2023-05-05(Fri)
<経緯>
テネシー州のデールホロー湖にあるハクトウワシの巣で、2羽のイーグレット(DH17とDH18)が釣り糸と針に絡まってしまった。
雄ワシのオベイは侵入者と戦っているのが目撃されて以降、数週間行方不明。残された雌ワシのリバーは、最初に釣り糸に絡まったDH18を解放しようと何度も試み、飲み込んだ釣り糸は嘴から引き抜いたが、左足に絡まった釣り糸は解けなかった。やがてDH17まで釣り糸に絡まってしまった(一度は自力で外したが再度絡まった)。
その様子がライブストリームで配信されており、視聴者が地元放送局や野生動物保護団体などに救助を求める電話をかける一方、デールホロー湖マリーナ協会は、リバーとイーグレットが釣り糸を解くのを期待して待つ方針を取っていた。そうしているうちに、イーグレットたちが釣り糸にさらに複雑に絡み合い、釣り糸が両足に巻き付いてしまったDH18はほとんど動けなくなっていた。
Eaglets Tangled in Fishing Line - DH18 Mobility Affected - April 22, 2023 - Dale Hollow Eagle Nest
<介入実施>
巣に介入(救助)することは連邦法に基づく許可が必要であり、介入ライセンスを持つ組織しか介入できない。4月26日にアメリカイーグル財団(AEF)は合衆国魚類野生生物局(U.S. Fish and Wildlife Service;FWS)の許可を得て救助を実行。プロのクライマーで樹木医でもあるニック・ドワイヤー(Nick Dwyer Tree Care)が巣のある木に登り、2羽が絡まっていた釣り糸を除去。無傷だったDH17は巣に残された。
<治療>
DH18は足に傷を負っていたため、地上へ運ばれ、待機していた獣医スタッフたちが重症度のトリアージと応急手当を行う。AEFはDH18をテネシー大学獣医病院へ移送し手術後、東テネシーにあるAEFの施設でリハビリを開始。
DH18は重傷で釣り糸が足の組織を貫通しており、傷が元で敗血性感染症にかかっていた。回復は順調だが2週間かそれ以上かかる見込み。感染症による後遺症がどの程度残るか予後の見通しを決めるには、1週間くらい観察する必要があるが、少なくともDH18が巣に戻ることはないと確定している。
DH18の治療のための寄付金額は、フェイスブック経由で5日間で約16000ドル。(別ルートの寄付金額は不明)
5月3日に発表したAEFの声明によると、DH18の関節組織の壊死が関節全体に広がり、一生関節炎と歩行障害が残り、その痛みとストレスで苦しむことになるため、最終的に安楽死が選択された。
DH18は結果的に助からなかったが、少なくともDH17は介入により釣り糸から無傷で解放されたので、介入は無駄ではなかった。孵化した3羽のうち2羽(DH19は飢えと兄弟からのボンキングによる負傷で衰弱し死亡)が失われてしまったが、残されたDH17は今のことろ餌も充分あり、羽ばたきの練習したりして元気なので、巣の崩壊や巣から転落するとかのアクシデントがなければ、無事巣立ちする可能性は高い。
DHEC Rescue
巣の映像を見ると、手前に大きな穴が開いて、巣を支えている枝が見えている。ニック・ドワイヤーは巣の上には登らず、この枝の上に乗って、イーグレットの釣り糸をカットしていた。この穴は1か月前の映像では巣材で埋まっていたので、かなり最近に崩壊したのは間違いない。
釣り糸に絡まったのが発見された当初、チャットのModsたちは部分崩壊しているのを知らなかったせいか(最近、巣の手間部分が映らなくなったので)、巣の上に登ると巣が壊れると説明して、介入には否定的だった。それに、ウェッブカム設置者のデールホロー湖マリーナ協会には介入する権限も能力もないため、協会会長がAEFに救助を要請した。
もし、巣の手前の部分に穴が開いていなかったら、その部分に人間が登らないとイーグレットたちの釣り糸を安全に除去できなかったかもしれない。しかし、そこに登ると人間の重みで巣が壊れて、もっと大きな部分的崩壊が起こっていた可能性もある。そういう点では、介入前にすでに巣が部分崩壊していたのが幸いしたかもしれない。
この巣の構造は、一般的なワシの巣(周囲を木の枝で囲んだすり鉢状)と違って特殊な構造をしている。一本の木の枝の上に乗っているタライのような形状で、側面の両側には巣を支える太い枝がなく、手前にも縦方向の枝がない。巣の奥側には巣を支える2本の枝があるように見えることから、Y字型の枝の上に巣が載っている構造と推測され、すり鉢状の巣とは安定性が低い。
