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(Tue)18:00

トーマス・ヘル ~ リゲティ/練習曲集 

リゲティの時代がきた! メジャーへ躍り出た孤高の作曲家[日経電子版、2013/2/16]
日経電子版のこの記事を読んで、初めて知ったピアニストのトーマス・ヘル。
少し調べてみると、2010年に国立音楽大学で『リゲティ「ピアノのためのエチュード」の分析・公開レッスンと模範演奏』という公開講座を行っている。
HMVのCD紹介文では、トーマス・ヘルはブレンデルとクルタークが絶賛したピアニストで、リゲティの《練習曲集》の演奏は素晴らしい....と書いてあったので、試聴ファイルで聴いてみた。

最初聴いたときは、私の耳が悪いのか、ウレーンとエマールの後に続けて聴いたのが良くなかったのか、耳が自然と惹き付けられるほどに凄い...とは思えなかった。
何度か聴いていたら、耳が慣れたらしく、ウレーンとエマールとも違ったところがいろいろあって、わりと好きな演奏が多い。
一番最初の「Désordre」は、ペダルを多用しているので、残響が多く和声全体がよく鳴り響いて、音響的に華やか。
残響が多いわりには、響きが混濁していない。フレージングも滑らかで、ウーレンよりも聴きやすい。
「Fanfares」はウレーンとエマールよりも、好きな気がしてきた。

全体的な印象としては、ウレーンのように鋭くリズムを強調しないし、エマールのようにテンション高くて少し情感過多な(と感じる)表現ではなく、響きがやわらかくて、ふんわり軽やか。
複数の旋律がそれぞれ浮かびあがって、歌いまわしも滑らかで、すっきりとスマート。.
どの曲も複数の旋律がそれぞれ綺麗に分離していて、表現もすっきりしているので、旋律が錯綜していても、聴き取りやすい。
特に急速系のエチュードは、エマールよりも好きかもしれない。
全曲聴けば、もっと印象がはっきりすると思うので、そのうちCDで聴いてみたくなってきた。

G. リゲティ : ピアノのためのエチュード (Gyorgy Ligeti : Etudes pour Piano / Thomas Hell) [輸入盤]G. リゲティ : ピアノのためのエチュード (Gyorgy Ligeti : Etudes pour Piano / Thomas Hell) [輸入盤]
(2012/11/30)
トーマス・ヘル

試聴ファイル



トーマス・ヘル自身がアップロードしているライブ演奏。
演奏しているのは、Fanfares (No. 4), Arc-en-ciel (No. 5) and Automne à Varsovie (No. 6)。

Thomas Hell plays György Ligeti: Études pour piano Nos. 4-6




他にアップロードされているライブ演奏では、ジェフスキの”Piano Piece No. 4”がとても好きな曲。
最初は低音中心でくぐもった音が霧のように垂れ込めていたけれど、徐々に高音が増えて動きも多彩になって、時々ちょっとノスタルジックな旋律が煌くように綺麗。
ミニマルっぽいところはあるけれど、オスティナートの旋律が、いろいろ変化して盛り上がっていくのが面白い。
どちらかというと、リゲティよりもジェフスキの曲の方が、私の好みに合っていると思えるくらい。




トーマス・ヘルのホームページ(日本語版)

タグ:リゲティ ジェフスキ

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