2013_01
14
(Mon)21:00

ルーリー&コンソート・オブ・ミュージック ~ ダウランド/リュート歌曲集(第2巻) 

随分昔、知人がある有名クラシックホールでプロの演奏家と一緒にジョイントコンサートをするというので、勉強がてらよく聴いていたダウランドのリュート歌曲集。
ダウランド(1563年-1626年)は、ルネサンス期のイギリスの作曲家・リュート奏者。

私が持っている唯一のダウランドのCDは、ルーリーによるリュート伴奏、エマ・カークビーがソプラノをつとめるコンソート・オブ・ミュージック(Consort of Musicke)の有名な録音(1976年)。
リュート歌曲集のCDは全3巻で、そのうち第2巻と第3巻を持っている。
よく聴いたのは第2巻。最も有名な「流れよ、わが涙」や、人気の高い軽快で楽しげな「珍品はいかが、ご婦人がた」、とても好きな「百合のごとく白い顔をして」が入っているので。
それに、リュート伴奏によるカークビーのソプラノ&バスの二重唱や四重唱、一部アカペラもあり、フォーマットが多彩。異なる厚みの色彩感のあるソノリティやハーモニーを聴くのも楽しい。


『ダウランド:リュート歌曲集第2巻』
「涙(ラクリメ)」の作曲家と言われるダウランドらしく、「涙」やら「悲しみ」がついた曲名が多い。
最初の8曲は、どれもスローテンポの短調の似たような曲が続いて、ちょっと単調。
その後の曲は、軽快で明るい曲やシニカルな短調の曲とか、テンポや曲想が多彩になってくる。
このCDは国内盤なので、解説がとても詳しく、全て日本語訳の歌詞がついているのも良いところ。
もう廃盤になっているらしく、コンソート・オブ・ミュージックが録音した第2巻全てが聴けるのは『The Collected Works』(全3巻とその他の作品を収録)。
ダウランド:リュート歌曲集第2巻@ルーリー(リュート)コンソート・オブ・ミュージックダウランド:リュート歌曲集第2巻@ルーリー(リュート)コンソート・オブ・ミュージック
(1993/07/25)
ルーリー、コンソート・オブ・ミュージック

試聴する(米amazonの”Dowland:The Collected Works”へリンク:Disc 2)



『流れよ、わが涙~ダウランド:リュート歌曲集』
ダウランドのリュート歌曲集(第1~第3巻)、歌曲集≪巡礼の慰め≫と≪音楽の饗宴≫からの抜粋盤。
有名な曲はだいたいカバーしている(みたい)。
でも、第1巻の”Come again: sweet love doth now invite”(さあ もういちど 愛が呼んでいる)が収録されているのは良いけれど、第2巻の”White as lilies was her face”が入っていないのは残念。

流れよ、わが涙~ダウランド:リュート歌曲集流れよ、わが涙~ダウランド:リュート歌曲集
(2008/09/17)
コンソート・オブ・ミュージック、カークビー(エマ) 他

試聴する



ダウランドのリュート歌曲集は、第1巻は4声部の歌曲。
第2巻は、2声部や5声部の作品もある。曲によって、独唱だったりアンサンブルだったりいろいろ。
編曲版がいくつもあるのかなと思っていたら、声部の構成が選択できる形式の楽譜だった。
CDのブックレットの解説によると、第2巻のなかで12曲については4つの声部とリュート伴奏の形式。
曲集の最初8曲の場合は、楽譜の「左側のページにカントゥスとリュートのタブラチュアが、右側のページにはちゃんと歌詞のついたバスの旋律が印刷されている」。
実際の演奏では、楽譜左側に従って、リュート伴奏&独奏の演奏も多いけれど、ソプラノとバスの二重唱としても歌えるようになっている。コンソート・オブ・ミュージックの録音では二重唱。
この曲集ではアルトのパートを、カウンターテナー(ジョン・ヨーク・スキナー)が歌っている。


”Flow, my teares”(流れよ、わが涙)
ダウランドの曲のなかで、当時一番人気があったらしい。
『流れよ、我が涙』というと、フィリップ・K・ディックのSF小説『流れよ我が涙、と警官は言った』をすぐに思い出す。
学生時代に読んだので、内容はすっかり忘れてしまった。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』の方は小説・映画とも好きだったので、今でもよく覚えているのに。

John Dowland - Flow my tears - Emma Kirkby & David Thomas




”Fine knacks for ladies”(珍品はいかが、ご婦人がた)
ダウランドの作品のなかでも人気曲の一つ。演奏会でも比較的よく演奏されるらしい。
とっても明るく軽快な曲で、歌詞も楽しくて面白い。
独唱、重唱、合唱と形式はいろいろあるけれど、この曲で好きなのはソノリティの軽やかなアンサンブルの歌。
軽快でユーモアのある曲の雰囲気が一番よく出ている気がする。

King´s Singer´s History Tour - Fine knacks for ladies.wmv




”White as Lilies was Her Face”(百合のように白い顔をして)
第2巻で一番好きな曲。最初タイトルを見たときは恋歌なのかと思ったけれど、その逆。
歌詞を読むと、裏切った恋人に対する恨みつらみを歌っている。
とてもシンプルな旋律が、強弱を変えながら、何度もしつこいくらい繰り返される。
歌詞には棘がたくさんあるけれど、短調でも軽快なリズムの旋律なので、暗さは全然なし。
それに、リュート伴奏なしのアカペラでソノリティが軽やか。ハーモニーがとても綺麗。

John Dowland - White as Lilies was Her Face - feat. Emma Kirkby


タグ:ダウランド

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

0 Comments

Leave a comment