タスミン・リトル 『フラトレス~ペルト作品集』 

2011, 09. 05 (Mon) 12:00

EMIからタスミン・リトル2CDシリーズがリリース予定...というHMVのニュースを読んで、思い出したペルト・アルバム『フラトレス』。

15年くらい昔に、一番初めに聴いたペルト作品が、クレーメルとキース・ジャレットの録音が入っているECM盤。
これですっかりペルトの音楽が気に入って、他の曲も聴こうとTOWERRECORDのお店で見つけたのが、リトルのペルト作品集だった。
全体的に、ECM盤のような研ぎ澄まされた緊張感はあまりないけれど、ECM盤よりも選曲にバラエティがあるので、ペルトの有名な弦楽曲がまとまって収録されているのがよいところ。

今回リリースされるEMIの2CD盤は、ブラームスとシベリウスのヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集を収録した廉価盤。
よくわからないカップリングだけれど、ペルト作品を聴くのが目的でも、これだけ低価格ならそんなに損はしないはず。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、ペルト作品集
(2011年10月03日予定)
Bournemouth Sinfonietta, Richard Studt, Martin Roscoe, Tasmin Little

試聴ファイル(ペルト作品は分売盤へリンク)

収録曲は、ペルト作品の中でも有名な曲ばかり。
- フラトレス(ヴァイオリンとピアノのための 1980版)
- カントゥス-ベンジャミン・ブリテンの追悼(弦楽オーケストラとベルのための)
- スンマ(弦楽オーケストラのための)
- 鏡の中の鏡(ヴァイオリンとピアノのための)
- フェスティーナ・レンテ(弦楽オーケストラとハープのための)
- タブラ・ラサ(2つのヴァイオリン、弦楽オーケストラとプリペアド・ピアノのための)


リトルのペルト作品集で、特に忘れられないのが《Spiegel im Spiegel for violin and piano》
リトルのCDで初めて聴いた曲で、恐ろしいほどシンプルで、あまりに美しかったので。
タイトルは《鏡の中の鏡》という意味。ミヒャエル・エンデに同名の小説があるけれど、関連性はない(たぶん)。

Arvo Pärt - Spiegel im Spiegel (Tasmin Little (vl), Martin Roscoe (pf) )

http://www.youtube.com/watch?v=RYypmgIYOVQ



ペルト作品の中でも最も好きな曲の一つ、弦楽オーケストラと鐘による《Cantus in Memoriam Benjamin Britten》
バロック~ロマン派の叙情的な旋律の追悼曲とは違って、シンプルな音型がひたすらオスティナートされ続ける現代的な曲。過去の名曲にひけをとらないほど、追悼の思いの強さと深さが伝わってくる。
カスケードのように織り重なる弦楽と規則的に打ち鳴らされる鐘の音は、とても重苦しく厳粛な響き。
そのぶ厚い弦の響きに包まれていると、やがて自我がその中に溶けて一体化していくような感覚がする。

*In Loving Memory - Arvo Part - Cantus in Memoriam Benjamin Britten for String Orchestra and Bell
演奏はRichard Studt/Bournemouth Sinfonietta。


http://www.youtube.com/watch?v=ZuXzAcvMDMo

<関連記事>
アルヴォ・ぺルト作品集~アルヴォ・ペルトの世界

アルヴォ・ペルト/作品集



タグ:ペルト

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

0 Comments

Leave a comment