*All archives*



ノーマン ~ ブラームス/2つの歌曲 Op.91        
リートはピアノだけで伴奏するのが普通だけれど、なかにはピアノと弦楽器のデュオで伴奏している曲がある。
最近聴いた曲で記憶に残っているのは、フランクの《空気の精(Le Sylphe)》と《天使の糧(Panis angelicus)》。これはソプラノ独唱にチェロ&ピアノの伴奏。
このピアノ伴奏以外の楽器パートは、助奏(オブリガート/obbligato)と言われるらしい。助奏とは、独奏または独唱部の効果を高めるため、主旋律と同等の重要性をもつ伴奏パート。

助奏付きの歌曲を調べてみると、シュポーアの《6つの歌曲Op.154》((第4曲は「魔王」))がヴァイオリン助奏、同じく《6つのドイツ歌曲Op.103》はクラリネット助奏付き。
ソプラノ・クラリネット・ピアノ三重奏として有名(らしい)な歌曲シューベルトの《岩上の羊飼 D.965》はクラリネット助奏、サン=サーンス《見えない笛》はフルート助奏。
Schubert "Der Hirt auf dem Felsen" Elly Ameling (Part I ) [Youtube]
von Otter - Une flûte invisible (Saint-Saëns) [Youtube]


ピアノ伴奏&助奏付きの曲で一番よく聴いたのは、ブラームスの《Zwei Gesänge/2つの歌曲Op.91》。珍しくもヴィオラ助奏付き。
ブラームス歌曲のなかでは有名なので、歌曲集だけではなくて、ヴィオラやピアノの作品集のCDにも収録されていることがある。

第1曲 鎮められたあこがれ/Gestille Sehnsucht (1884) (詩:リュッケルト)
第2曲 聖なる子守歌/Geistliches Wiegenlied (1882) (詩:ローペ・デ・ヴェーガ/ガイベル独訳)
歌詞[梅丘歌曲会館 詩と音楽]

ブラームスの歌曲は、あまり有名ではない詩人の作品を使っていることが多いと言われているので(詩は全く詳しくないのでよくわからない)、第1曲のリュッケルトは例外的。
第2曲のスペインの劇作家ローペ・デ・ヴェーガの詩。(なぜか同じ名前の競走馬がいる)

好きなのは第1番の方。ブラームス風子守歌のような安らぎに満ちた旋律が美しく、全編いかにもブラームスといった雰囲気が濃厚。
特にヴィオラのやや低く深みのある響きがとても心地良い。
普通はバイオリンかチェロの伴奏になるところが、ヴィオラ伴奏というのは珍しく、ヴィオラソナタを書いたブラームスらしいところ。
第2曲も聴き直していると、第1曲の方がヴィオラがよく映えているように思うけれど、この曲もやっぱりブラームスらしいメロディが良いなあ~と。


I. Gestillte Sehnsucht (Stilled Longing)
Jessye Norman,daniel barenboim(piano)




II. Geistliches Wiegenlied (Holy Lullaby)
Jessye Norman,daniel barenboim(piano)





ノーマンのブラームス歌曲集(DG盤)。ノーマンはPhilipsにもブラームス歌曲の録音がある。
私が持っているのは、バレンボイムのピアノ伴奏によるDG盤(1枚組の分)。
Brahms LiederBrahms Lieder
(2000/03/14)
Jessye Norman

試聴する(米amazon)



<関連記事>
イッサーリス&ハフ ~ フランク/チェロ・ソナタ(ヴァイオリンソナタ編曲版)

tag : ブラームス ノーマン

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
Secret
(非公開コメント受付中)

ブラームスの歌曲
おお!私が聴いたことがあるのは、この歌です!!!思い出しました。
それと多分合唱曲は、「運命の女神の歌」と「ドイツ・レクイエム」くらいかな。

DVDに録画したのを探したら、見つかりました!クラシカ・ジャパンで「ラ・フォル・ジュルネ2011」での公演のものです。

「アルトのための二つの歌op.91」となっていて、メゾソプラノが歌っていました。(あまり有名な歌手ではないので、歌はもう一つな気がしましたが・爆)

メゾとヴィオラのチョイスって、いかにもブラームスが考えそうなことですよね(笑)。とっても渋い!!!誰もやりたがらないことをやりたかったのかしら。

コンサートでライトを浴びて華やかに歌うというよりも、小さな部屋で静かに歌うのが似合うような感じで、そういうところがまたブラームスらしくて良いです。

ジェシー・ノーマンの歌は、流石に素晴らしいですね。この人は、何を歌っても上手いですよね!!でもやはりこの歌曲には、アルトが歌うのが一番良いかも知れない…と思います。アルトとヴィオラの融合した感じが、私は好きかな。しかしノーマンはソプラノと言っても、深みのある声なので違和感は感じませんでしたけれど。

