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ホームベーカリーブームも一段落
パナソニックがホームベーカリーの新製品SD-BMT1000、BM1000、BH1000を9月に発売予定。
ニュースリリース「ホームベーカリー SD-BMT1000を発売」

オークセール社が5000円台の激安ホームベーカリー「siroca」を数年前に発売してから、爆発的に売れている。
市場シェアトップのパナソニックの方は、多機能化したホームベーカリーの新製品を次々に発売している。あまりに新製品が多いので、どの機種でどういうパンが焼けるのか、混乱してしまう。
新しく搭載されたコースのなかでは、「ソイスコーンコース」に興味あり。
大豆粉やきな粉を使うので、糖質が約60%オフ。(ベーキングパウダーを使うソーダブレッドの一種らしいので、ホームベーカリーを使わずとも、作れるとは思うけど)
SD-BMS106/SD-BM106/SD-BH106の機能比較表


今回新発売されたBMT1000は、インバーターモーターを搭載。
メニューに合わせて生地のねり方を自在に変えることができる。
3種の食感が選べる「パン・ド・ミ」、「60分パン」コース、成型作業不要の「マーブルパン」コースと、焼けるパンの種類がさらに増えている。
「もちもちパン・ド・ミ」は湯だね使用、「ふんわりパン・ド・ミ」は薄力粉配合。(材料としては、手持ちのホームベーカリーでも作れるけれど、この機種はコネ方とか製パンプログラムを工夫しているらしい)
いつもドライイーストを少量にして、天然酵母パンコースで長時間発酵させて焼いているので、この超時短コースの「60分パン」には興味がない。(美味しいのかな?)
「マーブルパン」は、あれば面白くて使いたくなるけれど、なければないで困らない。
価格が楽天で36,800円(税抜)で予約受付中だったので、これだけ高いと買う気にはならない。(そのうち値下がりするだろうけど)
今のところ、10年前に買ったパナソニック製ホームベーカリーが故障もせず元気に動いているので、買い替える必要はなし。
もし今買うとすれば、随分値下がりしているインバーターモーターなしで32コース搭載の「SD-BMS106」(実勢価格が18,000円弱)か、お米パンが作れる新型「GOPAN」(実勢価格が2万円少々)あたりだろうか。

それに、タイガーの「やきたて KBH-V100」にもちょっと興味がある。
炊飯器技術を応用したのか、他社製品では使われていないIHヒーターの高火力で一気に焼き上げ、「土鍋焼き遠赤土鍋コーティング」パンケース、3つの温度センサーによる温度管理システムを搭載。


このニュースリリースを読んでいてちょっと驚いたのが、panasonic社調べの総需要データ。
 2009年度 45万台
 2010年度 63万台
 2011年度 79万台
 2012年度 57万台
 2013年度 36万台
 2014年度 30万台(見通し)

この6年間の「総需要」(たぶん販売台数のこと?)は、見事な山形になっている上に、2013年度以降は、2009年度の45万台よりもさらに少ない。
siroca製品の売れ行きが好調らしいので、このデータには少し合点がいかないところはある。siroca製品の販売データは含まれていないのかもしれない。

日本電機工業会の年間総出荷台数グラフから読み取ると、2009年度~2011年度にかけて、45万台、63万台、79万台と急増。(このデータは工業会加盟企業の出荷台数なので、非加盟企業の分は含まれていない。)

jn120903-2-1.jpg


パナソニック製品に限った生産台数グラフを読み取ると、累計台数の増加数(=単年度の生産台数)は、大雑把にいって、2009年度35万台、2010年度45万台、2011年度65万台くらい。(パナソニックの市場シェアは以前は85%程度と言われていた)

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(グラフ出所:ホームベーカリーホームベーカリー 累計生産台数400万台を達成(panasonic社プレスリリース、2012年9月3)