Modsの一人が撮影した側面写真を見ると、傾斜している木の枝の上に巣が載っており、巣の手前側は木の幹から離れ下方向に傾斜して木の枝が多く、巣材の密度が低いように見える。崩壊したのはその部分で、強度が低かったに違いない。
昨年ND-LEEFの巣では、端部が突然崩落し、やがて部分的な崩落が次々と起こり、最後は全面崩壊した。DHECの巣も部分崩壊しているので、少なくともDH17が完全に巣立ちするまではこれ以上巣が崩れないで欲しい。
AEFのtwitterで公開中の「救助活動ビデオ」(DHEC版の映像とは異なる)
デールホロー湖上と森林のなかを進む救助活動メンバー、巣のある木の登るクライマー、地面での応急手当とTriage Performance(重症度判定診察)。
「介入のフローチャート:介入前・実施・介入後のプロセス」
[追記]5/8 午前3:56:51、突然巣の左隅が崩落。雨が降り続いた影響はあると思う。巣の両側面には支える太い枝がないので構造が脆弱な部分だった。それに、以前の映像を見比べると、最近巣の外周部の巣材が少しづつ落ちて穴が徐々に広がっている部分があるので、大きな崩落につながるかもしれない。DH17が巣立ちするまで巣が持ちこたえて欲しい。→5/12の映像では、左上に見えている大きな枝の上部分の巣材が少し無くなっている。巣の端から徐々に崩れている模様。5/14は雨天。雨が降るたびに巣の端が徐々に崩落している。5/19 さらに巣の左側が崩落し、手前も巣材が崩れつつある。
巣の崩壊が進んだせいか、リバーが巣に着陸できず、4日間ほど餌無しでかなり空腹のDH17。ようやくやって来たリバーと魚に喜び勇んでマントルしながら、リバーのタロンを嘴で咥えたら、リバーが飛び立とうとしてDH17はバランスを崩して巣から転落。
AEFへ連絡した人も結構いるらしく、AEFの声明によると、TWRAの担当官がすぐに現地へ行き、地面にDH17はいないのを確認したので、巣の下にある枝に止まっているらしい。木の枝と葉っぱが茂っているので、DH17の姿は確認できず。しかし、映像でもDH18の鳴き声がかなり近いところから聴こえているし、すでに81日齢なので飛べるはずなので、このケースで介入はない。
Eaglet 17 Falls off Nest When River Delivers Piece of Fish - May 23, 2023 - Dale Hollow Nest
DH17のケースは、”Fledge”ではなく、”Fludge”。通常の巣立ちは”Fledge”。”Fludge”は辞書には載っていない.
”Fludge”は、ほぼ巣立ち可能か巣立ちが間近の状態のイーグレットが誤って巣から転落した場合に使われる。<Presenting: The Diction-Aerie!>の定義によれば、”A less-than perfect fledge. Fludges might be caused by rowdy siblings, accidental stumbles, or gnasty gnats”。このホームページには猛禽類に関する用語集で知らない言葉がいろいろ載っていて勉強になる。
巣から転落した翌日、かなり近くで鳴いているDH17に、魚を嘴で咥えて届けようとするリバー。DH17は大好きな魚をハグハグ鳴きながら食べているように聴こえる。
DHEC River and Obey... River takes DH 17 a fish off cam
その翌日早朝、DH17が巣に戻って来た。巣に放置されていたお魚を食べてから、寝そべってくつろいでいる。この後で、リバーは3匹の魚を巣に届けたので、DH17は全部は食べきれず、クロップがぽっこり膨らんでお腹いっぱいになっていた。DH17が枝に止まっている時に、リバーは巣が崩壊していない中央から奥の部分に魚を届けたので、巣に飛び降りたDH17も魚も転落しなかった。
Fledgling DH17 Returns Home - Welcome Home 17 - Eats Fish - May 26, 2023 - Dale Hollow Bald Eagles
DH17は巣から転落したのに懲りたのか、魚を巣に持って来たリバーの足を噛まなくなり、バタバタ動かずにすぐに魚をマントルするようになった。リバーの足を噛んでバタバタ動いたことが転落の原因だと学習したらしい。DH17は賢い。
