*All archives*



メルニコフ ~ ショスコターヴィチ/24の前奏曲とフーガ 第7番イ長調
ショスタコーヴィチの《24の前奏曲とフーガ》は、20世紀以降に書かれたピアノ作品のなかでも傑作の一つ。

昔からの名盤とされるのがニコラーエワ。3度のスタジオ録音やライブ録音があけれど、ニコラーエワのバッハが好きではないので、やっぱりこのショスコターヴィチとも相性が悪い。

この曲集の全曲録音は多くはないので、以前からあるのは、アシュケナージ、シチェルバコフ、ムストネンくらいだろうか。
アシュケナージはベートーヴェンのヴァイオリンソナタ以外で聴くことはないピアニストなので、ショスタコーヴィチを聴くときは、シチェルバコフとムストネン。
両者とも音の純度と透明感が高いけれど、ムストネンは独特のノンレガートなタッチとアーティキュレーションが面白く、ほかのピアニストでは聴けないような演奏。
シチェルバコフの方は、蒸留水のような透明感のある音色で、アーティキュレーションもクセがなく、水彩画のような色彩。多分一般的にはシチェルバコフの方が聴きやすい。
それに、ムストネンのスタジオ録音は、バッハの平均律曲集の曲が、数曲ごとにショスコターヴィチと交互に入っているおいう、変わった構成。
ショスタコーヴィチだけ聴きたいときにはCDプレーヤーでプログラム登録するか、音源をデジタル化して再編集したCDを作らないといけない。

(たぶん)最新の全曲録音はアレクサンドル・メルニコフのharmonia mundi盤。
”BBC Music Magazine Awards 2011”の器楽部門で受賞した録音で、聴いてみればそれも当然と思わせられるほどにとても魅力的。

ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87(全曲) (Shostakovich : The Preludes & Fugues / Alexander Melnikov) (2CD+1DVD) [Import from France]ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ Op.87(全曲) (Shostakovich : The Preludes & Fugues / Alexander Melnikov) (2CD+1DVD) [Import from France]
(2010/05/21)
アレクサンドル・メルニコフ

試聴ファイル


HMVのレビューで、ショスコターヴィチのこの曲集を"解読した"演奏というレビューがあって、この表現にはなるほど~と納得。
ダイナミックレンジが広くディナーミクが大胆、色彩感豊かな音色と弱音の微妙なコントロールとニュアンス、リズム感の良さなど、技巧的な切れ味が鮮やかで、現代的なシャープさとスマートさが爽快。
そういう技巧的な面以上に、各曲ごとの曲想が明確に弾き分けられ、生き生きとした躍動感と淀みない流麗な音楽の流れ。
現代的な曖昧で不確実なくぐもり感、コラールのような思索的・瞑想的な静けさや孤独感、"暴力的な"フォルテの持つ力強さと荒々しさまで、この曲のもつ様々な側面を解き明かしてくれる。

ムストネンとシチェルバコフは、いずれも音色の美しさと明晰な演奏で聴きやすくはあるけれど、タッチとアーティキュレーションが曲ごとにやや似かよった部分もあって、全曲聴きとおすには少し単調さを感じることがある。
メルニコフは、ディナーミク、色彩感、リズム感、ソノリティなど、技巧的な要素がずっと多彩で、曲ごとの表情の変化がダイナミック。全曲聴いていても飽きることがなく、いろいろ新しい発見が多くて、とても刺激的。
シチェルバコフが蒸留水や水彩画のような透明感があるのとは違って、メルニコフは水彩画でも濃淡が明瞭で、濃厚な色彩の油絵にもなる。
表現の幅が広くて多彩なので、第1番から第24番まで聴いていくと、次から次へと色彩も図柄も変わっていく絵巻物を音で聴いているような感覚。
あまりにも面白くて魅力的すぎるので、メルニコフ以外でこの曲集を聴くのは当分できなくなりそう。


こちらはCDのプロモーション用公式映像。
Alexander Melnikov: 24 Preludes & Fugues, op.87



この曲集でもっとも好きなのは、第3番と第7番のフーガ。
特に第7番のフーガのピュアな美しさは一度聴いたら忘れられないほど。
5音音階のフーガの主題は、もともとはピオニール(少年団)のラッパの旋律。
この曲のメルニコフの演奏はとりわけ美しい。
複数の声部を、音色の違いと明確なフレージングではっきりと弾き分けているので、立体感があって、明晰。
弱音からフォルテへと盛り上がっていくところはダイナミックで、きらきらと明るく輝いている。
ソノリティの美しさは格別。弱音の多彩な音色とニュアンスが素晴らしく、特に高音の綺麗なこと!
澄み切った湖のような透明感や色とりどりの鐘が鳴っているような美しい響きがとても素敵。

