シューベルト/水の上で歌う (歌曲とリストのピアノ編曲) 

2012, 08. 19 (Sun) 12:00

リストはシューベルトの名だたる歌曲集をほとんどピアノソロ用に編曲している。
その中で演奏機会が多い曲はそれほど多くはなく、《セレナーデ》《魔王》《アヴェ・マリア》《ます》《糸を紡ぐグレートヒェン》《水の上で歌う》など。


 Auf dem Wasser zu singen/水の上で歌う D774)
(詩:シュトルベルク)(訳詞:[梅丘歌曲会館 詩と音楽])

カスケード状に高音域からレガートで絶えず降り落ちてくるピアノのパッセージは、風に揺らぎ太陽の光に瞬く波の動きのよう。
最初は波が静かに揺れるようなパッセージでとても冷んやりとした清涼感がある。
やがて徐々に動きが速くなって音も密度を増していき、太陽の光りが反射してきらきらと輝いているようなイメージ。
終盤の再現部では、厚みのある和音やユニゾンの和音が入ってダイナミックで力強い。これはピアノ編曲版ならでは。
それに、歌詞のないピアノソロは視覚喚起力が強く、水の動きのイメージがいろいろ膨らんでくる。

Evgeny Kissin Schubert Liszt Auf dem wasser zu singen




ブラームス歌曲を聴いてとても気にいったプライスのシューベルト。伴奏はサバリッシュ。
プライスの歌を聴いていると、耳にとても心地良い。
やや硬質で真っ直ぐに伸びていく歌声と、コテコテとせずすっきりと明晰な表現が涼しげな感じ。

Margaret Price: Auf dem Wasser zu singen by Franz Schubert



タグ:シューベルト フランツ・リスト キーシン プライス

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4 Comments

こた  

レーゼル

ブログ記事に関連しないで申し訳ないですが、ピーター・レーゼルの
2009年10月2日紀尾井ホールでのリサイタルの録画が27日(月)
午前6:00~6:55にBSプレミアムで放映されるそうです。曲目は
ベートーヴェンの16番と21番ソナタ他らしいです。
既にご存じだったかもしれませんがyoshimiさんはレーゼルを
お好きだったと記憶しているのでお知らせします(^.^)

2012/08/20 (Mon) 15:55 | REPLY |   

yoshimi  

どうもありがとうございます

こた様、こんにちは。

ご丁寧にお教え下さって、ありがとうございます。
実はこのリサイタル録画は、昨年3月にBSクラシック倶楽部で放映していました。
内容は今回と同じで、第16番とワルトシュタイン、アンコールのバガテルの演奏です。
番組の録画を持っていますので、今でも時々見ています。
レーゼル大好きな私としては、何度見ても(聴いても)惚れ惚れしますね~。

CDに録音したワルトシュタインとは演奏時間が違うので、CDはどうやら前日のスタジオ録音(または一部を編集したもの)ではないかと思います。
録画だとレーゼルの無駄な動きの全くない演奏姿勢をアップで見ることができますし、とっても貴重なライブ映像です。
できれば他の日のリサイタルも放映して欲しいですね。

2012/08/20 (Mon) 16:44 | EDIT | REPLY |   

Tea316  

No title

とても美しい曲ですね。
この曲の場合、私は歌曲よりもピアノ曲の方が好きです(笑)。

キーシンってつくづく不思議なピアニストだと思います。
インタビューなんかを見ていると、とても不器用そうというか、真面目なだけで面白味が無さそうというイメージがありますが(爆?)、この素晴らしい表現力!!感嘆してしまいます。特にこういう歌曲をピアノ曲にしたものは、上手いですね。

以前プロコフィエフのロミジュリをキーシンが弾いていて、それがとても素晴らしくて記憶に残っています。ショパンなんかの有名曲ももちろん上手い彼ですが、こういう曲を弾いているキーシンの方が好きかも。

2012/08/21 (Tue) 08:19 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

ショパンに限らず

tea316様、こんにちは。

ピアノ伴奏のサヴァリッシュは、あまりレガートで弾いていないので、キーシンのピアノソロの方がとても美しく聴こえます。

キーシンの録音で一番好きなのは、バッハ=ブゾーニの《シャコンヌ》、ブラームスの《パガニーニ変奏曲》と《ハンガリー舞曲》のピアノソロ版です。
プロコフィエフのピアノ・ソナタやムソルグスキーの《展覧会の絵》とかも良いですね。
20歳代の録音の冴えと閃きは凄いと感じます。
キーシンはレパートリーがとても広いですし、ショパン以外で良い演奏はいろいろあるので、来日公演でもショパンばかり弾かなくても良いのになあという気がします。

キーシンは、音楽一筋っていう感じですね。
ステージマナーは無愛想ですが、アンコール曲は多く、7~8曲弾いてたりしますから、サービス精神は旺盛なところが面白いというか...。
本人は、単にピアノを弾くのが好きなだけなんでしょうけど。
最近のプロモーション映像を見ると、随分オジサン(?)になって、ちょっと太り気味かも。もう40歳ですしね~。

プロコフィエフのロミジュリの録音は聴いたことがなかったと思いますが、数年前のピアノ協奏曲の方の録音はかなり評判が良いです。
その前にリリースしたベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、どうも良くは思えなかったので(評価も分かれているようですし)、壁にぶつかっているのだろうか...と思いましたが、その壁も突き抜けたのでしょう。

2012/08/21 (Tue) 09:52 | EDIT | REPLY |   

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