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フィオレンティーノ ~ シューマン/幻想曲、謝肉祭、献呈
フィオレンティーノが弾くシューマンは、《幻想曲》でも《謝肉祭》でもロマンティシズム豊かで、響きが豊穣。
《謝肉祭》を聴いて、初めて面白くて好きな曲だと思ったくらい。

フィオレンティーノの《謝肉祭》録音は3種類。
Saga盤(LP):1958年、Hamburg/Musikhalle
Summit/Concert Artist盤(LP):1965年、Guildford/Civic Hall (APRが2008年にCD化。『Fiorentino Edition, Vol. 4: Early Recordings 1953-1966』(Piano Classics)収録)
APR盤(CD):1996年、Berlin/Siemensvilla (『Fiorentino Edition Vol. 1:The Berlin Recordings』(Piano Classics)収録)


↓の音源はSagaの1958.年録音。LPジャケットには「ステレオ」表示。この年代の録音にしてはかなり音が良い。
1965年録音の方は、演奏時間が30秒ほど長いし、残響が短めでデッドな音質。
どちらも「Sphinxes/スフィンクス」は省略。1996年の3度目の録音では省略せずに弾いている。
音質は当然ながら1996年盤が一番良い。1958.年とテンポはほぼ同じで、Sphinxesの分だけ演奏時間が長い。
基本的な語り口は大きく変わっていないと思うけれど、(音質が良いこともあって)以前よりも芝居っ気たっぷりで、曲想もさらに表現豊か。
低音の力強い豊かな響きで始まる堂々とした”Preambule”。ワルツが得意なフィオレンティーノらしい”Valse noble”と”Valse allemande”。
まったりとして甘く囁くような”Eusebius”と憂い漂う”Aveu”はとっても密やかな雰囲気。”Chiarina”と”Estrella”は、パッショネイトで、”Chopin”はとってもロマンティック。こういう曲想の曲になると、横溢するロマンティシズムが素敵。
”Papillons”は、軽快なリズムとアクセントが効いて、
キビキビと速いテンポの”Pause”からアタッカで続く終曲”Marche des ‘Davidsbundler' contre les Philistins”は、ペダルはあまり使わず、クリアな響きと力強いタッチで勇壮。終盤近くVivo11に入って11小節目から始まる右手と左手のスケールは、力強く勢いよく駆け上がっていくドライブ感が爽快。
どの曲も何度聴いても面白い。

Sergio Fiorentino plays Schumann Carnaval Op.9 RARE recording



フィオレンティーノのNewport音楽祭のライブ録音で、バッハ=ブゾーニに続けて、弾いていたのが、《幻想曲》。
第1楽章の冒頭の瑞々しく豊かなアルペジオの響きが美しくて、そのまま全曲聴いてしまった。
第1楽章の旋律や音響的な美しさに魅かれるけれど、シューマンらしく気分が次々と移り変わっていくように緩急・静動きが頻繁に交代していき、第1楽章と第3楽章は私には長すぎて、やはり好きな曲とまでは言えなかったけど。
ピアノ・ソナタも好きではなかったので、演奏時間が短く異なる曲想の曲を組み合わせた組曲(《幻想小曲集》や《子供の情景》、《クライスレリアーナ》に《謝肉祭》とか)が私には合うらしい。

フィオレンティーノの《幻想曲》の録音(1958、1996、ライブ音源2種)のなかで、一番音が良いのがこの1996.年Newport音楽祭のライブ録音。(CD化されていない)
スタジオ録音よりもさらに音が瑞々しく残響が豊か。ペダルを使って音が厚く重なった時のたっぷりとした響きの豊潤。
フィオレンティーノの音の美しさと深いロマンティシズムが薫り立つようなシューマン。(第2楽章の終わりでは、珍しく聴衆で拍手している人がいくらかいた。)
このリサイタルは音質も選曲も演奏もどれも良く、音源が残っているフィオレンティーノのライブ録音のなかではベストではないかという気がする。
この演奏の評判が大変高く、それ依頼あちこちから演奏会のオファーが山のように舞い込んできたという。

Sergio Fiorentino in recital (1996.07.08 Newport) Bach/Busoni, Schumann, Gounod, Tchaikovsky
(14:20 : Schumann - Fantataisie op. 17 - I )



シューマンの原曲をフィオレンティーノが編曲した《献呈》。
曲自体は何度も聴いたことがあるのに、曲名が《献呈》だとは知らなかった。

Sergio Fiorentino plays Schumann "Widmung"


『Fiorentino Edition, Vol. 4: Early Recordings 1953-1966』に収録されている《ウィーンの謝肉祭の道化》も音質が良くない《子供の情景》も、溢れ出すファンタジーと濃いロマンティシズムに彩れて、苦手なはずのシューマンが好きになってしまうくらい。フィオレンティーノの弾くシューマンとは相性がとても良いらしい。

tag : シューマン

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松崎 太『ベッカライ・ビオブロートのパン』
本屋さんでたまたま見かけてパラパラと読んでみたところ、とっても面白くて買ってしまったのが『ベッカライ・ビオブロートのパン』。
著者は、芦屋でオーガニックの全粒粉パンのお店「ベッカライ・ビオブロート」を営むパン職人の松崎太さん。
この本と実際にお店で購入した人のブログを読むと、一度は食べてみたいな~という気になってくる。
芦屋なら電車で1時間くらいかかるので、まあパンを買うことはないと思うけど。何かの用事のついでに立ち寄れたとしても、予約して取り置きしていないと、売り切れていることもあるらしい。

<シニフィアン シニフィエ>のパンは、志賀シェフの本も読んだし、評判も良いけれど、何しろ通販で買うと送料がかかってかなり高いので、(お店で買っても高いけど)食べてみたいとは思わなかった。
「ベッカライ・ビオブロート」のパンは、全粒粉パンでも柔らかくて食べやすいようだし、これだけ良質の高価な材料を使っているわりにとてもお安いのが、良心的というか不思議なくらい。

