ヒラリー・ハーン ~ バッハ/パルティータ第2番 

2011, 10. 06 (Thu) 18:00

天才少女と称されるヴァイオリニストのヒラリー・ハーンのデビューアルバムは、『シャコンヌ』。
いまさら言うまでもないほどの超有名な録音。
オール・バッハのアルバムで、それも無伴奏ヴァイオリンのパルティータ第2番&第3番にソナタ第3番。
しかも、当時17歳という若さで、その上、このアルバムに対しては絶賛の嵐。
深みのある伸びやかな音の美しさ、真面目で飾り気のない瑞々しさに、魅きこまれずにはいられない。

ヒラリー・ハーン デビュー! バッハ:シャコンヌヒラリー・ハーン デビュー! バッハ:シャコンヌ
(2008/11/19)
ヒラリー・ハーン

試聴する(米amazon)



《無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番》より、第1曲"allemande"と終曲"Chaconne"

"Chaconne"とはまた違った美しさと深みのある"allemande"。
Hilary Hahn-Bach partita n° 2 allemande



バッハの無伴奏ヴァイオリン曲、というよりも、全てのヴァイオリン曲のなかで名曲中の名曲"Chaconne"。
Bach 's Chaconne for Solo Violin / Hilary Hahn (Part 1/2)



 Bach 's Chaconne for Solo Violin /Hilary Hahn (Part 2/2) [Youtube]


[2011.10.7 追記]
私の一番好きなヴァイオリニストであるヨゼフ・スークの無伴奏パルティータ第2番の演奏を聴いていると、ハーンのバッハとは随分違っている。
ハーンはゆったりとしたテンポ。息が長い旋律で、弦がかすかに震えるようなヴィブラートがいたるところに入っているので、かなり感傷的でプライベートな音楽のように聴こえてくる。心が震えるような共鳴するような...といった感覚。

スークは、ずっと速いテンポで、芯のしっかりした太めのゆるぎない響き。
全く感傷に溺れることなく、背筋が一本きりっと通ったような力強さと潔さがある。
冒頭のallmandeからして、ハーンとは全く違った雰囲気の曲に聴こえる。
哀感が薄く、逆に、力強さがあり、個人的な感情・感傷性ではなく、より普遍的なもの、一般的なものに昇華されたような、安定感、包容感がある。
久しぶりに聴いたスークのバッハは、明るさとポジティブで自然に湧き出るような力強さを感じさせて、やっぱりこれが一番私の波長と合っているのだと、再認識したのだった。



タグ:バッハ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

4 Comments

アメーバの友  

私も魅了されました

Yoshimi様

こんばんは。
ヒラリー・ハーンのシャコンヌ、最高です。

僕は、「Hilary Hahn Plays Bach」というアルバム名のCDを最近購入しましたが、その中でも2番目に好きな曲です。
Youtubeでの動画も良く見ました。

>伸びやかな音の美しさ
僕も実感しました。
曲の出だしの部分から感動でした。
そして、時々まるで2台のバイオリンで弾いているかのように聞こえる部分があったり。
ほんとうに魅力ある曲だと思います。

彼女のコンサートでの動画を見ていると、なんの不安もない、スペシャリストのような堂々とした姿で自信に満ちあふれており、自分にも少しだけでいいからその自信が欲しいなどと思うところです。
そして「allemande」は、バイオリンの演奏としては今一番好きな曲です。
クラッシクでこんなにも魅了される曲に出会えたのは、Yoshimi様のおかげです。

2011/10/06 (Thu) 22:22 | EDIT | REPLY |   

Yoshimi  

allemande、とても素敵な曲ですね

アメーバの友さん、こんばんは。

> ヒラリー・ハーンのシャコンヌ、最高です。
> 僕は、「Hilary Hahn Plays Bach」というアルバム名のCDを最近購入しましたが、
> その中でも2番目に好きな曲です。
シャコンヌは素晴らしいですね。曲自体もそうですが、ハーンの演奏は心に染み入ってくるような感じがします。