Alexander Melnikov plays Shostakovich Prelude and Fugue,Op.87,No7 in A major)(Fugueは1:08~)




アレクサンドル・メルニコフにインタビュー[サイト:ピアニストたちの素顔]


<関連記事>
ムストネン ~ バッハ/平均律曲集第1巻 & ショスタコーヴィチ/24の前奏曲とフーガ
シチェルバコフ ~ ショスタコーヴィチ/24の前奏曲とフーガ


tag : ショスタコーヴィチ メルニコフ フーガ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
Secret
(非公開コメント受付中)

すばらしく美しい曲ですね
Yoshimi様、こんばんは。
魅力的なご解説に惹かれて、第7番を初めてお聴きしました。
これはもう、本当に美しい曲ですね!
始めから終わりまですべての音に酔い痴れてしまいました。
こんなにきれいな曲があったんですね。
ショスタコーヴィチという作曲家の名前自体、ごく最近知ったばかりなんです。
それに、私は初めて聴く曲はまずなじめなくて、何度も聴かないと印象に残りません。
しかしこの曲は一度で虜になってしまいました。
これほど美しい曲に出会えるなんて思ってもいませんでした。
本当にすばらしい曲をご紹介いただき、ありがとうございます!
Yoshimi様に教えていただいた本はまだ読めていないのですが、
いろいろな曲を聴いていけばまたこのような感動を味わえるのでしょうね。
これからもいっそう楽しみになりました。
クラシックは綺麗な曲の宝庫です
さと子さま、こんばんは。

《24の前奏曲とフーガ》の第7番、本当に綺麗な曲でしょう!
ショスコターヴィチは交響曲が有名ですが、演奏時間が長大で息の長い旋律と、屈折・錯綜した曲想・展開の曲が多いです。交響曲というジャンルを聴き慣れていない方には、入りづらいですね。
《前奏曲とフーガ》は、数分の短い曲が合計24×2曲のセットになってますから、聴きやすいと思います。
他にも美しい曲がいろいろ入ってますから、機会があったら、残りの曲もお聴きになってみてくださいね。

初めて聴く曲が"なじめない"というのは、好みに合わない曲だったか、もともと旋律があまり印象的なものでなかったか、構成が複雑だったか、たぶんどれかが原因だと思います。
私も、初めて聴いて印象に残らない曲は昔も今もたくさんありますし、そういう曲はほとんどは二度と聴かないですね。
数をこなせば、その曲が印象に残らない理由や、繰り返して聴いた方が良いかどうか自分で判断できるようになるので、二度聴く曲は限られています。

逆に自分の好みにぴったり合った曲や、こういうとても印象的な旋律の曲は、一度聴いたら忘れないものです。
音楽を聴いた時のインパクトというのは、自分と音楽との相性や距離感に左右されるように思います。
それに加えて、作曲家ごとの”聴き方”のコツとか、作曲家特有の様式・作風に対する”聴き慣れ”も影響しますね。

ご紹介した本の方は、いろいろな曲を聴いた後で、ゆっくり読まれたほうが参考になると思います。
初めて読むには、情報量が多すぎるような気がしてきましたし、読むより実際にいろいろ聴いた方が手っ取り早くはありますね。
そういえば、学生時代には、NHKのFM放送を朝・昼・晩とよく聴きました。
おかげで、名曲に限らず、稀少な曲も含めて多くの曲を知ることができましたから、その点に関しては、ガイドブックやCDを買うようリも、ずっと役に立ったと思います。
次の興味は
Yoshimiさん、こんばんは。

Paul Jacobsも魅力的でしたが、こちらのアレクサンドル・メルニコフの演奏もまた魅力的でした。ご紹介されている曲を全て聴いた訳ではありませんが、特にDISC1の24 Preludes & Fugues, op.87: Fugue no.7 in A major. Allegretto (3-voice)は、とても明るく軽快なリズムで爽やかな感じを受けました。いますぐにでも、何度でも聴ける曲ですね。

