フォーレ/夢のあとに 

2011, 08. 13 (Sat) 12:00

ずっと昔、とある理由から声楽曲に凝っていたことがあり、合唱とリートのCDを数年間で数百枚買い集めはしたけれど、今はほとんど聴かなくなってしまった。
それでも、昔何度も聴いたCDは、今でも時々聴きたくなることがあって、それがジェシー・ノーマンの『ヨーロピアン・ライブ』、ドーン・アップショウのベストアルバム、それに、ナタリー・シュトゥッツマンの『フォーレ歌曲集』など。

フォーレの名曲中の名曲といえば、すぐに思い浮かぶのが《夢のあとに》。
今まで聴いてきたなかで、一番印象的だったのが、シュトゥッツマンのアルトで歌われた歌曲版。
シュトゥッツマンの太く力強く、艶やかな歌声は、彫が深くて陰翳も濃くて、とても好きな声質。
透き通った甘い歌声のアーメリンクのソプラノとは違った味わいで、心の底から湧き上がってくるような切々とした哀感がとても美しい。






インストゥルメンタルなら、チェロ。この渋みのある深い叙情感はチェロの低音の深みと包容力のある音色がよく似合う。

演奏しているチェリストはステパン・ハウザー。
ロストロポーヴィチの最後の弟子らしく、ルカ・シュリックとカーボンチェロ2本でマイケル・ジャクソンの『Smooth Criminal』を演奏して、ネット上で”イケメン外国人チェリスト二人組”とかいうので、有名らしい。
それに、彼が有名チェリストの演奏スタイルをものまねした動画が、Youtubeで話題になっているようだ。

それで、フォーレの《夢のあとに》の演奏の方はというと、なんかこうゆるゆるとした平板な感じがする旋律の弾き方だけど、もう少し一音一音がくっきりとして彫の深い歌いまわしの方が好きなんですが...。(単なる好みの問題です)

Stjepan Hauser - Apres un Reve (Faure)




ついでに見つけたのが、ショスタコーヴィチの前奏曲を彼らが2台のチェロ用に編曲した演奏。
この曲は聴いたことがある気がする。原曲はどれだろう?
2台のチェロというと、低音域が多くてもっと重たい感じになるかと思ったけれど、そんなことは全然なく、逆に、チェロの高音はヴァイオリンよりもしっとり落ち着いた響きでとっても耳に心地良い感じ。

2CELLOS (Sulic & Hauser) - Shostakovich: Prelude

Stjepan Hauser and Luka Sulic, cello
Yoko Misumi, piano


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2 Comments

吉田  

夢のあとに

こんにちは。
シュトゥッツマンにフォーレがあるのですか。以前この歌手のシューマンを聴きました。アルトにしても低い感じが印象的です。少し高めのテノールより低いと思うくらい。仰るように陰影が深いですね。
アメリンクの「夢のあとに」は素晴らしい、いうことナシ。
チェロはマイスキーのを聴きました。これはあまりよく覚えていません…。

2011/08/13 (Sat) 18:12 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

フォーレは20年くらい前の録音です

吉田さま、こんにちは。

シュトゥッツマンのフォーレ歌曲集は1992年の録音なので、おそらくデビューした頃のCDだと思います。数年前に記事を書きました。
シューマン、シューベルト、ドビュッシーなど、他のCDも持ってますが、曲も演奏も一番好きなのがこのフォーレです。
http://kimamalove.blog94.fc2.com/blog-entry-895.html

アルト歌手はほとんど聴かないのですが、シュトゥッツマンは例外的に好きです。線がしっかりして、彫が深く陰翳が濃いところが好みに合うようです。
たしかにかなり低音で硬めの声ですね。カウンターテナーも好きなのですが、その音域よりもはるかに低い感じがします。

マイスキーのCDも持ってます。Youtubeで音源が見つからなかったので、全然知らなかったハウザーの音源を使いました。
マイスキー自体はあまり好きなタイプの演奏スタイルではないのですが、彼の《夢のあとに》はとってもドラマティックな感じがします。
テンポも大揺れ、起伏も大きく、頭のてっぺんからどっぷり感情移入しているようなところはありますが、この曲に関しては、それでも好きですね。
少なくともハウザーよりはずっと感情的な深さを感じます。

2011/08/13 (Sat) 18:51 | EDIT | REPLY |   

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