ドビュッシー/管弦楽のための『映像』より 「春のロンド」と「イベリア」 

2012, 05. 01 (Tue) 18:00

ドビュッシーの《映像/Images》は、第1集と第2集がピアノ独奏。第3集が管弦楽曲。
ピアノ曲は好きな作品なのでCDを何種類か持っているけれど、管弦楽曲の方は曲名を聴いたような聴いていないような...という程度。
管弦楽曲の方を聴く気になったのは、音楽評論ブログ<Le plaisir de la musique 音楽の歓び>の記事、"ドビュッシーはやはり「現代音楽」である""「お約束」のフレーズ"を読んだので。

ちょうど春の季節にふさわしいタイトルの「春のロンド/Rondes de Printemps」。
それに、《版画》(ピアノ曲の方)の第3曲「雨の庭」に使われているフランスの童謡「嫌な天気だから、もう森へは行かない」が、この曲にも登場する。
「雨の庭」はドビュッシー作品のなかでも、特に好きな曲の一つ。オーケストラ版の場合は、どういう曲に変身しているんだろうか。

オケは楽器が多種類あるので、音色の色彩感はストレートに感じとれるけれど、なぜかピアノの方が想像力がずっと刺激される。
多分、音色がオケよりも少ない分、音・旋律・リズムから、現実というか架空のリアルな情景を脳が想像しようとするから。
童謡のモチーフが終盤近くに登場。でも、ピアノで弾く《雨の庭》ほどに、ストレートに明瞭に浮き上がってこない。
ぼ~っと聴いていたら、気づかなかったかも。

曲だけ聴いていると、あまりドラマティックではないので、どこかぼわ~としたところが、霞のかかった春のような...。
自然の景色の映像を見ながら、BGMで聴いた方が良さそうな気がする。

Dutoit/Montreal - Debussy: Images - Rondes de printemps



「春のロンド」よりも「イベリア」の方が、油絵的な濃い色彩感が豊かでイマジネーションが刺激される。
《映像》のなかで、「イベリア」だけが単独で演奏されることが多いというのもよくわかる
第1楽章"街の道と田舎の道(Par les rues et par les chemins)"は、リズミカルで賑やか。最初はくるくると音楽が回転しているようで、サーカスの音楽みたいに聴こえる。そのうち、徐々に壮大に、パノラマチックになっていく。

第2楽章"夜の薫り(Les parfums de la nuit)"は、南国スペインの夜。窓を開け放った夜空に真っ白な月が輝き、庭一面に生い茂っている植物から、濃密な夜の薫りが漂ってくるような感覚。

第3楽章"祭りの日の朝(Le matin d'un jour de fête)"。
冒頭(序奏部分)は慌しく落ち着きないけれど、やがて楽しげで浮き浮きとした曲想に変わり、お祭り気分の朝にぴったり。


Debussy - Iberia - S. Celibidache, Munchner Philarmoniker
チェリビダッケの指揮なので、他の録音と比べれば、テンポがかなり遅い。初めてこの曲を聴けば、こういうテンポなのだろう思って聴くけれど。
("夜の薫り"10:00~,"祭りの日の朝"23:23~)





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