バッハ=ブゾーニ編曲/前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532 

2011, 12. 25 (Sun) 09:00

今年のクリスマスはなぜかバッハばかり聴いている。
といっても、コラールやオルガン曲をピアノ独奏用に編曲したもの。
クリスマスの今日は、バッハのオルガン作品をブゾーニが編曲した《前奏曲とフーガ ニ長調 BWV532》。
華やかで、明るく清々しい雰囲気が、クリスマスにぴったり。

この曲の演奏で一番好きなレーゼルの録音はYoutubeに無く(残念)、見つけたのはギレリス、シフラ、アムランの録音。
ギレリスは遅めのテンポで丁寧に弾いているけれど、どうも粘っこくてまだるっこしい気がする。(単なる個人的好みの問題)
アムランの方は、テンポが速くて指回りは滅法良いけれど、技巧の方が走りすぎて、メカニカルな練習曲風と間違いそう。

一番気に入ったのがシフラ。1963年のルガーノライブとBBC-TV Concertの2種類の音源があって、好きなのはBBCの方。
音質はルガーノの方が雑音がなくて良いけれど、響きにガラスのような鋭さと硬さがあって、フォルテは耳に痛い。
演奏時間は約11分とテンポは速めで、切れ良くシャープなタッチ。
BBCのコンサートは、雑音が入っているけれど、篭もった録音音質のせいか、音が柔らかくて暖かみがあり、この曲の雰囲気によく似合っている。こちらもフォルテの音がきつくて、シフラはこういう弾き方をする人なんだろう。
演奏時間が約12分とテンポが少し遅いけれど、これくらいのテンポの方が、落ち着いていてちょうど良い感じ。
シフラは、繊細な表現で聴かせるというわけではないけれど、神経質なところも技巧が先走るところもなくて、ストレートでシンプルな叙情表現が爽やかで堂々として、バッハらしい格調の高さもある。
しっかりとつかんだ和音の響きの安定感と生き生きとした躍動感に加えて、音符の間からこぼれ落ちてくるような自然な情感がとても心地良い。
個性的で外面的に派手なヴィルトオーゾというイメージとは違って、曲のフォルムを崩すようなこともなく、緩徐部分は意外に丁寧で細やかな叙情感もあるところが、少し意外だったけど、このバッハ=ブゾーニはとても素敵。
ギレリスやアムランの録音を聴いているときよりも、ずっと暖かいものが伝わってくる気がする。

前半は、和音で華やかな幕開け。奥ゆかしく清々しいプレリュード。
Cziffra - Bach/Busoni Prelude and fugue in D major 1/2




とても可愛らしく始まるフーガ。クリスマスを迎えて一面の雪景色のなかで、子供達が楽しそうに遊んでいるような情景が自然と浮かんで来る。
シフラは軽やかなタッチと弾力のあるリズム感で勢いよく、重層感のある和声の響きは力強く堂々として明るい輝き。

Cziffra - Bach/Busoni Prelude and fugue in D major 2/2





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