ヴラディゲロフ/インプロヴィゼーション,ピアノ協奏曲第3番 

2012, 09. 02 (Sun) 10:00

ワイセンベルクの音源をYoutubeで探していて、偶然見つけたのがPancho Vladigerov(パンチョ・ヴラディゲロフ)の《Improvisation(インプロヴィゼーション)》。

ヴラディゲロフの名前は初めて聴いたけれど、ブルガリアでは著名な作曲家。ピアニストでもあり、同じくブルガリア人のワイセンベルクの恩師だった。
ワイセンベルクは、幼少期からウラディゲロフに作曲とピアノを学んでいたので、ピアニストの彼がジャズを素材にした曲を作曲していたことも納得。

ワイセンベルクは、恩師の作品《Improvisation》を1978年に録音している。
バルトークが書いた民謡(《シク地方の3つのハンガリー民謡》とか)や、ジャズのバラードを連想するくらいに、叙情豊かなとても美しい曲。
ワイセンベルクの演奏は、カラフルな色彩感とシャープな切れの良いタッチで、華麗な音のタペストリーが美しい。彼の持ち味の硬質の瑞々しい叙情感がこの曲にとても似合っている。

Weissenberg plays Vladigerov.wmv



ヴラディゲロフの曲をいくつか聞いてみると、前衛的な現代音楽とは異なり、調性が安定した、色彩感豊かで煌くような輝きと華やかさがあって、普通に聴ける。
輝くような音色と豊かな色彩感は、ワイセンベルクのピアニズムにも通じるものがあり、これは師ヴラディゲロフの教育が影響しているのかもしれない。

ヴラディゲロフはフランス印象派音楽の影響を受けていると言われる。
たしかに《ピアノのための変奏曲「ディルマノ・ディルベロ」》や《ピアノ協奏曲第3番》を聴いていると、東欧の民謡に加えて、ラヴェルのピアノ協奏曲(それにバルトークのピアノ協奏曲第3番)に思い出させるところがある。

Vladigerov - Piano Concerto No.3 Op.31 (I)
B.Nedeltchev / Bulgarian SO / Vasil Kazanjiev



タグ:ワイセンベルク

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

2 Comments

ミッチ  

ヴラディゲロフ

こんにちは。ヴラディゲロフの作品は初めて聴きました。ご紹介ありがとうございます。僕も自分のブログでその名前を言及していながら、ヴラディゲロフ自体あまり知らない人でした(笑)。

インプロヴィゼーションは映画のワンシーンで流してもよさそうな、オシャレな響きの曲ですね。ワイセンベルクのキラキラした演奏も素敵です。

ネット上で調べてみると、ヴラディゲロフはピアニストとしてはレオニード・クロイツァー(レシェティツキーの孫弟子)とカール・ハインリヒ・バルト(リストの孫弟子)に師事してるんですね。ワイセンベルクもピアニストの系譜としてはサラブレッドですね。

2012/09/03 (Mon) 23:07 | REPLY |   

yoshimi  

インプロヴィゼーション、素敵な曲です

ミッチさま、こんばんは。

ブログ記事を拝見したので、ワイセンベルクのことを思い出して、ヴラディゲロフの曲も発見しましたので、こちらこそありがとうございました。
他にも、リストにシューベルト、ブラームスの曲など、記事を読んでは思い出して聴いてます。

ワイセンベルクもサラブレッドだとすれば、リストの血統の裾野はとっても広大ですね~。
もしかしたら、リストに全く縁のないプロのピアニストを探した方が早いかもしれません。

「インプロヴィゼーション」は、お洒落なバーでカクテルを飲むシーンとかにぴったりな曲です。
クラシックというよりも、ムーディなジャズのように聴こえますが、タイトルが”インプロヴィゼーション”なので、もしかしたらジャズの影響があるのかも。
ルーマニア民謡風の旋律が時々出てきますが、鐘のように煌く高音がとても綺麗です。
ワイセンベルクは、昔はそれほど印象に残っていなかったのですが、いろいろ聴いてみるとほんとに音がカラフルでキラキラと綺麗な人です。

2012/09/03 (Mon) 23:34 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment