウダーは、今でも時々品薄になることがあるし、ネットショップだけでなく店頭で見かける乾燥おから製品も増えている。こちらはブームを通り過ぎて、かなり定着しているみたい。
他にもブームになった食材はいろいろあったけれど、常食していない食品なら、品薄で値上がりしても全然困らなかったので、覚えていない。
今のところ、ぶなしめじ、エリンギ、霜降りひらたけは、舞茸のような値上がりはしていないので、舞茸を食べなくても私は全然困らないんだけど、舞茸からはいいおダシが取れるので、おでん、煮物、シチューとかに入れると美味しい。

まいたけダイエット方法!食べ方&効果まとめ【ピラミッドダービー】
まいたけを毎日約30~50グラムを食べる!というだけのダイエット



<舞茸メーカーのホームページ>
雪国まいたけ
  - 「まいたけができるまで」:まいたけの生産工程が写真入りで載っている。
私が買うのは、雪国まいたけのファミリーサイズ。かなりボリュームがあって、普通は300円前後。今は容量が減った上に400円以上。
きのこ類は冷凍すると旨みが増すそうだし、すぐに使い切れないので、いつも冷凍庫で保存している。
少量パック(100g)は高い時は200円くらい。特売時なら100円強。

ホクトの「ひと株マイタケ」
こちらは買ったことがない。つい先日まで2個パック(200g)250円くらいだったのに、今は380円くらい。1個入りパックなら200円ほど。
「ベートーヴェン/ピアノ協奏曲」のカデンツァ (1)第3番
ベートヴェンのピアノ協奏曲のカデンツァについて、ちょっと調べてみた結果のメモ。(第2番は聴かないのでパス)
第5番は、ベートーヴェンがカデンツァを楽譜中に書き込んでおり、欄外に"“Non si fa una Cadenza, ma s’attacca subito il seguente”(カデンツァを弾かないように。すぐに続きに進みなさい)という注記があるので、自作カデンツァを書いた作曲家も弾いたピアニストもいないはず。


<第3番>
ベートーヴェンのカデンツァが第1楽章、第3楽章とも各1曲。
他のカデンツァは、バウアー、ブラームス、フォーレン、リスト、モシェレス、ライネッケ、アントン・ルービンシュタイン、クララ・シューマンなど。

バックハウスは、第1楽章でライネッケのカデンツァを弾いている(12:17~)。ベートーヴェンにも劣らないドラマティックなカデンツァ。

Beethoven, Piano Concerto No 3, 1,2mov, Backhaus, Piano



イグナーツ・モシェレス&ブラームス版カデンツァ
このカデンツァは和声の厚みが薄くて線が細いので、ベートーヴェン自作カデンツァのようなダイナミズムやドラマティックさがなくて、地味な感じ。

Beethoven Piano Concerto No. 3 Brahms Cadenza (Actually Moscheles)


このカデンツァは、”ブラームス作”という表記と、モシェレスとブラームスの合作か一部編曲みたいな表記と2通りあるので、調べてみると”ブラームス作”ではなく、本当の作曲者はモシェレスらしい。
ブラームスの作品リスト(IMSLP)には、”Anh. IV/7”として記載されているが、注記には” misattributed to Brahms (actually composed by Ignaz Moscheles)”と書かれている。

モシェレスと”ブラームス”のカデンツァの楽譜は、それぞれIMSLPでダウンロードできる。
モシェレス版(Muzgiz社、モスクワ)の脚注には、”Diese kadenz, die noch zu Lebzeiten von Moscheles im Verlag Bartolf Senff, Leipzig, erschienen ist, wurde im Jahre 1927 vom Verlag Breitkopf & Härtel irrtümlicherweise in einen Sammelband von J.brahms' klavierwerken aufgenommen. ”(このカデンツァは、モシェレスが存命中にライプツィヒのBartolf Senff出版社から出版されたが、1927年にBreitkopf & Härtel出版社が出版したブラームスのピアノ作品集に誤って収録された)と書かれている。
また、最初にモシェレスが出版したのは、1845~46年頃。(出典:Memories:Ignace Moscheles on Beethoven)。この出版年が正しければ、当時ブラームスは12~13歳だったので作曲者ではありえない。