でもDICS2の24 Preludes & Fugues, op.87: Fugue no.15 in D flat major. Allegro molto (4-voice)となると、同じ早いリズムでもとても不協和な感じが早く入り乱れて、違和感を感じつつも聞き入ってしまいます。これは、ヤコブの時もおなじですが。。。
このCD+DVDも欲しくなってしまいました。ところで、僕の探し方が悪かったのでしょうか、プロモーション用の公式映像で引いていた曲が見つかりませんでした
曲・演奏の両方とも素晴らしいです
アメーバの友さん、こんばんは。

ジェイコブス(ヤコブではなくて)とメルニコフとではピアニズムが違いますが、、それぞれ個性的ですね。
メルニコフは、デジタル録音で音質がとても良いですし、彼の精緻なタッチコントロールとペダリング技術で、音の色彩感や響きのバリエーションに微妙なニュアンス表現と、いずれも優れたピアニストのように思います。
この曲集の録音はいくつかありますが、今の時点では、音質・演奏内容の両面でメルニコフの録音が一番おすすめです。

”Fugue no.7"は、とても綺麗な旋律が印象的なので、SP映像でも使われていますね。
私は、この曲と第3番のフーガが好きですが、他の曲も印象的な曲が多くて、現代曲のなかでも素晴らしい傑作の一つです。

ショスコターヴィチの曲は、完全な無調ではないので聴きやすいですし(そういう前衛的な曲はソ連当局が批判していたので発表できません)、歪みの少ない不協和音とシニカルな曲想に錯綜した展開は、現代的な乾いた叙情感と漠然とした不安感などを感じさせます。ブゾーニ(などの現代曲)にも、相通じる部分があるように思います。

>プロモーション用の公式映像で引いていた曲が見つかりませんでした。
SP用の演奏部分は、試聴ファイルで聴ける部分とが一致していません。
そのため、1曲目はわからないでしょうし、もしかしたら2曲目もわかりにくいかも。3曲目は、試聴ファイルでもすぐにわかると思います。

1曲目(SP映像の冒頭の曲)
Preludes & Fugues, op.87: Fugue no.1 in C major. Moderato (4-voice)

2曲目(SP映像の0:30~)
Preludes & Fugues, op.87: Fugue no.15 in D flat major. Allegro molto (4-voice)
この曲は、ショスタコーヴィチ特有のシニカルな雰囲気があって、焦燥感や錯綜感を感じさせますね。リズムも面白いです。

3曲目(SP映像の0:55~)(記事中にあるYoutubeの音源の分です。これはすぐにわかると思いますが)
24 Preludes & Fugues, op.87: Fugue no.7 in A major. Allegretto (3-voice) 

ショスコターヴィチは、交響曲はソ連の社会主義体制下における”公式”の顔、室内楽曲・器楽曲は”私的”な顔と、ジャンルを使い分けていたようです。
この曲集を聴いていると、彼が公的な場では見せなかった内面的な何かに触れたような気がしてきます。

今は円高なので、最新録音の2枚組&おまけのDVDセットなのに、amazonではとても安いですね~。お買い得だと思います。

追伸;アメーバの友さんへ(ご参考)
アメーバの友さん、こんばんは。

もし、メルニコフのこのCDセットを買われるおつもりなら、現時点ではamazonの英国サイトが一番安いです。
http://www.amazon.co.uk/gp/product/B00354XVKO/ref=ox_sc_act_title_1?ie=UTF8&m=A3P5ROKL5A1OLE

今確認してみると、表示価格は11.99ポンドですが、付加価値税が控除されるらしく(amazon直売の時のみ。マーケットプレイスでは控除しません)、9.99ポンドが販売価格です。

Items: GBP 9.99
Postage & Packing: GBP 3.58
Total before VAT: GBP 13.57
(Payment Total: JPY 1,781**)

換算レートは毎日変わります。
同じCDでも、米国・日本のamazonよりも安いことも多く、1週間ちょっとで届くことが多いので、私はamazou.UKでよく買ってます。
追伸:さと子さま(ご参考)
さと子さま、こんばんは。

思い出したのですが、若手ピアニストで指揮者でもある内藤さんのブログで以前読んだ記事です。
ピアノ作品と他ジャンル作品との関係について書かれたものです。
ご参考まで。

http://blog.goo.ne.jp/akira_7110/e/b7f235e3f09511d59a0502ac1e5e3275
http://blog.goo.ne.jp/akira_7110/e/5cb6e2de86f47e28b054aa789b688629

