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スーク&カッチェン ~ ブラームス/《F.A.E.ソナタ》より ”スケルツォ”
ブラームスのヴァイオリンソナタのなかで、最も演奏機会が少ないのが《F.A.E.ソナタ》の第3楽章スケルツォ。
《F.A.E.ソナタ》自体が全曲演奏されることはまず無く、第3楽章のスケルツォの録音をたまに見かけるくらい。

スーク&カッチェンが珍しくも録音したスケルツォは、収録時間の制約からか、彼らのヴァイオリンソナタ全集には収録されていない。
ピアノ三重奏曲全集の2枚目のディスクに、チェロソナタ第2番とこのスケルツォが収録されていて、つい最近まで聴いたことがなかった。
チェロソナタがなかなか渋い曲なので、その後にあるスケルツォまで注意して聴いてなかったので。
ブラームスのピアノ・トリオを聴いていて、よくよく見ると最後に全然知らない曲が入っている。これが《F.A.E.ソナタ》のスケルツォ。

《F.A.E.ソナタ》は、シューマンとその友人ディートリヒ、それにブラームスの合作という珍曲。
第1楽章はディートリヒ、第3楽章がブラームス、第2楽章と第4楽章はシューマンの作曲で、後に彼のヴァイオリンソナタ第3番に転用。(Wikipediaの作品解説)
このスケルツォにシューマンとディートリヒの曲が付け加わった《F.A.E.ソナタ》、一体どんな曲になっているのか、一度は聴いてみたくなる。NMLで探せば1つくらい録音が見つかるかも。

スケルツォというと、若い頃のブラームスのピアノ小品にも同名の曲がある。
どちらも、聴けばすぐにブラームスの曲だとわかるくらいに、若い頃のブラームスらしい陰翳のある情熱的な短調の曲。
こういうタッチの曲はブラームスの中でもかなり好きなので、聴き逃さずにすんで良かった。

《F.A.E.ソナタ》のスケルツォの方は、同音連打がヴァイオリンとピアノパートの両方に頻繁に出てきて、これが結構物々しい雰囲気。(最初は一瞬、あのメンデルスゾーンの結婚行進曲風に聴こえる)
スークのヴァイオリンの高音のシャープな響きは、ピアノパートの重厚な響きに負けずに、まるで悲鳴をあげるかのように力強い。

冒頭は嵐か何かが襲ってくるかのように勇壮な雰囲気。
やがて、明るく伸びやかなタッチの長調の第2主題が入ってきて、垂れ込める暗雲のなかから、太陽の光が差し込んでくるよう。
中間部はとても優美な長調に変わって、スークのヴァイオリンがちょっと甘くてしなやか。カッチェンのピアノも柔らかく優しいタッチで、主題との明暗のコントラストが鮮やか。
再現部は相変わらず物々しいけれど、最後は急に長調に転調して明るく調和に満ちて終ってしまう。


Josef Suk plays Brahms´s Scherzo from 'F.A.E.' Sonata (Piano:Katchen)



Piano Trios 1-3: Cello Sonata 2Piano Trios 1-3: Cello Sonata 2
(1997/03/03)
Julius Katchen, Josef Suk, Janos Starker

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tag : ブラームス カッチェン スーク

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本日、ユリア・フィッシャーのリサイタルのアンコールでこの《F.A.E.ソナタ》の第3楽章スケルツォが演奏され、手持ちのCDを探していたら、このページにたどり着き、カッチェンとスークの録音があることを知り、慌てて、ジュリアス・カッチェン/DECCA録音全集の内容を再チェックしたら、おっしゃる通り、チェロ・ソナタの後ろに埋もれていました。いかにもチェロ・ソナタの最後の楽章のようにリストされていました。1曲掘り起こしたようなものです。

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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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