ただし、ダウンロードした2つの楽譜を確認すると、終盤のアルペジオ部分が異なる。
モシェレス版は、ブラームス版よりも1オクターブ高くなっている。(↑のビレットはブラームス版通り弾いている。)
モシェレス版では音があまりに高すぎるので、モシェレス/ブラームス/編集者・校訂者の誰かが改訂した、または、モシェレス版の楽譜が間違っているのか、よくわからない。

(IMSLP等の情報が正しいという前提で)収集した情報から判断すると、このカデンツァはもともとモシェレスが書いたもので、(ブラームスが一部校訂したとしても)誤ってブラームスの遺作として出版されたということになる。



ケンプは自作カデンツァ(第1楽章&第3楽章とも)。
Berliner Philhamoniker, Ferdinand Leitner, Wilhelm Kempff - Concerto pour piano No. 3 - Remastered (12:44~)




デュシャーブルも自作カデンツァ(第1楽章のみ)。
ベートーヴェンやライネッケに比べて、作りはシンプル。本体の旋律をストレートに織り込んでいるのでわかりやすい。
ベートーヴェンやブラームスなどのカデンツァ最後の部分が満足できなかったというデュシャーブルは、カデンツァからトゥッティへの移行部分を工夫している。
ピアノの左手の旋律は、トゥッティ冒頭のドラムと同じ音型にしているので、旋律の受け渡しがとても自然に聴こえる。
このカデンツァがとても気に入ったので、他の部分も聴きたくて、デュシャーブルのDVDを買ったのだった。

La cadence de François-René Duchâche dans le 1er mouvement du 3ème concerto de Beethoven



面白いCDは、第3番第1楽章のカデンツァ集。ベートーヴェン、モシェレス/ブラームス、アルカン、シュールホフ、ウルマン、リシェ(ピアニスト自作)のカデンツァを収録。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番(6種のカデンツァ付き) ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番(6種のカデンツァ付き)
(2007/5/23)
リシェ(ミヒャエル), ベルリン・ドイツ交響楽団
試聴ファイル


tag : ベートーヴェン バックハウス ケンプ デュシャーブル モシェレス ライネッケ

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PASCO「4種のナッツのイングリッシュマフィン」
発売当初から気になっていたPASCO「イングリッシュマフィン4種のナッツ」
PASCOの超熟イングリッシュマフィンシリーズは、プレーン・全粒粉・ライ麦を一通り買ったのだけど、マフィンが薄くて、生地もそれほど美味しいとは思わななかったので、リピートせず。
これはナッツがアーモンド・カシューナッツ・くるみ・ヘーゼルナッツの4種類入っているし、店頭でもよく売れているので、味見用に4個入りを買ってみた。(味見だけなら2個入を買いたかったけど、全然入荷しないので)

生地に小麦胚芽を練り込んでいるというわりに、配合量が少ないせいか、生地が白っぽくて、小麦胚芽独特の香ばしさは(あまり)ない。
サワー種を使っているので、生地にちょっと酸味があるような気がするし、醸造酢が入っているので、パンを温めると酢の香りがきつい。
ナッツは、長さがほんの数ミリ(ときどき1cmくらいのもある)の小さな粒が、生地中にパラパラと散らばっている。(外観は、もっと大きいナッツがたくさん入っているように見えるのだけど)
タカキベーカリーの「くるみ食パン」みたいに大きな塊がゴロゴロっと入ってはいないので、ナッツの量はかなり少ない感じがする。4個でナッツが合計多くても20gくらい? 30gは入っていないと思う。
それに、粒がかなり小さいので、ナッツによく注意して噛まないとどのナッツの味かがよくわからない。
4種のナッツのなかでは、最も高価格なヘーゼルナッツの配合量が一番少ないので、多少入っていたとしてもたぶん気が付かない。

