2023-06-28(Wed)
<スぺイン>
1)アンダルシア再導入
1986年:アンダルシアでヒゲワシが絶滅。原因は、営巣地での直接迫害、野生生物中毒、巣エリアでの人間による妨害。
1996年:Junta de AndaluciaとVCFが再導入プロジェクトを開始
2006年:ハッキングにより、最初の飼育下繁殖鳥をリリース
2015年:アンダルシアで最初に野生繁殖に成功、雛は巣立ち。繁殖ペアは2006年リリースの雄と2010年リリースの雌。
2021年:グアダレンティンのヒゲワシ飼育下繁殖センターで、1回の繁殖シーズンで合計雛10羽が誕生(世界記録更新)
2021年:幼鳥8羽リリース
2023年:幼鳥8羽リリース
2023年:5組の繁殖ペアが雛を生み、3羽が巣立ち
2023年までの放鳥数は合計79羽。放鳥場所はアンダルシアのハエン州とグラナダ州。
現在、アンダルシアには繁殖ペア5組以外に40羽以上(合計50羽以上)が生息
BEARDED VULTURE TO ANDALUSIA[VCF]
The Bearded Vulture reintroduction project in Andalusia sees a record number of wild-hatched fledglings[VCF]
2)バレンシア再導入
・バレンシアのマエストラズゴ地域は歴史的にヒゲワシの繁殖地。現在は生息していないが、南部にあるアンダルシアの個体群からヒゲワシが定期的に飛来。
・目的:北部のピレネー山脈と南部のアンダルシア山脈の個体群を橋渡しする野生繁殖個体群を確立。
・ピレネー山脈の生息数は、人口密度に依存する出生率が低下するまで増加。
・2018年:最初の飼育下繁殖鳥2羽を放鳥。今後数年間、VCFは毎年2?3羽の飼育下繁殖鳥を放鳥予定。
・放鳥場所はティネンサ・デ・ベニファッサ自然公園の山中に特別に建設された巣。
・ユニークな実験:ピレネー山脈の個体群から、非繁殖または浮遊鳥の成鳥を捕獲後、マエストラズゴ地域に移送。効果とピレネー山脈個体群の生殖生産性への影響を実験。マエストラズゴはピレネー山脈からわずか約300kmのため、リリースされた個体が新しい生息地に適応しない場合にはピレネー山脈に戻ることができる。
BEARDED VULTURE TO MAESTRAZGO[VCF]
The Lammergeier reintroduction in Spain(動画)
Bearded Vulture - Spain. Also known as the Lammergeier.
<フランス>
LIFE GYPCONNECT[VCF]
”The LIFE GypConnect”プロジェクト:欧州のヒゲワシ個体数を強化するため、フランス南東部に再導入。フランスのプレアルプスと中央山脈での種の再導入を通じて、最終的にはアルプスとピレネー山脈の個体群をつなぐリンクとして機能する新しい個体群の形成。
・再導入サイト:セヴェンヌ国立公園、グラン・コセス自然公園、中央山塊のバロニー・プロヴァンス自然公園、プレ・アルプスのヴェルコール自然公園。
・2019年現在、放鳥数27羽。
・放鳥時に装着した軽量衛星追跡装置でモニタリング。装置は通常3年-5年持続。
・Audo地域における2つの個体群と新しい個体群の間の移動促進のため、食料入手性を改善。給餌ステーションのネットワークを設定し、地元の食肉処理場や肉屋から2つの山脈の間を移動するヒゲワシに餌を供給。
・感電死防止のため送電線の絶縁実施。風力発電タービンとの衝突事故を回避するため、ヒゲワシにとって最もsensitiveな地域をマッピングし風力発電所の開発サイトに通知。
The First Bearded Vulture release of 2022 took place in Grands Causses
(動画説明)2022年最初のヒゲワシ放鳥動画
・”LIFE GypConnect”プロジェクトの一環。セヴェンヌ国立公園の中心部で2羽の幼鳥をリリース。フランスのグランコス地域では10回目の放鳥。
・チェコ共和国オストラヴァ動物園とオートサボアのアスターズ繁殖センターで飼育下繁殖した幼鳥。
・放鳥の準備:雛が約90日齢に達すると放鳥場所に到着。識別リングを装着。野生で識別できるよう数枚の羽を白く塗る(Bleached)。
