パブリックドメインとリマスタリングCDの関係 

2009, 05. 23 (Sat) 11:01

パブリックドメイン音源を利用した無料配信サイトが使用している音盤は、SP、LP、CDの3種類があるはずだが、アナログ時代の録音が大半なので、CDは元のSP、LPをリマスタリングしたものになる。

パブリックドメイン化する(著作権、著作隣接権で保護される期間が終了する)のは、作曲者の死後50年が経過し、かつ、演奏実施時から50年が経過した録音に対してであって、それぞれの音盤の製作時ではない。
この理屈だと、例えば、1950年に初めて録音した演奏を、2008年にリマスタリングしてCDにした場合、そのCDもパブリックドメイン化することになる。

しかし、リマスタリングしたCDは全く著作隣接権で保護されないかというと、そういうわけではないらしい。

”音楽パブリックドメインサイト運営のための著作権まとめ”というサイトがあって、ここにリマスタリングCDの著作隣接権について少し説明されている。

このサイトを運営している人が、社団法人日本レコード協会に確認した内容を引用すると、

「結論としては、ノイズを除くだけのリマスタリングでは、新たに創作性は認められないので、リマスタリングしたCDに新たに著作隣接権は発生しないとのことです。
ただし、ミキシングや新たにレコーディングしたものを加えたり、した場合は、創作性があるので、著作隣接権が発生するそうです。」
ということらしい。(引用だと不正確かもしれないと思う方は、ご自分でご確認ください。)

ということは、最初の録音時から50年経過すれば、どんな音盤でも全てがパブリックドメイン化するわけではないということになるが、リスナーの方がそれを判別することは当然不可能なこと。
ミキシングのないリマスタリングCDの割合は一体どの程度あるんだろうか?とか、著作隣接権を主張したければ、ミキシングをかけておけば良いことになるんだろうか?とか、いろいろ疑問点があるけれど、専門家でもないし、データもないので、だんだん込み入ってくると、よくはわかりません。
パブリックドメイン音源の配信サイトを運営する側の方で、著作隣接権の問題はクリアしておいて欲しいものだと思う。
でも、実際にそこまで確認している人は、どのくらいいるでしょう。

よく考えると、パブリックドメイン音源の配信サイトよりも、Youtubeやニコニコ動画の方がよほど問題のあるサイトで、新しい音楽DVDの映像や音楽CDの音声が登録されているのを良く見かける。
50年以上前に撮影・録音したもの(や廃盤もの)はとりあえずは良いとしても、そうでないコンテンツもかなり多く登録されていて、一応ダウンロードできないようにはなっているが、それはかなり簡単にクリアできてしまう。
サイト側で自動削除機能や通報機能はつけてはいるが、それほど効果が上がっているようにも見えない。

2 Comments

matsumo  

新たにミキシングしたものとしては

yoshimiさん、こんにちわ

クラシック音楽のCDで、新たにミキシングしたものとしては、ブルーノ・ワルター指揮のステレオ録音が有名ですね。すなわち、これ、当時のプロデューサーが3チャンネルテープから新たにCD用にミキシングしなおし、CDで販売されました。多分、これなんかは、著作隣接権が発生する代表的な例だと思います。

一方、モノラル録音のものは、1チャンネルでの録音でしょうから、新たなミキシングではなく、グラフィックイコライザーでの一部の音域の強調や、雑音軽減と言ったところでしょうか。

2009/05/23 (Sat) 18:00 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

良くわかりました! ありがとうございます。

matsumo様、こんにちは。

早速、教えていただいて、どうもありがとうございました。
メカオンチなので、こういう機械を扱うようなトピックになると闇の中です。
おかげでよくわかりました。

となると、モノラル録音のリマスタリングCDは、原盤がパブリックドメインとなる時期に準じるというわけですね。
そうでないCDは、ケースの外側かブックレットにでも、新たに著作隣接権が発生していることを記載しておいてくれれば良いのですが、普通はそういう情報を気にする人はいないでしょうね。


2009/05/23 (Sat) 18:31 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment