2017.10.31 18:00| ♪ 音楽日記(その他)
この時期になると、いつもチェックするのが、翌年メモリアルイヤーを迎える作曲家。

メモリアルの作曲家[クラシックの演奏会情報サイト「i-amabile(アマービレ)」]
このサイトが一番情報が多いと思う。
暦年と、検索する暦年の間隔(10、50、100年単位)を設定して検索する。
50年単位での検索結果は以下の通り。

●クープラン 生誕350年  1668年 ~ 1733年
グノー 生誕200年  1818年 ~ 1893年
●ジュリオ・ブリッチャルディ 生誕200年  1818年 ~ 1881年
●モンティ 生誕150年  1868年 ~ 0922年
●スコット・ジョプリン 生誕150年  1868年 ~ 1917年
●フランティシェク・ドルドラ 生誕150年  1868年 ~ 1944年
●フベンティーノ・ローサス 生誕150年  1868年 ~ 1894年
●レオーネ・シニガーリャ 生誕150年  1868年 ~ 1944年
●バーンスタイン 生誕100年  1918年 ~ 1990年
●大栗裕 生誕100年  1918年 ~ 1982年
●ゴットフリート・フォン・アイネム 生誕100年  1918年 ~ 1996年
●中原達彦 生誕50年  1968年 ~
●クラウス・バデルト 生誕50年  1968年 ~
●葉加瀬太郎 生誕50年  1968年 ~
●ケネス・ヘスケス 生誕50年  1968年 ~
●田中吉史 生誕50年  1968年 ~
●原田敬子 生誕50年  1968年 ~
●河合和貴 生誕50年  1968年 ~

カッチーニ 没後400年  1545年 ~ 1618年
●フランチェスコ・マリア・ヴェラチーニ 没後250年  1690年 ~ 1768年
●レオポルト・コジェルフ 没後200年  1747年 ~ 1818年
●アントニオ・カプッツィ 没後200年  1755年 ~ 1818年
●ロッシーニ 没後150年  1792年 ~ 1868年
●フランツ・ベルワルド 没後150年  1796年 ~ 1868年
●ドビュッシー 没後100年  1862年 ~ 1918年
●パリー 没後100年  1848年 ~ 1918年
●ジョセフ・ウィナー 没後100年  1837年 ~ 1918年
●アッリーゴ・ボーイト 没後100年  1842年 ~ 1918年
●カステルヌオーヴォ=テデスコ 没後50年  1895年 ~ 1968年

メジャーなピアノ作品ならドビュッシー、ハープシコードはクープラン。
ドビュッシーはすでに今年から新譜がたくさん出ている。手持ちのドビュッシーアルバムですぐに思い出すのは、ミケランジェリ、アラウ、エゴロフ、カールス、ブラレイ、小川典子、児玉桃。
最近リリース済み・予定のドビュッシー録音は、オズボーン、チョ・ソンジン、クリエ、ブラウンリッジなど。試聴してみると、響きが多彩で美しく、繊細なタッチで幻想性と有機性を感じるハフのドビュッシーが一番素晴らしくてCD購入予定。

クープランのアルバムは1枚も持っていない。
そもそもクープランですぐに連想するのが、ラヴェルの《クープランの墓》だし、聴いたことがあるクープランアルバムは、とても話題になったタローくらい。

Alexandre Tharaud, Couperin: Le Tic-toc choc, LIVE!



グノーと言えば、《アヴェマリア》。
ピアノソロよりも、ヴァイオリンかチェロで聴きたい曲。息の長い主旋律は弦楽器の響きが良く似合う。

Miyamoto Emiri Plays Bach & Gounod : Ave Maria


Yo-Yo Ma, Kathryn Stott - Ave Maria (J.S. Bach/ Gounod)





カッチーニなら同じく《アヴェマリア》。
実際はソ連の音楽家ヴァヴィロフが1970年頃に作曲したもので偽作とされている。

これは吉松隆が館野泉のために編曲したピアノヴァージョン。清楚なピアノの響きがとても綺麗。
舘野泉 3つの聖歌~アヴェマリア/カッチーニ




<過去の記事>
吉松隆/3つの聖歌より ~ カッチーニ/アヴェマリア(ピアノ編曲版)

