2013_03
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(Sun)18:00

【新譜情報】カッチェンのリイシュー盤(グリーグ、シューマン、ラフマニノフ、ブラームス) 

カッチェンの既存録音のリイシュー盤(国内盤)3枚が5月15日に発売予定。
メモリアルイヤーでもないのに再販されるのはちょっと意外だったけれど、あまり知られていないグリーグのピアノ協奏曲の録音が入っているのが嬉しい。
そのうち、相変わらず価格の高いブラームスのピアノ作品全集の廉価盤も出してくれれば良いのだけど。

グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲
昔からグリーグとチャイコフスキーのピアノ協奏曲を聴くときは、このカッチェンの録音がほとんど。
カッチェンのグリーグは、速めのテンポで、線が太く低音の響きも重みがあり、力強くてダイナミック。
極寒の地で暮らしたことは全くないので、北欧のイメージ~ノルウェーのフィヨルドや氷河とかの雄大で荒々しい自然の情景が浮かんでくる。


Grieg: Piano concerto op. 16 (Katchen - Kertesz - 1962 - Vinyl LP)


グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲/カッチェン、ケルテス、イスラエル・フィルハーモニー (2013/05/15)(amazon)


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、パガニーニの主題による狂詩曲
ピアノ協奏曲第2番は、ショルティ指揮ロンドン響の伴奏による録音。特に第3楽章がスピーディで、虎のようにマニッシュなところもあって、一風変わった面白いラフマニノフ。
ロシア的憂愁漂うベタベタとした情緒的な演奏になっていないところが私の波長に合うらしい。
この方向性の演奏で好きなものといえば、カッチェン以外ではアール・ワイルド。

Julius Katchen Rachmaninov Piano Concerto n°2 SOLTI (LSO) 1958


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、パガニーニの主題による狂詩曲/カッチェン、ケルテス、ボールト、ロンドン響・ロンドンフィルハーモニー管(2013/05/15)(amazon)


ブラームス:ハンガリー舞曲、ワルツ集(ピアノ独奏版)
今まで聴いたブラームスのハンガリー舞曲のピアノ独奏版(第1番~第10番)のなかでは、このカッチェンとキーシン(抜粋)がベスト。
ブラームスの曲は、技巧的な難曲であっても、それほど難しそうには聴こえない...という人もいるくらい、耳で聴いてもテクニカルな難易度が高い曲には思えないかも。
ライブ映像か楽譜を見ればその辺が良くわかるし、いろいろ聴き比べると、ほとんどの録音は、難所にあわせてテンポが遅い。
カッチェンとキーシンはテンポが速く、難所でもそのままテンポを落とさずにもたつくことなく引いていく。
キーシンの方が細部のタッチは精密だけれど、カッチェンはリズミカルで勢いも良く、ほの暗くもパッショナイトなハンガリー風の哀愁も漂っている。

Hungarian Dances Nos. 4 & 5 (弾いているのは、第4番と第7番)


ブラームス:ハンガリー舞曲、ワルツ集/カッチェン (2013/05/15)(amazon)


<関連記事>
《The Art of Julius Katchen》より ~ グリーグ/ピアノ協奏曲
カッチェン ~ ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番 (2)ショルティ指揮ロンドン響
カッチェン ~ ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲(1962年ステレオ録音)
カッチェン《ブラームス:ピアノ作品全集》より (5)ハンガリー舞曲集
カッチェン《ブラームス:ピアノ作品全集》より (10)ワルツ集 Op.39
『ジュリアス・カッチェンにまつわるお話』
ジュリアス・カッチェンのディスコグラフィ

タグ:グリーグ シューマン ラフマニノフ ブラームス カッチェン

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2 Comments

ポンコツスクーター  

カッチェンのピアノ

こんにちは。
グリーグとラフマニノフを聴かせていただきました。
どちらも自然な推進力のある演奏ですね。ひとつひとつの音が粒だっているところも素晴らしい。とくにグリーグは好きな演奏です。

しかしケルテスとショルティは、どちらもガリガリしてて雄弁ですね。

2013/03/11 (Mon) 17:32 | REPLY |   

yoshimi  

ケルテスとは相性が良かったようです

ポンコツスクーターさま、こんばんは。

グリーグとラフマニノフの演奏では、私もグリーグの方が好きです。
スタジオ録音であっても、勢いが良いのはカッチェンの特徴の一つでしょうね。
リヒテル、ツィメルマン、ルプーなど、異聴盤は結構たくさん持っているのですが、グリーグについては、昔からカッチェンが私のスタンダートになってます。

カッチェンと録音した指揮者のなかで、若い頃はガンバ、晩年はケルテスと相性が良かったようで、何曲も録音を残してます。
ショルティとの録音は、ラフマニノフのこの曲だけです。
演奏自体は面白いのですが、機能的でガンガンオケを鳴らすショルティに引っ張られているようなところも感じます。
ショルティとは音楽の方向性がどうも合わなかったのかもしれません。

2013/03/11 (Mon) 22:30 | EDIT | REPLY |   

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