ちょっと前に初めて聴いた、シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」は、室内楽伴奏による連作歌曲でありまして、なかなか面白い歌でした(これは歌曲と言えるのかどうか疑問ですが・苦笑)。ピアノ伴奏だけでなく、他の楽器が入るのも良いものですね。
ノーマンは声も度胸も大きいです
Tea316様、こんにちは。

「ラ・フォル・ジュルネ2011」というと、アンドレア・ヒルというメゾ・ソプラノ歌手が歌っている録画でしょうか?
この人は知りませんでしたが、ピアノは若手のトップクラス(だと思いますが)のヌーブルジェですね。ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンにも時々来ていたような気がします。

おっしゃるように、この歌曲は本来はアルトのための歌曲ですから、音域的にヴィオラの方が良さそうですね。
それに、ブラームスはヴィオラソナタを2曲書いていますから、ヴィオラという楽器が好きだったんでしょう。
このヴィオラソナタも素敵な曲です。ブラームスのヴィオリンソナタが好きな人なら、気にいると思います。

アルトは声量が豊かな人が少ないようにも思うので(実際のところはよくわかりませんが)、ノーマンが歌うとアルトの音域でも朗々と響きますね。
ノーマンが歌うと、”○○○○”が書いた歌曲というよりも、"ノーマンの歌"になってしまうところがありますが、あの声量と独特の雰囲気には魔力的なところがあるというか、カリスマティックな人です。
ノーマンの面白いエピソードといえば、指揮者のチェリビダッケとは大変仲が悪くて、シュトラウスの《4つの最後の歌》で共演した時に、チェリビダッケがノーマンの歌った"春"を評して、後で「ゴビ砂漠の"春"だった」と言ってました。
毒舌家のチェリビダッケが指揮していることなどものともせず(ソリストがドタキャンする騒ぎが度々おこってます)、自分の歌を歌ったノーマンはやはり大物でした。

室内楽伴奏の歌曲というと、現代歌曲や編曲ものでみかけることがあります。
シェーンベルクのピアノ作品と「浄められた夜」は好きなのですが、歌曲はどうも苦手で...。
「月に憑かれたピエロ」は、題名どおりまさしく"ルナティック"な現代曲に聴こえてしまいます。
珍しくもあのグールドがピアノパートを弾いているライブ映像(放送用録音でしょう)が残ってます。
久しぶりに聴いても、やっぱり一風変わった曲ですが、歌手の表情が七変化しているのが面白いです。
それに、「V.Valse de Chopin」なので、ピエロがワルツ踊ってます。こういう演出を見ながら聴いていると、不思議とフツーに聴けてしまいますね~。
http://www.youtube.com/watch?v=MWXZz7QYrlI
「月に憑かれたピエロ」
そうです!アンドレア・ヒルが歌っているものです。ピアノはヌーブルジェ君です。

確かにノーマンが歌うと、全てノーマン節(?)になっちゃう気がします(笑)。彼女はオペラに出るよりも、こうした歌曲を歌っている方が好きです。

ノーマンが歌うシュトラウスを以前You Tubeで聴いて、とても良かった記憶がありますが、「ゴビ砂漠の"春"だった」なんてことは、なかったと思います(笑)。

私はシェーンベルクはどの曲も滅多に自ら進んで聴いたりしませんが(爆)、「月に憑かれたピエロ」だけはなぜかとてもお気に入りになりました。グールドがピアノを弾いているなんて、なんてゴージャスなんでしょう!!!つい興奮して他のも聴いてしまいました!!

ゴビ砂漠というよりは...
Tea316様、おはようございます。

どうやら、ノーマンの"バカでかい"声がチェリビダッケのお気に召さなかったようです。
それにしても、「ゴビ砂漠」というのはねえ...。
チェリビダッケのお気に入りは、ヤノヴィッツです。ヤノヴィッツの《4つの最後の歌》は、カラヤン指揮の録音が有名ですね。
ヤノヴィッツの「春」は、透明感があって清楚な雰囲気がしますが、それと比べると、ノーマンは雄大で色彩感豊かです。
ヤノヴィッツがドイツの「春」なら、ノーマンはアパラチアかロッキーの「春」(見たことありませんけど、イメージで)という感じでしょうか。

《月に憑かれたピエロ》は、このグールドの映像で聴くと、面白いなあ~と私も思えてきました。苦手意識が消えてよかったです~。
グールドというとバッハばかりが有名ですが、シェーンベルクは好きな作曲家だったらしく、ピアノ作品と歌曲集(伴奏してます)も録音してます。
歌曲集はろくろく聴いていませんでしたが、これは聴き直した方が良さそうです。
伴奏といえば
こんにちは。
ピアノ以外の伴奏というと、シューベルトの「流れの上で」を思い出します。ここでは、ピアノに加えてホルンが登場します。でずっぱりなので、けっこう大変そうです。誰の歌だったか、CDがその辺に転がっていると思うのですが見当たりません…。
ノーマンの歌、深い声がブラームスに合いますね。バレンボイムでの演奏は初めて聴きます。バレンボイムはやっぱりピアノのほうがいいなあ^^
ホルンといえば
ポンコツスクーターさま、こんにちは。