それでも、PASCOのイングリッシュマフィンシリーズのなかでは、歯ごたえがよくて、私にはこれが一番美味しかった。
4個200円くらいなので、ナッツの量が期待したほどに多くはないとはいえ、他のイングリッシュマフィンを買うよりは断然お得感がある。
でも、ナッツは美味しくても、パン生地が私には美味しくなかったので、リピートするかどうかは微妙。少なくとも定価で買う気はしない。
このパン生地の味なら、HBで作ったが美味しい。酢は入れないし、マーガリン・ショートニングは不使用で、バターかココナッツオイル・オリーブオイルを入れるし、味の良い粉を使えるので。
4種のミックスナッツなら、230g入りが700円くらいだし、くるみは常備しているのでアーモンドだけ買ってくれば、似たようなパンが作れる。

いつもはホームベーカリーで作ったパンを食べているので、市販の袋入りパンはほとんど買わない。
ベーカリーショップで袋詰めしていない焼き立てパンは、原材料表示がないので、こちらもめったに買わない。インストアベーカリーでは、添加物の多い冷凍生地を使っていることも多い。
夏はHBで作ると過発酵しがちなので、使っている素材に興味のある新発売のパン(菓子パン・惣菜パン以外)は、味見がてら1つ買ってみて、気に入ったパンだけ時々買っている。

タカギベーカリー「くるみ食パン」
他社のクルミ入りぱんに比べると、クルミの量がかなり多めで、粒も大きい。(クルミが高くなってから、量が少なくなったような気がする...)
クルミが高かった時はお得感があったのでよく買っていたけど、今はクルミがかなり値下がりしたので、自分で作った方が低コスト。
それに、ショートニングが使われているせいか、食べ過ぎると少し胸やけがする。
[2017.1.2 追記]久しぶりに買ったら、クルミがさらに減っているし、耳の近くに多いので、中央部はクルミがほとんど入ってなくて、普通のパン。このクルミの量なら、「4種のナッツのイングリッシュマフィン」の方が、小粒ながらもナッツが多くて美味しいと思う。


トップバリュセレクト「極BREAD」
総じて評判があまり良くないらしいトップバリュブランドのパンのなかでは、添加物不使用で、原材料には国産小麦(一部)・発酵バターを使っていて、品質は良く、ずっしり重い(1斤420gくらい)。
しっとししたきめの細かいクラムで、甘すぎず乳製品(発酵バター、生クリーム)のコクもわりとあり、新鮮なものをそのまま食べるのが一番美味しいと思う。でも、常温保存だと少しパサつくので、いつも冷凍保存。
この原材料で1斤300円ならわりとお得。同じような材料の食パンをベーカリーショップでは400円以上で売ってたりする。同じ価格帯の袋入り食パンのなかでは美味しい方だと思う。
同じく1斤300円くらいするPASCOの食パン「超熟/国産小麦」も食べたことがある。
こちらは特に際立って美味しいというほどではなかった。国産小麦&バター入りパンならHBでもつくれるし、もともと超熟みたいなフワフワした食パンは好きではないので、リピートせず。


神戸屋「円熟/五穀」
ときたま買っている「円熟」シリーズの”五穀”。「ライ麦+発芽玄米+ハト麦合計で小麦粉対比8.9%、黒米粉末+ペーストで5.3%、黒ごまで1.0%配合」で、合計15%くらい。
ぷちぷち感とほのかな甘みがあり、もっちり・しっとり感が少しだけあるけれど、食感は軽い。日持ちがせず、すぐにパサパサするし、冷凍庫に入れたらスカスカして、もともとの水分量がかなり少ない。
添加物ゼロというわけではなく、Ph調整剤(雑穀類を入れたパンには良く入っている)とか数種類使っている。
1斤(300g少々、6枚切食パンの5枚相当)で270円くらい。3枚入りは140円弱。ちょっと高い感じはするけど、「円熟」全粒粉入りが200円くらいなので、雑穀を入れるとこれくらいになるのだろう。
神戸屋のパンなら、価格高めの「むぎの詩」シリーズが添加物がほとんど入っていなくて、味も良かったと思う。
レーゼル ~ ブラームス/ピアノ独奏曲全集Ⅳ&Ⅴ(UHQCD)
注文してから2日で届いたレーゼルの『ブラームス/ピアノ独奏曲全集』のⅣ巻とⅤ巻。
ステレオ&ヘッドフォンで聴くと、音質が既発盤(Berlin Classics)とはかなり違うのが、試聴時よりもさらに良くわかるし、演奏の印象もかなり変わる。(あくまで私の保有する再生装置と私の耳の感度&音質の好みによる感想なので、個人差あり。)

