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シュニトケ/2つのヴァイオリンのための「モーツ - アルト」、モーツ - アルト・ア・ラ・ハイドン
このところ、ずっと調性音楽ばかり聴いていたので、無性に無調で不協和な現代音楽が聴きたくってくる。
どうやら、感情的にシンパシーを感じる世界に浸ってばかりいると、今度は感情的にストレートにはシンクロできない世界の方が恋しくなるためらしい。
この世界では理性と感情がすっきりと分離されるので、曲を聴いていても情緒・情念にわずらわされることがなく、頭の中がクリアになるのが爽快。

不協和な世界に浸りたいときは、シュニトケの不条理な世界へ。タイトルからしてシュールな雰囲気の 『2つのヴァイオリンのための「モーツ - アルト」』(Moz-Art for two violins)。

モーツァルト的な旋律を2つのヴァイオリンが奏で始めるのだが、シュニトケらしく徐々に不協和音が侵入していき、タイトルそのままに、モーツァルトの旋律が分断されてデフォルメされていく。
途中で交響曲第40番の有名な旋律 タララ~、タララ~、タララ~ラ~、が聴こえてきたが、モーツァルトはほとんど聴かないので、これ以外には具体的な曲名とかがさっぱりわからなかった。
好き嫌いはあるでしょうが、シュニトケらしい面白い曲です。

Schnittke: Chamber MusicSchnittke: Chamber Music
(1995/04/18)
Torleif Thedeen、

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シュニトケは、『2つのヴァイオリンのための「モーツ - アルト」』だけでは飽き足りなかったのか、オーケストラを追加してさらに長編にしたのが、この『モーツ - アルト・ア・ラ・ハイドン(ハイドン風モーツ - アルト)』。
冒頭から変な不協和音が聴こえてくるが、やがてモーツァルトのような旋律とハイドンの交響曲風なシンフォニックな響きが重なりあって、これも摩訶不思議な曲。
ヴァイオリン用のシンプルな構成の曲とは違って、オケが入って音がいろいろ錯綜していき、こちらの方がずっと複雑でわかりにくい。シュニトケの室内楽曲は、協和音の旋律と不協和音の旋律が同時に鳴っていることが多くて、これはその典型。調子の外れたジュークボックス風といえば良いんだろうか...。
ここまでくると、モーツァルトの旋律自体がほとんど原型をとどめていないように聴こえる。モーツァルトやハイドンの面影を探すのはやめて聴かないと余計に混乱してくる。なかなか奇怪な曲です。

Alfred Schnittke: Quasi una sonata; Suite in the Old Style; Moz-Art à la Haydn; Concerto Grosso No. 6Alfred Schnittke: Quasi una sonata; Suite in the Old Style; Moz-Art à la Haydn; Concerto Grosso No. 6
(2006/05/30)
Latvala(Vin),Englund(Vin),Gothoni (Con),Tapiola Sinfonietta

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tag : シュニトケ モーツァルト ハイドン

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ところで、
今晩は、うじゃくでございます。
確実にシュニトケ道を進まれているようで、安堵してます。"Moz-Art"みたいな曲はシュニトケのヴァイオリンソナタ第2番と同様に、あまり手を加えないほうが却って良かったのでは…と思うときがあります。わりともっさりした印象があるので。

ところで、ピアノ三重奏曲はいかがでした?
ピアノ三重奏曲はとても叙情的で美しい曲ですね
うじゃく様、こんばんは。
コメントありがとうございます。

未聴のCDとダウンロードファイルの山を崩しつつ、ぼつぼつとシュニトケを聴いています。
Moz-Artのようなパロディめいた曲は、私は結構好きなんですが、おっしゃるようにシンプルに構成した方が良いですね。

ピアノ三重奏曲は何回か聴いていますが、たぶん今まで聴いたシュニトケ作品の中では、叙情性が強くて、旋律がメロディアスで、かなり聴きやすい曲でした。
この曲はピアノパートが美しいので、とても好きです。第2楽章(1/3くらいのところ)で、ピアノ五重奏曲の第5楽章に似た旋律をピアノが弾いている気がするんですが。この第2楽章も美しいですね。
ただ、構造がよくつかめないところがあって、まるで循環して1周したように、最後は第1楽章冒頭の主題がでてきたりして、楽譜があればどういう構成なのかわかりやすそうな気がします。

しかし、奥さんに捧げたにしては、この曲は叙情性が強いとはいえ、かなり沈鬱な感じがするのですが、シュニトケはどういう意図でこの曲を書いたのでしょう。

バシュメット編曲のトリオ・ソナタは、さすがに弦の厚みがあって、迫力があるというか、ドラマティックですね。室内楽曲版よりも内省的な感じが薄くなっているように思います。
オケで聴くと和声がとても美しく聴こえてきて、なぜかシェーンベルクの「浄夜」のような後期ロマン主義的な響きを感じます。それに、この沈鬱な雰囲気は、ペルトにちょっと似ているかも。

個人的には、このトリオ・ソナタにピアノを入れて、ピアノ付き管弦楽曲版で聴いてみたいですね。だれもそんな編曲はしないでしょうけど。

弦楽三重奏曲はまだ聴いていないので、先にピアノ三重奏曲とトリオ・ソナタの記憶が鮮明なうちに、何か書いておいた方が良さそうな気がしてきました。
原曲は
もう御存知かもしれませんが、原曲の弦楽三重奏曲は作曲家アルバン・ベルクの生誕100年・死後50年にちなんで書かれた曲です。そこを念頭に聴いてみると、何か分るかもしれません。

バシュメットが弦楽オーケストラ用に編曲したバージョンもありますが、こちらは素晴らしい出来だと思いますよ。
そういえば後期ロマン主義な響きがするかもしれません
うじゃく様、こんにちは。

先にピアノ三重奏曲の作曲経緯を探していたのですが、あまり詳しいものはないですね。やはり原曲の弦楽三重奏曲の方を先に調べた方が良かった気がします。

ベルクにちなんだのであれば、ベルクの曲のモチーフが使われているかもしれませんね。
私はベルクは歌曲とピアノ・ソナタが好きなのですが、それ以外はほとんど聴いたことがないのです。
なので、ピアノ三重奏曲を聴いても、その点は聴き取れていないかもしれませんが、弦楽編曲版のトリオ・ソナタの方を聴くと、後期ロマン主義的な響きは感じました。

バシュメットが弦楽オーケストラ用に編曲したバージョンというと、「トリオ・ソナタ」 のことでしょうか?
オンライン上では、弦楽合奏用のバシュメット編曲と曲名のところに書いてあったので、これだと思って聴いていたのですが...。
合ってると思います
私もベルクはあまり縁が無くて…シェーンベルクは少し分るんですが。

トリオ・ソナタで当たっていると思います。


失礼しました。
トリオ・ソナタはドラマティックな感じがします
うじゃく様、こんにちは。

トリオ・ソナタ、とても良い曲ですね。弦の厚みがあるので、迫力があります。
ピアノ三重奏曲も好きなので、弦楽三重奏曲もたぶん相性が良いと思います。

たまたまスークが弾いているベルクのヴァイオリン協奏曲のCDを手に入れて、さっき聴いたところなんですが、これはなかなか素晴らしい曲です。
ベルクは、初期の作品はかなり聴きやすいと思います。

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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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