【新譜情報】カヴァコス&パーチェ ~ ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ全集(国内盤)

カヴァコス&パーチェの《ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ全集》の輸入盤は、来年1月末に発売延期。
国内盤(SHM-CD)の方は、予定どおり本日(11月14日)に先行発売ずみ。
国内盤のCD情報サイト(HMV)には、試聴ファイルが掲載されています。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集
(2012/11/14)
カヴァコス(レオニダス)

試聴する(HMV)


試聴した時に、合うか合わないか判断基準にしているのが第4番の第1楽章。全曲聴けるのなら、変奏曲形式の第6番第3楽章の方がもっと良くわかる。
第4番の第1楽章は、テンポ、音量、タッチともほどよく、ピアノ伴奏のそこはかとない憂いのある弱音の表情がとても良い感じ。他の曲も試聴ファイルで全曲聴いてみたところ、第7番や第8番も私の波長にぴったり。

最近聴いた録音のなかで一番良かったのは、ファウスト&メルニコフの全集録音
メルニコフのピアノ伴奏は、才気溢れる素晴らしいもの。(もしかしてアシュケナージよりも冴えているかも)
どちらかというと、音質がやや軽めで、タッチや表現にも軽やかさがある。特に、高音(特に弱音)が繊細な音色と表現でとても綺麗。それに比べると、時にガンガンと強めのフォルテの打鍵は、低音の響きがざらざらした感じでもう一つ。(追記:クロイチェルを聴き直すと、ピアノが快速でシャープで軽快なのは良いけれど、音質が軽いので重みがもう一つ。フォルテの和音をスタッカート的にスパスパ切るのとか、ペダルを多用してソノリティに凝っているところもだんだん気になってきた。第2楽章もテンポが速くて落ち着きなく感じる)

パーチェは、メルニコフのような軽快さやキラキラとした色彩感とか、煌きのある鮮やかな表現という感じではないけれど、落ち着いた音色で色彩感も豊かでタッチも丁寧。音に重みと安定感があり、表情もカヴァコスのヴァイオリンに合わせて、軽くなりすぎず、優美な雰囲気。フォルテは線が太めで力強く、特に低音は芯のしっかりして伸びがある響きで充実している。アラウやレーゼルなど私が好きなピアニストは、低音の響きが美しい。
もともと、ヴァイオリンソナタといってもピアノ伴奏を聴くために聴いているようなもので、その上好きなヴァイオリニストが弾いているのなら、この録音がマイベストになりそう。


<関連記事>
新譜情報:カヴァコス&パーチェ ~ ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ全集 (2012.08.28)

DECCAの公式映像は、スプリングソナタの一部。
Leonidas Kavakos - Beethoven Sonata for Violin and Piano No. 5 "Spring" - Rondo (excerpt)



<追記 11/19>
14日のカヴァコスのリサイタルに関するブログ記事のレビューをいろいろ読むと、感想はとても良い。を聴くのがこの全集録音を聴くのが、さらに楽しみになって来ました。
”ライブと録音とでは印象がかなり違う”という感想もあったけれど、「レコード芸術」という言葉があるくらいに、録音は実演とは別物なので、気にはならない。

ブログ記事:”レオニダス・カヴァコス&エンリコ・パーチェ”[Pomodoroの今日のおべんとうetc]

タグ:ベートーヴェン カヴァコス パーチェ

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コメント

カヴァコス

おはようございます~!

カヴァコス君は、今日本に来ているのですね!
昨晩NHK-FMでマリインスキー&ゲルギエフの生中継を
うっかり忘れてシベリウスのバイオリン協奏曲の最後の楽章くらいから聴きました。

今まで聴いたことのないくらいゆっくりとしたテンポで
骨太で雄大で少々重い感じのシベリウスで、新鮮でした。
若い子の演奏とは一味違う、年齢相応(?)の味わいがある演奏でした。

ゲルギーさんはとても彼がお気に入りで、
熱烈なラブコールをして共演したそうです。

この演奏会テレビでして欲しいなあ。
実際に演奏しているのを是非とも聴いてみたくなりました。

このベートーヴェンのアルバムも試聴しましたが、
とても新鮮で良い感じです。
欲しくなってきた!!けど、全集だけにお値段もおよろしいですね(笑)。

カヴァコス、素敵ですね!

