2015_01
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(Sat)18:00

米国オバマケアの実情(医療保険制度改革) 

米国の医療制度がとんでもないのは有名だけれど、賛否両論が激しく対立した末に導入されたオバマケアの実情のレポート記事を読むと、どうやらそのとんでもなさに拍車がかかっている。

最初は、国による皆保険制度を目指していたと思っていたけれど、結局、民間保険への強制加入を義務づける制度に変わってしまったらしい。

アメリカで自己破産した人の6割以上は、医療費が支払えなかったことが原因で、そのうちの8割の人は民間の健康保険に加入していた....というくらいだから、全く恐ろしいことこの上ない。
米国で暮らす人にとって、よほど裕福な人でなければ、病気にかかるということは、健康や生命を脅かすと同時に、生活基盤を破壊しかねない。
米国のトンデモ医療制度に比べれば、日本の医療制度は多々問題があるとはいえ、米国に比べれば天国みたい。(比べる対象が酷すぎるとはいえ)
少なくとも、米国の医療制度の情報を読む限り、米国に住みたいとは思えなくなってくる。(そんな可能性は全くないけれど)

オバマケアの問題は日本にとって対岸の火事ではない 『沈みゆく大国―アメリカ』の著者、堤未果氏 に聞く[日経ビジネス、2014年12月19日]

沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)沈みゆく大国アメリカ (集英社新書)
(2014/11/14)
堤 未果

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不思議なことに、米国の医療費は世界でも突出して高いのに、統計データを見ると、OECD加盟諸国のなかでも、平均寿命は短く、乳幼児死亡率は高い。

①海外の医療費はもともと高い。これからもっと高くなる。[プレステージインターナショナル,2012年6月]
- 米国の医療費は突出して高い。
- 日本と比較すると、傷病ごとの医療費は、海外の方が医科・歯科共に総じて高い。

世界の平均寿命ランキング
(出典)Life expectancy at birth, total (years) (Catalog Sources World Development Indicators)[World Bank]
米国の平均寿命は78.74歳で第37位。OECD34ヶ国で第27位。
乳児死亡率、国別順位 - WHO世界保健統計2014年版(世界保健機関(WHO)は「World Health Statistics 2014(世界保健統計2014)」)[MEMORVA メモルヴァ]
米国の乳幼児死亡率も1000人出産当たりの6人。

<参考情報>
TPP参加で日本もやばい?「アメリカの保険システムがどれだけ最低なのか」恐怖の現状[らばQ]
医療費が払えず自己破産が続出するアメリカ人から質問「ほかの国の医療事情はどうなの?」[らばQ]
他国の健康保険制度がどうなっているのか、断片的にわかる。
やはり、国の健康保険制度が整備されている国から見れば、アメリカの医療制度はとんでもないのは間違いない。

アメリカの自己破産の6割は医療費が原因…。海外旅行先の高額な医療費に気をつけよう! [ダイヤモンド社書籍オンライン]
-アメリカで自己破産した人の6割以上は医療費が原因。そのうちの8割以上が民間の医療保険に加入していた。
-公的な医療保険制度を導入するという公約を掲げていたオバマ大統領は、保険会社からの猛反撃に合い、民間の医療保険の加入を義務付け、その保険料を税金で補助する政策に変更。(⇒その制度の実態は『沈みゆく大国アメリカ』を読むとわかる)

そういえば、いつも歯のクリーニングをしてくれている歯科衛生士さんの友人が、米国滞在中に盲腸か何かの手術をしたら、請求された医療費は300万円。短期滞在で医療保険には全く加入していなかったので、全額自費で支払ったという。

イギリスでは医療費が無料 [UK郊外生活]
イギリスでは医療費は(原則)無料とはいえ、医者に見てもらうのに予約が必要で当日中に診察してもらえないこともある(概ね2日以内)とか、薬づけを防ぐために薬代は個人負担でこれが結構高い。(これくらいしないと、日本のように医療費が青天井の如く膨張し続けることになりかねない)

[2015.1.19 追記]

<書評>
今話題の「沈みゆく大国アメリカ」を読んで[医療政策学×医療経済学]
以下の3点の問題点を指摘している。
問題点①:オバマケアに関する数多くの事実誤認もしくは歪曲
問題点②:オバマケアはアメリカの医療システムの不備を直すものであり、改悪ではない
問題点③:バイアスのある証言(Anecdote)の寄せ集めはエビデンスではない

2 Comments

matsumo  

yoshimiさん、こんにちは

オバマケアはそのような状態になってしまったのですか。最近、米国TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」のDVDを観ているのですが、そこにも医療保険について出てきて、共和党はそのようなことは民間に任せるべきだと言う論調でした。

そう言えば、米国では入院1泊につき100万円位かかるらしいですね。と言っても、1ドル=100円の時代の話ですが。ですから、子供を産んでも、日本では2,3泊するそうですが、米国では産んですぐに退院だと聞いたことがあります。

2015/01/10 (Sat) 21:15 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

公的保険のありがたみがわかります

matsumo様、こんにちは。

オバマケアについてはほとんどフォローしていなかったのですが、たまたま見かけた記事を読んで、現状がわかりました。
民間保険の保険料を税金で補助するので恩恵を受ける人もいるのでしょうが、高額の医療費が是正されることはないのでしょう。

米国でも、病院の種類(公立/私立)や、加入保険の違いによって、支払う医療費や保険でカバーできる疾病が違うでしょうから、経済力による医療格差が激しそうです。
TVドラマの「ER」の舞台だった病院は、医療費が安そうな印象がしました。
入院日数が短いのは、とにかく医療費がかかるので、病院に長居は無用ということでしょうね。

2015/01/11 (Sun) 16:41 | EDIT | REPLY |   

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