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カッチェン ~ ブラームス/ピアノ協奏曲第1番(1961年,ライブ録音)
カッチェンのピアノ協奏曲第1番のライブ録音は、明日(15日)にケンペ&BBC響とのライブ録音が発売予定。(NMLでは、すでにアルバムが登録されているので、会員の方なら全曲聴くことができます。)
この曲のカッチェンの録音は、スタジオ録音を含めてこれで全部で4種類。
CDで聴くことができるのは、
 1951年 ブール指揮南西ドイツ放送交響楽団(ライブ録音)
 1959年 モントゥー指揮ロンドン交響楽団(ステレオ録音)
 1960年 コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(ライブ録音)

モントゥー&ロンドン響と録音したDECCAのスタジオ録音のCDは、リマスタリングのおかげで、ベールが一枚被ってエコーがかかったような変な音質。
元の録音のLPも持っていないので、演奏に多少キズがあっても、音質の良いライブ録音を聴きたくなる。
1951年のライブ録音は音質が悪い上に、演奏内容も良くはないので、これはCDラックで眠っている。
いつも聴いている1960年のライブ録音は、演奏内容は良いけれど、モノラル録音でピアノの高音部の音がかすれがちなのがちょっと気になる。

カッチェンがピアノを弾いていた演奏会は年間100回以上。
"ブラームス弾き"で有名だったので、このコンチェルトのライブ録音は探せばいくらでも見つかりそう...と思っていたら、Youtubeに今まで聴いたこともないライブ録音の音声が登録されている。

1961年、ミュンヘンにて、伴奏はアルトゥール・ローター(Arthur Rother)指揮バイエルン放送交響楽団。

調べてみても、カッチェンのディスコグラフィには載っていない録音で、正規盤のCDでは発売されていない。
1951年、1960年のライブ録音に比べると、かなり良い音質なので、放送用音源?
硬質でシャープなタッチと力感・量感のある線のしっかりしたクリアな音も、かなり速めのテンポなのについつい加速してしまうのも、いつものカッチェンらしいところ。
特に、第3楽章はテンポがすこぶる速くて勢いの良いこと!
冒頭から飛ばしているので、最初のトリルがちょっと抜け気味だけど。
カデンツァの冒頭も、いつもどおり、テンポを落とすことなく、アルペジオを一気に弾いている。
時々、ピアノが走りすぎて、オケの伴奏が置いてけぼりになりそうになっていたりする。これは他のライブ録音でもよくあること。
オケの伴奏は、音がシャープで切れ良く低音も重みがあり、強演ではアクセントをきかせてメリハリがよくついているし、緩徐部分のレガートも美しく、カッチェンのピアノととてもよく似合っている。

1961年というと、彼が35歳の頃。力強く若々しい躍動感と爽やかな叙情感を織り交ぜた生き生きとした演奏は、いつも聴いているカッチェンらしくて、彼のライブ録音というのは間違いなさそう。


Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (3.Mov.)


Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (1.Mov.)[Youtube]

Julius Katchen " Piano Concerto" No 1" Brahms (2.Mov.) [Youtube]



《関連記事》
 『ジュリアス・カッチェンにまつわるお話』
 ジュリアス・カッチェンのディスコグラフィ



tag : ブラームス カッチェン

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ローター
こんばんは。
youtube聴きました。このブラームスいいですねえ。カッチェンのピアノは、技巧が冴えわたっていて切れ味がよく、オーケストラも覇気があります。録音も悪くありません。
ローターという指揮者は初めて聴いたように思いますが、只者ではないかも!?
手元に置いておきたいような演奏です。
このカッチェンの録音、いいですね!
吉田さま、こんばんは。

このライブ録音は偶然Youtubeで見つけたのですが、これは全く掘り出しものですね!
海賊盤か、ラジオ放送を録音したのでしょうが、私の持っているCDのどれよりも、音質が良いです。1961年のライブ録音ならこれで充分です。
それに、カッチェンの生き生きとしたダイナミックなピアノがとても素敵です。
ほんとに正規盤でリリースして欲しいですね!