> そして、時々まるで2台のバイオリンで弾いているかのように聞こえる部分があったり。
対位法で複数の旋律が絡んでいるところでしょう。
それか、重音奏法で弾いているところのことかも。ヴァイオリンでも同時に複数音を弾くことはよくありますから。

> 彼女のコンサートでの動画を見ていると、なんの不安もない、スペシャリストのような堂々とした姿で自信に
> 満ちあふれており、自分にも少しだけでいいからその自信が欲しいなどと思うところです。
確かに自信に満ちて堂々としていますね。
性格的なことと才能があるのは確かですが、日々の練習の積み重ねが不可欠でしょう。
それがミックスして、自分自身への強い信頼感を持っているはずです。

> そして「allemande」は、バイオリンの演奏としては今一番好きな曲です。
この曲、とても良いですね!
今まであまりしっかり聴いていなかった曲ですが、アメーバの友さんの掲示板の書き込みを見て、聴き直しました。
こんな素敵な曲だったなんて!と発見したくらいです。

ハーンのヴァイオリンは、テンポがゆったりして、それに旋律の息が長いところがとても良いのではないかと思います。
さすがに絶賛されるのがよくわかりました。
実は、昔はハーンのバッハは、あまりピンと来なかったのです。私はスークが好きだったせいもあるでしょう。
なぜか、今はとても自然に聴けるというのは、そのときとはまた違った心情にあるからかもしれません。

> クラッシクでこんなにも魅了される曲に出会えたのは、Yoshimi様のおかげです。
私は単なる水先案内人。それ以上のものではありません。
聴く人自身に、音楽を受け入れる感性や心がなければ、どんな曲を紹介しても無駄ですからね。
ちょうど自分のなかで求めているものと、バッハの音楽が共鳴したのでしょう。
こういう巡り合いができたということは、とても幸運ですし、幸せなことです

2011/10/07 (Fri) 01:09 | EDIT | REPLY |   

matsumo  

No title

Yoshimiさん、こんにちわ

私も世間の人たちと同様に、このデビュー盤の素晴らしさには驚き、ファンになりました。氏が録音したCD・DVDは10枚以上持っていますが、バッハのカンタータ等のオブリガート・バイオリンを演奏しているCDのあまりの純粋培養的演奏について行けなくなり、その後のCDの入手を止めました。

シャコンヌは無伴奏のバイオリンもいいですが、ブゾーニによるピアノ編曲のものも素晴らしいですね。

2011/10/07 (Fri) 18:17 | EDIT | REPLY |   

Yoshimi  

ハーンのシャコンヌ

matsumoさま、こんにちは。

とても、17歳とは思えない演奏ですね!
ハーンの録音はどれも評価が高いので、ベスト盤らしき5枚入りBOXセットが思わず欲しくなりました。
最近の録音では、シベリウス&シェーンベルクのCDが評判が良かったとおもいます。(記憶が曖昧ですが)
DG(?)へ移籍後最初の録音だったようですが。

>バッハのカンタータ等のオブリガート・バイオリンを演奏しているCDのあまりの純粋培養的演奏について行けなくなり、その後のCDの入手を止めました。
バッハのコンチェルト集のことでしょうかね。私は聴いたことがありませんが、ヴァイオリンについては、どういうタイプの演奏か判断がつきません。聴いていたとしても、多分そんなこととは、気づかないでしょう。

>シャコンヌは無伴奏のバイオリンもいいですが、ブゾーニによるピアノ編曲のものも素晴らしいですね。
ロマン派的でバッハとは別物とか陰口を叩かれている編曲でもありますが、ブレンデルは教会のオルガンの響きを取り入れた編曲だと、高く評価してました。
ブゾーニのシャコンヌはいろいろ聴きましたけど、私にとってはキーシンがベストですね。
ミケランジェリのEMI盤のスタジオ録音も同じくらいに素晴らしいと思いますが、音が悪いのが残念なところです。
グリモーのような、ロマン派的演奏もかなり人気があるようです。
最近聴いたものなら、オピッツとガヴリリュクの演奏はそれぞれの個性が出ていて良かったです。

2011/10/07 (Fri) 21:17 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment