耳鳴り治療のための音響・音楽療法トピックス ~ 音楽療法とクラシック音楽 

2011, 04. 26 (Tue) 12:00

音楽療法
モーツァルトが精神的なヒーリング効果が高いとよく言われている。
私には、モーツァルトより、ベートーヴェン、バッハ、ブラームスの方がずっと効果が高いんだけど...。
モーツァルトに関しては、雰囲気的には確かにそう思うけど、医学的な根拠は?と思って調べてみると、それなりに根拠はあるらしい。

免疫音楽医療が専門の和合教授の解説では、
”モーツァルトの音楽には、3500ヘルツから4500ヘルツの周波数帯の音が豊富にバランスよく組み込まれていると同時に、それらがシンプルな一定の音の波形で繰り返され、規則性と不規則性の調和がとれたゆらぎ効果があり、さらに高周波音と高周波音がぶつかりあって、さらに高い周波数になるという倍音効果もみられるのです。ある曲には 20000ヘルツという非常に高い周波数も存在して、大脳を刺激しエネルギーを与える曲もあるほどです。”
(出典:労働者の健康と音楽療法

教授によると、脳内エネルギーの90%は聴覚から送られており、聴覚シグナルを送る蝸牛管内のコルチ細胞の分布は、低周波音1 に対し、高周波音は240 倍の分布率があるため、高周波音により脳活性が行われると言われている。


周波数
フランスの耳鼻咽喉科医アルフレッド・A・トマティス博士の研究では、音が耳や脳に与える影響について、音の周波数と背骨の関係をあらわした「トマティス理論」というのが有名。

「トマティス理論」によると、音の周波数と脊髄の対応関係は以下の通り。

頭頂 8000ヘルツ
延髄 4000~6000ヘルツ
頚椎 2000~3000ヘルツ
胸椎 750~2000ヘルツ(胸:1500、胃:1000)
腰椎 250~500ヘルツ
仙椎 250ヘルツ

そういえば、腰痛治療にはたしか低周波が使われていたのを思い出した。
モーツァルトの曲に含まれる3000ヘルツの高周波音は、基本的には、頚椎から上の延髄を非常によく刺激すると言われる。
例えば、耳鳴りに関して言えば、延髄を効果的に刺激して、副交感神経を活性化し、血液の流れとリンパの状態を改善したり、内耳の膜にある有毛の働きを回復したと、考えられるらしい。
トマティス博士によれば、モーツァルト以外に、グレゴリオ聖歌や童謡にも同じ効果があるという。

楽器別の周波数帯域を見てみると、最も周波数が広く高域まで伸びているのがパイプオルガン(1/fゆらぎも多い楽器)、次にピアノ。
周波数域が狭くても、周波数が高いのは、ヴァイオリン、ピッコロ、フルート。

図:楽器別の周波数域
2KHz~5KHzが耳につく帯域で、音のシャープさが出る。
楽器としては、ピアノ、ヴァイオリン、ピッコロ、フルートの高音域。
聴覚過敏の場合には、この音域はかなり耳にキンキンと響くため、3000Hz以上の周波数が耳に良いとは限らない。


倍音
パイプオルガンは倍音が豊かで、鍵盤1つで5音が別個、または一斉に鳴らすことができる。
(参照サイト:鳴るほど楽器解体全書 パイプオルガンの構造(ヤマハ)
他に、チェンバロ、弦楽器、ホルンなども倍音が豊か。ピアノは倍音が少ないので、逆に音の純度が高いという。


1/fゆらぎ
1/fゆらぎとは、自然界にあまねく存在する基本のリズム。
1/fゆらぎが規則性との不規則性ちょうど中間の存在であって、その中途半端さが人間にとってとても心地よいという。

1/fゆらぎの多い音楽の代表は、モーツァルト。他にバッハ、ハイドンなどのチェンバロ・パイプオルガン曲等の教会音楽に近い楽曲。
1/fゆらぎの多い楽器は弦楽器。バイオリンのほか、より音域の広いハープやシタールも。1/fゆらぎの宝庫はオーケストラによる管弦楽曲・交響曲。

(参照サイト:1/fゆらぎの歌手


《目覚めよ、とわれらに物見らの声が 呼びかける》
バッハのコラールが原曲のオルガン曲《目覚めよ、とわれらに物見らの声が 呼びかける》BWV645。
どの程度上記の3条件を満たしているかはわからないけれど、この曲を聴くと明るく晴れやかな気分になれる。クリスマスの朝の清明な雰囲気にぴったり。

いつもは、ブゾーニかケンプの編曲版でピアノ演奏で聴いている曲だけど、今回はオルガンで。
有名なトッカータのオルガンの響きは厳粛で耳に突き刺さるようで好きではないけれど、トン・コープマンのオルガンの響きはとても心地良い感じ。


Bach - Choral Prelude ''Wachet auf, ruft uns die Stimme'' BWV 645


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