ブラームス:ピアノ独奏曲全集IVブラームス:ピアノ独奏曲全集IV
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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既発盤の音が一本の太いケーブルのように単線的だとすれば、UHQCDの音は異なる色の糸を数本編み込んだように複線的。
既発盤は、音の線が少し太めで、音圧が高く、輪郭がしっかり。輝きのある伸びやかな音色で、残響が重なると音が重くなるけれど音抜けは良い。透明感が高く、ブラームスにしては若さと清々しさを感じる。
UHQCDでは、タッチと音の輪郭が少しまろやかで、響きも柔らかい。一つ一つの音に膨らみと複数の色が織り込まれたような色彩感があるので、音色が豊かでグラデーションがあり、重層的に感じる。
その分、音抜けの良さや透明感が減り、少し籠った感じがする。でも、残響がす~っと自然に消えているので、音が重なっても重たい響きにならず、柔らかく包み込まれるような感覚がある。
演奏の若々しさや清々しさといった印象もほんの少し薄くなり、逆に情感が細やかで濃密になっている。
ただし、”濃密”といっても、既存盤と比較した”濃さ”の度合いであって、ベッタリした情緒過剰なところは全くない。

Berlin Classicsの伸びやかで輝きのある抜けの良い音も演奏も好きだけど、音自体は残響が多くメリハリが明瞭で直截的というか単純というか、立体的・多層的ではなく、音質自体はUHQCDの方が(私の好みとしては)ずっと良い。
UHQCDの音を聴くと、アコースティック感があり音の微妙なニュアンスも聴きとれるので、演奏自体に奥行きと深みが増し、ブラームスらしい情感の濃さに合っていると思う。特に弱音の高音は残響がふんわりと柔らかく、ニュアンスも繊細に聴こえる。
ステレオのスピーカーの音ではその微妙な違いがはっきりとわからないところがあり、AKGのヘッドフォンで聴くと細部の違いも良くわかる。
「オリジナル・マスターテープからの完全リマスタリング」と説明文にあり、その時点ですでにBerlinClassic盤とは音質が違っているだろうから、UHQCDを使ったことに加えて、リマスタリングしたことが音質に影響しているのかも。

CDジャケットの写真は、録音場所であるドレスデン・ルカ教会の礼拝堂?
ルカ教会にしては、天井がかなり低いし、シャンデリアが釣り下がっているものなのかよくわからない。
場所はともかく、ほの暗いシャンデリアと木製の壁に覆われたレトロな室内装飾の重厚さが、この音と演奏に漂う濃密な叙情感に似合っている。

UHQCDの音質がとても気に入ったので、年末までに変奏曲集(第Ⅲ巻)を買って、残り2枚のうちのどちらか(たぶんピアノソナタ第1&第2番の第Ⅰ巻)を特典プレゼントで入手予定。
12月21日発売予定の『ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集』(こちらは今年4月に録音したスイスでのライブ)と合わせて、これは素敵なクリスマスプレゼント。

ブラームス:ピアノ独奏曲全集IIIブラームス:ピアノ独奏曲全集III
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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<参考情報:ルカ教会について>
旧東ドイツに残されたクラシックの至宝「ドイツ・シャルプラッテン」レーベル [e-onkyo music]
5月ドイツ訪問記その5/ドレスデン・ルカ教会訪問[grunerwaldのブログ]
なぜ、シュターツカペレ・ドレスデンの音は良いのか、それは、聖ルカ教会で録音しているから、音が良いのか、ならば聖ルカ教会は、一体どんな音響特性なのだろうか、の巻。 [If you must die, die well みっちのブログ]