松崎さんの留学先はドレスデン、修業先のベッカライはエーバーバッハという街にある。
ドレスデンといえば、カート・ヴォネガットの『スローターハウス5』のドレスデン空襲、ピアニストのレーゼルのホームベース。
エーバーバッハといえば、青池保子のスパイ漫画(とでもいうのか)『エロイカより愛をこめて』の主人公エーベルバッハ少佐の名前の由来となった街。(熱心なファンの日本人女性が時々訪れるので、現地の人たちは長らく不思議に思っていたという。)

ベッカライ・ビオブロートのパンベッカライ・ビオブロートのパン
(2014年9月1日)
松崎 太

目次(PDF)

ベッカライ・ビオブロートのパン(柴田書店の書籍紹介文)

第1章 「修業時代」
ごく普通の民間企業に就職してからパン職人に転職した経緯、個人経営のベーカリーショップでのパン職人生活、ドイツの「マイスター」になろうと決心してからの渡航準備の様子、ドレスデンの職業学校(ベルーフスシューレ)とヴァインハイムのマイスター学校での授業内容、並行してドイツ人が経営するベッカライでのパン作り修行、当時の苦しい生計と耐乏生活、ドイツでの一般的なパンの製法とパン職人の生活、旧東ドイツ時代の製法やシュタイナー主義に基づくパン作りとの出会いなどを通じて、自らが目指すべきパンづくりとは何かということを見出すまでの道筋が語られている。
- 有名な調理師学校グループの製パン専門学校の入試に落ちた(普通は滅多に不合格にはならない)
- 日本のパン職人は「」、理論からパン作りを考えるのではなく、現場の仕事を通じて覚える修業方法が受け入れられなかっ
- 「マイスター」学校なら、
- ドイツ語・英語がほとんどできない状態で、ドイツの職業学校に留学。最初はかなり苦労した。特に卒業試験で、パン以外の分野をドイツ語で勉強しなかければならかなったのは、苦労した思い出でしかない。
- 職業学校時代は授業料が無料。修行中のベッカライの給料が安くて生活がかなり苦しかった。
- 職業学校の試験で94人中トップで卒業したので、マイスター学校の修業年限が3年から1年に短縮された。ベッカライでの給料も5倍に上がったので生活が楽になった。
- ドイツのマイスター学校を卒業した今の奥さんとの出会い、彼女のビザが切れてしまったのが、日本へ帰るきっかけ。日本でベーカリーショップを開業するための準備。
- ドイツのパンは、イーストや添加物をたくさん使って効率的に焼くので、職人の労働環境は良いけれど、味は良くないという。
- 旧東ドイツ時代のじっくり発酵時間をとって焼いたパンの方が美味しかった。
- 古い東ドイツ時代のパンの教科書に載っていたのが、長時間発酵。隣国フランスでは一般的なパンの製法なのに、ドイツでは珍しい。
- 修業先でとてもユニークなベッカライ(ドイツ語でベーカリーのこと)は、シュタイナー教育の理念をパンづくりに取り入れたオーガニック(有機)パンを作っている   。小麦から石臼で自家挽きする。


第2章 「ベッカライ・ビオブロートのパン」
お店のコンセプト、パンの種類、1日のパン作りのスケジュール、休日の取り方から、道具(石挽き臼、石窯)、原材料・製法(レシピ、パン酵母、小麦粉、モルト、サワー種、湯種、臼挽き、窯焼きなど)まで、苦労して試行錯誤した点からコツまで詳しく書かれている。
もっぱらHBでパンを焼いている私でも、読んでいるだけでも面白いし、応用できるところや役に立つ情報もいろいろ載っている。
作りたくないパンを売るつもりはないので、普通のベーカリーショップに比べると、パンの種類がかなり少ない。オーガニックの全粒粉パンを中心にサイズ違いも含めて16種類。
実際のお店の情報をウェブサイトで探してみると、オーガニックの材料を使っているわりには、かなり価格は安い。

お店で使っている酵母は、ドイツ産の有機酵母「Bioreal」。
amazonやカルディコーヒーファームでも販売しているので、カルディでお試し用に9gの小袋サイズを買ってみた。
本に書かれていた通り、もともと発酵力は強くはないので、低温だと発酵しにくい。
ホシノ天然酵母みたいに酵母の味が強く出ないので、まろやかな味わいでクセがない。
発酵力が弱くて、価格も高いし、オーガニックという点に拘りはないので(小麦粉もオーガニックにしないと意味はないと思うので)、リピートせず。

<関連記事>風と光/有機穀物で作った天然酵母


<参考情報>
ベッカライ ビオブロート【芦屋】(パン/パン屋さん取材レポート/Allabout)
「戦後、ドイツでも機械化が進んで、扱いやすいようにとパンの水分量を少なくしているし、発酵時間を減らすためにイーストフード(添加物)が多用されるようになってきています。どこもそういうものなのかと思ったら、行列ができているパン屋さんがあって、そこのパンは昔ながらの製法で水分量が多く、しっとりしていたんです。昔は加水率が高く、生地を柔らかくして、発酵時間もきちんととってパンを作っていたんですよ」。
- トーストブロートとラントブロート(田舎パン)を除く、ほとんどすべてのパンが全粒粉100%。無農薬の有機の玄麦を石臼で自家製粉。
- パンはサイズの大小を勘定に入れても17種類。ライ麦パンはなし。
- 加水はだいたい89~90%。湯種(小麦粉の一部をお湯で溶く製法)でも調整。
- 現代の設備で昔のやり方に近づける製法。
- 酵母は、有機小麦を天然水で培養したドイツ産のオーガニックイースト。