タグ:グノー カッチーニ

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ブラームスのピアノ三重奏曲全集を聴くときは、カッチェン/シュタルケル/スークのトリオ。
DECCAの2枚組CDを初めて聴いてからというもの、他のトリオの録音を聴いても物足りなく感じてしまうので、これさえあれば充分なくらい。

DECCA盤は2種類あり、最近発売されたカッチェンの録音全集BOXバージョンだと、新たにリマスタリングしているため音質が若干変わっている。残響が増えて音が鮮明になり響きも滑らかになっているので、既発盤とは印象が微妙に違っている。
特にカッチェンの霞のようにふわ~と柔らかな響きに籠るニュアンスが、新リマスタリングによって消えてしまっている。第1番の第1楽章冒頭を聴いてがっかりしてしまったので、昔から慣れ親しんでいる分売盤を聴いている。

一番好きなのは第1番。ゆったりとしたテンポの第1楽章は、ふんわりと優しく誘うようなカッチェンのピアノで始まり、渋い音色で(硬派な)シュタルケルのチェロが入ってきて、やや線の細くて引き締まりむせび泣くようなヴィブラートのかかったスークのヴァイオリンが加わって、それぞれの音色がはっきり違って色彩感もニュアンスも多彩で豊か。
この渋く深みのある味わいは秋に聴くのにぴったり。なんて素敵な曲なんだろう。
近めの距離感とデッド気味の残響なので、ピアノとチェロとヴァイオリンの音がクリアに分離して細部の表現まで聴き取れるし、響きも濁りがなく絡みあって、私にはちょうど良い音質と臨場感。
スークトリオやカヴァコスたちの演奏からは滑らかさと調和感を感じるのに対して、この録音では個性の強い3人が拮抗しているような緊張感を感じるところが大きく違う。それになによりもカッチェンのピアノには華がある。


Katchen, Suk, Starker, Brahms Piano Trio No.1 in B major Op.8


Piano Trio 3ブラームス:ピアノ三重奏曲全集 
(1997年3月25日)
Julius Katchen, Josef Suk, János Starker


試聴ファイル


ジュリアス・カッチェン・デッカ録音全集(35CD) ジュリアス・カッチェン・デッカ録音全集(35CD)
(2016年08月31日)

試聴ファイル(.deccaclassics.com)


<関連記事>
スーク&シュタルケル&カッチェン ~ ブラームス/ピアノ三重奏曲第1番
スーク&シュタルケル&カッチェン ~ ブラームス/ピアノ三重奏曲第2番・第3番


タグ:ブラームス カッチェン シュタルケル スーク

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9月15日発売予定の新譜は、ヨーヨー・マ、エマニュエル・アックス、レオニダス・カヴァコスという、ちょっと珍しい顔合わせによるブラームスの『ピアノ三重奏曲集』。第1番~第3番の2枚組。
2016年12月、メカニックス・ホールでのセッション録音。

ヨーヨー・マとアックスの録音で持っているのは、パールマンと録音したメンデルスゾーンのピアノトリオ
ジャケット写真のアックスとパールマンは、外見がよく似ていてまるで兄弟みたい。

Mendelssohn:Mendelssohn: Piano Trios Op 49 Op 66
(2010/2/2)
Yo-Yo Ma, Emanuel Ax, Perlman

試聴ファイル



今回のブラームスは、なぜかパールマンではなくて、大人気(らしい)のカヴァコスのヴァイオリンで。
カヴァコスは、ユジャ・ワンとヴァイオリンソナタ全集をDECCAに録音している。(これはCDで聴いたけど、カヴァコスの呼吸音か鼻息らしき雑音がどうにも気になって仕方がない)
アックスのブラームス録音は、ソロ・協奏曲とも全て聴いたなかで、ヘンデルヴァリエーションが飛び抜けて素晴らしい。(コンチェルトと後期ピアノ曲は私の好みではなかったけど)。
カヴァコスは好きだし、今回はピアニストがユジャ・ワンではなくアックスなので、この録音にはちょっと興味あり。試聴ファイルが公開されたら聴いてみたい。