River Delivers Fish to 17
すでに巣の半分以上が崩落した狭い巣で、器用に給餌するリバーとDH17。落ちないように体を小さく丸めているDH17は、もう巣立ちして自己給餌する頃なのに、相変わらずリバーに餌を食べさせてもらおうと、ペチャペチャ囀ったり、リバーを突ついたりしている。
Feed Me Mom Cute Interaction
[6.3 追記]
数日前から奇妙な出来事が起こっている。見知らぬ雄ワシが巣に魚を持ち込んでいる。自分で少しだけ食べて、DH17が巣に飛び込んできて魚をマントルしたら、すぐに飛び去って行った。3日の配達は合計5匹。リバーは31日から巣にやって来ないし、その雄ワシへ警告の鳴き声も出していない。
どうやらこの雄ワシはリバーの新しいパートナーらしく、リバーかDH17に魚を届けているように見える。継父が自分の雛でないイーグレットに魚を届けるのはかなり珍しい行動らしい。DH17は魚を届けてくれた雄ワシを警戒しているけど、届けてくれた魚は喜んで食べている。後からリバーがやって来て、魚を食べたり、DH17に給餌している。
それからも雄ワシは毎日大きな魚を何匹か巣に届けては、自分で食べたり、そのまま残して去ったり。たまにリバーがやって来てはその魚を食べているので、この雄ワシの行動を受け入れているように見える。見知らぬ雄ワシは優れた餌の供給者(provider)でDH17の継父のように振舞っている。
[6.10 追記]
崩壊が進んで小さくなってしまった巣に一緒にいるリバーとDH17。リバーが魚を食べているのが気に入らないのか、それとも、以前のように食べさせてほしいのか、チャタリングしたり、リバーの尾っぽや羽根を噛むDH17。ちょっとだけリバーに食べさせてもらっていたけど、この日齢で親に給餌されるのは珍しい。翌日に巣の大半が崩落した。
River & DH17 On Nest! - Dale Hollow Eagles - June10, 2023
テネシー州のデールホロー湖にあるハクトウワシの巣で、2羽のイーグレット(DH17とDH18)が釣り糸と針に絡まってしまった。
雄ワシのオベイは侵入者と戦っているのが目撃されて以降、数週間行方不明。残された雌ワシのリバーは、最初に釣り糸に絡まったDH18を解放しようと何度も試み、飲み込んだ釣り糸は嘴から引き抜いたが、左足に絡まった釣り糸は解けなかった。やがてDH17まで釣り糸に絡まってしまった(一度は自力で外したが再度絡まった)。
その様子がライブストリームで配信されており、視聴者が地元放送局や野生動物保護団体などに救助を求める電話をかける一方、デールホロー湖マリーナ協会は、リバーとイーグレットが釣り糸を解くのを期待して待つ方針を取っていた。そうしているうちに、イーグレットたちが釣り糸にさらに複雑に絡み合い、釣り糸が両足に巻き付いてしまったDH18はほとんど動けなくなっていた。
Eaglets Tangled in Fishing Line - DH18 Mobility Affected - April 22, 2023 - Dale Hollow Eagle Nest
<介入実施>
巣に介入(救助)することは連邦法に基づく許可が必要であり、介入ライセンスを持つ組織しか介入できない。4月26日にアメリカイーグル財団(AEF)は合衆国魚類野生生物局(U.S. Fish and Wildlife Service;FWS)の許可を得て救助を実行。プロのクライマーで樹木医でもあるニック・ドワイヤー(Nick Dwyer Tree Care)が巣のある木に登り、2羽が絡まっていた釣り糸を除去。無傷だったDH17は巣に残された。
<治療>
DH18は足に傷を負っていたため、地上へ運ばれ、待機していた獣医スタッフたちが重症度のトリアージと応急手当を行う。AEFはDH18をテネシー大学獣医病院へ移送し手術後、東テネシーにあるAEFの施設でリハビリを開始。
DH18は重傷で釣り糸が足の組織を貫通しており、傷が元で敗血性感染症にかかっていた。回復は順調だが2週間かそれ以上かかる見込み。感染症による後遺症がどの程度残るか予後の見通しを決めるには、1週間くらい観察する必要があるが、少なくともDH18が巣に戻ることはないと確定している。
DH18の治療のための寄付金額は、フェイスブック経由で5日間で約16000ドル。(別ルートの寄付金額は不明)