ベッカライ ビオブロート~挽きたて全粒粉パンとの出会い[珈琲処豆屋厳選!!逸品館]
-「全粒粉100%の美味しいパンを焼きたいと思ったら、必ず「挽きたて」を使わないと胚芽にある油脂分がどんどん酸化して劣化する。」

2冊の本、2人のパン職人 松崎太著『ベッカライ・ビオブロートのパン』[2014.11.28,パンラボ]
「小麦ヌーヴォー解禁祭りin東京」出品FILE06 ベッカライ・ビオブロート[2014.09.26,パンラボ]

松崎太さん(ドイツパンマイスター BÄCKEREI BIOBROT)[palashio,2013.09.07]

ベッカライ・ビオブロート冷凍パン(通販)[ビオフロレスタ(むそう商事)]
わざわざ電車に乗って芦屋のお店に買いに行くなら、通販で買った方がはやい。でも、なかなか入荷しないらしく、いつ見ても品切れ。
電車代とクール便送料はほぼ同じなので、梅田に出たついでに芦屋のお店まで買いに行くしかない?


「ベッカライ・ビオブロート」のクノーテンレシピ
粉300gに対して、有機天然酵母9g(3%)。酵母量が異様に多いので、発酵力の弱いBiorealでも短時間で発酵する。

大阪にある富澤商店のお店
パンやお菓子作りの材料を買うのに利用しているのは富澤商店、CUOCA、カルディ。
東京に住んでいた頃は、新宿にある富澤商店とCUOCAのお店で買っていた。
新宿のお店の雰囲気は、CUOCAの方がお洒落で、富澤商店は業務用という感じがした。

大阪にはCUOCAの店舗はないので、富澤商店のJR三越伊勢丹店か直営オンラインショップまたはamazon経由、CUOCAならamazonでまとめ買いしている。
オンラインショップとamazonでは送料がかかることが多いので、単品買いの場合は、品揃えは少ないけれど近所のカルディで買うこともある。

富澤商店が4月下旬に京阪百貨店守口店に新規出店するらしく、ホームページで店舗リストを確認してみると、大阪にあるお店がかなり増えていた。
昔は難波の高島屋にしかなく、次に(たぶん)JR三越伊勢丹に出店。さすがに三越伊勢丹のお店はシックな雰囲気で気に入っていたけど、閉店したみたい。今は隣の大丸梅田店に出店している。他には、堺(泉北)、阿倍野、守口。
泉北と守口以外はかなり大きなターミナルへの出店なので、どーしてローカルな京阪百貨店に出店したんだろう?(泉北は都心からかなり離れているし、後背に大きな住宅団地が広がっているので、そこそこ需要がある気はする)
梅田・心斎橋・難波のターミナル駅には直結していない京阪沿線だし、近くに富澤商店のような専門ショップはないので、狭い商圏でも意外と需要が多いかも。
それに店舗スペースはかなり小さいみたいので、製パン・製菓材料は単価高めでまとめ買いする人も多いから、固定客が増えれば坪効率は良さそう。

富澤商店で買う利点は、品揃えが豊富で価格が他社よりも安い場合が多いこと。まとめ買いすれば送料がかかってもやはり割安だと思う。
特に、ホシノ天然酵母と強力粉・準強力粉の種類が多いのが◎。
愛用しているキタノカオリやタイプERなどの国産小麦にフランスパン用オーベルジュとかは、カルディには置いていないので。
乾燥豆の種類も多くて、大豆、黒豆、緑豆、金時豆、小豆、ひよこ豆など、ストックしておくと重宝する。
お店で買う時は重い小麦粉のまとめ買いはムリだし(自動車乗らないから)、夏は粉も劣化するのが速いので、お店で買うのはストックがなくなりかけたら単品買うパターン。
ただし、お店に置いている商品はオンラインショップよりも少ない(3kgパックが置いてない小麦粉があった)ようなので、涼しくなるとオンラインショップでまとめ買いしたくなる。

富澤商店ホームページ, <近畿エリアの店舗リスト>


【2017.4.27 追記】
京阪百貨店に出店した富澤商店に早速行ってみた。
店舗スペースは思ったよりも広くて、並んでいる商品も多い。新宿や伊勢丹のお店より広く感じる。
私が常用している材料はほとんど揃っていた。なかったのは、フランスパン専用粉「オーベルジュ」の3kgパック。
全粒粉とライ麦粉は輸入・国産とも数種類あるのでいろいろ選べて、特に国産小麦粉の種類が多いのが◎。以前から買おうと思っていたキタノカオリの全粒粉や北海道産のライ麦粉もあるのが嬉しい。
強力粉・準強力粉も1kg入りの種類は多く、タイプERは3kg入りも置いてある。
ホシノ天然酵母・丹沢酵母は分袋タイプがあるし、バターは種類が多いし業務用サイズなのでお得。

小麦粉の価格は直営オンラインショップよりも同じか、少し高いくらい。amazon経由で買うよりは安い。amazonに出品すると手数料がかかるので、その分店舗と直営ショップよりも価格設定が高くなっている。
送料のことを考えれば、大量にまとめ買いしないのであれば、多少価格が高くても、単品をお店で買って持ち帰った方がトータルでは安くなるし、新しい材料が使える。

まだキタノカオリのストックが2kgほどあるので、今回はタイプERの1kgを購入。
これから暑くなると粉が劣化するし、最近主食をパンからご飯に変えたため(どうも小麦依存症気味な気がするので)、昔ほどパンは焼かなくなったこともあって、3kg入りは買わず。
例年まとめ買いするのは、半年くらいは室温保存できる秋以降なので、その時は3kg入りを買うつもり。

30日日曜日にも行ってみたけれど、2日ともパン用の粉類を買っている人をよく見かけたし、あきらかに陳列棚の商品が少なくなっていた銘柄もいくつかある。バターも期間限定のお買い得品が売り切れていた。この調子なら固定客がかなり増えると思う。

