【新譜情報】 レーゼル ~ ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ・ベスト 

2013, 01. 14 (Mon) 18:00

レーゼルの『ベートヴェンの真影 ピアノ・ソナタ全集』シリーズから、4曲を収録したベスト盤がリリースされる。3月13日にキングレコードからSACDで発売予定。

ベスト盤も良いけれど、ピアノ・ソナタ全集BOXと、セッション録音していたらしいベートーヴェンのピアノ協奏曲(全集?)を早くリリースして欲しいんだけど。

今回発売予定のベスト盤に収録されているのは、「月光」「悲愴」「熱情」と「第30番 Op.109」。
第30番が選曲されているのは、珍しいカップリング。
この曲はレーゼルが初録音した曲。インタビュー記事を読んでいると、東ドイツ時代にはあまり弾いていなかったように思える。
レーゼル自身、この第30番が今回のツィクルスで「一番印象が深く、自分の演奏のなかで最も気に入っている」し、今回の全集録音のなかでも特に満足する出来だったと言っている。
最終楽章の変奏曲は、「シンプルなテーマのヴァリエーションのなかに、ほんとうに豊かな宇宙が凝縮されている。変奏ごとに多様な音楽内容が凝縮されているのが素晴らしく、それがこの曲に私が思い入れを持つ理由の一つです。」(出典:[インタヴュー]ペーター・レーゼル(青澤隆明)[レコード芸術,2012年3月号])
実際、録音をきいた印象では、叙情性の強い第31番よりもこの第30番の方が、さらりとした叙情感とかっちりとした構築力のあるレーゼルのピアニズムに似合っている気がする。

他の3曲については、CDで聴く限り「月光」(第3楽章)と「熱情」は、ベスト盤に入って当然と思うくらいに素晴らしいと思った演奏。
でも、「悲愴」ソナタを入れるくらいなら、標題付きの曲のうち「テンペスト」か「ワルトシュタイン」の方が、個人的にはずっと印象的。
それに、ベスト盤ということなら、最後のソナタ第32番が本当に素晴らしかったので(特に第1楽章)、この曲を入れてくれたら良かったのに...と思うけど、他の曲とのバランスから考えてそれは無理な話。
それよりも、7大ソナタ(標題付きの曲ばかり)と後期ソナタ集(第28番~第32番)の2種類があれば、ベスト盤としてはベストなんじゃないかと..。(でも、全集盤が売れにくくなってしまいそう)

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・ベストベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・ベスト
(2013/03/13)
レーゼル(ペーター)

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