シューベルトの「流れの上で」(Auf dem Strom)は、聴いたことがない曲です。
ホルンというのは珍しいですね。親交のあるホルン奏者のために書いたのでしょうか。

ホルンというと、私がすぐに思い浮かぶのは、ペーター・ダムです。
というか、ホルン奏者というと彼しか知らないだけなんですが。
探してみると、シュライアー・オルベルツ・ダムの録音があるようですね。
徳間盤なので廃盤でしょう。
Yourubeでデニス・ブレインの録音を聴きましたが、伴奏というよりホルンとテノールのデュエットという感じがしました。ピアノ伴奏は、歌とホルンにかすんでしまって、存在感があまりないですね。

バレンボイムのピアノ演奏は、指揮者をしていることもあってか、解釈がユニークなものが結構あるように思います。
そういえば、気難しいチェリビダッケは、ピアニストとしてのバレンボイムをとても可愛がっていました。
でも、指揮者としては全然買ってませんでしたよ。
ブラームスの歌曲集
yoshimiさん、こんばんは。

2つの歌曲の第1曲目、とってもいいですね。
ヴィオラの深い音色とノーマンの豊かで深い響きがブラームスの旋律にぴったり。とても気に入って繰り返し聴いていました。
おかげさまで、また、お気に入りの作品に出会えました。ありがとうございます。

昨秋、yoshimiさんがご紹介くださったシュライアー&レーゼルのブラームス歌曲集。その中で気に入った曲のひとつに「きみの青い瞳」Op.59-8があるのですが、こちらでご紹介のアルバム、ノーマンのブラームス歌曲集に収録されているんですね。このアルバムも手元に欲しいです。
ノーマンのブラームスはいいですね
ANNA様、こんばんは。

秋はブラームスの季節ですね!
ブラームスの歌曲は滅多に聴かないので、久しぶりに「2つの歌曲」を聴きました。
第1曲はしみじみと心に染みわたるような深みがあって、本当にいい曲だなあと思い直してしまいました。
オムニバスのアルバムなどに、この曲がよく収録されているのも納得です。
それに、ブラームスの歌にはノーマンの歌声が良く似合っていますね。とても自然な情感を感じます。

Philips盤は伴奏ピアニストがジェフリー・パーソンズというところには惹かれるものがあるのですが、「きみの青い瞳」は入っていませんし、DG盤は廉価盤のわりに曲目が多いのが良いですね。
私は女声がとても好きなので、歌手で選ぶなら、シュライヤーよりもノーマンを聴きたくなります。
おかげさまで
yoshimiさん

こんにちは。
今日手元にジェシー・ノーマンのアルバム「ブラームス歌曲集」が届きました。

2つの歌曲の第1曲目を繰り返し聴いています。
ほんとうに、ほんとうにいい曲ですよね。
室内楽で聴くブラームスの音楽に歌が添えられているような、そんな感じが好きなんです。

オブリガートのヴィオラ、訥々として語るようなピアノも、うっとりするほど美しい。そして、ノーマンの歌唱の素晴らしさ!
おかげさまで、本当にすばらしい作品と演奏に出会えました。

今宵は、このアルバムとともに過ごします。
yoshimiさん、ありがとうございました。





少し若かりし頃のノーマン
ANNA様、こんばんは。

早速、ノーマンの「ブラームス歌曲集」を入手できて、何よりです。
秋はブラームスの季節ですから、ちょうど良いタイミングでしたね。

このアルバムを録音した頃(1981~82年)は、ノーマンが30歳半ばだったので、昇り調子だったように思います。
私は、どの演奏家でも概ね、晩年の演奏よりも、(少し)若い頃~壮年期にかけて音楽家として成熟していく過程の演奏を聴く方が好きです。(晩年の演奏でも、好きな録音はいろいろありますが)
「ヨーロピアン・ライブ」の方は、ちょうど全盛期かそれに向かっていく頃のリサイタルだったのかもしれません。
yoshimiさん、こんにちは。

以前ご紹介いただいて、すっかり私のお気に入りとなっているこちらのアルバム中の一曲「鎮められたあこがれ」。
本当に好きで好きで季節を問わず聴いているのですが、最近またブームです。

繰り返し聴きたい曲に出会えるのは、本当に幸せなこと。
yoshimiさん、いつもありがとうございます。
 
ANNAさま、こんにちは。

伴奏にヴィオラが加わってるところが、普通の歌曲とは違って、室内楽曲風でいいですね。
ブラームスらしいメロディと雰囲気が濃くて、私もいつ聴いても素敵な曲だと思います。

チェロでもヴァイオリンでも無く、ヴィオラを使っているのがブラームスらしいですね。
ブラームスは《ヴィオラソナタ》を2曲書いていますが、これも好きな曲です。
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
タグリスト
マウスホイールでスクロールします

月別アーカイブ

MONTHLY

記事 Title List

全ての記事を表示する

リンク (☆:相互リンク)
FC2カウンター
プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

お知らせ
ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。