tag : ブラームス レーゼル

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スティーブン・キング『デッドゾーン』(小説と映画)
ドナルド・トランプが米国大統領になりそうな勢いなので、思い出したのがスティーブン・キングの『デッドゾーン』。
キングの小説で読んだのは、『シャイニング』、『ペットセメタリー』、『ファイタスターター』、『デッドゾーン』。
観たDVD映画は『ペットセメタリー』、『デッドゾーン』、『ショーシャンクの空に』。どれも面白い。
『ペット・セマタリー』(原題は、わざとスペルミスして「セマタリー」にしている)は、ホラー映画でかなりコワイ。
亡くなった愛猫や家族を”ペットセマタリー”に埋めて生き返らせても、邪悪な精神が憑りついて、猫は凶暴化し、人間は殺人鬼になってしまう。
『ショーシャンクの空に』は、シリアスな脱獄ものだったので、原作がキングの作品だったとは今まで知らなかった。

そのなかでも、昔はSF大好きだったせいか、一番気に入ったのが『デッドゾーン』。
まず先に見たのが、クリストファー・ウォーケン主演&デヴィッド・クローネンバーグ監督による映画化作品。
前半は原作の大筋に沿った展開だったけれど、後半は結末に至る流れは同じでも、小説とは設定が違うところが多い。
それでも原作を読んだときに感じる侘しさや寂寥感、運命論は漂っていて、(『ザ・フライ』と『戦慄の絆』でかなり気持ちの悪いものがあった)クローネンバーグにしては、この映画は至極まっとう。
小説は上下2巻と結構ボリュームがあり、最初から最後まで一気に読んでしまったほどに面白かった。
映画は時間的な制約から詳しい背景・心理描写がかなり端折られているので、小説を読んだ方が深く味わえるものがある、
映画では登場していないシーンで、信仰にとりつかれた母親ヴェラがなくなる直前に、神が特別な力を授けてするべき事を用意しているのだから、神から逃げてはいけない、「務めと果たしなさい」と一人息子のジョニーに諭す。
これがラストのジョニーの行動へと結びつく重要な言葉になる。

『デッドゾーン』のあらすじ[Wikipedia]

『デッドゾーン』を思い出したのは、小説中の大統領候補スティルソンが、(本気かどうかはわからないとしても)「大統領に就任すれば核兵器の使用も排除しない」と繰り返し言っているドナルド・トランプを連想させるから。
大統領選の最終投票日間近になって、ヒラリー・クリントンのメール問題が再燃したために、トランプが支持率で逆転したりする状況では、この映画が現実味を帯びた予言に思えてきたりして。(11/9追記、どうしたことかトランプがまさかの大統領に。”地位が人をつくる”という言葉もあるけれど、この映画が未来を予言したビジョンだった....なんてことにならないように)

核兵器使用発言に懸念=「トランプ離れ」の一因に―米大統領[時事通信、8月14日]

The Dead Zone - Official Trailer
(Release Date: October 21, 1983)

Youtubeにある『デッド・ゾーン』の動画は複数ある。トランプを予言しているとか、トランプに言及したコメントを書いている人が何人かいたので、やっぱり同じ連想をする人がいた。

映画『デッドゾーン』では、事故の後遺症で予知能力を得た主人公ジョニーがその能力を使って、迷宮入りになりかけた殺人事件を解決したり、ホッケーで起こるはずの事故から教え子を救ったりというエピソードが続く。
偶然にも、タカ派の新進政治家グレッグ・スティルソン(マーティン・シーン)の演説会で彼と握手したジョニーは、スティルソンが将来米国の大統領になり、核ミサイルのボタンを押す未来を見てしまう。
事故で生き延びて予知能力を持ったのは、重要な使命を果たすための運命だと自覚したジョニーは、スティルソンをライフルで暗殺しようとしたが、子供を盾にしたスティルソンを撃つことができず、射殺される。
しかし、子供を弾除けにしたスティルソンの行動を撮影したカメラマンがその写真を公表したために、スティルソンは失脚する。
結局、ジョニーは「スティルソンが大統領になるのを阻止する」という目的を果たしたのだった。

