ダニー・ボーイ [ピアノ・ソロ・ヴァージョン] ~ エヴァンスとジャレット 

2012, 02. 05 (Sun) 18:00

エヴァンスのピアノ・ソロを集めた国内盤『Waltz for Debbie-Evans Solo』。
1950年代から60年代の録音なので、音が少し古めかしいけれど、あの《Waltz for Debby》が収録されている。
これは貴重な録音だけれど、それ以上に素晴らしいのが《Danny Boy》。

Waltz for Debbie-Evans SoloWaltz for Debbie-Evans Solo
(2002/06/21)
Bill Evans

※このCDは日本限定盤なので、すでに廃盤。HMVで試聴だけはできる。

《Danny Boy》は、原曲が「ロンドンデリーの歌」(Londonderry Air)で、アイルランドの民謡。
いろんな歌詞で歌われているそうで、特に有名なのが、この《Danny Boy》。
自分の元を去った息子を想う親の切ない心境を歌った曲。
エヴァンスは10分以上弾いているけれど、時間の長さを全く感じさせない。
ひとり心のなかで呟くモノローグのような静けさと淋しさが漂って、長調の明るさのなかにもの哀しい叙情感が流れている。
若い頃のエヴァンスのガラスのように脆く繊細で、研ぎ澄まされた感性が演奏から伝わってくる。




《Danny Boy》は、キース・ジャレットが東京でのソロ・リサイタルの時に、アンコール(?)で弾いていたらしい。
この頃、キ-スは57歳くらい。静かに語りかけるような落ち着いた語り口は、しっとりとした情感があって暖かい。
ピアノの音が身体の中に沁みこんでくるようで、とても心穏やかになれそう。

Keith Jarrett - Danny Boy (Tokyo 2002) 



2 Comments

ken  

エヴァンスのソロ

こんばんは。
最近、ハーシュとかメルドーのソロで開眼するまで、キースや幾つかの例外を除いて、ピアノ・ソロを聴いていませんでした。やはりベースやドラムがないと寂しくて。
エヴァンスもそう。実はダニーボーイの録音も持ってましたが、記憶にありませんでした。
ブログを拝見し、改めて聴いてみると印象が随分変わっています。ピアノ自体のオトにもっと眼(耳)が向くようになったのでしょうね。クラシックや現代音楽をそれなりに聴いて、耳が随分と変わったような気がします。

2012/02/05 (Sun) 23:00 | REPLY |   

yoshimi  

ダニーボーイ、2人とも素敵です

ken様、こんばんは。

私も昔聴いた録音を聴き直すと、随分印象が違うことがよくあります。
好みが変わったというよりは、その間に随分多くの録音を聴いてきたので、耳が良くなった(?)せいか、タッチや表現の違いなど、いろいろ聴き取れるようになった気がします。
数年後、同じ録音を聴いても、また印象がかわるかもしれませんね。
好きだった演奏がそれほどでもなかったり(これはとっても残念ですけど)、逆に、印象に残っていなかったものに開眼したりと(こっちは嬉しいです)、1枚のCDでもいろいろ経験できるのが面白いところです。

エヴァンスのダニーボーイは、Waltz for Debbyのソロよりも私は好きなのです。
Debbyは有名な61年のピアノ・トリオの方が、音色や雰囲気に暖かみを感じます。
それに、キースの演奏も素敵ですね!円熟した...というのでしょうか。

2012/02/06 (Mon) 00:50 | EDIT | REPLY |   

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