ヒナステラ/ハープ協奏曲

バルトークみたいなピアノ曲が多かったヒナステラの代表作は、珍しい《ハープ協奏曲》。
ピアノ作品の作風から考えると、ヒナステラとハープとの組み合わせはかなり意外な気がする。
ハープはめったに聴かないので、どのハーピストの演奏が良さそうなのか、全然わからない。
Youtubeで最も再生回数が多いのは、Remy van Kesterenという男性ハーピストのライブ録音。

ピアノの音でヒナステラの曲をずっと聴いていたので、ハープの響きで聴くヒナステラはかなり不思議な感覚。
緩徐楽章の第2楽章は、ピアノよりもずっとファンタスティック。
まったりとしたハープの音色は、喩えて言えば、南米の夜の密林のような(もちろん行ったことがないのでイメージ)、しっとり湿った大気が肌に触れているような質感。
終楽章は、ピンピンと線的なハープの音が、軽やかに華麗に疾走する。
曲自体も斬新というか、古典的な優雅なハープのイメージを覆すような現代的な作風がとっても新鮮。ヒナステラの代表作と言われるのがよくわかる。
それに、こんなにじっくりハープの奏法を見たのは初めてなので、CDで聴くよりもさらに面白く聴ける。

Remy van Kesteren in harp concerto opus 25 (Alberto Ginastera)
Part 1: Allegro giusto, part 2: Molto moderato, part 3: Liberamente capriccioso - Vivace.



CDを探してみると、録音はいろいろあるけれど、レビューが少ない。
そのなかで、グザヴィエ・ドゥ・メストレのアルバムは評判が良い。
ハープというと女性奏者のイメージがすぐに浮かぶけれど、男性ハーピストは、チョン・ミョンフンが激賞したというニコラ・テュリエや、”ハープ界の貴公子”とか“現代のアポロン”とか言われるドゥ・メストレなどがいて、珍しくはないみたい。
メストレの経歴を読むと、綺羅星の如く華やか。
CDの紹介文によると、2002年5月、ウィーン・フィルが初めて演奏したハープ協奏曲がこのヒナステラのハープ協奏曲。その時のソリストがドゥ・メストレで、指揮はアンドレ・プレヴィン。

アランフェス~ハープのためのコンチェルト&ダンス集アランフェス~ハープのためのコンチェルト&ダンス集
(2010/02/17)
メストレ(グザヴィエ・ドゥ)

試聴ファイル


Youtubeの動画(第3楽章のみ)は、2002年5月のウィーンフィル演奏会のライブ映像らしい。
Xavier de Maistre plays Ginastera's harp concerto



<参考情報>
グザヴィエ・ドゥ・メストレに聞く<1>[ジャパンアーツ]

タグ:ヒナステラ

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コメント

かっこいいハープ

ハープというと、わたしも女性が演奏するというイメージがありました。
唯一持っているCDは、グザヴィエ・ドゥ・メストレのモーツァルト。
K459、K299、K545が入っているものです。
(名前が読めずに、ザビエルと読んでいました)
モーツァルトがハープによってさらに華麗に艶っぽく聴こえましたよ。
でも、ヒナステラのハープ協奏曲は凄いですね。津軽三味線の様な男気溢れる演奏で驚きました。

男性ハーピストに似合います

Leaf様、こんばんは。

男性ハーピストって、意外に多いんですね。
メストレは、何度名前をみても(読んでも)なかなか覚えられませんが、ザビエルなら覚えやすいですよね。

ハープの音で聴くと、いつも聴いている曲が別物のように思えます。
バロックや古典時代の音楽なら、ハープで弾くとロココ的な優美さが倍増しそうです。

ヒナステラのハープ協奏曲は、ハープという楽器に対する先入観を覆す面白さがありますね。
ヒナステラの代表作とされるのも納得してしまいます。
言われてみれば、たしかに津軽三味線みたいです。
この曲は女性ハーピストが委嘱した曲ですが、かなりパワーが要求されそうなので、男性には特に弾き甲斐ありそうです。
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好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

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