【DVD情報】 コロリオフ ~ バッハ/ゴルトベルク変奏曲 

2013, 07. 04 (Thu) 00:00

コロリオフの『バッハ/ゴルトベルク変奏曲』(DVD)が、HMVで¥790とセール中。(セール期間は不明)
これは、2008年ライプツィヒ・バッハ音楽祭のリサイタルでのライブ映像。
CD(hänssler Classic)は持っているけれど、1999年のスタジオ録音なので、音源が違う。
送料を支払っても充分安いので、早速注文。
それに、コロリオフのバッハ編曲集のCDを聴いたところで(これも凄く良い演奏だった)、気持ちが”コロリオフモード”に入っていたせいもあるかも...。

『バッハ/ゴルトベルク変奏曲』(DVD)[HMV] 


このコロリオフのライブ演奏は、スタジオ録音よりも少しくすんだまろやかな音色と柔らかいタッチなので、しっとりとした潤いがあってしなやか。声部の分離が明瞭で、旋律の動きと絡みがくっきりと立体的に聴こえてくるのは同じ。
過剰な飾りや奇抜さはなく一見地味ではあるけれど、一音一音を丁寧に弾き込んでいく落ち着きのある演奏が自然に身体のなかに入ってくるので、私にはとても心地良い。
それに、学者さんのような風貌のコロリオフが演奏する姿や表情、タッチをじっくり見ることができるのが何より良いところ。

Aria and Variations 1 - 2 Evgeni Koroliov 2009




[2013.7.7 追記]
すぐに届いたDVDを早速見て(聴いて)みると、大画面の映像と音質の良さで、やっぱりDVDを買ってよかったと実感。
ブックレットを読むと、コロリオフは最も影響を受けたピアニストとして、グールド(1957年モスクワのリサイタルを聴いたという)、ユージナ、リヒテルの3人を上げ、彼らに共通するのは、バッハの対位法作品においてポリフォニックなテクスチュアを生み出す能力だと言っている。
聴衆が声部全てを聴き取ることができないなら、コロリオフの良心が酷く痛むと言う。

最後の第30変奏になると、演奏する姿がそれまでのコロリオフとは突如変わっている。
それまでは、身体をほとんど動かさず表情も比較的抑えて黙々...といった感じで演奏していたのに、クオドリベットに入ると、上体を大きく揺らし、今まで抑えていた感情が溢れ出てくるような表情になる。
解放感と喜びを、音楽だけでなく、音楽と一体化して、身体でも表現しているかのよう。
最後のアリアは、長い旅路を終えて、別れを惜しむように一音一音を丁寧に深く感情移入して弾いている。

演奏後、聴衆の拍手がなかなか鳴り止まず、コロリオフは何度もステージに戻ってきてはお辞儀をしていた。

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