オケの方はあまり詳しくないのですが、重みもあってシャキシャキしてましたから、特に不満は感じなかったです。やっぱり良いオケの伴奏だったのですね~。
ローターさんは、オペラが専門らしいですが、そのせいで伴奏もドラマティックなのでしょうか。
カッチェンがあまりに加速してしまったので、指揮者がトゥッティのところで、オケのテンポを落として、少し元に戻していたように思えたところがあって、面白いかったです。

明日は、ケンペとの同曲の録音がリリースされますが、試聴した限り、放送用音源らしく音質は良かったです。こちらも楽しみです。
吉田様、追伸です
カッチェンのケンペ&BBC響(ica盤)との録音がNMLでリリースされていたので、早速聴きました。
個人的な好みとしては、ローターとの1961年録音の方がずっと良いですね!

ica盤もPCスピーカーで聴いたので、CDで聴くと印象が若干違うのかもしれませんが。
CDが今日リリースされたとはいえ、amazonの配送予定が未定なので、いつ届くことやら...。

音質面では、ica盤はクリアで聴きやすいですが、ピアノ・オケともYoutubeに比べるとやや遠めから聴こえてくるのと、低音の重みがもう一つで、音が少し高めに感じます。(※訂正します。ボリュームを上げて聴くと重厚感が出てきました)
私が持っているBBClegendのライブ録音シリーズの音に似た感じがします。

Youtubeのライブ録音の方が、音の線が太くてしっかりして、低音の厚みと重量感がありますので、”生の音”に近い迫力を感じます。
それに、ピアノ・オケともかなり前面から聴こえるので臨場感も充分です。
ピアノとオケの音が程よく分かれて聴こえるので、ピアノの演奏が細部まで克明に聴き取れます。
オケの音は、録音音質の影響もあるのでしょうが、BBC響よりもバイエルン放送響の方が低音がよく響いて重みもあるように感じます。

ピアノに関しては、第3楽章を比較したところでは、技巧の切れが良く、テンションも高く勢いがありますし、演奏内容はほとんど違いません。
ただし、ica盤の方がテンポが全楽章共通して若干速めなので、youtubeの方が安定感があるかもしれません。
印象が変わるのは、音質の違いの影響の方が大きいと思いますが。
今まで聴いたカッチェンのこの曲の録音のなかでは、音質・演奏両面でYoutubeのライブ録音が一番良かったです。わずかの差で、ica盤がベスト2というところでしょうか。
どこかのレーベルがこれをCDで出してくれれれば!と願ってしまいます。
ローター
P.S.
このローターとの録音がUPされているのも初めて知りました。聴いてみます!
これはとても良いですよ!
akiraさん、こんばんは。

ローター指揮盤はCDを探してみましたが、CD化されていないようでした。とっても残念です。

ica盤とYoutubeのローター盤を聴いていると、音質はローター盤の方が私は好きです。
ピアノの音が鮮明で量感・力感もしっかりありますし、臨場感のある自然な感じがします。
オケはモノラル録音なのでしょうけど、コンヴィチュニー盤よりもずっと良い音質です。
演奏内容もica盤よりもカッチェンのピアノが、若干安定しているように感じました。
この録音は、かなりの掘り出し物だと思います。
お時間のあるときにでも、ica盤とこの演奏を聴かれた感想を教えてくださいね!
akiraさん、追伸です
カッチェンが初演したネッド・ローレムの『ピアノ協奏曲第2番』のラジオ放送の録音が、Youtubeにアップロードされてます。最近見つけました。
この曲、わりと好きなのです。
雑音が多いですが、こんな貴重な録音、滅多に聴けません。

Ned ROREM Piano Concerto No. 2 - Julius KATCHEN live
http://www.youtube.com/watch?v=gI3vleQljFM


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Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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