Brahms: Piano Trio Brahms: Piano Trio
(2017/9/15)
Yo-Yo Ma, Emanuel Ax, Leonidas Kavakos

試聴ファイル



Brahms:Piano Trio No.1(Young Uck Kim,Yo-Yo Ma & Emanuel Ax)
1983.8.29 Live at Edinburgh Queen's Hall


[追記 10.28]
試聴ファイルを聴いたところ、テンポは速めで若々しく、明るく軽やか。ヴァイオリンとチェロの音が高めで伸びが良くて流麗。
アックスのピアノは端正で品が良い。ブラームスにしては、タッチが少し軽くて量感・力感が弱めで、ちょっと控えめに感じる時がある。(⇒ボリューム上げると気にならなくなった)
演奏自体はわりと好きだと思うけど、何度も繰り返し聴きたくなるかというと....。CD買うかどうか微妙なところ。
試聴時間が長い(1分半)itunessotreで何回か聴き続けてみると、刷り込み状態になっているカッチェン・スーク・シュタルケルの演奏との違いに慣れたせいか、かなり感触が良くなってきた。CD買ってもいいかなという気に少しなっている。

[追記 11.2]
第1番第4楽章だけダウンロードして聴いてみると、やや遅めのテンポでゴツゴツ骨っぽさのあるカッチェン/スーク/シュタルケル盤と比べて、テンポが速く旋律の流れが滑らか。
カッチェンやパネンカのピアノに比べると、ピアノの音がヴァイオリンよりも後方から聴こえてくる感じで、やや存在感が弱い気がする。
ボリュームを上げて聴くとピアノが力強く聴こえるのはいいけど、フォルテになるとピアノの鮮明さが薄くなり、残響に混濁感がある。
楽器の響きが溶け合うような録り方なので、好みの問題として、3つの楽器の音がくっきりと浮き上がった方が好き。

タグ:ブラームス カヴァコス アックス ヨーヨー・マ

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富澤商店で初めて買った北海道産のライ麦粉(粗挽き)。
北海道産のライ麦粉はカルディの店頭では売っていないので、ドイツ産のライ麦粉(細挽)を買っていた。
この国産ライ麦粉は、「粗挽き」とパッケージには書いてあるけれど、粒の大きさは鳥越製粉ドイツ産ライ麦粉の「中挽き」と同じくらい。

北海道産ライ麦全粒粉(江別製粉) / 500g TOMIZ(富澤商店) ライ麦 国産ライ麦粉北海道産ライ麦全粒粉(江別製粉) / 500g TOMIZ(富澤商店) ライ麦 国産ライ麦粉

TOMIZ(富澤商店)



全粒粉(小麦・ライ麦)の場合は、外皮ごと挽くので、国産・輸入品とも有機栽培がベスト。ただし、価格がかなり高い。
有機栽培でない場合は、ポストハーベストによる高濃度の(安全基準値内の)残留農薬が検出される確率が高い輸入品よりも、ポストハーベスト不要な国産品の方が残留農薬ははるかに少ない。

外皮を除去する精製粉を使う場合は、輸入品でも残留農薬はかなり少ないので、特に気にしていない。
国産品の粉を使う理由は主に、麦の味がしっかりしているし、もちもちどっしりした食感が好きなので。

北海道産ライ麦粉の店頭価格は500g340円くらいと、(富澤商店で販売している)ドイツ産ライ麦粉より2割ほど高い。
いつも使っているレシピで、ハードベーグルとチャバタ風食パンに北海道産ライ麦を1割~1.5割ほど混ぜてみると、細挽きのドイツ産よりも生地がベタベタして緩くなる。
焼成後、膨らみが悪くて、天辺が台形になっていた。(発酵不足でクラムが団子状でベタベタしているというわけではない。)
3~4割くらいライ麦を混ぜて、砂糖なしで塩麹&モルトパウダー・バター数グラムを入れて普通のライ麦食パンを作ってみると、こちらも高さは低くても、小山程度に膨らんだ。水分は少し控えめしたので、台形にはならなかった。