原作とは大きく違う点がいくつか。
小説では、ジョニーが予知したビジョンは、スティルソンが核弾頭のボタンを押すという直截的なシーンはなく、戦争・破壊・死者といった混沌としたイメージ。
スティルソンがいかに危険な人物かを表す部分の出来事がたびたび登場しているし、ジョニーもスティルソンの経歴や彼にまつわる事件について大量の資料を収集して分析しているシーンもあるので、単にビジョンだけでスティルソン暗殺を決断したというわけではない。
映画だけではわからないスティルソンの危険性や、ジョニーの迷い、暗殺を決断・実行するプロセスなどが詳しく描写されている。

その伏線となっているのは、家庭教師をしていた教え子が参加する予定の卒業パーティ会場のレストランが落雷で大火災になると予言して、教え子(や友達)の命を救った事件。(映画では、氷上のホッケーで氷が陥没して溺死しそうになった事故になっている)
この落雷火災事故は、ジョニーが予知した出来事を防ぐべきかどうか深刻悩むことにつながるのに、映画では事故による犠牲者が少なく、事故を予知したジョニーのその後の迷いがあまり描かれていない。
原作では、100人近い学生が犠牲となった落雷火災を予知していたジョニーは、パーティを開催不能にする行動を実行すれば、死者がでることが防げたのではないかという自問自答する。
答えを模索するなかで、1932年にドイツにタイムトラベルしてヒトラーに偶然会ったら、どうするべきか?という問いを何人かに投げかけている。「殺す」という人もいれば、「入党して改革し、ヒトラーを追放する」という人もいる。
そのうちに脳腫瘍があり余命が限られていることがわかったジョニーに残された時間はほとんどなく、スティルソンが大統領になるのを阻止するために確実な方法は、「暗殺」しかないという結論に達する。

ラストシーンは、映画では、ジョニーが狙撃現場で亡くなったところで終わって、あまり余韻が残らない。
原作は元恋人のセーラがジョニーのお墓に訪れるシーン。このエピローグにははかない叙情感がある。

古い映画で色褪せてた映像が作品の持つ寂寥感にやけにマッチしているし、ストーリー自体も避けがたい使命を果たすことに抗えない運命論や透徹した諦観めいたものが流れているように感じる。
ジョニーを演じるクリストファー・ウォーケンの青白く乾いて生気を失った感じの容姿が、事故で生き延びて予知能力を持ったジョニーの悲哀感を醸し出していて、役柄にぴったりだった。


デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫)
(1987/5)
スティーヴン キング



デッドゾーン(〇〇までにこれは観ろ! ) [DVD]
(2014/08/06)
クリストファー・ウォーケン



【新譜情報】レーゼル ~ ブラームス/ピアノ独奏曲全集Ⅰ~Ⅴ(UHQCD)
最近、次々とレーゼルの新録音やリイシュー盤がキングレコードから出ている。
今回は、旧東ドイツ時代の1972年に録音したブラームスの『ピアノ独奏曲全集』の再発売。
”全集”といっても、《ハンガリー舞曲集》(ソロ・連弾とも)や《主題と変奏》はもともと録音していない。

全集から数曲抜粋したリイシュー盤2枚(これは購入せず)が数年前に出たのに続いて、今回はUHQCDの全集盤として5巻に分けて11月2日に発売。
1枚1400円で分売するより、全集BOXで出してくれた方が割安になるので私は買いやすい。
期間限定の特典付きなので、UHQCDシリーズを3枚買えば1枚プレゼントしてくれるから、4枚買えば全集が揃うことになる。

ブラームス:ピアノ独奏曲全集Vブラームス:ピアノ独奏曲全集V
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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「従来の高音質ディスクよりさらに原盤に忠実な音を再現する」というUHQCDについては、全然知らなかった。
「UHQCDとは?」(メモリーテック社ホームページ)
UHQCDは普通のCDプレーヤーで聴けるし価格も安いのは良いところだと思う。
SACDと比べてどちらの音質が良いのかは私にはわからない。今使っているCDプレーヤーは10年以上前に購入したSACD非対応機なので、これを買い替えない限り、SACDを買う意味はない。