ベートーヴェンに関して言えば、交響曲よりも弦楽四重奏曲を評価する方を時々見かけますね。
特に最晩年のベートーヴェンの境地を知るには、後期の弦楽四重奏曲が一番良いのかもしれません。
とても魅力的なCDですね
Yoshimiさん、ありがとう。

ジェエコブス(なんでヤコブなんて書いてしまったのか???)
ジェイコブスとの違いはピアニズム(ピアノ演奏法、表現方法)が違うのですね。
メルニコフのサンプル曲とジェイコブスのCDの曲を先ほどから何度か聞き比べておりますが、音質の差でデジタルかそうでないかまでは、わかりませんでした。(残念)でも、メルニコフの演奏がとても綺麗で響きもいいのは実感できます。

プロモーション用の・・・
>3曲目は、試聴ファイルでもすぐにわかると思います。
はい、わかりました。聞き直したら、すぐ気づきました。

購入を今持っているamazonのUSアカウント、iTUNESも探しましたが、教えて頂いた英国amazonサイトが断然安いのですね。しかもDVD付きで。ちょっとUKのアカウントを作ってみようと思っています。ほんとは、今すぐにでも注文したいけで、夜も遅いし、明日からまた仕事ですし、ちょっとお預けですね。その間に値上がりしないといいんでけれど。。。

詳細に教えて頂いて、ほんとうにありがとうございます。
明日まで待ちきれなくて
追伸:Yoshimiさん

やっぱり今注文してしまいました。
今のアカウントで、amaon UKにログインするだけで良かったですね。
DVDはおまけです
アメーバの友さん、こんばんは。

あらまあ、早速オーダーされたのですか。”聴きたい時が買い時”ですからね。
アカウントは英米加EUでは、共通で使えるようなので、便利です。

ジェイコブスのCDのスペックは、原盤がLPなのでADDだと思ってましたが、mazonサイト上では”DDD”になってました。CD・ブックレットには表示なし。でも、デジタル録音のようなクリアさは感じません。
メルニコフのCDは、2008-09年のスタジオ録音なので、間違いなくデジタル録音です。
音質は明らかにメルニコフのCDの方が良いですが、なにせ録音年に30年以上の違いがありますから。

DVDは、あくまで”おまけ”です。
CD(3枚目:NO.24を収録)とDVDが貼り合わせになっていて、DVD(収録時間は20分くらい)は有名なチェンバロ奏者シュタイアーがメルニコフへインタビューしてます。
字幕はフランス語とドイツ語のみ。英語音声で聴くしかありませんが、メルニコフとシュタイアの英語は母国語のなまりが入っているので、ちょっとわかりにくいです。
そんなに難しい言葉は使っていないので、だいたい見当はつきますが、ドイツ語(またはフランス語)字幕を訳したほうが正確です。(私はそこまでしませんが)

DVDでメルニコフの演奏姿勢を見ていると、かなり浅いペダルを細かく入れているので、音が濁りやすい曲なのに、混濁していないのがよくわかります。手指の部分をもっと映してくれたら良かったのに。これはちょっと残念でした。

追伸:アメーバの友さん(ご参考)
アメーバの友さん、度々すみません。追伸です。

メルニコフのDVDのインタビューの抄訳を見つけました。
購入者の方が要約してくれてます。ご参考にどうぞ。

http://decafish.blog.so-net.ne.jp/2011-04-18-2

No title
こんにちは。コメントはお久しぶりです。
ちょうどこの中の24番を弾いてみたいと思って、いろいろ聴いたりしていた時でしたので、この記事は参考になりました。
メルニコフ、早速聴いてみようと思います。
私も7番大好きです。
メルニコフ、とっても良いですよ
マダムコミキさま、こんにちは。

NO.24はさすがに終曲だけあって、深遠な感じがしますね。
聴く分には良いのですが、気持ちの上で距離感がありすぎて弾きたいという気にはなかなか...。
こういう曲想なら、ニコラーエワも良いのかもしれません。
メルニコフはどこでもレビューがとても良いので、おすすめです。聴いて損することはないでしょう。

7番(のフーガ)はとても素敵な曲ですね。
この曲なら、シチェルバコフの録音も、透明感とピュアな感じがするので好きです。
インタビューの抄訳
Yoshimiさん、こんにちは。