どのパンも、粗挽きのせいか、クラストはこんがり焼けて香ばしさが増している。
ライ麦特有の甘みも強くて、ドイツ産の細挽きよりも、クラム・クラストともざっくりホロホロ。
特にライ麦比率を高くしたライ麦食パンは、クラムの水分も多い。少しお餅に似た粘りがあって普通の食パンとは全然違う食感。
ふわふわしたパンは嫌いなので、どっしりしっとりしたライ麦パンはとても私好み。

問題は、ハードベーグル(加水率50%)を作ろうとしたら、1割くらいしかライ麦を入れていないのに、生地がかなり柔らかく、成形中もクニャっとなって弾力がない。
二次発酵しても膨らみがいま一つで、焼きあがったクラムも少しふにゃっとして柔い感じ。
ドイツ産のライ麦粉を入れたときは、これほどベタベタすることは全然なくて扱いやすく、焼き上がりの食感もしっかりしている。
(ベーグルに限らず)この国産ライ麦粉を使う時は、水分量をレシピより5%~10%くらい減らさないといけない。

ライ麦パンはすべて酸っぱいのか?
ライ麦粉を入れたパン生地がべたつく原因は、「ペントザンというでんぷん」。(国産ライ麦粉は、このベントザンの含有量が多いのかも)
サワー種を入れるとかなり改善されるらしい。自分でサワー種を作るのは面倒なので、富澤商店で売っている粉末サワー種を使うのが簡単。

ライ麦粉について[鳥越製粉]

サワー種の代用として、ヨーグルトを入れる方法がある。
【谷原章介のザ・男の食彩】飾らない美学 命の糧 ライ麦パンライ麦パン [きょうの料理レシピ]

タイガーのHP添付レシピでは、ライ麦配合率50%の場合、白ワインビネガーを入れている。
白ワインビネガーを買ったとしても、酢は寿司飯以外の料理には使わない(サラダにも入れないし、酢の物は作らない)ので、やはりヨーグルトを使うしかない。
ちょうど水切りヨーグルトを作っていた時のホエーが余っていたので、早速ライ麦パンを作ってみた。ホエー効果か、水を減らしてにがりも入れた影響か、その両方のおかげかで、生地が全然ベタつかなかった。

<HBでライ麦パン>
強力粉(イーグル) 100g
北海道産ライ麦粉 80g
自家製塩麹 5cc
塩 2cc
モルトパウダー 0.5cc
バター 3gくらい
safドライイースト 1g
水+ホエー(40ccくらい) 120cc
あらなみの本にがり 3滴
※タイガー製KBH-V100(ライ麦パンコース) 4時間

ライ麦粉の配合量が多いとベタつきやすいので、水の一部をホエーに替え、さらに、硬水化するため(生地が引き締まる)にがりを入れた。水だけ入れたときよりも、ベタつきが少ない
砂糖不使用・バター少量だと膨らみにくいので、塩麹とモルトパウダーの両方を入れた。(普段はどちらか1つだけ入れている)
おかげで生地がベタ付くことなく、焼き上がりのクラムは適度にしっとり。膨らみは良くなかったけど、発酵不足ということはなく。
ライ麦粉が多いのでパンが茶色っぽい。粗挽きなのでクラストもクラムもホロホロ感があって、小麦全粒粉を混ぜたパンにちょっと似ているけれど、全粒粉と違うのは保水力が高いので、クラムがしっとりもっちり。

全粒粉のパサっとしたところが好きではないので、この粗挽きライ麦粉なら小麦全粒粉粉の代わりに使える。
最近はパンを頻繁に焼かなくなったため、ライ麦粉と小麦全粒粉を500gずつストックしても、賞味期限までに使い切れずに困っていたところなので、このライ麦粉だけストックすることにした。



