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カッチェン ~ シューベルト/即興曲 Op.90 第3番
カッチェンのとても珍しいライブ映像は、シューベルトの《即興曲Op.90》の第3番。
1967年11月16日、パリのSalle Gaveauのリサイタルでの演奏。
コメント下さった方に教えていただいたYoutube映像で、1ヶ月前にアップロードされたばかりのもの。

このYoutubeのライブ映像は全部で5曲。ブラームスの《ハンガリー舞曲》2曲と《ピアノ・ソナタ第2番》、シューベルトの《さすらい人幻想曲》、それにこの《即興曲》。
《即興曲》以外は、EMIのDVDに収録されている。《即興曲》のライブ映像を見たところ、《さすらい人幻想曲》を弾いたリサイタルで《即興曲》も演奏していたように思えるけれど、DVDには未収録。

《即興曲》は46:14~。
シューベルトはめったに聴かないけれど、カッチェンのピアノで聴くと、いつもとは違ってなぜか好きになれそうな気がしてくる。
この第3番は、Op.90の4曲ある即興曲のなかで一番美しい曲。淀みなく流れる旋律のなかにも、感情の起伏がときにドラマティックに聴こえてくる。
カッチェンらしい少し速めのテンポで、流麗・耽美的になりすぎないのが好きなところ。
3声部の音色・タッチがそれぞれ違っていて、上声部の主旋律の柔らかい弱音は優しく囁くようなレガートで、かすかな響きが儚げ。
右手中声部の伴奏的音型が玉のようにコロコロとした響きでリズミカル。カッチェンらしい太く力強い低音はゴロゴロと唸るよう。

Julius Katchen plays Schubert (Video)



Youtube動画の一番最後に「INA」とクレジットされているので、調べてみると、「フランス国立視聴覚研究所(L'Institut national de l'audiovisuel、略称:INA)」のことらしい。
INAはラジオフランスが主催し、フランスの全ラジオ・テレビの視聴覚アーカイヴの宝庫といわれ、100,000件の歴史的番組、合計10,000時間分のアーカイヴが無料で試聴できる。

検索してみたところ、カッチェンのシューベルト録音は見つからず。
その代わり、ブラームスの《ピアノ協奏曲第1番》のライブ録音が登録されていた。
1965年2月18日、アンドレ・ヴァンデルノート指揮フランス国立放送管弦楽団(現フランス国立管弦楽団)の伴奏。
映像はないけれど、演奏を聴けばカッチェンのブラームスだとすぐにわかる。
カッチェンは3年でアメリカの大学を卒業して、20歳過ぎの時にパリに留学。そこでピアニストとして演奏活動を始めてからはずっとパリで暮らしていたので、フランスではよく演奏会で弾いていたに違いない。
演奏が終っても、拍手がなかなか鳴り止まず。生まれも育ちもアメリカ人とはいえ、パリを拠点にしていたし、ブラームス弾きとして有名だったので、フランスでも人気があったのでしょう。


tag : カッチェン シューベルト

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Yoshimiさん、こんにちわ

この第3番、大好きな曲の1つです。いくつか持っている録音の中では、17cmLPのルービンシュタインのものがお気に入りです。
さすがに名曲です
matsumo様、こんばんは。

シューベルトが苦手の私でも、さすがにこの曲は、誰の演奏でも、何度聴いても、飽きることがない曲です。

今まで聴いのは、ルプー、ツィメルマン、ブレンデル、内田光子、アラウなど。
その中ではブレンデルのライブ録音が、流麗ながら強弱の対比が強くシャープなところが、好みに合ってました。

ルービンシュタインのCDは2枚くらいしか持っていないので、Youtubeにあるものを聴いてみました。
いつの頃の演奏かはっきりわかりませんでしたが、主旋律の歌いまわしに粘りがあって、独特のものがありました。
カッチェンのシューベルト
yoshimiさん、新しい映像のご紹介ありがとうございました。この映像は、クラシカジャパンで放送されたことがあり、その際、知人に録画を見せてもらいました。カッチェンのさりげなく詩的なピアノは、このような音楽にピッタリだと思います。料理にたとえると、薄味だけれども、素材の旨味が生きていて、ハーブなどの香辛料が絶妙の香りを漂わせている感じでしょうか。自分も、胃にもたれず、作品の魅力が優しく染みわたってくる、そういう音楽をめざしたいと思います。
ヴァンデルノートとの共演も聴いてみます。
素敵なシューベルトですね!
Akiraさん、こんにちは。

カッチェンのシューベルト、やっぱりもうご存知だったんですね。
私はTVは見ないので、クラシカ・ジャパンのことも知りませんでしたが、こんなレア映像まで放送しているというのは、なかなか凄いですね。

苦手なシューベルトでも、カッチェンの演奏なら過剰な思い入れや情念を感じないので、自然に聴けました。
”微に入り細を穿つ”ように弾く人も多い気がしますが、そういうのは私にはちょっと重いので..。
カッチェンは21番ソナタもレパートリーにしていたはずです。
最近はカッチェンのライブ録音が続けてリリースされていますから、彼のシューベルトをまた聴けるかもしれませんね。

ところで、ブログでローゼンの著書(「ベートーヴェンを読む」と「ピアノ・ノート」)をご紹介されていましたが、かなり面白そうだったので、取り寄せているところです。
スコダのベートーヴェン解釈本は読みましたが、これはイメージと違った内容でしたので、ローゼンの本を読むのが楽しみです。
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Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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