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谷川俊太郎作詞・武満徹作曲/死んだ男の残したものは
武満徹の曲はピアノ・管弦楽曲などをかなり聴いてみたが、全く合わなかったのでCDは全て処分。唯一、この「死んだ男の残したものは」というアカペラ曲が収録されているCDだけを手元に残している。

「死んだ男の残したものは」は、ベトナム戦争中の1965年に作詞・作曲された反戦歌。
”この歌詞にしてこの曲あり”と思うほどに、歌詞と曲が一体化した名曲である。
谷川俊太郎の詞には言葉の重みがある。武満徹の曲は哀切感漂う旋律が美しい。
この重みのある歌詞をのせて歌うと、この曲には怒りと虚しさがこめられつつ、はかない希望が交錯しているようで、なぜか奇妙な明るさを感じてしまう。

日本合唱曲全集「風の馬」武満徹作品集日本合唱曲全集「風の馬」武満徹作品集
(2005/10/21)
合唱東京混声合唱団

試聴する

武満徹のアカペラ曲は、かなり難しい音程や和声で構成されているらしい。(私は門外漢なのでよくはわからない。)
数ある録音のなかで定評のあるのが、この東京混声合唱団の演奏。たしかに、他の合唱団の録音(私の持っているCD)で聴くと、どうもばらつきがあるというかもこもことした感じが残るが、東京混声合唱団はぴしっと揃っているように聴こえてくる。

                                     

  死んだ男の残したものは
              谷川俊太郎 詞

  死んだ男の残したものは
  ひとりの妻とひとりの子ども
  他には何も残さなかった
  墓石ひとつ残さなかった

  死んだ女の残したものは
  しおれた花とひとりの子ども
  他には何も残さなかった
  着もの一枚残さなかった

  死んだ子どもの残したものは
  ねじれた脚と乾いた涙
  他には何も残さなかった
  思い出ひとつ残さなかった

  死んだ兵士の残したものは
  こわれた銃とゆがんだ地球
  他には何も残せなかった
  平和ひとつ残せなかった

  死んだかれらの残したものは
  生きているわたし生きているあなた
  他には誰も残っていない
  他には誰も残っていない

  死んだ歴史の残したものは
  輝く今日とまた来る明日
  他には何も残っていない
  他には何も残っていない

tag : 武満徹

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Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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