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新譜情報:『アラウ・プレイズ・リスト』(6CD/BOXセット)
とうとう発売されたアラウのリストボックス。
今年はリストイヤーなので、やっぱり出てくると思っていました。

このBOXセットはアラウのリスト作品のスタジオ録音集で、ピアノ協奏曲2曲も収録し、合計6CD。
HMVでは2011年08月31日リリース予定。amazonの日本・米国サイトではまだ取り扱いがなく、英国サイトではすでに販売中。
HMVのオンラインショップの価格ならかなりお買い得なので、アラウのリストを初めて聴く人にはとてもお勧め。
分売盤をバラバラに数枚持っている人でも、このBOXならスタジオ録音の大半が入手できるので、検討の余地はあるでしょう。
アラウの分売盤は廃盤が多かったので、かなり苦労して集めたのに、やっぱり廉価盤BOXが後から出てくるんですよね。
分売盤では持っていない《ヴェルディのオペラの主題による演奏会用パラフレーズ》と《超絶技巧練習曲》、《ショパンによる6つのポーランドの歌》は、あまり好きな曲集ではないので、このBOXを購入するかはちょっと悩ましいところ。

アラウ・プレイズ・リスト~ピアノ協奏曲第1番、第2番、ピアノ・ソナタ(1985)、超絶技巧練習曲、他アラウ・プレイズ・リスト~ピアノ協奏曲第1番、第2番、ピアノ・ソナタ(1985)、超絶技巧練習曲、他
(2011/08/31)
クラウディオ・アラウ、C.デイヴィス&ロンドン響

試聴ファイルなし
⇒下記の旧盤の試聴ファイル参照
《ロ短調ソナタ》の旧盤がカットされた代りに、《スペイン狂詩曲》の古い録音がボーナスCDに入っている。


これは、PHILIPSから以前リリースされたアラウのリストBOX『Arrau Heritage』。すでに廃盤。
収録曲は廉価盤BOXセットとほとんど同じ。でも、これには、ロ短調ソナタが新盤・旧盤の両方とも収録されている。CDの枚数は同じなのに、録音時間数の関係(?)か何かで、廉価盤では旧盤がカットされてしまった。
このBOXセットの試聴ファイルを聴いてしまうと、やっぱり廉価盤のBOXセットを買いたくなってくる。

Arrau Heritage:Liszt (6CD)Arrau Heritage:Liszt (6CD)
(2006/06/27)
Claudio Arrau、Liszt 他

試聴ファイル(旧盤にリンク)(Allmusic)※ロ短調ソナタは冒頭のトラックが旧盤、Disc5が新盤



個人的には、1970年前後までのリスト録音は技巧的に安定しているので安心して聴けると思うけれど、1970年代中盤あたりからは、曲によってかなり聴きずらさを感じることがある。
新しい廉価盤BOXセットで残念なことは、《ロ短調ソナタ》が1985年の再録音の方を収録していること。
再録音の演奏は技巧面がかなり厳しく、構成力も弱くなっていると感じるので、1970年のスタジオ録音の旧盤の方が良いという人は多いし、私も同感。個人的には、旧盤の方を収録した方が良かったのに...と思う。(そう思わない人もいるでしょうが)

このBOXセットのなかで、好きな録音といえば、《孤独のなかの神の祝福》と《バラード第2番》(CD6)、《巡礼の年》(CD5)。
特に、《孤独のなかの神の祝福》は、曲自体が美しく崇高さをたたえている上に、信仰心の厚いアラウの敬虔な心情が伝わってくるようで、とりわけ素晴らしい演奏。"感動的な名演奏"と言う人もいるくらい。
宗教心は全く強くないし、キリスト教信仰は理解しがたいものがあるけれど、そういうことを超えて、このアラウの演奏には心打たれる何かがあります。


Arrau plays Liszt - Bénédiction de Dieu dans la solitude, S. 173/3 (1847)
(『詩的で宗教的な調べ』 S.173より 第3曲《孤独のなかの神の祝福》)

リストは晩年になって聖職者となり、技巧的な大作ではなく、無調の傾向のある小品やより内省的・瞑想的な曲を書くことが多くなっていった。
宗教的作品の一つである『詩的で宗教的な調べ』は、リストが30歳代半ばから40歳頃にかけてのワイマール時代の作品。タイトルはラマルティーヌの同名の詩集による。
この作品の後に、カトリックの聖人を題材にした《2つの伝説》を書いている。
《孤独のなかの神の祝福》の冒頭には、信仰によって心の平和を得たという内容のラマルティーヌの詩が記されている。[ピティナの作品解説]



tag : アラウ フランツ・リスト

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素晴らしい演奏
こんばんは。
コメントは久しぶりです。
アラウの素晴らしい演奏、本当に感動しました。
曲も格調高い美しい曲ですね。
いつか私も弾いてみたいものです。
本当に素晴らしいです
マダムコミキ様、こんばんは。

