ウィリアム・アルウィン/ピアノ協奏曲第1番・第2番 

2013, 07. 12 (Fri) 18:00

ラウタヴァーラのピアノ協奏曲の音源を探していてたまたま見つけたのが、ウィリアム・アルウィン(William Alwyn:)のピアノ協奏曲第1番と第2番。

<アルウィン作品情報>
ウィリアム・アルウィン[M.M's Modern English Music] (近代および現代イギリスの作曲家および作品の紹介)
NAXOSが録音しているアルウィン作品リストと概要

イギリス音楽は、ドイツ・フランス音楽に比べてマイナーな感がある。
すぐに思い浮かぶ作曲家といえば、バード、パーセル、エルガー、ディーリアス、ブリテン、ヴォーン=ウィリアムス、ウォルトン、ホルスト、グレインジャーなど。
このなかでは、ブリテンは、管弦楽曲、協奏曲、ピアノ作品と声楽曲ともよく聴いたけれど、他の作曲家は代表作と言われる曲を聴いたことがあるくらい。

英国のレーベルCHANDOSは英国人作曲家の作品を多数録音しているので、以前に現代音楽のピアノ協奏曲だけはいろいろ聴いたところ、比較的調性感があるので聴きやすいものが多い。(そのわりに印象に強く残るものはあまりないけれど)
アルウィンは映画音楽の作曲でも知られているらしく、2曲あるピアノ協奏曲を聴いても、色彩感豊かで流麗で絵巻物的なドラマティックな曲なので、とってもわかりやすい。
第1番・第2番ともかなり技巧華やかなピアニスティックな曲。

ピアノ協奏曲第1番
単一楽章になっているけれど、4つのセクションに分かれている。
第1楽章にあたるPart1のAllegro Decisoは、リズム感よく、ブラスの響きが明るく軽やか。
ピアノもクリスタルのようにキラキラとした音色と華やかな技巧。
全体的に色彩感豊かで、絵画的というか映画音楽のような視覚喚起力がある。
緩徐楽章にあたる2番目のセクション”Adagio E Tranquillo”は、フランス音楽のような音色の美しさと洒落た品の良さがあり、後半になるともやもやとした不安感と曖昧さの漂う、陰翳の薄いプロコフィエフ風。
第1楽章のように軽快でダイナミックな”Tempo Primo”に変わり、最終楽章にあたる”Adagio Molto E Tranquillo”では、緩徐楽章のようにゆったりとしてテンポで、終わり方はあっけないけれど、静かでメロディアスな旋律が綺麗。

William Alwyn: Piano Concerto #1, 1930




ピアノ協奏曲第2番
第1楽章や第3楽章は、ハリウッドのアクション映画や冒険映画のサントラに出てきても、そう違和感はないかも。
第1番よりは、第2番の方がいかにも前衛的な趣きがあり、現代音楽的で面白い。
第1楽章の騒然とした雰囲気は、リーバーマンを連想するし、現代イギリスのピアノ協奏曲には、こういう曲想の曲がわりと多い気がする。

William Alwyn - Piano Concerto No.2 - 1st mvt.wmv

この静止画像のブラウン色の不気味な絵は、オランダの画家ヤン・トーロップの”O grave, where is thy Victory”(1892年)。
もう20年くらい前に大阪で美術展があって、そこで初めて見たトーロップの絵は不気味で幻想的。そこで買った絵葉書のなかに、この絵も入っていて今でも持っている。(昔は美術展に行って絵葉書を集めるのが趣味だったので)

William Alwyn Piano Concerto No 2 3rd mvt Part I

トーロップの”De drie bruiden / The three brides”(1893年)

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