『レーゼルの芸術 ピアノ独奏曲編』 ~ バッハ=ブゾーニ編曲集(2) 

2011, 02. 21 (Mon) 12:00

レーゼルのバッハ=ブゾーニ編曲集より、原曲がコラールの残り5曲。
そのうち数曲は、ケンプが編曲していて、ケンプ自身の録音も残っている。

Piano Arrangements of Works By BachPiano Arrangements of Works By Bach
(1994/09/06)
Peter Rosel

試聴する(米amazon)
分売盤が入手可能。
レーゼルのソロ録音集BOXにも収録されている。

Works for PianoWorks for Piano
(2008/07/08)
Peter Rosel

試聴ファイルなし



「今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ/Nun freut euch, liebe Christen gmein」 BWV 734
他のどの曲とも違ったメカニカルな面白さを感じる曲。これもかなり好きな曲。
速いテンポで3声がほぼ同じ音量で聴こえてくるので、3声が交わることなく並行して、独自の動きを追求して競いあっているような感じ。

ソコロフのライブ音源。この軽快なタッチと立体感はさすがソコロフ。
3声のなかで一番長い音価の主旋律をレーゼルよりもかなり強く弾いて、くっきりと浮かび上がらせている。
Sokolov plays Bach Nun freut euch



「いざ来たれ、異教徒の救い主よ/Nun komm der Heiden Heiland」 BWV 659
とても厳粛な雰囲気の曲。タイトルからして、祈りの気持ちがこもっている。
最初は暗いトーンの厳かな雰囲気で始まっているけれど、やがてコラールような清明さと切々として訴えるような叙情的な旋律に変わる。
ケンプ自作自演の編曲版もあり。使っている和声が違うからなのか、全体的にブゾーニ版の方が響きが明るく華やかさもあり、ケンプ版は暗い短調のトーンがやや強めで悲愴感が強い感じがする。(どちらかというとケンプ版の方が好き)
楽譜をつき合わせたわけではないので、気のせいかも。


「汝にこそわが喜びあり/In Dir ist Freude」 BWV 615
タイトルどおり、速いテンポで明るく華やかな曲。
新年の幕開けとかセレモニーのオープニングに相応しい雰囲気。
重音移動が多く、レーゼルの歯切れ良く鳴る和音がとても軽快。


「目覚めよ、と呼ぶ声あり/Wachet auf, ruft uns die Stimme」 BWV 645
これはとても有名な曲で、クリスマスの時期になるとよく流れている。この曲はかなり好き。

これもケンプ自作自演の編曲版がある。
ケンプ版は伴奏の和音の音が多く、響きに重層感がある。
ケンプの演奏は、伴奏は弱音で低音がぼわ~と響き、主旋律はとても力強い。明るさのなかに敬虔さが感じられて、とても清々しく晴れやか。
軽快なタッチのヒューイットの演奏だと、リズミカルでずっと明るく快活なので、随分イメージが変わる。

Bach - W. Kempff (1955) -Chorale 'Wachet auf, ruft uns die Stimme' from Cantata No 140



ブゾーニ版は、ケンプ版よりも、(珍しくも?)全体的に音が少なくてシンプル。
レーゼルはタッチがしっかりして、線の太めの音と厚みの響きで、音が少なめのわりにかっちりとした安定感があるし、ペライアよりもさらっとした表現で爽やかな雰囲気。
ペライアの演奏だと音が柔らかくて軽めで、しっとり、しみじみとしたムード。しなやかに歌うように旋律を弾くので、レーゼルよりもメロディアス。

BACH - Wachet Auf, Ruft Uns Die Stimme, BWV 645 (Perahia)

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