アラウの《孤独のなかの神の祝福》は、他の音楽ブログで絶賛されているのをよく見かけます。
それで興味を持ったので、ロ短調ソナタとカップリングされている分売盤を数年前に買いましたが、今聴くと、以前よりもずっと感動してしまいました。
リストが30代中ばで作曲したそうなのですが、超絶技巧や外面的に派手な作風というイメージが強いリストとは、全然違った作風の曲ですね。
曲自体も良いのですが、アラウの演奏は盛り上がっていくところがドラマティックで、精神的な高揚感と深い感情移入を感じてしまいます。静かな部分では、アラウの敬虔な心が伝わってくるようです。

ブレンデルの録音はまだ聴いたことがないのですが、最近購入したリスト作品集BOXに入っているので、こちらも聴いてみるつもりです。

ただ穏やかに
Yoshimiさん、今晩は。

今週は、とてもタイトなスケジュールでの仕事で、もうクタクタになって帰宅してきました。投稿は、先日より存じ上げていましたが、Youtubeを聴く心の余裕さえないほど。今、やっと一息ついて、ただ漫然と聞き流しておりましたが、ちょっと長い曲ですね。でも、今の疲れきった僕の脳みそには、まるで仕事とは別世界の中での出来事を思わせ、感情の高ぶりとその後に続く穏やかな気持ちにさせる中盤のところが、とくに印象的でした。

リストのBOXもついカートに入れそうになってしまいましたが、まだアレキサンダー・メルニコフのCDも充分に聴きこんでないので、しばし、我慢します。

リストBOX
アメーバの友さん、こんばんは。

お仕事、ハードスケジュールだったようで、お疲れさまです。
忙しい時は音楽を聴くどころではありませんね。そういう時は無理して聴かずに、まずよく眠って疲れをとるのが一番です。

《孤独のなかの神の祝福》は19分くらいなので、長いといえば長いのかもしれませんが、長いと感じるのは慣れの問題もありますから。いくつか曲想の違う部分にはっきりと分かれているので、それほど単調ではないと思うのですが...。
こういう宗教的な曲は、精神的に集中できる状態の時にじっくりと聴いた方が、その良さがよくわかるように思います。

《孤独のなかの神の祝福》なら、アラウとブレンデルのどちらかを選べば間違いはないと思いますが、リスト録音集ならBOXセットも含めていろいろ出ています。
最近は廉価盤が多く出ていますが、高い分売盤を買い集めた頃と比べれば、クラシックを聴くのに良い時代になったものです。

参考までに、HMVサイトにリスト録音の新譜情報があります。
http://www.hmv.co.jp/serialnews/lisztnews/
ゆったりと
Yoshimiさん、こんにちは。

まだ眠たさの残る中、再度、いや今朝だけで4回は聞いたかな。
確かに曲想が違う部分に分かれていました。
聴きながら、他での色々な評価をされている方のサイトを読んでおりました。
皆、高い評価をされており、そうか、こういう曲想のものを詩的と表現するのかと勉強になりました。いづれにしても、よく聞けば聴くほど、ピアノの演奏の素晴らしさを感じました。あっという間時間が過ぎて行きました。

ご紹介されていたサイトには、いくつものリストBOXとかCDがいくつもあり、僕にはどれが良いか迷ってしまいました。
詩的と宗教的
アメーバの友さん、こんばんは。

この曲自体が名曲なのはもちろんですが、アラウの演奏は絶賛されるだけのことはあると思います。
詩的といっても、書き手によってその意味するところは若干違うでしょうね。
詩的な曲といっても、いろいろなニュアンスの曲がありますから。
個人的には、”詩的”だとは思いますが、”宗教的”なもの(敬虔さ、信仰心、崇高さなど)という表現の方がぴったりきます。
たぶん今聴かれたときの印象と、もっと他の曲も聴かれた後で再び聴いた時の印象は、また違ってくると思います。

リストのアルバムはいろいろあるので、何の曲をどういうピアニストで聴きたいかによって、おすすめするべきものが違ってきます。
たとえば、「超絶技巧練習曲」を例にすると、アラウも録音していますが、音楽性は高くとも技巧的な問題がかなりあるので、評価が分かれています。
シフラ、キーシン、横山幸雄など評価の高いものがあるので、アラウのBOXセットを買うべきか、他のCDを買うべきかなど、いろいろチェックポイントがあります。
今のところリストのオリジナル曲はあまり聴かれていないと思うので、急いで買う必要もないでしょうから、そのうちリスト作品への興味が強くなったときにでも、チェックしてみてください。(購入時のご相談にはのりますので)
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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