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【新譜情報】カヴァコス ~ ブラームス/ヴァイオリン協奏曲・ハンガリー舞曲集、バルトーク/ラプソディ第1番&第2番
カヴァコスのDECCA移籍第2弾の録音は、予定通りブラームスの《ヴァイオリン協奏曲》。
伴奏は、リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管。

カップリングはピアノ伴奏によるヴァイオリンソロ。
ポピュラーなブラームス=ヨアヒム編《ハンガリー舞曲》より第1,2,6,11番。
それよりも面白そうなのが、バルトークの《ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ第1番&第2番》。
有名なヴァイオリンソナタではなく、さらに、オーケストラ伴奏編曲版ではなく、原曲のヴァイオリン&ピアノ版の《ラプソディ(狂詩曲)》を入れているのが珍しい。

ピアニストは、ペーテル・ナジ。
昔からECM盤でカヴァコスのピアノ伴奏をしていたけれど、SONY盤など最近の録音では見かけなかった。
ナジはハンガリー出身のピアニストなので、バルトークは得意としているに違いない。

Violin ConcertoViolin Concerto
(2013/10/08)
J. Brahms

試聴ファイルなし



バルトークの作品には、「ラプソディ」という曲が編曲も含めて数曲あって、ややこしい。
《ピアノのためのラプソディ Op.1 Sz.26》と編曲版《ピアノと管弦楽のためのラプソディ Op.1 Sz.27》もあり、《ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ》とは別の作品。
《ピアノのためのラプソディ》は、《ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ》よりも民族色が薄く、悲愴感とオドロオドロしさが強い。
《ピアノのためのラプソディ》も録音はかなり少ない。私が持っているのは、アンダの《ピアノと管弦楽のためのラプソディ》の録音くらい。


比較的最近のものらしいブラームス《ヴァイオリン協奏曲》のライブ録音。
伴奏は、チョン・ミュンフン指揮RFPhil.Orch.
Kavakos - Brahms - Violin Concerto - Movt. I, Part 1



シゲティとバルトーク自身のピアノ伴奏による《ラプソディ第1番》のライブ録音。
1940年4月13日、The Library of Congressにて。
Josef Szigeti, Béla Bartok: Rhapsody n°1



こちらはピアノ伴奏版ではなく、《ヴァイオリンとオーケストラのためのラプソディ第2番》。
Bartok-Rhapsody No. 2 for Violin and Orchestra
スターンのヴァイオリン、バーンスタイン指揮NYフィル(1962年)



新譜のピアニスト伴奏者がエンリコ・パーチェでないのが、個人的にはかなり残念とはいえ、カヴァコスのライブ映像を観てしまうと、やっぱりカヴァコスのブラームスをCDで聴きたくなってくる。
それに、バルトークはかなり好きな作曲家なので、《ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ》も聴きたいので、amazonかタワーレコードで予約しておこうと。


<参考情報>
狂気じみた盛り上がりと双子の狂詩曲♪Bartok/2つのラプソディー[読後充実度 84ppm のお話]
《狂詩曲》の作曲にまつわるお話がちょっと載っている。リスト、ラヴェル、ジプシー音楽とハンガリー民謡との関係など。

この記事で引用されている伊東信宏著 『バルトーク ― 民謡を「発見」した辺境の作曲家』は、4年くらい前に読んだことがある。
内容はほとんど覚えていないので、過去のブログ記事を調べると、「第4章 「ハンガリー音楽=ジプシー音楽」という通説をめぐって」について、メモが残っていた。
多少の手間暇をかけても、少しでも記録を残しておくと、後になって少しは役に立つ。

伊東信宏著 『バルトーク ― 民謡を「発見」した辺境の作曲家』 (中公新書) 

tag : バルトークカヴァコス

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(非公開コメント受付中)

カヴァコス新譜
おはようございます。

おお!カヴァコスの新譜情報、ありがとうございます。

ブラームスのヴァイオリン協奏曲を視聴して、ますますわくわくしてきました!ヘアスタイルもちょっとすっきりしたかも(笑)。

カップリングの曲も良さそうですね。
バルトークはついていけるか心配ですが、試聴したところ、これをカヴァコスが演奏するなら、かなり面白そう!大丈夫(笑)と思いました。

ケヴァントハウスは来春日本に来るけど、ソロのヴァイオリニストは、カヴァコスではなくて残念ですね。


若々しくて素敵です
Tea316さん、こんにちは。

カヴァコスの録音は、予定通り順調に進んでいるみたいで嬉しいですね!
私はポイントが溜まっているので、早速amazonで予約しました。

ほんとに御髪を少しショートにしたので、以前の芸術家風よりもすっきりして若々しく見えますね。
デビュー当時のチョビヒゲおじさん風とは見違えるくらい。とても同一人物とは思えません。

バルトークというと、打楽器が激しく打ち付けるような荒々しいイメージがありますが、無調の方向へは行かなかったですし、いろいろ聴いていると、民謡風の旋律や音階が入った曲はわりと聴きやすいです。
特に、ピアノ協奏曲第3番やピアノ独奏曲に美しい曲が多いです。

ゲヴァントハウスは、随分昔、マズアと来日した時に、ベートーヴェンとシューベルトを聴きました。
カヴァコスは、欧米で大人気らしいので、リサイタル・演奏会の予定がかなり入ってます。
昨年末の来日公演ですでに協奏曲とソナタをで弾いていますし、今回はスケジュールの都合がつかなかったのでしょう。
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Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;アリステア・マクリーン、エドモンド・ハミルトン、太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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