2018.06.11 18:00| ♪ スティーヴン・ハフ
ハフのリスト録音はVirgin盤とhyperion盤があり、Virgin盤(2枚組)はずっと昔に買ったけど、hyperionに録音した2種類のCDは未購入。
ハフのドビュッシーを聴いた刺激で、まだ未購入のハフのCDをどれか買いたくなったので、ディスコグラフィと試聴ファイルをチェックして、リストの《巡礼の年》を購入。
ドヴォルザークの《ピアノ協奏曲》にも惹かれるものはあったけど、それほど好きな曲ではなかったことと、カップリングされたシューマンのコンチェルトが(試聴した限りでは)もう一つ私の好みと違う気がしたので、今回はパス。

《巡礼の年》は第1年だけ録音。
ハフは1980年代にVirginレーベルに《巡礼の年》の第2年・第3年・補遺のうち数曲を抜粋録音しているので、第1年はhyperionが初録音。
ハフの澄んだ音色と品のよい煌きのある優美な音色がとても綺麗。残響が多いわりにどの音もクリアに聴こえるので、軽やかで涼し気。

「ウィリアム・テルの聖堂/Chapelle de Guillaume Tell」
「ヴァレンシュタットの湖で/Au lac de Wallenstadt」

「パストラール/Pastorale」の冒頭の右手の旋律ををスタッカートみたいに短く切って弾くピアニストが多いけれど、ハフはレガートで弾くのでとても優美。

「泉のほとりで/Au bord d'une source」は、ハフの線の細い軽やかで品のよい煌きのある高音がよく映える曲。ハープというより、オルゴールみたいな音色がとても綺麗。

とても好きな「嵐/Orage」は、勢いよく一気に弾き込んでいく4分前後の演奏が多いけれど、ハフは5分近い。力強く明瞭なタッチで音型が明瞭に聴こえる。

いつ聴いても心理小説を聴いているような気になる「オーベルマンの谷/Vallée d'Obermann」。スローテンポでかなり長い曲なので、最後まで聴くのに苦労するけど、長調に転調する終盤は心のモヤモヤが晴れたようにすっきりして清々しい。

「郷愁/Le mal du pays」
「牧歌/Eglogue」
”Eglogue”とは、田園や羊飼いをテーマにした古典的形式の詩、田園詩、牧歌のこと。
暗い雰囲気の静かな曲なので、のどかな”牧歌”というよりは、”挽歌”のように聴こえる。

「ジュネーヴの鐘 Les cloches de Genève」
夢見るように甘い右手の旋律が綺麗。

カップリングは、グノーのオペラ・パラフレーズの3曲。
《別れ, 夢想 ~ 「ロメオとジュリエット」)/Les Adieux 'rêverie Sur Un Motif De Roméo Et Juliette', S409》
《歌劇「ファウスト」のワルツ/Valse De L'Opéra Faust, S407》
《シバの女王たち ~ 子守歌(「シバの女王」より) /Les Sabéennes 'Berceuse De L'Opéra La Reine De Saba', S408》


リストのオペラパラフレーズはいろいろ聴いたけれど、そもそもオペラ自体を聴かない(観ない)ので、あまり好きなタイプの曲ではない。
例外は、フィオレンティーノのCDで初めて聴いた《ファウストワルツ》
ハフの《ファウストワルツ》は、フォルテ部分でも力感が少し軽めで、全体的にフレージングが滑らか優美で品が良い。特に高音の弱音で弾く部分がとても軽やかで可愛らしい。

《別れ, 夢想》は、甘い思い出を回想するような曲想が6分くらい続いてから、ドラマティックに盛り上がって、また静かにエンディング。
「シバの女王」といえば、すぐに思い出すのは、ポール・モーリアやレーモン・ルフェーブルによるイージー・リスニング。
オペラの方は全然聴いたことがないけど、この《子守歌》はふわふわ柔らかくて夢見心地の優しい雰囲気。
初めて聴いたこの2曲は、劇半音楽ぽくなくて、とても綺麗なピアノ曲。

Debussy: Piano MusicAnnees De Pelerinage
(2005/9/13)
スティーヴン・ハフ

試聴ファイル(hyperion)



↓は2枚組のVirgin盤。
Mephisto Waltz
(1998/01/01)
Stephen Hough

試聴する

<DISC1>
1.メフィスト・ワルツ第1番(「村の居酒屋での踊り」S.514)
2.タランテラ(「巡礼の年 第2年補遺"ヴェネツィアとナポリ"」S.162より第3曲)
3.スペイン狂詩曲 S.254
4.死者の追憶(「詩的で宗教的な調べ」S.173より第4曲)
5.小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ(「伝説」S.175より第1曲)
6.孤独のなかの神の祝福(「詩的で宗教的な調べ」S.173より第3曲)

<DISC2>
1.アヴェ・マリア(「詩的で宗教的な調べ」S.173より第2曲)
2.エステ荘の糸杉に寄せて-葬送歌(第1)(「巡礼の年第3年」S.163)
3.エステ荘の糸杉に寄せて-葬送歌(第2)(「巡礼の年第3年」S.163)
4.エステ荘の噴水(「巡礼の年第3年」S.163)
5.瞑想 S.204
6.悲しみのゴンドラ 第1稿 S.200/1
7.悲しみのゴンドラ 第2稿 S.200/2
8.ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲(「巡礼の年第2年"イタリア"」S.161)
9.アヴェ・マリア(ローマの鐘)S.182


Liszt Annees de Pelerinage Venezia e Napoli Tarantella Hough.


Liszt Apres une Lecture de Dante Hough Rec 1992.


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yoshimi

Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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