アンデルシェフスキ ~ バッハ/パルティータ第1番
アンデルシェフスキを聴き始めた頃に一番好きだったのが《パルティータ第1番》。
しっとり穏やかなフィオレンティーノと比べると、ややテンポが速く軽やかでリズミカル。
”Allemande”、”Courante”のテンポもほど良く(やっぱりブレハッチは速すぎる感じがする)、ノンレガートもふわっと柔らかく優美。スケールの装飾音が洒落ている。
久しぶりに聴いたアンデルシェフスキの第1番も以前と変わらず好きだったのでちょっと安心。


Bach: Partitas Nos. 1, 3, 6Bach: Partitas Nos. 1, 3, 6
(2002/10/08)
Piotr Anderszewski

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こちらは、2007年Warsaw Philharmonic Hallでのリサイタル映像。
Piotr Anderszewski: J. S. Bach - Partita No. 1 in B-flat Major, BWV 825



ついでに、パルティータ第2番。こちらは2008年Warsaw Philharmonic Hallでのリサイタル映像。
Piotr Anderszewski: J. S. Bach - Partita No. 2 in C minor, BWV 826


tag : バッハ アンデルシェフスキ

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ピアノ編曲版(みたいな)《ゴルトベルク変奏曲》
《ゴルトベルク変奏曲》の編曲バージョンは10種類くらいはある。
チェンバロまたはピアノ以外の楽器で演奏する編曲版(オルガン、ハープ、ギター、リコーダー、アコーディオン、弦楽アンサンブルなど)と、ピアノ編曲版(ソロ、2台、4手連弾)。
ピアノ編曲版は、ブゾーニのソロ、ラインベルガーの2台のピアノ(これをさらにレーガーが編曲している)、アイヒラーの4手連弾。(もっと探せば他にもあるかも)

ブゾーニ編曲版は、最初の方は原曲の主旋律の音自体はあまり変えていないようで(変奏にもよる)、ペダルが頻繁に使われているので、残響が長くて、音色がキラキラ煌いている。
全体的に音がつけ加えられて和音が増えているし、1オクターブ高い/低いこともある、
普通はノンレガートでよく弾かれるところがレガートになっていることも多いので、響きや曲の雰囲気がかなり変わって聴こえる。
変奏が進むにつれて、編曲の度合いが大きくなっていき、終盤に近付くと煌きが増して華やか。
最後の「アリア」はシンプル。ケンプが弾く「アリア」にちょっと似ている気がする。

Bach-Busoni "Goldberg Variations" BWV988 (piano : David Buechner)


Ferruccio Busoni: Arrangements and Transcriptions of Bach Goldberg VariationsFerruccio Busoni: Arrangements and Transcriptions of Bach Goldberg Variations
(1997/5/6)
David Buechner


(参考情報)Bach-Busoni Goldberg Variations[バッハのピアノ編曲・音盤紹介]



楽譜にない音を付け加えたり旋律を変えたりしているフェルツマンや、凝った装飾音いっぱいのバケッティの弾くゴルトベルクも、ほとんど編曲版と言ってもよいかも。

フェルツマンは装飾音はあまり凝らず、低音部の和音やオクターブを追加したり、高音部の旋律自体を改変したり付け加えているのが目立つ。
低音部の音を追加しているところはドシドシ響くのであまり好きな響きではない。高音部は妙に可愛らしく聴こえる。

Pianist Vladimir Feltsman plays Bach's Goldberg Variations


Goldberg VariationsGoldberg Variations(Nimbus Records)
(2008/7/8)
Vladimir Feltsman

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バケッティのゴルトベルクは、装飾音に凝って、山あり谷ありと起伏だらけで表情豊か。自由で感興に満ちている。
旋律の中に装飾音を散りばめているので、急速系の変奏(第5変奏、第26変奏とか)は装飾音が多すぎて、スピード感がもう一つだったり、音が多すぎてごちゃごちゃした感じする。
Youtubeにいくつもライブ映像があるけれど、このCDの演奏とは違って、装飾音は控えめでかなり”普通”に近い。

J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲/アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳第2巻から5つの小品(バッケッティ)J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲/アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳第2巻から5つの小品(バッケッティ)
(2012/04/01)
Andrea Bacchetti

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編曲版というと音を”足す”ことが多いけれど、(編曲版ではない)ケンプの演奏はその逆で、「アリア」では装飾音をかなり省いているので、音を足さずに”引く”という奏法。
旋律がシンプルになって、ベースとなる旋律がくっきりと聴こえる。音を”引く”だけで編曲版みたいにちょっと違った曲に聴こえてくるのが面白い。
それに、柔らかいレガートとペダルを使った美しい響きはケンプならでは。
この4種類のゴルトベルクのなかでは、一番好きなのがケンプ。次は、バケッティ、それともブゾーニ?


Bach, Variaciones Goldberg, BWV 988. Wilhelm Kempff, piano


GOLDBERG VARIATIONENGOLDBERG VARIATIONEN
(1994/3/7)
Wilhelm Kempff

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ラインベルガーの2台のピアノ版もついでに聴いてみると、「アリア」は装飾音を省いているので、シンプルなケンプの演奏とよく似ている。
そう思って安心して聴いていたら、変奏に入るととっても賑やか。2つのピアノのどちらかが主旋律を弾き、役割を交代しながら、原曲にはない和音や旋律を伴奏的に入れたり、対旋律や副旋律(というのだろうか)を入れたりして、音と旋律が随分増えている。
曲としては面白いんだけど、原曲では聴こえてこない音や旋律の方に耳が引き寄せられてしまって、曲をじっくり味わうどころではなく。(おかげで眠くならずにすむけど)

J.S.Bach: Goldberg Variations BWV 998 1. Aria Andante espressivo
(Edited by Joseph Rheinberger, Revised by Max Reger)


