*All archives*



ヒナステラ/ピアノ・ソナタ第2番&第3番
テレンス・ジャッドのライブ録音で聴いたヒナステラの《ピアノ・ソナタ第1番》が素晴らしく良かったので、第2番と第3番も聴いてみた。
面白く聴けはするけれど、第1番のような強烈なインパクトには欠ける。第1番を弾くピアニストが多いのがよくわかる。


<ヒナステラ/ピアノ・ソナタ第2番>
1981年に書かれたピアノ・ソナタ第2番は、ヒナステラの「新表現主義時代」に書かれた作品。
作品解説を読むと、「アンデス先住民の民族音楽」の要素が多分に盛り込まれているという。
「主観的民族主義時代」の第1番(1952年)と比べると、メロディアスさが薄く、原初的な響きのするオスティナートやリズムで構成されている面が強くなって、単純化されて抽象的になっている気はする。
それでも、現代音楽のピアノ・ソナタにしては、この第2番も聴きやすい。
打楽器的な力強いタッチのピアノが炸裂し緊張感が張りつめた第1番と比べると、テンションの高さも迫力も弱く、聴いたときの充実感は薄い。
やっぱり第1番は凄い名曲なのだと実感。


第1楽章 Alegramente
バルトーク風の第1楽章は、第3楽章と同じく和音の連打が続くので、ちょっと似たような曲想。
違うところは、第1楽章はときどき弱音部の美しい旋律に切り替わり、少しエキゾチックだったり、ジャジーだったりする。

第2楽章 Adagio sereno - Scorrevole - Ripresa dell'Adagio
冒頭の静謐で神秘的な旋律がとても印象的。このソナタのなかでは、一番好きな部分。
一転して、虫の羽音か、独楽が回転している様子を描写したようなパッセージ。

第3楽章 Ostinato
メシアンとバルトークを足して2で割ったような(?)力強くも華麗なオスティナートがひたすら続く。

Alberto Ginastera: Sonata per pianoforte n.2 op.53 (1981)
Alexander Panizza, pianoforte



<ヒナステラ/ピアノ・ソナタ第3番>
ピアノ・ソナタ第3番は、ヒナステラが最後に書いた作品。
わずか6分足らずの単一楽章。和音のオスティナートや華麗なスケールなど、作曲年が近いせいか、ピアノ・ソナタ第2番(の第1楽章と第3楽章)に曲想がよく似ている。
”第2番の第4楽章”と言われても、あまり違和感がない。

Ginastera: Sonata No.3 op 55
Alexander Panizza,piano



第2番&第3番の作品解説[中南米ピアノ音楽研究所]

<関連記事>
テレンス・ジャッド ~ ヒナステラ/ピアノ・ソナタ第1番

tag : ヒナステラ パニッツァ

※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
Secret
(非公開コメント受付中)

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
タグリスト
マウスホイールでスクロールします

月別アーカイブ

MONTHLY

記事 Title List

全ての記事を表示する

リンク (☆:相互リンク)
FC2カウンター
プロフィール

yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

お知らせ
ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。