ユーリ・エゴロフ ~ バッハ/パルティータ第6番より 《トッカータ》 

2011, 05. 05 (Thu) 11:28

ユーリ・エゴロフが弾くスカルラッティのソナタを聴いてから、久しぶりに聴きたくなったバッハのパルティータ第6番のトッカータ。

今まで聴いたこの曲の録音のなかで、エゴロフのトッカータは、全集盤でベストだと思うヴェデルニコフ以上に、好きな演奏。
以前にも、エゴロフの録音については記事を書いているけれど、何度聴いてもこの和声の美しさと澄み切った清らかさを感じさせる演奏は素晴らしくて。
エゴロフのバッハを聴いたことがある人は少ないだろうし、ペダルを使ってピアノの音の美しさを生かした奏法は、チェンバロ演奏やピアノで弾くバッハ奏法の伝統に拘る人にはたぶん受けないに違いない。
私はチェンバロでもピアノでも、楽器や奏法にそれほど拘りなく、どちらの楽器でも好きな演奏はいろいろあって、どれを聴こうか迷ってしまう。
でも、このパルティータのトッカータを聴くときは、ほとんどいつもエゴロフ。

エゴロフのバッハを聴いていると、淡々とした飾り気のなさがとてもピュア。
和声の美しい響きが重なり合って、まるで教会で鳴り響くコラールのよう。
どうしてこんなに心洗われるような清らかな美しいピアノが弾けるのでしょう。




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2 Comments

アリア  

yoshimiさん、こんにちは。
1つ前の記事のスカルラッティも天上の音という感じですごく素敵。
透明感が素晴らしいですね。滴り落ちる涙みたいなイメージでした。
そして、こちらのトッカータもとてもいいですね。
こちらはもっと何というか、色とりどりの糸で織り上げられる絹織物みたい。
和音の響きが本当に素晴らしいですね。
これだけの資質があった人なのに、本当に惜しいです…

アラウとエゴロフのCDというのがあるんですね?
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001LQRBO0/
内容のデータが全然なくて謎ですが。
これは何なんでしょう?
これだけ作曲家の名前が羅列されてて、ピアニストの名前もいっぱい。
でも1枚組ということは… シリーズ物のうちの1枚なんですかね?(笑)

2011/05/10 (Tue) 06:40 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

エゴロフ、素敵でしょう!

アリアさん、こんにちは。

スカルラッティもバッハも、もともと美しい曲なのですが、エゴロフのピアノで聴くと、音楽がさらにピュアに聴こえますね。
エゴロフはペダルをかなり使っているようで、和声の響きがとても綺麗ですし、弱音が羽毛のように柔らかくて優しい感じがします。
ベートーヴェンの《皇帝》でも感じましたが、和声的な感覚がとても鋭い人ですね。
特に、トッカータが素晴らしいです。今ならパルティータの中で、最も好きな曲かもしれません。
深い叙情性と気高い純粋さとが調和した曲のように感じますが、第6番はバッハの鍵盤楽器曲の最高傑作・集大成したものだそうです。

エゴロフのトッカータがあまりに美しかったので、最近自分でもよく弾いてます。
声部がそれほど錯綜していないので、音を拾うのはそう難しくはないのですが、中間部のフーガでコラールのような響きの美しい部分がところどころでてきますね。
この天上のような美しさを表現するのが至難の業。そういうピアノが弾けるような域に達するのは、プロのピアニストでもなかなか難しいんでしょうね~。

エゴロフのような天才的センスを持っている人(リパッティとかヌヴーなども)が早世することが、なぜか少なくないですね。その代り録音をかなり残していることも多いですから、太く短く...という密度の濃い人生であったのかもしれません。
作曲家ロレムが友人カッチェンを評した言葉がありますが、これは早世した芸術家に共通して言えるのでしょう。
「・・・・カッチェンの並外れた能力が偶然の産物だと考えることは、天賦の才能というものは、結局はその対価を支払わされるものだということを無視している。時としてその対価は恐ろしく高くつくものだ。」

アラウとエゴロフのCDの試聴ファイルはこちらです。
ピアノ小品や、曲の一部を抜き出して集めたオムニバスCDです。ピアノ名曲集・小品集の類ですね。
ASINを使って、UKや仏・独のamazonで検索すると、試聴ファイルが見つかることが多いです。
http://www.amazon.co.uk/Passion-Piano-Youri-Egorov-Claudio/dp/B004F9OJZE/ref=sr_1_1_digr?ie=UTF8&qid=1304989988&sr=8-1

2011/05/10 (Tue) 10:14 | EDIT | REPLY |   

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