SSRI等の薬物関連訴訟、規制動向、事件(メモ)

2012.10.06 09:00| ・ 医療全般
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製薬業界に関わる訴訟、規制動向
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Side Effects May Include Lawsuits"(副作用には訴訟も含まれるのかも) By DUFF WILSON[NEW YORK TIMES Online,October 2, 2010」
- 日本語訳文(「米ニューヨークタイムズ紙に学ぶ「こころの薬」の裏事情」[光の旅人])

「製薬会社と医師の関係、透明性を求める動きが加速」(Pharma PL Quarterly、米国医薬品PLトピックス、2009年7月、銀泉リスクソリューションズ)

Physician Payment Sunshine Act
医薬品および医療機器メーカーに対し、100ドルを超える医師への支払を開示し、ホームページ上に公開することを義務付ける法案。ただし、州法の方が広い範囲の情報公開を要求している場合、当法案より州法の規定を優先する。2013年施行予定。報告事項:支払い先の氏名・住所・支払金額・支払日、支払内容。(合計$100以下の支払などは対象外)

Physician Payment Sunshine Act: Physician Congressman Ask CMS for Changes to Proposed Regulations
医師の議員がMedicare and Medicaid Services (CMS) に対して”Physician Payment Sunshine Act”の修正を要求。

2012年5月4日、CMSは製薬企業・共同調達組織(group purchasing organizations:GPOs)にPhysician Payment Sunshine Act ("Act" or "Sunshine Act")が定める関連支出データ収集を2013年1月1日まで求めないと表明。当初は2012年1月1日から実施される予定だった。(情報出所)

「日本初のうつ病治療ガイドラインが公表,軽症うつ病への安易な薬物療法を避けるよう求める」[2012.7.31 日経メディカル オンライン]


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訴訟・事件(薬別)
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Paxil(パキシル)関係
「英グラクソ、医薬品の不正販売巡り30億ドルの支払いへ」[CNN.co.jp 2012.07.03]
米司法省によると、英製薬大手グラクソ・スミスクラインは、
- 成人用の抗うつ剤「パキシル」を子ども向けに販売
- 抗うつ剤の「ウェルバトリン」を減量の補助薬として販売
- 2001-2007年の間、糖尿病治療薬「アバンディア」の安全性データを米食品医薬品局(FDA)に未提出
30億ドルの内訳:刑事上の罰金10億ドル、民事関連の支払い20億ドル。

Glaxo Said to Have Paid $1 Billion Over Paxil Suits[Bloomberg,Jul 21, 2010]
英グラクソ・スミスクラインは、抗うつ薬「パキシル」に関する800件以上にのぼる出産異常訴訟の和解費用として、10億ドル以上を支払うことに合意。出産異常で生まれた子供の家族に平均120万ドルを支払う。
出生異常訴訟の和解条項では、パキシルに関わる一連の訴訟(自殺や自殺未遂を引起すという訴訟も含む)解決のために、20億ドル以上の支払いを定めている。
同社は、パキシルと糖尿病治療薬「アバンディア」に関する訴訟解決のために24億ドルを確保している。

Seroquel(セロクエル)関係
Astrazeneca Said to Pay $2 Million in First Settlements of Seroquel Suits [Bloomberg,Jul 23,2010]
アストロゼネカは、抗精神薬セロクエルに関する200件以上の訴訟(セロクエルが糖尿病を引起す)の和解のため、200万ドルを支払う。
訴訟1件に対する支払金額は平均1万ドル以上。この和解は、26000件のセロクエル訴訟を抱えるアストロゼネカに対して、米国の裁判所がその調停を命じたことによる。
4月には、セロクエルの違法な未承認用途のマーケティング(販促活動)に対して、アストロゼネカは520万ドルの支払いに米国規制当局と合意。

Luvox(ルボックス)関係
マイケル・ムーアの映画「ボーリング・フォー・コロンバイン」。
犯人がSSRI(ルボックス)を長期服用していたため、被害者の家族が犯行と薬の服用の因果関係があるとして製薬会社ソルベイ社に対して訴訟。
裁判の結果、ソルベイ社は2002年にルボックスの米国内での販売を中止。
日本では、アステラル製薬が「ルボックス」を販売継続(2012年4月よりアボットジャパンへ販売移管)、Meiji Seika ファルマ(旧明治製菓)が「デプロメール」名で発売中。


Xanax(ザナックス)関係
XANAX FACTS AND WHITNEY HOUSTON(Xanaxに関する事実とホイットニー・ヒューストン) by Dr Peter Breggin [The Huffington Post February 22, 2012]
Deadly Duo: Mixing Alcohol and Prescription Drugs Can Result in Addiction or Accidental Death  [Scientific American,February 24, 2012]
(情報出所)「ホイットニー・ヒューストンの死因はアルコールと処方箋薬(Xanax)の相互作用の可能性が高い」 [タングステン雪洞]

薬害肝炎問題に思う/和田秀樹(スーパードクターズエッセイ「7人の名医たち」)[e-Resient2013]
Consumer Reports Magazine : High Anxiety  (January 1993, 58(1): 19-24)
Xanaxが米国で販売不振となる原因となった雑誌『ConsumerReports』の評価記事。
小見出しは、”The most widely used tranquilizer in America is more addictive than Valium - and is often less effective than nondrug treatments for anxiety."(米国で最も使われている精神安定剤はValium(ジアゼパム)よりも常習性が強く、不安症に対する非薬物治療よりも効果が低いことも多い)

その他の訴訟
ジョンソン&ジョンソンが抗精神病薬「リスパダール」を未承認の使用目的で不適切に販売したとされる訴訟で、同社の敗訴が相次ぐ。(アーカンソー州の裁判所は2012年4月、Johnson & Johnson社とその子会社Janssen Pharmaceuticals社に対し、12億ドルを超える罰金を支払いを命じる判決を下した)

イーライリリーは、抗精神病薬「ジプレキサ」に関して、糖尿病を引起す副作用に関する3万件以上の訴訟、および、同社が承認外用途のマーケティング(販促活動)を行い、副作用を過少に報告してきたという政府の申立てに対し、解決費用として今までに29億ドル以上を支払っている。



<参考データ>
”America's Most Popular Drugs”( Forbes.com,4/19/2011): 米国で処方数が多い薬のランキング。
”The Best-Selling Drugs In America”( Forbes.com,4/19/2011): 米国で売上高が多い薬のランキング。
いずれも元データはIMS Health。

<関連記事>
冨高辰一郎 『なぜうつ病の人が増えたのか』 
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好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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