・GPS送信機により巣立ち後の動きを追跡。主要な脅威への取り組みや必要に応じてタイムリーに鳥を救助する時に役立つ。
・ハッキングプラットフォームから2羽のヒゲワシを開放。捕食者が囲いに入るのを防ぐ電気柵を閉じた後、技術チームは撤退。約1か月後にハゲタカが巣立つまで、ハゲタカを邪魔することなく、遠くから日々の進捗状況を監視。翼の鼓動、相互作用、動き、摂食など、成長の様子をく観察。
・ハッキング方法では、飼育下で飼育された雛を、ヒゲワシが野生で持っていたであろう巣に似た人工の巣に入れる。人工巣を適切な生息地に配置することで、幼鳥が最初の飛行を行う前の今後数週間、自然環境に順応できる。
・ハッキング技術により、雛は放流される場所と孵化の領域を関連付けることができ、繁殖年齢(約8〜10歳)に達したときに、孵化した場所に近い場所を選択して繁殖する傾向がある。
<ヒゲワシ再導入強化プログラム(進行中)>
Strengthening the reintroduction program to restore the Gypaetus barbatus metapopulation between the Alps and the Pyrenees[European Commission/LIFE Public Database]
事業期間:01/12/2022-30/11/2028
Eligible budget: 13,465,098ユーロ
”The LIFE GypConnect”プロジェクトの強化プログラム。アルプス-ピレネー間のヒゲワシ・メタ個体群を回復させるための再導入プログラムの強化。目的は、最大60羽の放鳥により、ピレネー山脈からアルプス山脈を経由し中央高地(Massif Central)に広がるヒゲワシ個体数の増加。
Iberian Corridors Pro Bearded Vulture[European Commission/LIFE Public Database]
事業時間:10/01/2022-09/01/2027
Eligible budget: 2,678,434ユーロ
・目的:スペイン政府は長期的保全を確保するため、再導入プログラムを通じてピレネー山脈の外にある新しい安定したヒゲワシ個体群核に到達し、遺伝子交換と回廊を通じた個体移動を促進する。
・ヒゲワシは南西ヨーロッパのほとんどの山に生息していたが、2019年までに個体数はEUでわずか252ペアに減少し、その75.8%がピレネー山脈に生息。
・猛禽類のスカベンジに影響を与える脅威(主に中毒と違法狩猟)の大幅減少で、イベリア半島での猛禽類の数と分布は目覚ましく回復。
・ヒゲワシの個体数は、ヨーロッパで最も重要な拠点であるピレネー山脈で回復したが、地域的に拡大せず。
・ピレネー山脈の個体群は、生産性を低下させる繁殖トリオの増加(全体の30-35%)。非繁殖成鳥の増加(人口の51%)。「島」の個体群に典型的な問題。・ヨーロッパ最大の個体数(74ペア)を持つアラゴンでは、繁殖成功ペアは27.1%のみ。
・最初のアンダルシア再導入プロジェクトにより、12繁殖ペアのコアを確立。
・2013年にピコス・デ・エウロパ国立公園でFCQによって進められた再導入プロジェクトでは、繁殖ペア1組が成立。
1)アンダルシア再導入
1986年:アンダルシアでヒゲワシが絶滅。原因は、営巣地での直接迫害、野生生物中毒、巣エリアでの人間による妨害。
1996年:Junta de AndaluciaとVCFが再導入プロジェクトを開始
2006年:ハッキングにより、最初の飼育下繁殖鳥をリリース
2015年:アンダルシアで最初に野生繁殖に成功、雛は巣立ち。繁殖ペアは2006年リリースの雄と2010年リリースの雌。
2021年:グアダレンティンのヒゲワシ飼育下繁殖センターで、1回の繁殖シーズンで合計雛10羽が誕生(世界記録更新)
2021年:幼鳥8羽リリース
2023年:幼鳥8羽リリース
2023年:5組の繁殖ペアが雛を生み、3羽が巣立ち
2023年までの放鳥数は合計79羽。放鳥場所はアンダルシアのハエン州とグラナダ州。
現在、アンダルシアには繁殖ペア5組以外に40羽以上(合計50羽以上)が生息


