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マーティン・ロスコー ~ シマノフスキ/4つのエチュード Op.4
シマノフスキのピアノ作品のなかで、特に有名なのは、初期の《4つのエチュードOp.4》の第3番変ロ短調。
この曲はパデレフスキが絶賛したという。

初期の頃のシマノフスキは、ショパンとスクリャービンの影響が濃く、この《4つのエチュード》や《ピアノ・ソナタOp.8》も、後年の作品とは随分作風が違って、難解さは全くなくてロマンティック。

《4つのエチュード》第3番は、ショパンの影響を強く受けた初期のスクリャービン風。
スクリャービンが書いた曲...と言われても、それほど違和感がないくらい。
この第3番だけでなく、第1番もとっても素敵。色彩感豊かで和声も華麗で、パッショネイトな叙情美しい曲。

第2番は旋律に歌謡性が少なく、同じ音型が絶えず移調して浮遊するような、メカニカルでありつつファンタジックな一風変わった曲。
第4番も旋律自体は単純でメカニカル的なのに、なぜか幻想的。ふわふわとした和声の響きが独特。
両方とも、和声と弱音のニュアンスに独特の微妙なものがあるせいか、幻想的に感じるみたい。
4曲全部聴くと、やっぱり第3番が一番叙情的で美くて、この曲が有名なのも納得。

Karol Szymanowski - 4 Studies Op. 4 (Martin Roscoe, piano)
(No.2)3:27~ (No.3)5:21~ (No.4)9:49~




今はhyperionの看板ピアニストの一人ロスコーが、NAXOSに録音したシマノフスキ全集(全4巻)。《4つのエチュード》は第1集に収録。
ジョーンズの全集(Nimbus盤)よりも技巧確かで演奏も良い。特に、練習曲的な曲や、ピアノ・ソナタ第2番とかは、技巧が冴えて良さそう。
叙情表現がやや直線的なところがあり、幾分あっさりした叙情感。幻想性・神秘性は薄め。曲によっては、アンデルジェフスキやブレハッチ、ルディの方を聴きたくなる。

シマノフスキ:ピアノ曲集 第1集シマノフスキ:ピアノ曲集 第1集
(1995/07/01)
Martin Roscoe

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あまりにも美しい曲だったせいか、シマノフスキの友人フィテルベルグが管弦楽用に編曲。
弦楽の流麗な響きがとても綺麗。静けさと親密感のあるピアノ曲とはまた違った趣きで、この編曲版も素敵。

Szymanowski - Etude no. 3, op. 4 for string orchestra


tag : シマノフスキ ロスコー

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シマノフスキ
シマノフスキに対するイメージががらっと変わりました!(笑)。
作曲した時期によって、かなり作風が違っている方なんですね。

この4つのエチュードを聴いていると、まるでショパンではないですか!?
ふわふわと浮遊して、掴み取ろうと思ったらするっと逃げて行っちゃうような、幻想的な美しい曲ですね。

これでツィメルマンのリサイタルに行くのが楽しみになりました!
シマノフスキの初期作品
Tea316様、こんにちは。

シマノフスキの初期は、ショパンとスクリャービンの影響が濃いので、とってもロマンティクで聴きやすいですね。
ショパンは苦手なのですが、なぜかシマノフスキのこのエチュード集はとっても好きなのです。
誰にでも受け入れやすい曲集だと思うのですが、録音している人が少ないのが残念。

後年に書いた「12のエチュード」の方は、調性感が曖昧になって幻想的・神秘的なので、こちらは好みが分かれると思います。

シマノフスキの「前奏曲」はあまりしっかり聴いたことはないのですが、「4つのエチュード」よりは、少しシンプルなつくりのように感じました。
でも、ツィメルマンの美しい音が映える曲だと思います。
完璧主義の彼のことですから、どんな曲であっても、素晴らしい演奏を聴かせてくれるはずです。
ツィメルマンのリサイタル、楽しんできてくださいね!

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好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

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