<参考情報>
ライ麦パンの栄養や効果効能。ダイエット中の主食にもオススメ![女性の美学]
プロが伝授! 賢い主食選びの秘訣:門倉多仁亜さんのライ麦パンの作り方[OurAge]

タグ:ホームベーカリー

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NMLで聴いてとても魅かれたコジュヒンのブラームス。
コジュヒンは名前を聴いた覚えはあるのだけど、ブラームス録音が出ているのを知ったのは最近読んだレコ芸の評論記事。
このブラームスのCDはすぐに買ったけれど、他のコジュヒンの録音はNMLで聴いてもあまりピンとこなかったので購入せず。

コジュヒンのブラームスアルバムは、選曲がちょっとユニーク。
録音が少ない《主題と変奏》と有名な《4つのバラード》。後期のピアノ小品集からはOp.116。(Op.118、またはOp.117かOp.119を録音するピアニストが多い)

Brahms: Ballades & Fantasies Brahms: Ballades & Fantasies
(2017/3/31)
Denis Kozhukhin

試聴ファイル


アルバムの中で一番好きなのが《主題と変奏》
ゆったりとしたテンポで渋い味わいのあるルプーとは印象がかなり違う。
速めのテンポで、力強さと若々しさがあり、高音の弱音の情感が細やかで、こういう弾き方も好き。
私が好きなタイプの瑞々しくしっとりした音色で、残響が重なっても濁らずに艶のある爽やかな感触で気持ち良い。
柔らかくて伸びやかな響きで、残響が多くても重たくならない。
フレージングも粘りがなくてさらっとしたわりに、強弱の変化にダイナミズムがあるので、若々しい情熱がほとばしるようにパッショネイト。
ルバートやディナーミクを強調するようなアーティキュレーションではなくとも、一つ一つの音に情感が籠っていて叙情豊で心地よい。

私にはとっつきのあまり良くない曲の《4つのバラード》
全体的にタッチが柔らかくて落ち着いているので、第1曲と第3曲はオドロオドロしさがないので、構えることなく聴ける。
第1曲は、(血も凍るような)ミケランジェリの演奏とは違って、色調は明るめで柔らかいタッチが穏やか。(エピソードの内容から言うと、冷え冷えとしたミケランジェリの方がぴったりだとは思うけど)
第3曲も鋭く突き刺さるような打鍵ではなく、軽やかで和らい響きが密やか。
第4曲はテンポの遅い演奏が多くて、特にミケランジェリとグールドの演奏は重たすぎて好きではない。私が好きなカッチェンとレーゼルはテンポがかなり速くてリズミカル。
コジュヒンは、ゆったりしたテンポながら、重苦しさや寂寥感は薄くて、軽く柔らかい響きで淡い情感がさらさらと流れていく。乳白色のような色彩感でフワフワした綿にくるみこまれるような感触が心地よい。

《7つの幻想曲 Op.116》で好きなのは、急迫感と緊張感が強くてかなりパッショネイトなCapriccio。
テンポが速く躍動的なCapriccio の力強い低音のフォルテや幾重にも重なる残響で音響的に豊か。フォルテでも丸みのある柔らかな響きなので重たくなりすぎない。(カッチェンよりもテンポが遅いので急迫感がちょっと弱い)
ルバートも気にならないくらいに自然に流れていくので、テンポの遅いIntermezzoでも情緒過剰なしつこさはなく、特に弱音の密やかさや脆く壊れやすそうな繊細さが何とも言えない。

試聴時の印象以上に、音色と響きが柔らかて潤いのあり色彩感豊か。フォルテも強打せず柔らかさがあるし、歌い回しがしなやかで優美でしっとりした叙情感。
暗すぎない陰翳と瑞々しい音色で、情感は濃くても鬱々した重苦しさは強くはなく、(マリー・ローランサンの絵のように)どこか儚げで一抹の淋しさが漂っている。
カッチェンともレーゼルとも違うタイプのブラームスなのだけど、コジュヒンのブラームスなら全集で聴きたくなってくる。