2)バレンシア再導入
・バレンシアのマエストラズゴ地域は歴史的にヒゲワシの繁殖地。現在は生息していないが、南部にあるアンダルシアの個体群からヒゲワシが定期的に飛来。
・目的:北部のピレネー山脈と南部のアンダルシア山脈の個体群を橋渡しする野生繁殖個体群を確立。
・ピレネー山脈の生息数は、人口密度に依存する出生率が低下するまで増加。
・2018年:最初の飼育下繁殖鳥2羽を放鳥。今後数年間、VCFは毎年2?3羽の飼育下繁殖鳥を放鳥予定。
・放鳥場所はティネンサ・デ・ベニファッサ自然公園の山中に特別に建設された巣。
・ユニークな実験:ピレネー山脈の個体群から、非繁殖または浮遊鳥の成鳥を捕獲後、マエストラズゴ地域に移送。効果とピレネー山脈個体群の生殖生産性への影響を実験。マエストラズゴはピレネー山脈からわずか約300kmのため、リリースされた個体が新しい生息地に適応しない場合にはピレネー山脈に戻ることができる。


Bearded Vulture - Spain. Also known as the Lammergeier.
<フランス>

”The LIFE GypConnect”プロジェクト:欧州のヒゲワシ個体数を強化するため、フランス南東部に再導入。フランスのプレアルプスと中央山脈での種の再導入を通じて、最終的にはアルプスとピレネー山脈の個体群をつなぐリンクとして機能する新しい個体群の形成。
・再導入サイト:セヴェンヌ国立公園、グラン・コセス自然公園、中央山塊のバロニー・プロヴァンス自然公園、プレ・アルプスのヴェルコール自然公園。
・2019年現在、放鳥数27羽。
・放鳥時に装着した軽量衛星追跡装置でモニタリング。装置は通常3年-5年持続。
・Audo地域における2つの個体群と新しい個体群の間の移動促進のため、食料入手性を改善。給餌ステーションのネットワークを設定し、地元の食肉処理場や肉屋から2つの山脈の間を移動するヒゲワシに餌を供給。
・感電死防止のため送電線の絶縁実施。風力発電タービンとの衝突事故を回避するため、ヒゲワシにとって最もsensitiveな地域をマッピングし風力発電所の開発サイトに通知。
The First Bearded Vulture release of 2022 took place in Grands Causses
(動画説明)2022年最初のヒゲワシ放鳥動画
・”LIFE GypConnect”プロジェクトの一環。セヴェンヌ国立公園の中心部で2羽の幼鳥をリリース。フランスのグランコス地域では10回目の放鳥。
・チェコ共和国オストラヴァ動物園とオートサボアのアスターズ繁殖センターで飼育下繁殖した幼鳥。
・放鳥の準備:雛が約90日齢に達すると放鳥場所に到着。識別リングを装着。野生で識別できるよう数枚の羽を白く塗る(Bleached)。
・GPS送信機により巣立ち後の動きを追跡。主要な脅威への取り組みや必要に応じてタイムリーに鳥を救助する時に役立つ。
・ハッキングプラットフォームから2羽のヒゲワシを開放。捕食者が囲いに入るのを防ぐ電気柵を閉じた後、技術チームは撤退。約1か月後にハゲタカが巣立つまで、ハゲタカを邪魔することなく、遠くから日々の進捗状況を監視。翼の鼓動、相互作用、動き、摂食など、成長の様子をく観察。
・ハッキング方法では、飼育下で飼育された雛を、ヒゲワシが野生で持っていたであろう巣に似た人工の巣に入れる。人工巣を適切な生息地に配置することで、幼鳥が最初の飛行を行う前の今後数週間、自然環境に順応できる。
・ハッキング技術により、雛は放流される場所と孵化の領域を関連付けることができ、繁殖年齢(約8〜10歳)に達したときに、孵化した場所に近い場所を選択して繁殖する傾向がある。
<ヒゲワシ再導入強化プログラム(進行中)>

事業期間:01/12/2022-30/11/2028
Eligible budget: 13,465,098ユーロ
”The LIFE GypConnect”プロジェクトの強化プログラム。アルプス-ピレネー間のヒゲワシ・メタ個体群を回復させるための再導入プログラムの強化。目的は、最大60羽の放鳥により、ピレネー山脈からアルプス山脈を経由し中央高地(Massif Central)に広がるヒゲワシ個体数の増加。

事業時間:10/01/2022-09/01/2027
Eligible budget: 2,678,434ユーロ
・目的:スペイン政府は長期的保全を確保するため、再導入プログラムを通じてピレネー山脈の外にある新しい安定したヒゲワシ個体群核に到達し、遺伝子交換と回廊を通じた個体移動を促進する。
・ヒゲワシは南西ヨーロッパのほとんどの山に生息していたが、2019年までに個体数はEUでわずか252ペアに減少し、その75.8%がピレネー山脈に生息。
・猛禽類のスカベンジに影響を与える脅威(主に中毒と違法狩猟)の大幅減少で、イベリア半島での猛禽類の数と分布は目覚ましく回復。
・ヒゲワシの個体数は、ヨーロッパで最も重要な拠点であるピレネー山脈で回復したが、地域的に拡大せず。
・ピレネー山脈の個体群は、生産性を低下させる繁殖トリオの増加(全体の30-35%)。非繁殖成鳥の増加(人口の51%)。「島」の個体群に典型的な問題。・ヨーロッパ最大の個体数(74ペア)を持つアラゴンでは、繁殖成功ペアは27.1%のみ。
・最初のアンダルシア再導入プロジェクトにより、12繁殖ペアのコアを確立。
・2013年にピコス・デ・エウロパ国立公園でFCQによって進められた再導入プロジェクトでは、繁殖ペア1組が成立。