レヴィナス ~ ドビュッシー/喜びの島 

2013, 10. 23 (Wed) 18:00

<Le plaisir de la musique 音楽の歓び>のブログ記事”フランスの演奏家2人” で紹介されていたのが、作曲家でピアニストでもあるミカエル・レヴィナスの弾くドビュッシー。

レヴィナスの録音では、バッハの平均律曲集が有名。
私は試聴ファイルでしか聴いたことがないけれど、それだけでもはっきりとわかるくらいに、ペダルを多用した極めて個性的で”非正統派”的奏法のバッハ。
レヴィナスは作曲家でもあるだけあって、他の作曲家の作品であっても、独自の解釈・奏法と美学に貫かれている。
結果的に、その演奏は斬新というか、今まで聴いたことがないような音楽になったり、作曲家が意図していたものが聴こえてくるような気がしたりする。

ドビュッシーの「喜びの島」。
たっぷり使ったペダルで混濁しかけたような響きと、揺れ動くテンポとリズム感があって、ここでも独特の美学を感じさせる。
ドビュッシーがこの曲に篭めた「恋の喜びとエロスの充満」(青柳いずみこさんの解説)が、弾力的に伸縮するテンポと粘りのあるリズム、それに、濃密な響きのなかに感じとれる。
ペダルをたっぷり使った重層的な響きと、強弱の起伏の大きいダイナミックなフレージングの演奏から溢れ出てくるのは、”生命の躍動感”。

Debussy - Michaël Levinas (2000) - L'Île joyeuse



ドビュッシーの《前奏曲集第1巻》
Debussy - Michaël Levinas (2000) - Les Préludes Premier livre


レヴィナスのドビュッシーアルバムには、「喜びの島」、《映像第1集》、《前奏曲集第1巻》を収録。
Isle Joyeuse-Prelude/1er CahierIsle Joyeuse-Prelude/1er Cahier
(2009/03/31)
Michael Levinas

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以前試聴した時に興味を惹かれたのは、バッハの《平均律曲集》。
試聴ファイルを聴いただけでも、チャンバロ的なノンレガートの演奏とも、現代ピアノの響きを生かしたレガートな演奏とも、かなり違う。
現代ピアノによる演奏であっても、曲によってはこれだけペダルを深く長く入れた残響過多な演奏は珍しく、最初はかなりの違和感を感じる。
聴き続けていると不思議とその違和感が消えて、こういうバッハもありかも...と納得してしまう。

Bach J S: Well Tempered Klavier 1 & 2Bach J S: Well Tempered Klavier 1 & 2
(2003/10/14)
Michaël Levinas

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レヴィナスの自作自演と、自作以外のピアノ演奏を収録したBOXセット『ダブル・フェイス~作曲家・ピアニスト』
バッハの平均律にベートーヴェンのピアノ・ソナタ、リゲティのエチュードには惹かれるものが。
でも、レヴィナス作品自体は、私の苦手なタイプの現代音楽なので、トータルで考えると、まだこのBOXセットを買うまでにはならない。
ディアベリ変奏曲とドビュッシー録音が入っていれば買う気になるのだけど。

『ダブル・フェイス~作曲家・ピアニスト』 ミカエル・レヴィナス(11CD)『ダブル・フェイス~作曲家・ピアニスト』 ミカエル・レヴィナス(11CD)
(2011/04/18)
ピアノ作品集

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収録曲リスト(HMV)
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻BWV.846-869
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ(月光、ワルトシュタイン、熱情、ハンマークラヴィーア、第32番)
シューマン:謝肉祭、交響的練習曲、蝶々
フォーレ:優しい歌、20のメロディ第2巻、夢のあとに
スクリャービン:練習曲Op.8
リゲティ:ピアノのための練習曲集
レヴィナス作品集

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