J.S.Bach: Goldberg Variations BWV 998 2. Veränderung Piu animato


tag : バッハ

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タイガー/オーブントースター「UMA-PAN」 KAE-G13N
amazonで注文して、翌日届いた新しいタイガーのオーブントースター”UMA-PAN”。

タイガー オーブン トースター マットブラック やきたて KAE-G13N-K UMA-PAN Tigerタイガー オーブン トースター マットブラック やきたて KAE-G13N-K UMA-PAN Tiger
(2016/10/19)
タイガー魔法瓶(TIGER)

この機種は、なぜか<ルート限定品>。家電ショップならどこでも取り扱っているというわけではないらしい。(yodobasiのオンラインショップにはなかった)

製品レビュー:タイガーの「うまパントースター」KAE-G13Nを購入!その名の通り美味しくパンが焼けるオーブントースターです![HHS変デジはてな支所]


<使いやすい点>
〇庫内が広く、高さも充分。
今まで使っていたパナソニックのコンパクトオーブン(NB-G130-S )よりも横幅と奥行きとも広いので、一回で焼ける分量も多く、パン生地同士が焼成中に膨らんでくっつかないように余裕をもって並べられる。
高さ(網からヒーターまでの距離)は、仕様上はパナ機より0.5cm低いのに、実際にパンを置くとちょっと高い感じがする。ベーグルや背の低いケーキなら問題なく焼ける。

〇ヒーターが明るい。
庫内の照明がなくても、(サーモスタットで)ヒーターが消えている時でも、焼け具合がよくわかる。(扉のガラスの透過性が高いからかも?)
パナ機はヒーターが暗くて、扉のガラス越しに見ようとしても、照明兼用の近赤外線ヒーターがつかないと、焼け具体が全然わからない。

〇焼き網のメッシュが細かい。
小さめに切ったパンでも水平における。パナ機は波型で隙間が広いので、パンが小さい(サイコロ状とか)と網からはみ出たりする。

〇焼き網がセットしやすい。
アルミ枠に載せる構造なので、引っかける方式のパナ機よりもセットしやすい。

〇シリコン加工の深めの受け皿。
シリコン加工は汚れにくく、洗いやすい。深型なので食材が置きやすいし、オーブンシートもはみ出しにくい。
これだけ広くて深ければ、私が作る分量程度のパンやお菓子なら余裕で並べられる。

〇火力が強く、トーストは短時間で焼ける。
タイガーのホームベーカリーで焼いたフランスパン風食パン(1/2枚)を250℃で焼き時間3分(くらい)でトーストしたら、2分くらいでこんがり焦げ目がついて、表面はサクサクと普通に美味しい。パナ機よりも速く焼ける。
薄く水平にカットしたハードベーグルは、2分でも危うく焦げ付きそうになった。
短時間(数分)ならサーモスタットが作動せずにヒーターがずっとついた状態になるので、火力がかなり強い(特に下火)。
230℃2分でベーグルを焼いても、クラムはあまり焼き色がつかずに、淵とクラストがかなりこんがり。
200℃2分で上下を逆に焼いたら(カットした断面を下向き、皮部分を上向き)、下火で焼いたクラムに強い焼き色がついて、クラストは程よい焼き具合。200℃で1分半くらいでも良さそう。
パナ機よりも火力が強い。それに、上側より下側のヒーターの方が火力が強いのかも。

〇焼きムラが少ない。
パナ機と比べて、庫内が広く、上側ヒーターが1本(パナ機は2本)しかないので、長時間(5分以上?)焼く場合は、サーモスタットがよく効いて、焦げにくく、焼きムラは少ない。(その代わり焼き時間が長くなる)
サーモスタット効果とともに、「熱反射の高いガルバニウム鋼板を側面に採用。また庫内後部に角度をつけて手前へ熱反射を促進」する仕組みなので、これも焼きムラが少ない理由の一つかも。

〇30分のロングタイマー
焼成時間が15分以上かかるもの自家製ケーキとパン作りには便利。
でも、ケーキとパンを焼くのは月1回もないので、主用途がトーストなら15分タイマーでも充分。

〇ヒーターの上に(落下物除けらしき)金属棒付き。
よく見たら、下側ヒーター(2本とも)の数ミリ上方に、ヒーターと並行して細い金属棒が一本づつ付いていた。
たぶん、焼き網から落ちてくる物がヒーターに接触するのを避けるためのバーだと思う。パナ機にはついていなかったので、こういう細かい工夫がされているのは良いところ。


<使いにくい点>
▲サーモスタットが効きすぎ。
カスタマーレビューでも書かれていた通り、サーモスタットが効きすぎて、ヒーターが消える頻度と時間がかなり多い。(ヒーターが消えている時間が9割くらい?)
同じ温度設定なら、パナ機よりも焼成時間が2~3割くらい長くなる。(庫内が広いことも多少影響していると思う)

トルティーヤチップスを焼くのに、180℃8分で設定すると、ヒーターがたびたび消えるので、途中で200℃とか230℃に設定しても、なかなか焼き色が付かず。(生地の水分が多すぎたかも)
長く焼いたわりに、全体的に焼き色は薄く(中央部は焼き色もついていない)で、ほとんど焦げた部分がない。生焼けというわけではなく、サクっとした食感。(もっとパリパリに焼けてほしい)

自家製ベーグルは、200℃18分で焼くと、焼き色が薄く、白っぽい部分がかなり残っている(クラムはほぼ焼けている)。
220℃くらいで5分追加焼成したら、こんがりと焼き色がついて、焼きムラも少なく、クラムまでしっかり焼けている。
(パナ機の場合は、180℃18分くらいで濃い焼き色がつく。ヒーターに近い部分が焦げ付き気味なので、途中でアルミホイルをかぶせないといけない)
この機種に限らず、タイガー製のオーブントースターは、サーモスタットが効きすぎて、焼き時間が長くなるというレビューがいくつもある。