Denis Kozhukhin Artist of the Season: Playing Brahms Fantasies No. 1 in D minor


タグ:ブラームス コジュヒン

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2017.10.16 18:00| ・ お料理全般・食材
みりんを使い切ったので、来年のお屠蘇用もかねて、伝統製法のみりんを買うことに。
いつも使っているキッコーマンやタカラなどの普通の本みりんは、原材料に醸造アルコールと糖類が入っている。
お屠蘇には、焼酎使用で糖類無添加の本みりんを使った方が美味しいと思う。

近隣のお店や百貨店に置いている伝統製法みりんは、角谷文治郎商店「三州三河みりん」(750ml,約1100円)が多く、他には九重味淋「九重櫻」(600ml、約930円)、白扇酒造「福来純」(500ml、約800円)。
amazonや楽天でも一番売れているのが「三州三河みりん」。昨年の伊勢志摩サミットの料理で使われたという。

【飲み比べ】本格みりん6種を比較!そのまま飲んで美味しいのはどのメーカー?
この記事を読んで興味を引かれたのが、甘強酒造「甘強みりん」。名前の如く黒砂糖なみの濃厚な甘さらしい。
お酒として飲むのはお屠蘇くらいなので、お酒としての味わいは気にしない。
煮切りみりんにすれば、砂糖代わりにお菓子づくりにも使えるし、甘みが強い方が少量入れれば良いので便利。

甘強酒造 昔仕込 本みりん 瓶 1800ml [愛知県]

甘強酒造

甘強酒造



上品な甘さでフルーティな「福来純」、シンプルで素材の味を引き立てるという「九重味淋」にもかなり魅かれる。

白扇酒造 福来純 三年熟成本みりん 500ml

白扇酒造

白扇酒造

九重味淋 本みりん 九重櫻 瓶 500ml [愛知県]

九重味醂

九重味淋


300mlの少量ボトルで試し買いしようと思ったら、「甘強みりん」と「福来純」にはそのサイズがないし、「九重櫻」も近くのお店には置いていない。
結局、「甘強みりん」(600ml)をamazon(ケンコーコム)で購入。次回は「福来純」(500ml)か「九重味淋」(300ml)のどちらかを買うことに。

2日後に届いた「甘強みりん」。独特の香ばしい匂いがするという自社製造の乙類焼酎(粕取り焼酎)を使っているせいか、日本酒みたいな風味が強く、コクのある甘みがとても美味しい。
レビューどおり黒蜜みたいなまったり感が少しあり。私の味覚では、飲めないほどの強烈な甘さではないので、お屠蘇にしたら美味しく飲めるはず。
今使っている国産米の本みりんよりも、色も香りも甘みもコクも強い。さすがに粕取り焼酎を使って2年以上も熟成させた本格的なみりんだけのことはある。
店頭でチェックした「福来純」や「九重味淋」は、「甘強みりん」よりも色がやや薄めなので、甘みも控えめでさらっとしていると思う。


<2018.1.4 追記>
お正月に、屠蘇散を浸した甘強みりんのお屠蘇を飲んでみた。
甘みが強くて、お酒っぽさがあまりなくて、お屠蘇としては物足りない。
お屠蘇にするなら、フルーティで古酒みたいな風味が強い「福来純」の方が良さそう。来年は「福来純」でお屠蘇をいただこう。


<参考情報>
お酒は飲まないので、醸造アルコールとか、甲類・乙類焼酎の違いが全然わからなかった。
調べてみると、醸造アルコールは(主に)さとうきび、乙類焼酎は麦や芋が原料。アルコール度数が36%以下に薄めた醸造アルコールが甲類焼酎。
そういえば純米清酒の原材料表示には醸造アルコールが入っていなかった。
日本酒に入っている醸造アルコールっていったいどんなもの?[KURAND]
粕取り焼酎のこと[花春酒造]
エフゲニー・コロリオフの新譜は、久しぶりにベートーヴェン。
後期ピアノ作品の選曲で、ソロが 《11のバガテル Op.119》と《6つのバガテル Op.126》、《ディアベリ変奏曲》。
奥様のリュプカ・ハジ=ゲオルギエヴァ(何度聴いても名前が覚えられない)とデュオで、珍しくもピアノ連弾版《大フーガ Op.134》。