5月3日に発表したAEFの声明によると、DH18の関節組織の壊死が関節全体に広がり、一生関節炎と歩行障害が残り、その痛みとストレスで苦しむことになるため、最終的に安楽死が選択された。
DH18は結果的に助からなかったが、少なくともDH17は介入により釣り糸から無傷で解放されたので、介入は無駄ではなかった。孵化した3羽のうち2羽(DH19は飢えと兄弟からのボンキングによる負傷で衰弱し死亡)が失われてしまったが、残されたDH17は今のことろ餌も充分あり、羽ばたきの練習したりして元気なので、巣の崩壊や巣から転落するとかのアクシデントがなければ、無事巣立ちする可能性は高い。
DHEC Rescue
巣の映像を見ると、手前に大きな穴が開いて、巣を支えている枝が見えている。ニック・ドワイヤーは巣の上には登らず、この枝の上に乗って、イーグレットの釣り糸をカットしていた。この穴は1か月前の映像では巣材で埋まっていたので、かなり最近に崩壊したのは間違いない。
釣り糸に絡まったのが発見された当初、チャットのModsたちは部分崩壊しているのを知らなかったせいか(最近、巣の手間部分が映らなくなったので)、巣の上に登ると巣が壊れると説明して、介入には否定的だった。それに、ウェッブカム設置者のデールホロー湖マリーナ協会には介入する権限も能力もないため、協会会長がAEFに救助を要請した。
もし、巣の手前の部分に穴が開いていなかったら、その部分に人間が登らないとイーグレットたちの釣り糸を安全に除去できなかったかもしれない。しかし、そこに登ると人間の重みで巣が壊れて、もっと大きな部分的崩壊が起こっていた可能性もある。そういう点では、介入前にすでに巣が部分崩壊していたのが幸いしたかもしれない。
この巣の構造は、一般的なワシの巣(周囲を木の枝で囲んだすり鉢状)と違って特殊な構造をしている。一本の木の枝の上に乗っているタライのような形状で、側面の両側には巣を支える太い枝がなく、手前にも縦方向の枝がない。巣の奥側には巣を支える2本の枝があるように見えることから、Y字型の枝の上に巣が載っている構造と推測され、すり鉢状の巣とは安定性が低い。
Modsの一人が撮影した側面写真を見ると、傾斜している木の枝の上に巣が載っており、巣の手前側は木の幹から離れ下方向に傾斜して木の枝が多く、巣材の密度が低いように見える。崩壊したのはその部分で、強度が低かったに違いない。
昨年ND-LEEFの巣では、端部が突然崩落し、やがて部分的な崩落が次々と起こり、最後は全面崩壊した。DHECの巣も部分崩壊しているので、少なくともDH17が完全に巣立ちするまではこれ以上巣が崩れないで欲しい。

デールホロー湖上と森林のなかを進む救助活動メンバー、巣のある木の登るクライマー、地面での応急手当とTriage Performance(重症度判定診察)。

[追記]5/8 午前3:56:51、突然巣の左隅が崩落。雨が降り続いた影響はあると思う。巣の両側面には支える太い枝がないので構造が脆弱な部分だった。それに、以前の映像を見比べると、最近巣の外周部の巣材が少しづつ落ちて穴が徐々に広がっている部分があるので、大きな崩落につながるかもしれない。DH17が巣立ちするまで巣が持ちこたえて欲しい。→5/12の映像では、左上に見えている大きな枝の上部分の巣材が少し無くなっている。巣の端から徐々に崩れている模様。5/14は雨天。雨が降るたびに巣の端が徐々に崩落している。5/19 さらに巣の左側が崩落し、手前も巣材が崩れつつある。
巣の崩壊が進んだせいか、リバーが巣に着陸できず、4日間ほど餌無しでかなり空腹のDH17。ようやくやって来たリバーと魚に喜び勇んでマントルしながら、リバーのタロンを嘴で咥えたら、リバーが飛び立とうとしてDH17はバランスを崩して巣から転落。
AEFへ連絡した人も結構いるらしく、AEFの声明によると、TWRAの担当官がすぐに現地へ行き、地面にDH17はいないのを確認したので、巣の下にある枝に止まっているらしい。木の枝と葉っぱが茂っているので、DH17の姿は確認できず。しかし、映像でもDH18の鳴き声がかなり近いところから聴こえているし、すでに81日齢なので飛べるはずなので、このケースで介入はない。
Eaglet 17 Falls off Nest When River Delivers Piece of Fish - May 23, 2023 - Dale Hollow Nest
DH17のケースは、”Fledge”ではなく、”Fludge”。通常の巣立ちは”Fledge”。”Fludge”は辞書には載っていない.