自家製ベーグルを215℃くらいで焼成したところ、18分~20分間で焼きあがり。
全体的にほどよい焼き色が付き、焼きムラは少ない。トースターの扉側に向けておいた側面の焼き色が薄いのはパナ機でも昔使っていたオーブンレンジでも同じ。
普通の温度設定より多少高い温度なら、サーモスタットが効いても焼成時間が短縮できるし、アルミホイルなしでも焦げつかない。
ベーグルもトーストして食べるので、クラストはあまり濃い焼き色をつけない方がいいから(トーストすると焦げやすいので)、これぐらいがちょうどよい感じ。

自家製チーズケーキは、215℃5分(予熱代わりにかなり高温)→200℃25分(焼き色が薄い)→180℃5分で焼き上がり。
アルミホイルなしでも焦げつかず、全体的に綺麗な焼き色がついて、中もしっかり火が通っていた。
チーズケーキの場合は、パナ機(180℃)より少し温度設定を高くしたので、焼き時間はほとんど同じ。部分的に強い焦げ目がつくパナ機の場合は、焦げ付き防止のために途中でアルミホイルを株さないといけないので、その手間はかからない。
これだけ焼きムラが少なく綺麗に焼けるのなら、オーブンとして充分使えるし、予熱不要なのでオーブンレンジよりも使いやすい。

▲ゼンマイ式タイマーの目盛りが狭くて、微妙なセットはムリ。
30分のロングタイマーなので、分単位の目盛り間隔が狭くて、ピタっと合わせにくい。目盛り間隔が広い15分タイマーの方がセットしやすい。
それに、ゼンマイ式なので、巻き戻すのが硬い。(ゼンマイ式を使っていたのは子供の頃だけ。以前はエレクトロラックスのポップアップトースターとオーブンレンジを使っていた)
こういうところは、30秒単位で設定できるパナ機のマイコン式の方が使い勝手がいい。
といっても、使い勝手は慣れの問題だし、使い方はパターン化しているし、どのみち焼き具合を見ながら焼き時間を調整するので、実質的にはほとんど問題なし。

▲パンくずトレイが引き出しにくい。
本体間にパンくずトレイとの隙間があまりないせいか、引き出すときにガタついて、スムースに引き出せない。


トータルで考えれば、トーストと自家製お菓子&パンは上手く焼けるし、マイコン式パナ機の半額以下という実売価格を考えれば、機能もコストパフォーマンスも充分に良い。
使い勝手の悪いところ(サーモスタットが効きすぎて焼成時間が長くなる、トーストの下火が強い、とか)は、使い慣れれば、温度と時間を上手く調整できるようになるので、全然問題にはならない。
マイコン式でなくても、オーブン代わりに充分使えるのがわかって、パンやお菓子を焼くのにとても重宝。意外とお買い得感があって、損のない買い物だった。
フィオレンティーノ ~ ショパン/ワルツ全集
フィオレンティーノの録音をいろいろ聴いていて、予想外に面白かったのはショパンのワルツ。
若い頃に全集録音したショパンのワルツは、Concert ArtistとSagaレーベルへの2種類。Youtubeには1989年のライブ録音がある。
米国のNewport音楽祭やNY/AliceHallなどのリサイタルのライブ音源でも、プログラムなアンコールでショパンのワルツを弾いていた。
それに、ショパンに限らず、リストが編曲したグノー《ファウストワルツ》やシュトラウス歌劇のピアノ編曲版ワルツをたびたびリサイタルで弾いているので、ワルツそのものが好きなんだと思う。

フィオレンティーノが弾くショパンのワルツは、曲ごとでも、曲のなかでも、緩急の差が大きく、表情や雰囲気がかなり変わる。
特に、ワルツのもつ運動性や華やかさを強調した技巧の鮮やかさが際立つ。
急速部のテンポが滅法速く、タッチはヴィルトオーソ的に切れ味がよく、さらに楽譜にない音を付け加えたり、違う旋律を弾いていたりして、(ショパンというよりシュトラウスの編曲版ワルツ風みたいに?)華麗で豪快なところも。
もしリストがショパンのワルツを弾いていたら、こういう風に弾いていたのかも...と思わないでもない。
(それに、ベルリン録音集のブックレットには、”リストはショパンの曲を弾くときに音を付け加えていた”というフィオレンティーノの話が載っていたし)
ゆったりとしたテンポの時には情感たっぷりに弾いていても、しなしなした憂いや感傷的な情感過多なところはない。短くシャープで弾力のあるトリルがピリっとスパイスみたいに効いている。

Youtubeのコメント欄を読んでいると、いろんな反応があって結構面白い。
巷のショパンのワルツを期待していた人は、速すぎる、技巧的すぎる、感情移入していない...とか書いてあって、フィオレンティーノの解釈にはかなり抵抗感があるらしい。
フィオレンティーノのワルツは豪快で華やかなところがあるので、メロウなショパンは好きではない私にとっては、普通とは違う解釈の方が、普通に聴けてしまう。

Op.64 No.2のライブ映像では、piu mossoに入って間もなく(0:53~)急激にアッチェレランドして滅法速い。(こんなに速く人は他にはいないかも)

Sergio Fiorentino -- Chopin Waltz Op.64 No.2 in c sharp




Op.34 No.1の方は、4:11~のアルペジオが楽譜(3音ごとに最初の音が徐々に下行する)とは違っていて、最初から最後まで一気に猛スピードで駆け下りて、いかにもヴィルトオーソ風。
フィオレンティーノの流儀として、他にも楽譜にはない音や旋律を弾いていると思う。(若い時のスタジオ録音では楽譜通りに弾いている)