すでに既発盤全集を持っているので、初めはこのシリーズを追加購入する気は全然なかった。
UHQCDの説明書きを読むと、そんなに良い音なんだろうかとちょっと興味を引かれたので試聴してみた。
「音質の比較の差は再生環境に影響されます。」と注意書きがあるけれど、PCの外付けスピーカーで聴いても、音質が違うのはわかる。ヘッドフォンを通して聴くと、さらに違いがよくわかる。(かなりハイエンドな機種なら”マスタークオリティに極めて近いサウンド”が聴けるのだろうけど)
昔から出ているBerlinClassics盤でも、音が鮮明で、残響も電気的なところがなくて音はかなり良いと思う。少なくとも大きな不満を感じることはない。
UHQCDは、音の輪郭が柔らかくなり、残響に微妙な揺らぎがあり、す~っと自然に減衰していくようにフェードアウトしていく。そのせいで、残響が少し短くなっているけれど、残響は多ければ良いというものでもないし、余計な残響が減ってすっきり。旋律の起伏が細やかになって微妙なニュアンスや表情の変化が聴きとりやすい。多彩になっている。
それに、既存盤よりも音が少し軽やかで、煌びやかさも少なくなって、音色の色彩感の微妙な違いもわかるようにあり、落ち着いたアコースティック感がある。

既発盤の方は、音の輪郭が明確だけど音が少し硬くて耳にきつく響く。響きが多少クリアでも、響きが直線的で残響がなかなか減衰せず、音が伸びっぱなしな感じ。それに打鍵にかなり力感があるせいか、音が重たい。
特に、既発盤では強奏時の打鍵のアタック感が強すぎて、ヘッドフォンで聴いていたら耳が痛い。
UHQCDでは、打鍵に力感があって音も大きいのだけど、音の圧力感が下がったからか、音の硬さが減ったせいか、ボリュームを上げても、耳が痛くならない。音も少し軽くなっている。
それに、既発盤ではあまり感じなかった音のくぐもりとか陰翳があって、これがブラームスに良く似合う。

謳い文句通り、UHQCDの方が音にアコースティック感があり、長かった残響も減衰により自然に消えて、音響的にすっきりして、立体感と奥行きが増している。
演奏の印象が大きく変わることはないけれど、確かに音はかなり良くなっているし、私の好みに合っているようで、演奏自体が好きな上に、この音を聴いているととても心地良い。
演奏自体が変わっているわけではないのに、この音で聴けばきくほど、演奏の奥行きや深さが増しているように感じる。
ブラームスは今までカッチェンの録音を聴くことが多かったけれど、この音ならレーゼルの録音ももっと聴きたくなる。
ステレオで聴けばさらに良い音に聴こえるかも...と思って、まず「ピアノ小品集」(Op.76&Op.116)と《2つのラプソディ》を収録した第Ⅳ巻と《後期ピアノ作品集》(第V巻)を早速注文。さらに買うなら、《ヘンデル変奏曲》&《パガニーニ変奏曲》の入っている第Ⅲ巻。これで好きなUHQCDが1枚プレゼントされるので、残りの1枚を買うと全集が揃う。少なくとも今年中に4枚は手に入れたい。

カッチェンのブラームス録音も、『DECCA録音全集』のリマスタリングが私の好みの音ではなかったので、UHQCDならずっと良い音で聴けるのかもしれない。
試しにブラームスとベートーヴェンのうち何枚かをUHQCDで出してくれたら聴いてみたい。

ついでに、数年前に再発売された抜粋盤『ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス』も再度試聴してみた。
これは抜粋盤(全2巻)なので、好きな曲がほとんど入っておらず、未購入。
こちらもリマスタリングし直しているので、BerlinClassics盤よりは音の輪郭が柔らかくなって響きもまろやかで聴きやすい。
でも、UHQCDと比べると、音の減衰感があまりなく、音の微妙なニュアンスとか細部の響きが直線的というか平板な感じがするので、UHQCDの方が響きも表現も立体感と奥行きがあるように聴こえる。