紹介頂いたサイトの方の抄訳を拝見しました。
(起きたばかりで、少々寝ぼけていますし、頭痛も酷い状態ですが。。。)
日本語になっていても、やはりこの分野の知識がないと理解はほど遠く、やや悔しいなーっと思いました。ただ、この曲には社会的な背景が大きく影響しているのだなあーっと思った次第です。

ところでCDは、またケースの破損があるのかなあー(笑)。
抄訳について
アメーバの友さん、こんにちは。

今日も暑いですね。暑いと頭の中の音が酷くなる人が多いようです。(私は、それとは逆なんですが)

インタビューは、最初から10分くらいまでは、作品の構造分析ですね。
バッハの平均律や、他の作曲家の作品、(現代音楽などの)作曲技法などを知っていないと理解できないと思います。
それ以降は、ショスタコーヴィチの伝記とか、作品解説を読んでいると、なるほどと思う内容です。

amazon直売の海外配送で、CDケースが破損していた経験は、私は全然ありませんが、破損しても、返金・返品などでスムースに対応してくれると思います。(ただし、英語でやりとりする必要がありますが)

そういえば、インタビューしているシュタイアシュタイアーとメルニコフは友人同士だそうです。
シュタイアーのチェンバロ演奏は独創的で刺激的。鬼才と称されるのもよくわかります。
メルニコフはどちらかというと内向的な人なのかと思いましたが、シュタイアーとは気が合うようです。
人間同士の相性というのは、不思議というか、よくわからないものがありますね。
コンサート
Yoshimiさん、こんばんは。

メルニコフについて少しだけ調べてみました。
2009年10月に来日しているのですね。コンサート情報のサイトに貼られているポスターで見る彼はずいぶんと若く、男の自分から見てもハンサムほ一言です。このフェイスを持って、「巨匠リヒテルが認めた逸材」とあり、ぜひ今度来日した折には、コンサートに行ってみたいと思っております。予定では、2012年1月とありますので、後約5ヶ月後ですね。できれば、東京オペラシティー辺りで実施してもらえると、平日でも行けるのになあーっともう、その気で考えてます。
ところで、リヒテルという方も巨匠と言われるですから有名なピアニストなのですよね。
スヴャトスラフ・リヒテルについては、一応Wikiで調べました。
他の方の解説でも時々出てきますが、リヒテルの場合は12度程度のこの◯◯度って一度に弾ける音階の幅、手が大きい?のこととでも理解すれば良いのでしょうか。イマイチ良くわかりませんでした。
Yoshimiさんのサイトでクラッシクに興味を持ってから、このような事にまで興味を抱くとは思ってもいませんでした。僕にとっては、このような出来事も不思議な思いです。

コンサート情報のサイト
http://www.japanarts.co.jp/plan/index.htm#shitunai
ありがとうございます
Yoshimi様、こんばんは。
いつもごていねいなお返事をありがとうございます。

「クラシック音楽を聴いてすぐになじめない」という悩みはずっと以前からありました。誰かに相談するわけにもいかないので、ひとりで長年困っていたのです。今回Yoshimi様のお考えを伺ってたいへん助かりました。

>初めて聴く曲が"なじめない"というのは、好みに合わない曲だったか、もともと旋律があまり印象的なものでなかったか、構成が複雑だったか、たぶんどれかが原因だと思います。

私の場合、おそらく曲の構成をつかめないことが一番の原因のようですね。長い曲になるとすぐに飽きてしまって聴くのを止めてしまいます。このごろは辛抱して何十回も聴いていると、だんだん聴き慣れて楽しくなることがわかってきました。はじめて聴くモーツァルトのピアノ協奏曲は30回くらいでなじめました。けれどもバッハの半音階的幻想曲とフーガは50回ほどかかりました。慣れるととても好きになるのですが、それまでが大変です。

>数をこなせば、その曲が印象に残らない理由や、繰り返して聴いた方が良いかどうか自分で判断できるようになるので、二度聴く曲は限られています。

このお言葉に希望が湧いてきました!
そうですね、徐々に「聴くこと」にも慣れてくるような気がします。実際、半年前と比べても自分の聴きかたが変わってきました。旋律を追う集中力が少しついてきたような感じです。