Sergio Fiorentino -- Chopin Waltz Op.34 No.1 in A flat major




1960年代のワルツ全集録音(『Fiorentino Edition, Vol. 4: Early Recordings 1953-1966』に収録)は、デッドで古めかしい音質なので、↓のライブ音源の方が多少金属的な響きがしても、ずっと聴きやすい。
スタジオ録音と同じく、一般的な全集録音で収録される14曲以外に、若い頃に書いたワルツなど5曲も弾いている。

Chopin complete Waltzes - Sergio Fiorentino (live 1989)


tag : ショパン フィオレンティーノ

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【新譜情報】ブレハッチ ~ バッハ作品集
ブレハッチの新譜はバッハ作品集。リリース直後に試聴したのだけど、ノンレガートなタッチとテンポが私の好みに合わず、購入に至らず。
今月のレコ芸で特選盤として絶賛されていたので、私の耳が悪かったのだろうかと再度試聴。
やはり、速いテンポで弾く軽くて柔らかいノンレガートの響きが、私の好みとは違っていた。

《イタリア協奏曲》は、(コロリオフのように)もっとカチッとした力感のあるシャープなタッチの方が格調高く聴こえる。
特に好きな《パルティータ第1番》は”Allemande”と”Courante”のテンポが速すぎて忙しなく、軽いノンレガートは小さなネズミがちょこまか走っているみたいに私には聴こえる。(”Prelude”はわりと好き)
《パルティータ第3番》の方がタッチがややシャープで力感も少し強いので、こちらの方は全然違和感なし。

こういうのは好みの問題とその時の気分にもよるので、またいつか聴いた時には印象が変わるかも。

バッハ・リサイタルバッハ・リサイタル
(2017/2/10)
ラファウ・ブレハッチ
試聴ファイル

tag : バッハ ブレハッチ

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オーブントースターの故障と買い替え
ちょうど2年11カ月前に購入したパナソニックのオーブントースターが、何の前触れもなく故障してしまった。
電源を入れると、パチっとスパークしたような音がして、庫内の照明が点灯せず。庫内が暗くて、焼け具合が全く分からない。
ヒーターは上部に2本。1本が近赤外線ヒーターで照明兼用。もう1本は遠赤外線。下部ヒーターは遠赤外線1本。
上についている近赤外線ヒーター&照明が壊れたらしい。スイッチを入れても真っ黒いまま。熱くなっている気配がない。
パスコのイングリッシュマフィンと自家製トルティーヤチップスを焼いてみると、近赤外線ヒーターの真下(=焼き網中央部)に置いている部分がなかなか焼けず、端から焦げていくので、明らかに近赤ヒーターが壊れている。

このオーブントースターは実売価格が1万円以上の機種なので、そう簡単に壊れないだろうと思っていたのに..。
週4回くらい使っていたといっても、もっぱらパンをトーストするのに2分くらい焼くだけ。フライや魚・肉とか油ものは全然焼いていないので、ヒーターは綺麗なまま。
たまに自家製ベーグルやチーズケーキ、クッキーを焼くといっても、月1回も使っていないし、長時間使うことはめったにない。
この使い方で、3年で故障するというのは残念。以前に使っていたパナソニックのオーブンレンジは2年経過した直後に壊れたし、どうもオーブンの類とは巡り合わせが良くないらしい。
今使っているパナソニックの単機能電子レンジは、購入後4年3カ月が経過。あとどのくらい使えるのだろう??

パナソニックのカスタマーサービスに電話して確認すると、ヒーターの照明部分が壊れても、ヒーター自体は正常に動くこともあるという。(焼け具合から見て、壊れているのは確実)
この近赤外線ヒーターを取り換える費用は、8000円以上。これだけ高ければ、温度調節機能付きトースターの新品を買ってもおつりがくる。
ヒーターの寿命を調べてみると、それほど長くないようで、数年で壊れることもあるらしい。今修理しても、そのうち他のヒーターがそのうち壊れそうな気がしてきた。
残り2本の遠赤外線ヒーターは今のところ正常なので、2本だけでも焼けないことはない。
とはいえ、焼き時間が長くなるし、庫内は暗くて焼き具合が確認できないし、何よりヒーターが壊れた状態で使っていて発火したりしたら嫌なので、すぐに買い替えることにした。

必要条件は、オーブン代わりに使うので温度調節機能があること、自家製パンやケーキを焼くために庫内の高さ(網からヒーターまで)が10cm以上、キッチンラックにちょうど収まるコンパクトサイズ(横幅が約35cm以下)。
この条件を全て満たすので買ったのが、このパナソニックのオーブントースター(後継機は「コンパクトオーブン」という商品名になっている)。
自家製パンとケーキを焼かなければ、(温度調節機能ではなく)火力切り替えできる普通のトースターでも充分なんだけど。
自家製グラタン・ピザ・ナンを焼いたり、買ってきたフライ類の温め直しとかは、ガスグリルの方が速くて、こんがり焼けるので、トースターは使わない。
よく考えたら、オーブントースターで自家製パンとケーキを焼く頻度は月1回もないし、温度調節機能に拘らなくてもよい気はするけど、いざ使おうと思ったときにその機能がないというのも困るので。


これが今使っている機種。”コンパクトオーブン”なので、低価格なオーブンレンジよりも優秀。
スイッチ一つで、パンのトーストもフランスパンの温めもできるのがとっても便利。
オーブン機能も優れもの。自家製パンは粉160gくらいまで焼けて、余熱不要で焼き色もきれいにつくし、ケーキ(高さの低いチーズケーキとか)も30分くらいで上手く焼ける。

Panasonic オーブン&トースター シルバー NB-G130-SPanasonic オーブン&トースター シルバー NB-G130-S
(2010/02/01)
パナソニック(Panasonic)