日本電機工業会の2012年出荷台数データは、56万5千台。
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(グラフ出所:プレスリリース/IHホームベーカリー〈やきたて〉(KBH-V100)(タイガー魔法瓶、2013年9月11日)
このデータについては、「各社 多機能性を訴求する新製品を投入する中、低価格の製品も相次いで登場し、さらなる市場の盛り上がりが期待されましたが、12年度においては日本電機工業会加盟以外の企業の出荷数を含めると市場は横ばい傾向の状況であると思われます。」と解説されている。
「日本電機工業会加盟以外の企業の出荷数」というのは、たぶんオークセール社の「siroca」製品(に加えて、それ以外のメーカー製品)のこと。

2009年度~2011年度に出荷台数&総需要が急増している主たる原因は、お米でパンが作れる「GOPAN」に加えて、オークセール社の格安ホームベーカリー「siroca」の発売で、ホームベーカリーブームが再々到来したためだと思う。
2010年に旧三洋電機から発売された「GOPAN」は、2010年11月~2012年12月末までの国内販売累計台数が約30万台。今やパナソニックのホームベーカリー国内販売台数の約2割を占める。

工業会の統計にも、パナソニック調べの総需要データにも含まれていないと思われる「siroca」シリーズの2010年8月~2012年1月の累計販売台数は32万台。2013年3月までなら、累計75万台。
販売台数では、パナソニックを追随するくらいの勢い。(低価格なので、販売金額や利益ははるかに少ないだろうけど)
個人的には、「siroca」シリーズは、価格は安いのは良いけれど、機能面での商品開発力はないので、新機能が次々と搭載されるパナソニック製品に比べると、面白みがない。
それに天然酵母メニューがないという(私には最大の)欠点があるので、選択肢にはならない。
初めてホームベーカリーを買う人で、天然酵母パンとか、多機能性に拘らないなら、「siroca」製品でも充分に良いとは思う。

自宅で炊飯するのが一般的な炊飯器の普及率は高いが、パンの方は市販の袋入りパンやベーカリーショップの焼きたてパンを買う人は多い。
それに、男性の単身世帯でホームベーカリーを保有することは極めて少ないと思うので、女性の単身世帯や(若い)ファミリーが主たる需要層。
それほど頻繁にパンを食べない人は、わざわざホームベーカリーで焼いたパンを習慣的に食べようという気にはならないだろうから、炊飯器ほどには、パン焼き器(ホームベーカリー)は、調理家電の必需品となりそうな気がしない。

「GOPAN」と「siroca」の発売はかなりインパクトがあったので、多少なりとも購入意欲があった人がかなり購入したことや、「GOPAN」により開拓された新規需要も一巡して、その反動で最近は売れ行きが鈍ってきた..というところだろうか。
ホームベーカリーは週に1~2回くらい使うだけなら、(個人的な経験から言えば)10年くらいは使えるので、買い替え需要もすぐには見込めない。(5年くらいで買い替える人もいるのかもしれないけれど)
2台以上のHB(メーカーが違ったり、お米パン用にGOPANを追加購入など)を持っている複数HB所有者は、そんなに多くはないはず。
毎年出荷台数が大きく増加していた勢いも衰え、今回で何度目かのホームベーカリーブームも、思ったほどに長続きしなかったみたい。
それでも、一度ホームベーカリーでパンを焼く手軽さと面白さ、自家製パンの美味しさを知れば、ずっと使い続ける人は多いだろうから、これから地道に定着していくのでは。


<参考サイト>
【オークセール】生活者のための商品をメディアミックスで売る(ナショナルブランドに挑む/ 中小家電メーカー奮闘記)[『戦略経営者』2012年10月号]

Joshin web特集 ホームベーカリー 6機種 食べくらべ!
シロカ、ツインバード、東芝、パナソニック、象印、タイガーの6機種を小麦粉パンで比較。

<過去記事>
ホームベーカリーに関するトピックス ~ 「siroca」、アジアのホームベーカリー
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
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