>それに加えて、作曲家ごとの”聴き方”のコツとか、作曲家特有の様式・作風に対する”聴き慣れ”も影響しますね。

なるほど、作曲家ごとの「慣れ」も必要なのですね。
こうしたアドバイスは本当にありがたいです。

ご紹介いただいた本は、図書館にあるものなどほんの少しのぞいてはいます。全然読めてはいないもののパラパラ見るだけでも参考になっております。実際聴いたほうがよいとのことですから、気になる曲から少しずつ聴いていこうと考えています。
FM放送は30年ほど前に聴いていました。あまりにも昔なので覚えているものが少ないのですが、Yoshimi様がおっしゃる通り、名曲かどうかわからずに好きになっている曲がいくつかありますね。

ピアノ作品と他ジャンル作品との関係についてのリンク、わざわざありがとうございました。細やかなお気遣いが本当にうれしいです。
昔からベートーヴェンが好きなので、Yoshimi様のアドバイス通り、弦楽四重奏曲もじっくり聴いてみたいと思います。
好きなピアニストを見つけるのは楽しいですね
アメーバの友さん、こんばんは。

メルニコフの公式サイトは、harmonia mundiのホームページにあります。
http://www.harmoniamundi.com/#/artists?view=concerts&id=2054

世界各地でのコンサートプログラムをみると、次の来日公演では、もしかしたらベートーヴェンのピアノ・ソナタを入れるかもしれません。
東京は音響の良いクラシック用ホールが、大小とりまぜてたくさんありますね。大阪はクラシック向きの良いホールが少なく、ピアノソロに向きの音響面で優れたホールというと、シンフォニーホールやいずみホールあたりでしょうか。

メルニコフがハンサムかどうかはともかくとして(個人的な審美的価値観に左右されそうなので)、外見やインタビューの内容を読むと、真面目で内気で温和な感じがしますが、彼の演奏を聴くと、自分なりの主張を持った芯のしっかりした人だと思います。
彼はイザベル・ファウストとベートーヴェンのヴァイオリンソナタ全集を録音しています。このピアノ伴奏がまた素晴らしいものなので、ソロのピアノ・ソナタも聴いてみたいと思わせられます。

リヒテルは大変有名なピアニストです。20世紀の偉大なピアニストを上げよといわれたら、トップクラスに入る人ですね。
ヤマハのピアノを愛用したことでも知られています。
特に好きなピアニストではありませんが、名盤を集めていたら、自然にCDが溜まりますし、伝記(本、DVD)や評論がいろいろ出ていて、かなり読みました。
リヒテルは若手ピアニストを見る目はあると思います。たしか若い頃のガヴリーロフを評価して、一緒にヘンデルの4手作品か何かを録音してたはずです。

”○度”というのは、起点の音から数えて何番目の音かを表します。ドからレなど隣接した音は2度、ドから次のドまで、レから次のレまで、は8度です。8度が1オクターブになります。
12度なら、”ド”を起点とした場合、12番目にくる音が(1オクターブ半上の)”ソ”になります。
私は9度は届きますが、それ以上は10度はかなり厳しいです。
12度の音程を押さえられるくらいですから、まあ、バカでかい手だったのでしょう。
作曲家のラフマニノフはピアニストとしても優れた人でしたが、リヒテルと同じくらい手が大きいことで有名でした。
彼が作曲したピアノ作品は、8度以上離れた和音や広大なアルペジオ、急速なオクターブ連打などのオンパレードなので、演奏至難な曲が多いはずです。

対象が何にせよ、今まで知らなかった新しい分野に興味を持つのは良いことですね!
好奇心とか探究心を持ち続けると、精神的にも張りのある生活になりますから。
クラシックの場合は、好きな曲を発掘する以上に、好きな演奏家を見つけるのが楽しみになっているような気がします。
楽譜を見ながら聴いてます
さと子さま、こんばんは。

作曲家によって、作曲様式や展開パターンなどが随分違いますから、数回聴いただけで構成を理解するのは、曲によっては難しいことも多いですね。

構成を把握する一番効果的な方法は、自分で実際にその曲を弾くことですが、これは技術的・時間的に不可能なことも多いですからムリとして、単に楽譜を見ながら曲を聴くだけでも、かなり構成が理解できるようになります。
特にディアベリ変奏曲などの長大な変奏曲を聴くときは、必ず初めの頃に楽譜を見るようにしています。
主題と変奏パターンの関連性や、変奏のグルーピング、変奏間の音の配列の違いなどが、視覚的に把握することができます。
それに、楽譜と照らし合わせることで、ピアニストの演奏解釈の違いが細部まで明確に聴き取れるようになります。