同じパナソニック製品を買うのであれば、↓のブラウンカラーの機種。12000円くらい。スチーム機能とか凝った使い方をしないのであれば、オーブンレンジ代わりに使える。
最新機種はホワイトカラー。数か月前に発売されたらしいので、まだ値下がりせずに18000円弱。自動メニューがいくつか変更、「手作りパン」ボタンを削除(40℃発酵機能が無くなった)、その代わりに「ドライ」ボタン(湿ったクッキー・ポテチとかを乾燥させる機能)が追加されている。
湿っためしょめしょポテチが復活! 藤山オススメの小さくて賢いオーブントースター[家電 Watch]

パナソニック コンパクトオーブン ブラウン NB-DT50-Tパナソニック コンパクトオーブン ブラウン NB-DT50-T
(2017/1/5)
パナソニック(Panasonic)




ヒーターの寿命が数年程度しかないとすれば(なかには数千円の低価格機種でも8年とか10年以上使っている人もいる)、数年ごとに買い替えることになるので、コスト面からパナ機は選択肢から外れる。

新しいオーブントースターを買おうと思って、amazonで探したところ、レビュー数から判断すると、売れ筋なのは、パナソニックと象印、コイズミ。タイガー、ツインバード、アイリスオーヤマのレビューも多い。(低価格のコイズミ製品は低評価も多いので、品質に問題がありそう)
温度調整機能付きに限定して、比較検討したのは3機種。

1)「タイガー オーブン トースター やきたて/ KAE-G13N-K ”UMA-PAN”」
2)「象印 オーブントースター温度調節機能付き/ET-WM22-RM」
3)マイコン式「象印 オーブントースター ET-FM28-RL」

3機種とも、パナ機よりも横幅がちょっと長く、そのうちタイガーが約35cmと一番短くて○。ダイヤル式の象印は40cmなので、ほとんど選択肢から外れてしまう。
庫内の高さ(有効寸法)はどれも10~11cmくらいと、パナソニックとほぼ同じで○。

ヒーターは、象印が遠赤外線ヒーター。ダイヤル式が上下各1本、マイコン式が上下各2本。
タイガーは、ヒーターの種類の記載がないので、たぶん遠赤外線ヒーターではなくて、独自の「クリア発光ヒーター」。ヒーター3本とガルバリウム鋼板による熱ムラを制御。

タイガーはダイヤル式なのが、ちょっと▲。(ダイヤルだと、つまみ部分が壊れやすそうなので)
それに、ロングタイマーが30分と長いので、(めったに焼かない)ケーキ作りには便利なのだけど、トーストみたいな1分単位の細かいセットがしにくそう。
マイコン式のパナ機なら、トーストボタンで5段階(30秒単位)でセットできるので操作性が良い。

マイコン式の象印は、パナソニックと同じくトーストボタンがあるので○。やっぱりダイヤル式よりも魅かれる。
性能はパナ機とほぼ同等で、価格が6~7割くらいと◎。問題は横幅が長すぎること(何とか置けないこともないけど)。
それにヒーターが4本と多いので、壊れる確率が高くなる気がする。(ヒーターの寿命がやたらと気になってしまう)

マイコン式象印にかなり魅かれたのだけど、タイガーの「やきたて/ KAE-G13N-K ”UMA-PAN”」を注文。
決め手は、タイガーの方が横幅が3cmほど短く、ユーザーレビューでパンやケーキも上手も焼けた、と書かれていたこと。

ポイントとクーポンを使って実質3400円。少なくとも5年くらい使いたいけど、この価格ならまた3年で買い替えてもよいくらい。

タイガー オーブン トースター マットブラック やきたて KAE-G13N-K UMA-PAN Tigerタイガー オーブン トースター マットブラック やきたて KAE-G13N-K UMA-PAN Tiger
(2016/10/19)
タイガー魔法瓶(TIGER)



コダーイ/ピアノ作品集
聴いたことをすっかり忘れていたコダーイのピアノ作品。
2017年がコダーイの没後50年にあたるメモリアルイヤーなので、昔書いた記事を読みながら、改めて聴き直してみた。

バルトークやヤナーチェクを連想する現代的な和声や東欧的なエキゾティシズムがあって、渋く地味ながら好きな作風。
和声はバルトークの民謡曲風で、旋律の動きはヤナーチェク風...みたいな印象があるので、バルトークもヤナーチェクも好きな私には違和感なくすっと入っていける音楽。
バルトークやヤナーチェクほどの叙情感の濃さはなく、もっと構築的というか抽象性が高いというか、感情的にシンクロする部分は少ない。

コダーイが書いたピアノ曲は少ないので、全集盤でもCD2枚で収まってしまう。
全集録音はほとんどなく、すぐに見つかるのはAdam FelegiのHungaroton盤くらい。

Kodaly:Complete Piano MusicKodaly:Complete Piano Music
(2008/1/13)
Adam Felegi
試聴ファイル


コダーイのピアノ独奏曲のなかで一番好きなのは、《7つのピアノ小品 Op. 11》と《ドビュッシーの主題による瞑想曲》。
旋律も和声も美しく、硬質でありつつしっとりとして潤いもあり、ヤナーチェクとバルトークとドビュッシーを融合したような曲集。
特に《7つのピアノ小品 Op.11》が面白い。
《マロシュセーク舞曲》と《ガランタ舞曲》もバルトーク風の民謡で和声が美しい。

Zoltán Kodály, Meditation on a motive of Claude Debussy (1907)


Kodaly - Seven Pieces for Piano, Op. 11; György Sándor [Part 1/2]


Kodaly - Seven Pieces for Piano, Op. 11; György Sándor [Part 2/2]



<過去記事>
コダーイ/7つのピアノ小品 Op.11、ドビュッシーの主題による瞑想曲
コダーイ/9つのピアノ小品 Op.3、ガランタ舞曲

tag : コダーイ

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プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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