連弾版《大フーガ》のベートーヴェン自筆譜がペンシルベニア州にある神学校の図書館で発見されたのが2005年。今はピアノ連弾のレパートリーの一つになっている。
ベートーヴェン「大フーガ」の自筆譜、115年ぶりに発見[HODGE’S PARROT]
あの「大フーガ」の楽譜の落札者がコレクションをジュリアードに寄贈[「おかか1968」ダイアリー~いっそブルレスケ~]

この新譜はCD2枚組。実売価格が2000円前後と結構安い。
AllMusicサイトで試聴ファイルを聴いてみると、4種連弾の《大フーガ》は面白そう。
でも、ソロの方は、緩徐系の曲のテンポがまったり遅く、さらにちょっと粘着的なタッチと表現なので、私の好みとは全然違っていた。好みの問題として、ベートーヴェンの音楽は、後期ソナタ以外はルバートを多用せずにもう少しさらっと弾いて欲しい。
コロリオフの既発盤2枚のベートーヴェンはわりと好きなのだけど、好みが変わらない限り、このCDは買わないと思う。

Beethoven: Late Piano WorksBeethoven: Late Piano Works
2017/11/10(予定)
Evgeni Koroliov,Duo Koroliov

試聴ファイル(allmusic.com)


タグ:ベートーヴェン コロリオフ

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2017.10.08 00:00| ♪ スティーヴン・ハフ
来年はドビュッシーの没後100周年というメモリアルイヤーなので、久しぶりにリリースされるスティーブン・ハフの新譜がドビュッシー。
ハフのドビュッシー録音は少なく、覚えているのは「月の光」。調べてみると、スパニッシュアルバムに「グラナダの夕べ」、「とだえた セレナード」、「ヴィーノの門」の3曲(昔試聴したけどCD買わなかった)。他に「レントよりおそく」も録音していたけど、こっちはすっかり忘れていた。

ハフの「月の光」はとっても素敵だったし(アラウと並んで一番好きな演奏)、この新譜にはドビュッシー作品のなかで一番好きな《版画》が入っているので、ほとんどCD買う気になっている。
hyeperionサイトの発売予定日は12月29日。今年はレーゼルのベートーヴェンのピアノソナタ全集も出るし、他にもまだ買いたいCDが出てくるかも。

Debussy: Piano MusicDebussy: Piano Music
2017/12/29(予定)
スティーヴン・ハフ

試聴ファイル(itunestore)
試聴ファイル(hyperion)

《収録曲》
ドビュッシー:
● 版画 L.108
● 映像 第1集 L.105
● 映像 第2集 L.120
● 子供の領分 L.119
● レントよりおそく L.128
● 喜びの島 L.109
ピアノ:Yamaha CFX concert grand
録音時期:2015年6月18,19日&2016年8月30,31日
録音場所:ブランドン・ヒル、セント・ジョージ教会&ワイアストン・エステイト、コンサート・ホール

ジャケット写真が面白い。色彩・デザインとも好きだけど、この絵はどこかで見たような気が。


シャブリエの「アルバムの一葉」とドビュッシーの「レントよりおそく」」(1:30~)のライブ音源。
初めて聴いた「アルバムの一葉」も、あまり聴かない「レントよりおそく」」もどちらも素敵。
Stephen Hough plays Chabrier and Debussy - LIVE