ご存知かもしれませんが、楽譜を買わずとも、IMSLPのウェブサイトで無料ダウンロードできる楽譜が多数あります。
主に著作権が切れたパブリックドメインの楽譜ですので、現代曲はやや手薄ですが、有名な作曲家の作品の楽譜はたいてい見つかります。
曲集や組曲で一部の曲だけ練習したい時にも、すぐに楽譜を入手できるので、よくダウンロードしてます。
まだお使いになったことがないようでしたら、何かの機会にお試しくださいませ。

http://imslp.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8

左側の[楽譜を探す]-[■作曲者から]をクリックすると、作曲者リストが表示されます。目的の作曲者名をクリックすると、楽譜リスト(アルファベット順)が表示されます。作品番号順のリストも表示させることができます。

コンチェルトの場合は、スコア(総譜)は膨大な頁数になるので、2台のピアノ版があれば、それをダウンロードしてます。
ピアノパートと、ピアノソロに編曲したオーケストラパートだけが記載されたシンプルな楽譜ですが、ピアノパートの構成だけ知りたいなら、それで充分です。
何度もありがとうございます
Yoshimi様、こんばんは。
このたびもまた詳しくご説明いただき、本当にありがとうございます。
いつもごていねいにアドバイスくださり大変うれしく存じますが、Yoshimi様の貴重なお時間を奪ってしまって申し訳ございません。
何のお返しもできず心苦しいのですが、せめて頂戴したご助言は、大切に自分のものとさせていただきたいと思います。

楽譜を見ながら聴くとのこと、よくわかりました!
例に挙げてくださったディアベリ変奏曲は、まさに過去何回も挫折している曲です。なるほど、どういった点に着目するか少しわかるような気がします。実際の聴きかたを具体的にお示しくださり、助かりました。

IMSLPのウェブサイトは知りませんでした。ありがとうございます!
ネットにも不慣れな私なのですが、Yoshimi様が使用方法までくわしく書いてくださったため、一曲ちゃんとダウンロードできました。あまりにも簡単に楽譜が手に入って驚いています。ものすごく便利ですね!
コンチェルトについてもわざわざアドバイスをありがとうございます。そんなことはまったく気付かずスコアを探すところでした。

おかげさまで、クラシックの聴きかたがなんとなくわかってきたように思えます。
Yoshimi様が「曲の構成」について触れられたのでハッと気が付いたのですが、クラシックは(特に長い曲)複雑な構成のものが多いですから、一聴して素人に曲のよさがわかるわけがないですね。
楽譜を見て鑑賞すること、ぜひ実行してみたいと思います。
IMSLP、とっても便利でしょう!
さと子さま、こんばんは。

ブログはコメント欄を通じて、相互にコミュニケーションできるところが良い点なので、私はコメントのご返事を楽しんで書かせていただいてます。どうぞお気遣いなく。
それに、あくまで私にとって効果があった方法や参考になった本をご紹介していますから、他の方にとっては合わないこともあるはずです。
いろいろな方法を試してみられて、その中でご自分に向いているものを見つけられれば良いと思います。
あまり律儀に考えられるとかえってご負担になりそうなので、私の話は"経験談の一つ"くらいにお考えくださいね。

ディアベリ変奏曲は"長大で退屈"とよく言われますが、私はカッチェンの演奏で初めて聴いて、すぐに好きになりました。
それ以降、たぶん10種類以上の録音を聴いていますが、好きな演奏はいくつかあって、それぞれピアニストの個性がよく出てます。
変奏曲の良いところは、本来は最初から通しで聴くものですがそれが大変なら、好きな変奏を集中的に聴いて、曲に慣れていくことができる点でしょうか。
特に好きな変奏は、第24変奏の優しげなFughetta、叙情的な第29~31変奏(映画「敬愛なるベートーヴェン」にも一部使われてます)、明るく躍動的な最終(第32)変奏のフーガです。

ブレンデルは、ディアベリ変奏曲をスタジオ録音&ライブ録音で度々録音してますね。一番面白いのは昔のライブ録音らしいです。
それに関するレビューがありますので、ご参考にどうぞ。
http://www.kapelle.jp/classic/cd_memo/brendel/beethoven_diabelli.html