Tea316さん、こんにちは。

そうです、カヴァコスはちょうど来日中です!
14日には、ソロリサイタルでベートーヴェンのソナタを弾いているはずです。
NHK-FMで中継があったんですね。TVもFMも聴かないので知りませんでした。カヴァコスといえば、シベリウスが有名ですからね。聴き逃してとっても残念です。

シベリウスの第3楽章のテンポは、1990年の若い頃のスタジオ録音では7分40分、Youtubeのライブはいくつかありますが、8分台で弾いています。今回はさらに遅かったのかも。
聴き慣れているので、テンポの遅さは気にはならなかったのですが、ツィンマーマンなら7分で弾いてますから、確かに遅いですね。
まあ、北欧の大地のように、雄大・悠然としたところがあって、良いのではないでしょうか。
Youtubeに彼のシベリウスの音源がいくつもありますが、一番新しいと思われるライブ映像はDVDのデモ映像のようです。
演奏中はいつも表情が変わらずクールです。今の芸術家風の長髪より、こっちの髪型の方が、ちょっとワイルドで好きなんですけど。
http://www.youtube.com/watch?v=-P03FsUQTVQ

カヴァコスは、日本ではそれほどでもありませんが、欧米ではとても人気があるようです。
クールで理知的でありつつ、繊細さとパッションを感じさせるところがあるように思います。音もしっとりした潤いと瑞々しさがあって綺麗です。
あちこちのオケからオファーがあるそうなので、ゲルギーさんもお気に入りなんですね。
この演奏会は、そのうちNHKかクラシカ・ジャパンで放映するのではないでしょうか。

ベートーヴェンのソナタの録音は、瑞々しく優雅なところと、線がしっかりした男性的な力強さの両方があり、地に足がついたような安定感があるような気がします。最後まで聴いてみると印象が変わるかもしれませんが。
この国内盤はかなり高いですね。SHM-CDなので音質が良いのかも?
輸入盤だとショップによっても違いますが、3000円前後です。私はamazonの予約価格保証で少し安く買えますが、新譜なのでこれくらいするのでしょう。

カヴァコスのシベリウス!

こんにちは。
私がこの曲をブログに書いたとき、カヴァコスの演奏を勧めてくださいましたよね。

映像で見ると、ちょっとオタクっぽくて(失礼)、
表情を変えずにパワフルに演奏する方ですね。
バイオリン持ってないと、研究室で白衣着て
細菌の研究とか(?)してそうな感じがして、バイオリニストには見えません(ごめんなさい・笑)

以前教えて頂いた映像ももう一度聴きました。
出だしの旋律のなんと美しいこと!!
鳥肌が立ってきます!!

昨日聴いた方が、もう少しテンポが遅かったかもしれません。
今まで聴いた中で、誰よりも多分一番スローでした(笑)。
私、カヴァコスのこの曲のアルバムが俄然欲しくなってきました。
ああ、最初から聴きたかった…。

残念すぎるので、調べてみましたらNHK BSプレミアム「特選オーケストラ・ライブ」でちょっと先ですが1月20日に放送予定みたいです。
娘のセンター入試の日なので、また忘れそうです(爆)。

水も滴るような音色が綺麗です

Tea316さん、こんにちは。

そうでしたね、カヴァコスは聴いたことがないとおっしゃていたので、シベリウスの録音(特に初稿演奏)が有名です...と書いたのを覚えています。
BISの音質が独特で、あの冒頭の旋律の美しさには、ほんとにゾクゾクっときて、鳥肌立ちそうですね!

オタクっぽいのは、同感です。でも、昔は年齢不詳のチョビヒゲオジサン風でした
この姿と比べると、とても同一人物とは思えません!

>研究室で白衣着て細菌の研究とか(?)してそうな感じがして
たしかに沈着冷静といった感じがするし、寡黙でコツコツ研究するような学究肌に見えますよね。
今は長髪なので、前衛芸術家風ですけど。
彼は指揮もしてますから、演奏解釈にもその視点が入っているのだと思います。

やっぱりBSで放送するのですね。ゲルギエフは日本でかなり人気があるようですから。
センター入試といえば、もう随分と昔の話ですが、私が受験したときは「共通一次」という名前でしたね。
その日は、自分が受験する時よりもそわそわ落ち着かないでしょうから、今から録画予約しておけば、聴き逃さずにすみそうですね。
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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