[追記]
itunestoreで試聴ファイルが公開されていたので、早速試聴。
やや線が細めで輪郭が明瞭なわりに、タッチが軽やかなので響きが柔らかくて、煌きのある色彩感豊かな響きがとても心地よい。
ヤマハを弾いているせいか、スタインウェイの煌びやかな響きとは違って、響きが軽やかですっきりしている気がする。
ピアノの音もアーティキュレーションも明晰で、旋律がくっきり浮かび上がる立体感があって、今まで聴いたドビュッシーとは少し違った響きと旋律に聴こえる曲もいろいろ。
やはり一番好きな《版画》が響きもアーティキュレーションもとても私好み。特に「Pagoda」はアルカイックで高貴な雰囲気も漂っていて何とも言えないくらい素敵。
あまり好きではない《映像第2集》は、ファンタスティックな響きと生命力が感じられて、印象がちょっと変わった。特に好きなのは、ミステリアスな「葉ずえを渡る鐘」と、リズミカルで躍動的で変幻自在に姿を変えていく動きを体感しているような「Movement」。
「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」と「雪は踊っている」はペダルの使い方やフレージングとかちょっと面白い。
繰り返し聴いていると、無生物なのに生き物のような息遣いが感じられて、有機的なドビュッシー。アラウのドビュッシーにも原初的な生命力を感じるけど、ハフにはファンタジーの中の妖精たちがリアルな存在に感じられるような生気がある。
試聴しただけでこれだけ魅力的なら、CDで全部聴けばすっかり聴き惚れてしまうに違いない。

タグ:ドビュッシー スティーヴン・ハフ

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2017.10.03 23:00| ・ お料理全般・食材
産直でおじさんが売っていたラグビーボールみたいな「ロロン・カボチャ」。
とても珍しいかぼちゃなので、普通のお店で見かけたことがない。珍しい野菜を見かけると買いたくなるので、1個120円で購入。

 ユニークなラグビーボール型のカボチャ!『ロロン』[おにおんぼうず]
名前の由来は、育成者の「ロマン」と、「マロン」みたいな味。確かに栗みたいにほっこり甘くて美味しい。(食べてみると栗以上に甘かった)

 ロロン・カボチャ[旬の食材百科]
ロロン・カボチャは、タキイ種苗が開発した新品種。


2週間ほど室温保存していたら、皮がちょっと黄色くなり始めた。
栗かぼちゃほど皮が硬くないので、包丁でわりと楽に横半分にカットできる。
種とワタの部分が結構多くて、可食部分の実の厚さは1cm強とかなり薄い。生のままちょっとかじってみると、ホロホロと和らかい。
綿と種を取り出してから、半分は1週間ほど冷蔵保存。
残り半分のさらに半分は、干しかぼちゃに。残りは茹でかぼちゃ。

茹でたものをそのまま食べて見たら、かなり甘い。
栗っぽいほくほく感と、きめ細かな滑らかさもあって、今まで食べたかぼちゃのなかでも、バターナッツかぼちゃと同じくらいに、かなり美味しい。
これだけ甘いと煮込んでも焼いても美味しく食べられるし、お菓子にも使える。
カレーにいれて少し煮込むと少し煮崩れたけど、かなり甘くなっている。
煮崩れ防止のために、数日干したカボチャをカレーに入れると、モチモチして、甘みも強くなって、とっても美味しくなっていた。
栗カボチャやさつまいもよりも甘い。やはりかぼちゃは干してから料理するのが一番美味しい。

かぼちゃを買った時のお楽しみは、かぼちゃの種。
ぬめぬめした種の水気を拭きとってから、自然乾燥させると数時間でカラカラに。
はさみと指で殻を剥いで実を取り出すと、市販のかぼちゃの種みたいに、緑色の薄皮も綺麗についたまま。
今まで買った国産、メキシコ、ニュージーランドのかぼちゃは、緑の薄皮が剥がれてしまうことが多かった。品種によって違うのか、熟れ具合によって違うのかは、よくわからない。
かぼちゃの種はそのまま食べても全然美味しくない。バターやオリーブオイルと塩・黒コショウで炒めて、食後のおやつ代わりに。


<料理レポ>
 ラグビ-ボ-ル形極甘カボチャ!!新品種「ロロン」/カボチャいろいろ[みどりの一期一会]

 「かぼちゃの煮物」2014・ロロン①[Let's find true happiness!]

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yoshimi

Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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