IMSLP、無事ダウンロードできて良かったですね!
IMSLPはとても有名なサイトなのですが、長年クラシックを聴いていた方でも知らないことが多くて、コメント欄などで個別にご紹介しています。
楽譜が読めない方は耳から聴くしかないのですが、幸いピアノを練習していたおかげで、聴覚&視覚の両方で音楽を聴くことができて幸運でした。今更ながら、ピアノを習わせてくれた親に感謝してしまいます。
CDが届きました
Yoshimiさん、こんばんは。

今日は、嬉しいことに予定より早くAlexander melnikovのCD+DVDが届きました。amazonでのステータスでは、8月8日予定になっておりました。今日、いつものように何気なくポストを覗いて見ると、他のチラシや新聞に混ざって、小ぢんまりとしたダンボールに包まれてamazonのロゴが入った小包がありました。ちょっと予想より早かったので、少しだけビックリ&嬉しかったです。

今、ざっと聞き流しておりますが、休日にゆったりとした気分で聴く予定です。今、CDの1枚目を聞いているところですが、1曲、1曲の演奏時間が数分と短いのに気づきました。でも全24曲と、曲数は多いですね。音質もなかなかいいですね。以前、有名な曲ばかりを集めたクラッシクのCDを借りて1度聴いた覚えがありますが、なんか全体的にこもった音でしたし、ピアノの音もイマイチでした。(うまく表現できません。)当時は、CDだとそんなものかと思っておりましたが、ひょっとして、それは演奏者の違いによるものも大きいのかなあーっと今改めて思っているところです。それと、値段の割にCDジャケットのデザインもいい。今日は、疲れているので、ほどほどにして半分程度だけ聞いて終わりにします。
良い音と良い演奏
アメーバの友さん、こんばんは。

英国amazonはやっぱり届くのが速かったでしょう!今回はCDケースの破損もなかったようで、何よりです。
そもそも、海外サイトの到着予定日は、実際届くよりもいつも遅いのであてになりませんが、amazonに限らず、英国から発送された場合はいつも速く届きます。
この頃は米国便が遅くて、2週間近くが普通、たまに3週間くらいかかることがあります。

バッハの平均律曲集と同様、前奏曲&フーガを1セットとして、24セットあります。数分の曲がほとんどなので、曲想がコロコロ変化して、聴きやすいですし、特にメルニコフの演奏は飽きないですよ。
それに、最新のデジタル録音なので、音質自体がとても良いです。メルニコフのソノリティはとりわけ美しいので、デジタル録音だとそれがよく伝わります。

”篭もった音”というのは、よくわかりますよ。クラシックの名曲のオムニバス盤は、数十年前の古い音源をコレクトした廉価盤がほとんどなので、音質はあまり良くないものが多いです。
私が持っている1960年代のCDはモノラル・ステレオ録音が混在して、音質面ではクリアで残響の美しいデジタル録音にはかないません。
音質については、演奏者のタッチの違いも大きいですが、録音年代・録音条件・録音方法・リマスタリング方法など、いろいろな要素の関数なので、演奏者の要因が一番大きいとも言えません。
他の条件が同じなら、演奏者のタッチのコントロール力に左右されますけど。

harmonia mundiのジャケットデザインは、他のレーベルと比べると、とても洒落たものが多いです。
ショスコターヴィチの写真の雰囲気などとても良いですし、セピア色を貴重としたカラーデザインもシックで品が良く感じます。
折りたたみ式デジパック仕様のCDケースは、このレーベルでは多いですね。3枚組ならコンパクトで良いのですが、4枚組になると、風呂敷みたいに広がるし、順番通りに折りたたまないといけないので、ややこしいのが難点です。

ショスコターヴィチのこの曲集は、一人でじっくり聴くのに良いですね。同じ聴くなら、良い音と良い演奏でクラシックを聴くと、耳も鍛えらるように思います。
でも、かなり古い録音でも、後世に残る素晴らしい演奏というものはいろいろありますし、そういう演奏は音質の悪さなど気にはならないものです。


カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
タグリスト
マウスホイールでスクロールします

月別アーカイブ

MONTHLY

記事 Title List

全ての記事を表示する

リンク (☆:相互リンク)
FC2カウンター
プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

お知らせ
ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。