”Fludge”は、ほぼ巣立ち可能か巣立ちが間近の状態のイーグレットが誤って巣から転落した場合に使われる。<Presenting: The Diction-Aerie!>の定義によれば、”A less-than perfect fledge. Fludges might be caused by rowdy siblings, accidental stumbles, or gnasty gnats”。このホームページには猛禽類に関する用語集で知らない言葉がいろいろ載っていて勉強になる。
巣から転落した翌日、かなり近くで鳴いているDH17に、魚を嘴で咥えて届けようとするリバー。DH17は大好きな魚をハグハグ鳴きながら食べているように聴こえる。
DHEC River and Obey... River takes DH 17 a fish off cam
その翌日早朝、DH17が巣に戻って来た。巣に放置されていたお魚を食べてから、寝そべってくつろいでいる。この後で、リバーは3匹の魚を巣に届けたので、DH17は全部は食べきれず、クロップがぽっこり膨らんでお腹いっぱいになっていた。DH17が枝に止まっている時に、リバーは巣が崩壊していない中央から奥の部分に魚を届けたので、巣に飛び降りたDH17も魚も転落しなかった。
Fledgling DH17 Returns Home - Welcome Home 17 - Eats Fish - May 26, 2023 - Dale Hollow Bald Eagles
DH17は巣から転落したのに懲りたのか、魚を巣に持って来たリバーの足を噛まなくなり、バタバタ動かずにすぐに魚をマントルするようになった。リバーの足を噛んでバタバタ動いたことが転落の原因だと学習したらしい。DH17は賢い。
River Delivers Fish to 17
すでに巣の半分以上が崩落した狭い巣で、器用に給餌するリバーとDH17。落ちないように体を小さく丸めているDH17は、もう巣立ちして自己給餌する頃なのに、相変わらずリバーに餌を食べさせてもらおうと、ペチャペチャ囀ったり、リバーを突ついたりしている。
Feed Me Mom Cute Interaction
[6.3 追記]
数日前から奇妙な出来事が起こっている。見知らぬ雄ワシが巣に魚を持ち込んでいる。自分で少しだけ食べて、DH17が巣に飛び込んできて魚をマントルしたら、すぐに飛び去って行った。3日の配達は合計5匹。リバーは31日から巣にやって来ないし、その雄ワシへ警告の鳴き声も出していない。
どうやらこの雄ワシはリバーの新しいパートナーらしく、リバーかDH17に魚を届けているように見える。継父が自分の雛でないイーグレットに魚を届けるのはかなり珍しい行動らしい。DH17は魚を届けてくれた雄ワシを警戒しているけど、届けてくれた魚は喜んで食べている。後からリバーがやって来て、魚を食べたり、DH17に給餌している。
それからも雄ワシは毎日大きな魚を何匹か巣に届けては、自分で食べたり、そのまま残して去ったり。たまにリバーがやって来てはその魚を食べているので、この雄ワシの行動を受け入れているように見える。見知らぬ雄ワシは優れた餌の供給者(provider)でDH17の継父のように振舞っている。
[6.10 追記]
崩壊が進んで小さくなってしまった巣に一緒にいるリバーとDH17。リバーが魚を食べているのが気に入らないのか、それとも、以前のように食べさせてほしいのか、チャタリングしたり、リバーの尾っぽや羽根を噛むDH17。ちょっとだけリバーに食べさせてもらっていたけど、この日齢で親に給餌されるのは珍しい。翌日に巣の大半が崩落した。
River & DH17 On Nest! - Dale Hollow Eagles - June10, 2023