ペーター・レーゼル ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス1ペーター・レーゼル ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス1
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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<参考情報>
「ドイツ・シャルプラッテンの名盤50タイトルが高品質UHQCDでリリース! 」(タワーレコード)
<特典:CD3:1プレゼント・セール実施>
本シリーズ全50タイトルの中から3枚ご購入の方、全員にお好きなタイトル1枚をプレゼント。
本シリーズ商品に封入の応募券3枚集めて、ご応募された方全員にプレゼント致します。
応募締切:2017年11月末日消印有効
(キングレコード)

<関連記事>
レーゼル ~ ブラームス/ピアノ独奏曲全集Ⅳ&Ⅴ(UHQCD)(2016.11.07)


tag : ブラームス レーゼル

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【新譜情報】レーゼル ~ ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集
(最新記事)レーゼル ~ ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集(2016.12.25公開予定)

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長い間待っていたレーゼルの『ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集』の再録音が12月21日にキングレコードから発売予定。
SACDハイブリットの3枚セットで6,480円(税込)。自分へのクリスマスプレゼント代わりに早速Towerrecordで予約。
録音は2016年4月。旧盤(Berlin Classics)は、旧東ドイツ時代の1898年~1991年に録音しているので、実に25年ぶりの再録音になる。
指揮者・オケはこの間完結したモーツァルトのピアノ協奏曲シリーズと同じなので、ドレスデンでモーツァルト録音が完了後、同じルカ教会でベートーヴェンを録音したみたい。
旧盤とどういう違いがあるのか聴き比べるのが楽しみ。
もしブラームスのコンチェルト2曲も録音してくれていたら、さらに嬉しい。

(訂正)お弟子さんの高橋望さんのブログ記事によると、「今年4月のスイスでのライブ録音」とのこと。
レーゼルのホームページでコンサートスケジュールを確認すると、スイスのレマン湖地方にあるヴヴェイ(Vevey)のSalle del Castilloで、4月9日に第2・3・4番、10日に第1・5番を演奏している。
せっかく録音するなら、モーツァルトプロジェクトのように、1曲づつ時間をかけて、ルカ教会でセッション録音して欲しかった...。
また、第3番のカデンツァは「ブラームス」作を弾いているだろうとのこと。
レーゼル自身も以前の来日インタビューで、ピアノ協奏曲第3番では「ブラームスのカデンツァを弾きます」とか言っていた。
調べた限りでは、このカデンツァは、出版社が誤って、ブラームスの遺作(Anh.4/7)としてピアノ作品集の楽譜に記載したもので、実際の作曲者はモシェレスらしい。(詳しくは、「「ベートーヴェン/ピアノ協奏曲」のカデンツァ (1)第3番」に書いてます)


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 SACDベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集 SACD
2016年12月21日
ペーター・レーゼル(P) ヘルムート・ブラニー指揮 ドレスデン国立歌劇場室内管弦楽団

(録音:2016年4月9~11日 スイス・ヴヴェイ サール・デル・カスティージョにて)
ジャケット写真がとっても素敵。ソナタ全集も背景がブラックに燕尾服だった。

こちらは旧盤全集が収録されている協奏曲BOX。(ベートーヴェンだけの分売盤も2種類あり)
ベートーヴェンの伴奏は、クラウス・ペーター・フロール指揮ベルリン交響楽団。
1988~91年にかけてベルリンのキリスト教会で録音。ちょうど「べルリンの壁」が崩壊した1989年11月の前後にまたがって録音していたことになる。
この頃に他の独奏曲・協奏曲・室内楽曲ともレーゼルはスタジオ録音していないようなので、これが旧東ドイツ時代(1990年10月に旧西ドイツに吸収されて消滅)最後の録音かもしれない。

Piano ConcertosPiano Concertos
(2006/10/24)
Peter Rosel 他

試聴する(分売盤にリンク)
このBOXセットの中では、ラフマニノフが評判良いようだけど、私にはプロコフィエフの《ピアノ協奏曲第2番》が峻厳としたタッチで切れ味鋭くて凄かった。


Beethoven - Piano Concerto No. 5 in E-flat major, Op. 73 "Emperor" - I. Allegro
Conductor: Claus Peter Flor、Orchestra: Berliner Sinfonie-Orchester、Piano: Peter Rosel



tag : ベートーヴェン レーゼル

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プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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