フィオレンティーノ ~ シューベルト/ピアノ・ソナタ第13番 D664 

2012, 03. 20 (Tue) 00:30

フィオレンティーノのBOXセットを手に入れたので、2枚のCDに入っている苦手のシューベルトもとりあえず聴いてみることに。
最後のピアノ・ソナタ第21番D960は、誰の演奏で聴いても好きになれないので、やっぱりフィオレンティーノでも同じ。
他に録音しているのは、第13番D664、第14番D537、即興曲D899/No.90の4曲。
どこかで何度か聴いた気はする第14番ももう一つよくわからないので、やっぱり相性が悪い。
と思いつつ聴き始めた第13番。

第1楽章 Allegro moderato
冒頭を少し聴いただけで耳が惹きつけられてしまったくらいに、あまりに愛らしく平和に満ちた曲。
何よりもフィオレンティーノのピアノの音が、まろやかで柔らかで軽やか。暖かみと甘~い可憐さもあって、本当にこの曲想にぴったり。
きらきらと宝石が瞬くように煌きのある音色と演奏は、なんて品が良いのでしょう。

第2楽章 Andante
とても内省的なタッチの緩徐楽章。
ひとり物思いに耽っているかのように、しっとり落ち着いた音色で、ゆっったりとやや沈み込んでいくような感覚がする。
眠りにつく前のくつろいだひとときのように穏やか。

第3楽章 Allegro
線のしっかりしたタッチに変わって、かなり快活な雰囲気に。
といっても元気すぎることなく、どこかしら淑やか。
フォルテの和音&アルペジオが交錯する部分は、重なりあう響きが重厚。低音から上っていくような力強さは、次から次へと激しく打ち寄せる波のよう。
それでいて品の良さは変わることなく、どの楽章を聴いてもとても素敵なシューベルト。

ケンプ、リヒテル、アラウ、ルプー、ヘブラー、ソロコフのD664の録音を聴いてみると、フィオレンティーノのピアノの音の美しさとタッチの繊細さがとりわけ素晴らしく思えるくらい。(ソコロフも同じくらいに好きだけど)
フィオレンティーノの演奏に、タッチ・音色と雰囲気が一番近いのはルプーかな?

『Sergio Fiorentino Edition Vol.1 :The Berlin Recordings 1994-97』
Berlin Recordings-Fiorentino Edition Vol. 1Berlin Recordings-Fiorentino Edition Vol. 1
(2012/01/10)
Fiorentino

試聴ファイル(分売盤にリンク)(allmusic.com)


タグ:シューベルト フィオレンティーノ ソコロフ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

2 Comments

ANNA  

シューベルトのピアノソナタ13番もとても良かったです

yoshimiさん

こんにちは。
ご報告が今になってしまいますが、フィオレンティーノのシューベルトのピアノソナタ13番は、こちらの記事を拝見した春先に入手、中古店で分売のものを買い求めました。

 私も、シューベルトのピアノソナタの中では13番が一番好きです。それまでリヒテルと舘野泉さんの演奏で聴いてきたこの作品ですが、フィオレンティーノ盤もとっても気に入っています。ご紹介ありがとうございます。


2013/09/20 (Fri) 16:02 | REPLY |   

yoshimi  

フィオレンティーノによく似合います

ANNA様、こんばんは。

フィオレンティーノのBOXセットはお買い得感がありますが、中古CDだと分売盤でも安く手に入ることがありますね。
シューベルトは元々相性が良くないのですが、それでも即興曲と後期ソナタは時々聴くことがあります。
記事には書いていませんでしたが、シューベルトのピアノ・ソナタで最も好きな曲といえば、ベートーヴェン風の第19番と第20番になるでしょう。
それ以外の曲はCDはルプー(それに、ルイスのCDも最近買いました)を何枚か持っていますが、ちゃんと聴いたのがフィオレンティーノの録音でした。
この曲も、パルティータ第1番と同じく、優しく品の良さがあるので、フィオレンティーノに向いている曲ですね。

2013/09/20 (Fri) 22:54 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment